61 / 115
職場体験
しおりを挟む
「聞いた?アインラス様、あと2か月帰って来ないんだって。」
(聞いたよ……。衝撃で受話器落としちゃったし。)
シュリは大ニュースとばかりに駆け寄り、俺は沈んだ声で「うん。」と返事をした。
昨晩、俺は電話でシバのみ滞在が延長されることを知った。
2週間というのは他の文官のみで、出張先であるその国はシバの滞在を2か月にするよう申し入れをしていたらしい。しかし、文官長であるダラインがそれを拒否したことで、ここ最近ずいぶん揉めたらしい。
(最近ダライン様が文官棟にいなかったのは、そういうことか。)
結局、こちらに都合の良い条件も出たようで、シバのみ2か月の滞在が決定した。
『え…そんな。』
『ダライン様が受け入れてしまったので、仕方ない。』
『お疲れじゃないですか?先輩達からも連絡が一切無くて、皆心配してました。』
『……正直、昨日まではセラに電話もできず腹ただしかったが、今日からは時間が取れる。』
それから、少しお互いの近況を話して電話を切った。
(これからは電話できるって言ってたけど、2週間全くできなかったってことだよね?そんなに忙しかったのかな。)
シバの体調が心配になってくる。声色はいつもと変わらなかったが、やはり顔を見るまでは様子が分からない。
(あー、なんでこの世界にはビデオ通話が無いんだ!)
理不尽な怒りがフツフツと沸き、俺は帰ってきたシバを少しでも楽にしてあげたいと、その怒りを仕事にぶつけることにした。
怒りが原動力となったのか、仕事のスキルが上がったのか、今日はずいぶんと作業が進んだ。
帰りにシバの執務室にと歩いている自分に、また寂しさを感じつつ、向きを変えて文官棟を出る。そしてそのまま馬小屋へ向かった。
「急に2か月も延長か……。アインラス殿が気の毒だな。」
「はい。事前に申し入れは断られていたにも関わらず、ですよ!」
アックスは俺の話を聞きながら、エマの手入れをしていた。
俺の怒りはとっくに収まってはいるが、話しているとまた熱くなってしまったようだ。落ち着けといった風にエマが俺の顔に擦り寄る。
「文官棟全体としては今は繁忙期ではないし、決定権はダライン様にあるからな。仕方ないだろう。」
「ですね……。」
俺は溜息をつきながら返事をする。
「こんな大変な時に言うのも気が引けるが……実は話があるんだ。」
「どうしたんですか?」
「前にセラが言ってただろう。騎士棟で仕事を体験するってやつ。」
「ああ!そんな話もしましたね。」
(職場体験みたいで楽しそう!って思ったんだった。)
「団長に何気なく話したら、決定になったんだ。」
「……いつですか?」
「来週からだ。」
俺は「え!?」と声を出し、近くにいたエマを驚かせてしまった。
アックスによると、文官は騎士の、騎士は文官の仕事内容を知るのは良いことだと、さっそく試験的にやってみることになったらしい。
(今はお互いの棟も忙しくない時期だし、やるなら今なんだろうけど……。)
これは俺の何気ない一言から生まれたものであり、ゲームにない展開だ。
アックスの話によると、期間は1週間らしく、これが今後にどう影響するのか分からない。
(でも、馬小屋以外でアックスと会う機会も増えるし、好感度は絶対上がるよね。)
「明日、ダライン様から連絡があるだろう。」
「はい。」
「勝手に話して悪かったな。雑談のつもりだったが、まさか快諾されるとは思わなかったんだ。」
「いえ!騎士棟で働く体験なんて、今後無いだろうし楽しみにしてます。」
「そう言ってくれてありがとう。来週からセラがいると思うと、俺も楽しみだ。」
アックスは笑って俺の頭を撫でた。
その夜、帰ってきた父にアックスが言っていた職場体験の話をしたところ、予想以上に喜んだ。
「え!!セラが1週間騎士棟に……って、一緒に働けるの?!」
「あのさ、父さんのところに配属かどうかはまだ分からないんだよ。あと、遊びじゃないんだから。」
「でも、休憩はあるでしょ?騎士棟の食堂、皆食べるの早くて面白いんだよ!他にもーー」
父は俺に見せたい場所が沢山あるようで、わくわくしていた。
(だから、遊びに行くんじゃないから!)
