【完結】スパダリ医師の甘々な溺愛事情 〜新妻は蜜月に溶かされる〜

雪井しい

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40.甘い夜※

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 私が啓一郎さんの包帯を綺麗に巻き直すと、そのままソファへと押し倒された。先程までは私が上に乗っていたが、今はその反対でいつも通りに組み敷かれていた。

 ただいつもと異なるのは啓一郎さんの怪我と、そして彼の瞳の奥に垣間見える本能だった。

「ごめん紗雪。久しぶり過ぎて……今日はあんまり優しく出来ないかも」

「いいですよ……私ぜんぶ受け止めますから。本当の啓一郎さんを見せて」

 人目のある病院では蜜のような甘い時間を過ごすことができなかった。啓一郎さんも病院という自分の仕事現場では理性の方が勝ってしまうに違いない。

 けれど今夜は久しぶりの二人きりの夜。私たちはただお互いだけを求めて合うように唇を重ね合わせた。

「……っンンンんんんっ!」

 口腔内に啓一郎さんの分厚い下が這いずり回り、上手く呼吸が出来ない。上顎を舌先でくすぐられると甘い声が漏れ出す。

 互いの唾液を交換し、離れたくないと少しでも触れ合う面積が増えるようにねっとりと舌と舌を絡めあった。
 名残惜しそうに唇をゆっくり離すと目の前には熱い眼差しを向ける啓一郎さんがいた。

 次の瞬間には手首を押さえつけられ、首元に舌が這いずりまわる。啓一郎さんの手がふわりと胸に伸び、服の上から僅かな膨らみを包み込んだ。

「……かわいい胸。本当に紗雪はどこもかしこもかわいいね」

「んんっ、そこばっかりだめ……」

 下から上へと揉み上げられ、服の上からでも身体が熱くなる。するりと服の下に手が入り込み、背中のホックを外されるとするりとブラが外された。

「きゃっ! なんで!」

 思わず小さく悲鳴をあげる私に啓一郎さんは少しだけ意地悪そうに微笑んだ。

「服を着たままではしたことなかったよね? ……ほら見て。紗雪のここ、服の上からでもわかるくらいぷっくり膨らんで……すごく可愛くなってるよ」

「いやっ、見ないでっ。……ああっ! ああっんんンンン!」
 
 啓一郎さんはわざと芯の通った先端を服の上から指でこねあげる。
 着用しているTシャツが白いせいで、僅かばかりに透けて見えるのがいやらしい。
 着ていないときに比べて何故だか卑猥な姿に思えた私は、体を捩るも頭の上で拘束された腕ではなかなか抵抗することも出来なかった。

 啓一郎さんはその唾液を含ませた舌で白いTシャツの上から赤く主張するそれを吸い上げる。まるで身体に電気が流れたかのような鮮烈な快楽で目元がちかちかとした。

「服、透けちゃったね。上からでも気持ちよかった?」

 羞恥と快楽で上手く答えることのできない私をくすり、と笑った啓一郎さんの手は足元へと伸びた。

 パジャマの下に滑り込み、そのままショーツまでたどり着いた指先は私の敏感に主張するそこを押しつぶす。
 思わず腰を揺らしてしまい、口からは無意識のうちに嬌声が上がってしまう。

 啓一郎さんの指先はショーツの上を何度も往復するようになぞり上げ、その度に身体の奥からじわりと熱いものが溢れ出すのを感じた。

「ショーツの上からでも濡れてるのが分かるよ。気持ちいいね、紗雪?」

「んんっ、き、きもちぃです……」
 
 顔を赤らめながら素直に頷くと、愛おしそうに見下ろしてきていた瞳が喜びの感情を帯びる。

「ああ、かわいい。俺の紗雪」

「うん…………啓一郎さん……好き」

 快楽と興奮で頭がふわふわとする。
 彼の愛おしむような瞳をみると、自分が愛されているという実感が湧いてくる。どうしてあの時はこの狂ったほどに一途な目が分からなかったのだろう。

 私は心のうちの全てを啓一郎さんに伝えたいと思った。愛された分だけ、啓一郎さんを愛したいと思った。

 啓一郎さんの心が満たされ続けられるよう。もう何も怖いことなんて起きないのだと安心していられるように。

 私は自ら啓一郎さんの唇に己のそれを重ね合わせる。啓一郎さんの手はショーツの中に入り込み、いやらしい水音を立て続けている。
 思わず口元から嬌声が溢れそうになるも、全て蓋をするようにキスをした。

 上をなぞり上げていた指がくちゅり、と音を立てて内部に侵入する。いまだ狭いそこはたったの一本でさえ圧迫感を感じる。

「な、中だめっ!」

「紗雪のここはダメって言ってないよ。狭くて柔らかくて、きゅうきゅう俺の指を締め付けてる」

 身体の中を掻き回され、悦楽が最高潮に達すると私の頭は真っ白になった。このときはいつもなにも考えることが出来ず、ただ快楽を享受するだけの獣と成り果てる。

 肩で息をする私にキスを落とし、啓一郎さんは私の履いていたパジャマとショーツを膝まで下ろす。そして両足を抱え込むようにしてその中央に先端をあてがった。

 啓一郎さんの全てが私の中を満たしてくれると心の中も一緒に満たされる。
 互いに獣のように貪り合うと、額に汗が滲む。私の理性はいつしか快楽に押し流され、啓一郎さんをただ求めることしかできなかった。

 私たちはそのまま何度も求め合った。互いの隙間を埋めるようにぴったりと寄り添い、幾度もキスを交わした。
 甘いひとときを終えた私たちは汚れた身体で寝るのは忍びないと入浴をし、ベッドへと入り込んだ。
 

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