【完結】檻の中、微睡む番を愛でる竜

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11.2人で家に帰ったら ※

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 気づくと馬車はルシアのよく知る別荘に続く小道を走っていて、ものの数時間で帰ってこられる距離ではないと驚くとディランは転移用魔法陣を使ったと告げた。

 転移用魔法陣はこの国の各町に設けられた魔法陣で、上に乗って魔力を注げば別の転移用の魔法陣まで移動できる非常に便利な移動手段だ。

 ただし非常に高度な技術を使った最先端の移動手段のため、使用料がかなり高いはずだ。

 ルシアが稼いだお金の管理は始めはルシア自身でしていたのだが、あまりにも杜撰だったためそのうちディランに手伝ってもらうようになって、今では全てディランが管理している状態だった。

 転移用魔法陣の使用料なんてとてもじゃないがルシアがディランに与えているお小遣いから出せるような値段ではない。

 しかし、ディランの性格からしてルシアの貯金から何かを購入するときは必ず前もってルシアに尋ねるはずだ。

 何も聞かずに転移用魔法陣を使用したとなるとおそらくディランのポケットマネーから使用料が支払われたことになる。一体どこからそんな大金が出てきたのだろう。

 それに、ディランが今着ているタキシード。
 確実にディランの体に沿ってフルオーダーされた一級品だ。これもとてもではないがディランのお小遣いからポンと買えるものではない。

 そもそも今乗っている立派な馬車自体ディランはどうやって準備したのだろう。

 ディランがルシアの知っているディランではない別人に見えてしまいルシアは困惑した。ディランにはきっとルシアに隠してることがある。
 それはおそらくディランが8年前の雨の日、森の中で倒れ込んでいた原因に繋がっている気がした。

 いったい、ディランはどこの誰なのだ。

 そう、思ったとこれで馬車の揺れが止まり、別荘の前に到着した。


 ディランは上着を脱ぐとルシアの赤い花が散りばめられた胸元を隠すように肩にかけて包む。

 馬車から降りるためにディランの膝から退けようとすると腰が上手く立たなくてよろけてしまう。

 ディランは熱っぽい目でよたつくルシアを見つめながら倒れないように体を支えて、そのまま抱きかかえた。
 馬車に乗った時と同じように抱きかかえられたまま馬車を降りるとディランは早足に別荘に向かって中へとはいる。

 扉を開けると迷う事なく一目散にディランの部屋に向かった。

 ばんと壊れそうなほど勢いよく扉を開けると、ベットに向かって突き進みルシアを降ろすと上からのしかかってきて、拒む間も無く唇を奪った。
 馬車の中でしたような口付けを何度も繰り返すとルシアの腹の疼きも大きくなって、冷静さが欠如していく。

 本来なら、ディランとキスしたり、ベッドの上で戯れあっている事自体あってはならない事だ。
 ルシアの中でまだ僅かに残っていた保護者としての気持ちがディランを拒もうとすると、ディランは顔を顰めてさぞ不機嫌そうに、そして見せつけるようにルシアの唇に噛み付いた。

「だめです」

 何がとは言わなかったが、いつの間にか大きく育っていたディランの手に動きを封じられて身動きが取れなくなって、もう何もかもルシアの思い通りにはいかないのだと悟って体から力が抜けていく。
 でも、それが苦しいとか恐怖とか、嫌だと思う気持ちは無くて、ルシアの手は自然とディランへと伸びた。

「ディラン…」

 甘く囁くとディランは勢いよくルシアのドレスを剥ぎ取り投げ捨てて、ルシアの体に手を這わせる。
 柔らかい胸を揉み、キスだけでとろとろになった中に指を入れると何度もかき混ぜた。

 まだ狭く全く慣れていない中をディランは指でたくさん刺激してルシアを何度もイかせた。
 それほどたくさん前戯をしたわけではないのに、なぜかルシアの体はディランが触れるだけでよく濡れてすぐにほぐれた。
 まるでディランがルシアの体のご主人様かのように従順でルシア自身も困惑していた。

 どうしてこんなに気持ちいいのか、どうしてこんなにディランを簡単に受け入れてしまうのか、一線を越えることに抵抗がないのかわからなかったが体は強くディランを欲していて深く考えずにルシアは足を開いてディランに向けて腰を突き出した。

 入れてくださいとおねだりするポーズはとても恥ずかしいのに、そんな恥ずかしいポーズをディランに見られていることに強く興奮した。

 ディランもやらしいルシアの姿に興奮しているようで丸く柔い尻を撫でると肉竿を秘裂に沿って擦り付けて、ディランを誘惑する蜜壺の中に肉竿を押し込んだ。

「ああっ…うぅ」

 よく解していてもディランの雄の象徴が大きいせいか、ルシアが初めてだからか、肉竿はなかなか中に入らなくて苦戦した。

 押し込んでも先端しか入らなくて、ルシアが痛そうな顔をすると、ディランもそれを見て伝染するように辛そうな顔をしてルシアの胸に手を這わせた。

 胸の先をいじると従順なルシアの体は奥からとろりと蜜をこぼしてディランに絡みつく。
 少し奥まで進むとまた今度は花芽を刺激したりしてルシアの体のご機嫌をとり上手に少しずつ肉竿を収めると根元までしっかりと中に納めることができた。

 最後まで入るとディランがルシアを労わるように体を撫で、いたるところにキスを落とすと少しずつ腰を動かし始める。

 肉竿が入っては抜けて。
 
 初めはただ異物感しかなかったのに、擦れ合って、奥に先端がぶつかって、身体中にディランが触れて熱い吐息を聞くと体はディランのことを素直に受け入れ始めた。
 異物だと思っていたものが、体に馴染んで一つになって、まるでパズルのピースが噛み合うように、ディランのものにルシアの中は食いついた。

「ルシア…」

 ルシアが痛みの中から快感を拾い始めるとディランも気持ちよさそうに顔を歪めた。腰の動きが徐々に速くなって、獣のように重なってパンパンと音を鳴らし始める。

 ルシアの体を掴むディランの力は強くて、覆いかぶさる体は大きくて、がつがつと肉竿を突き入れられると喘ぎながらディランを一生懸命受け入れることしかできなかった。

 大きな雄の象徴が体の中に入ってくる。

 逃げ場はなくて、それを強要されるのに、相手がディランだと思うとルシアの体は自然と受け入れて、さらに強請るように腰を突き出した。
 ああもっと欲しいと思ってしまってるんだ。
 ディランの肉竿を中でたくさん感じたいと思ってるんだ。

 ディランと繋がって初めてそのことに気づいてルシアは困惑した。

 いつからそう思ってたのだろう。
 ディランを異性としてだけではなく、彼の子を孕んでも構わないと、ディランの種を残すために体を差し出してもいいと思うようになっていたのだろう。


 ルシアは自覚すると同時に怖くなった。

 ルシアは覚悟ができているが、ディランはどうなのだろう。
 まだ若いせいで快楽に負けて体をつなげているだけで、その行為の向こうにある結果にまでは気が回っていないのではないかと怖くなった。

 ルシアが覚悟できているぶん、ディランにそんなつもりではなかったと冷たくあしらわれたらとても傷つく。

 何の確認もせず、このまま身を任せてしまっていいのかとルシアは怖くなって、ディランを止めようとしたが、それを悟ったディランは怒ったようにルシアの腰を掴んで引き寄せ、肉竿を押し込んだ。
 華奢なルシアは簡単にディランに操られてお腹の奥底まで雄の肉竿を美味しそうに咥え込んだ。
 気持ち良すぎて、ルシアは声を上げて震えることしかできなかった。

「あああっ…ん、だめぇ」
「逃げるな」

 会場にいる時からそうだったが、ディランはひどく神経質になっているようで、ルシアの体から片時も離れようとしない。まるで自分のものだと示すように何度も触れて口付けて抱きしめた。

 ルシアはそれが嬉しくて改めてディランに惹かれていることに気づく。
 束縛されるのも、独占されるのも嫌ではなくて、全て受け入れてしまう。
 結局、ルシアの真意よりもディランがしたいことを優先してしまい、ディランの体に手を回した。

 今は荒ぶるディランを一生懸命受け入れてあげたい。
 その気持ちだけで、何度も体の中に押し入ってくる長大な肉竿を頑張って飲み込んだ。

 出て行って、入ってきて、硬い肉の塊が中にたくさん擦れて、ディランが興奮しているのだと思うと嬉しくて、ディランの体にしがみついて抽送を受け入れたままたくさん声を漏らした。

 ディランの雄々しい揺さぶりにルシアの体はすぐに限界を迎えてぶるぶると震える。
 奥に擦り付けられた拍子に体にぎゅっと力が入って息を吐くと快感が弾けて腰が痙攣した。
 何も考えられなくなって、でもディランに側にいて欲しくて手を回して強く抱きつくと、ディランの苦しそうな息遣いが耳元で聞こえた。

「…一滴残らず飲んでください」

 腰の振りが急に速くなって、がつがつと体がぶつかる。興奮した様子でルシアにのしかかると体を押さえつけて腰だけを動かした。

 中に出すつもりなのだとわかる密着具合で逃げないように押さえつけられ、眉を顰めて、ルシアの体を強く、でも大切そうに抱きしめてディランは願うように告げた。

 そのつもりだったルシアは素直にディランの腰に足を絡めて首に手を回した。

 いくらでも、ディランが望んでくれる限り。受け入れるつもりで抱きつくと2人の体は深く繋がりあって、ディランの肉竿とルシアの子宮口が触れ合って、とうとうディランは果てた。

 びゅうっと力強く精が放たれて中がディランの精液で濡れていく。しっかり奥が潤うまでたくさん出されてルシアは脱力した。

 出されちゃった。お腹が熱い。

 不安はあったが、後悔は一切なくて、ルシアはディランの体を抱きしめたままぼんやりとしていた。

 一度引き抜かれて一休みと思いきや、ディランは休むことなくルシアの体に唇を這わせ、ちゅっと軽く吸い付き薄らと跡を残していく。

 くすぐったくはあるが、嫌ではなくて、好きにさせているとお腹や足に硬いものが触れた気がして慌てて確認するとディランの昂りがほとんど戻ってきていてぽかんとした。
 
 そんなにすぐできるものなのか、たくさんするものなのか。そもそもルシアに強く欲情していること自体信じられなくて困惑しているとディランはまた逃げると思ったのか優しく押さえつけて抱きしめた。

「もう一度」
「あ…ぅっ」

 ルシアが返事を返す前にディランはルシアの唇を奪い封じてしまう。舌が入ってくると気持ちよくて受け入れて絡め合うといい子と褒めるように頭を撫でられた。

 そのうちに足をガッと開かされ、程よく硬くなった肉竿を割れ目に擦り付けられた。

 ルシアの中から垂れてくる白濁を拭うと中に一緒に押し込むように肉竿が埋め込まれた。
 ぬるっと今度は簡単に入って奥まで埋め込まれる。圧迫感はあるが痛みは無くて、肉竿はすぐに馴染む。

 一度出したとは思えないほど肉竿はしっかりと質量があって、また激しく愛されるのかと思うと期待と喜びでルシアの下腹部が疼いた。

 ディランに愛されることでこんなに心も体も満たされるなんて思わなかった。手を伸ばしてディランに触れるとルシアは小さな声で告げた。

「抱きしめて、ほしい」

 もっとそばにいたくて呟くとディランは目を見開いてすぐにルシアの体に手をかけた。
 腕を引いて体を支えるとぐっと抱き起こして膝の上に乗っけて抱きしめられた。肉竿が入り込む角度が変わってルシアは甘い声を漏らした。

「はぁぁっん、あぁ…っ」

 思わずルシア自身も驚きながらも腕を伸ばす。
 ディランの首に腕を巻き付けると今度はディランに抱き起こされた膝の上に乗っけられるとそのまま強く抱きしめられたまま揺さぶられる。

 重力のせいで肉竿がぐっとお腹の奥に入ってきてルシアは声を漏らした。

「あぁぁ…はぁっ、ディランの…お腹に、入ってる」

 ディランのものが全て入ってきて、苦しくてしがみつくとお尻をぎゅっと掴まれて動かされた。

 華奢なルシアの体がディランに好き勝手弄ばれる。ルシアの方が上に乗っかっていて優位なはずなのに、ディランの肉竿が中で動き回って気持ち良すぎるせいで何もできずにしがみついて声を漏らすことしかできなかった。

「うっ…んん、はぁ、あ…だめぇ、おかしく…っ、なる」

 ぐずぐずと声を漏らしながら抱きつくと中に押し入ってくるディランの勢いは増すばかりでルシアは困惑した。

 どうしそんなに興奮するの。どんどん大きくなるの。

 驚いている間もディランはルシアの体を掴んで容赦無く腰を振り、首筋に顔を埋めると甘い吐息を吐いて肉竿を硬くする。

 ルシアにひどく欲情している様子で腰を振る勢いも、ルシアを抱きしめる強さも息遣いもどんどん激しくなる。

 一生懸命、たくさん愛してくれているのだと思うと嬉しくて、ルシアはへとへとになりながらもディランにくっついた。

 出るかな、まだかな。かなり張り詰めてきたディランの肉竿にルシアの中はたくさん吸い付いてねだった。

 もう欲しい。いつでもいいよ。お腹の中が動物的にそう思ってるだけだったのに、いずれ頭の方までそれが伝染して、気づけばディランが欲しくて堪らなくなっていた。

「ディ、ラン…」

 深く繋がっているのも、ディランとの抱きしめ合っているのも、ルシアの中でディランがたくさん興奮してくれているのも全部嬉しくて、そのまま激しく揺さぶられるとルシアはディランの背中に爪を立てて力むと体が痙攣して絶頂を迎えた。

 中がぎゅっと締まりディランも眉を寄せる。
 達したルシアはディランの膝の上にちょこんと座り、ディランにべったりと寄りかかっていて、庇護欲をそそられたディランはその体を腕で包み込んで腰を激しく動かした。

 ぎゅっと締まる膣内に肉竿を何度も抜き差しする。

「あぁっ…も、だめ」

 華奢な体に太い腕が回って、腰を掴まれる。
 強く揺さぶられてディランに好きなように肉竿を奥に擦り付けられて貪られる。

「っ…」

 ルシアの柔らかい体を強く掴んでディランが眉を顰めた瞬間、腹の中にディランの精液が迸った。肉竿が何度も震えてびゅうと熱いものが放たれる。

 ルシアに拒否権はなくて、腰と背中をぎっちりと掴まれたまま身じろぐことすら許されず、ディランの種を最後の一滴までどくどくと注がれた。

「…あつい」
「全部飲んでください」
「あ…」

 腰を揺すられ立派な肉竿をたくさん子宮口のあたりに擦り付けられた。
 
 精液がたくさん流れ込んでくる。

 ディランと行うその行為はとても気持ちよくてルシアは抵抗する事なく全てを受け入れた。

 出し切った後もディランは肉竿を埋め込んだままルシアを離そうとしない。ぐったりとしたルシアを休めるように一緒にベッドに横たわると大切そうに体を撫でた。

 中に収まっていた肉竿はまたほんのりと力を取り戻し始めていてルシアはキョトンとする。どうして、そんなに。

「ルシア。僕の」

 そう囁きながらディランの指がルシアに触れる。

 疲れるし、大変だけど、不思議と嫌だとは思わなくて、抵抗せずにいるとお腹の中の雄がまたむくむく膨らみ始めてディランがルシアに覆いかぶさる。

 興味深そうに肌に触れられ、胸に顔を埋めて先端を舐める。少し余裕ができたのか、ルシアの体をいじりながらも反応を見て微かに微笑むディランが可愛くて頭を撫でると興奮した様子で体を強く掴まれた。

 腰が動き始めていつの間にか大きくなっていた肉竿で小突かれる。
 中はディランの出した大量の精液で満たされていたが、ディランは足りないと言わんばかりに腰を振り、また興奮を溜め込むとルシアの体を押さえつけて気持ち良さそうに種を放った。

 行為が気持ちいいと言うよりも、自分の種をルシアの中で放つのが心地いいと言うような様子で、執拗に中に出そうとするディランにルシアは揺さぶられ続けた。

「どうして…」
「僕のだから、」
「あっ…」
「誰にも渡したくありません」

 その日は別荘中にルシアの甘い声が絶えず響き渡り、熱っぽい夜は更けていった。




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