はしゃぐ父を見ながら、俺は夕食の準備を始めた。
風呂から上がり、父とリビングでまったりしていると電話が鳴った。俺はバッと立ち上がり、走って電話を取る。
「はいっ!マニエラですッ!」
「……はは、電話だといつも元気だな。」
(シバだ~~~。)
「うるさかったですか?」
「いや、面白かった。」
「お仕事お疲れ様でした。」
「セラもな。」
それからシバにどんな事をしたのか、どんな物を食べているのか質問責めにした俺は、彼が隣国でどう過ごしているのかやっと知ることができた。
(シバ、先生みたいなことしてるんだ。)
他国の文官の教育を任されたというシバは、毎日文官達に仕事のノウハウを教えているらしい。
「話すのは得意ではないから、少し気が滅入る。」
「アインラス様……。」
「セラ、名前で呼ぶ約束だろう。」
「あ、仕事のお話だったので、つい。」
俺がわたわたしていると、シバの笑い声がした。
「くく…っ、どんな顔をしているか見たいが、帰ってからにしよう。」
「はい、お待ちしてます。」
「明日も仕事だろう。おやすみ、セラ。」
「シバもおやすみなさい。ゆっくり休んでくださいね。」
挨拶をして電話を切る。
そういえばずいぶんと長く話してしまった。俺は父を振り返る。
「ごめんね、長いこと話しちゃっ、……何その顔。」
「別に~。」
父は腕を枕に伏せ、にやにやした目をこちらに向けている。
「また変な事考えてるでしょ。違うからね、シバは友達!」
「名前で呼ぶようになったんだね。」
「ちが……っ、これは!」
「はいはい、分かってますよ。」
「全然分かってない!」
俺は父の肩を掴み、一瞬取っ組み合いのようになる。しかし長年大工仕事をしていた父に力で叶うはずもなく、腕を取られ、ぎゅーっと腕ごと抱きしめられてしまった。
「父さん、苦しい~!」
「はは、セラは可愛いね~。」
父は俺がギブアップするまで、ずっと俺を抱きしめていた。
(聞いたよ……。衝撃で受話器落としちゃったし。)
シュリは大ニュースとばかりに駆け寄り、俺は沈んだ声で「うん。」と返事をした。
昨晩、俺は電話でシバのみ滞在が延長されることを知った。
2週間というのは他の文官のみで、出張先であるその国はシバの滞在を2か月にするよう申し入れをしていたらしい。しかし、文官長であるダラインがそれを拒否したことで、ここ最近ずいぶん揉めたらしい。
(最近ダライン様が文官棟にいなかったのは、そういうことか。)
結局、こちらに都合の良い条件も出たようで、シバのみ2か月の滞在が決定した。
『え…そんな。』
『ダライン様が受け入れてしまったので、仕方ない。』
『お疲れじゃないですか?先輩達からも連絡が一切無くて、皆心配してました。』
『……正直、昨日まではセラに電話もできず腹ただしかったが、今日からは時間が取れる。』
それから、少しお互いの近況を話して電話を切った。
(これからは電話できるって言ってたけど、2週間全くできなかったってことだよね?そんなに忙しかったのかな。)
シバの体調が心配になってくる。声色はいつもと変わらなかったが、やはり顔を見るまでは様子が分からない。
(あー、なんでこの世界にはビデオ通話が無いんだ!)
理不尽な怒りがフツフツと沸き、俺は帰ってきたシバを少しでも楽にしてあげたいと、その怒りを仕事にぶつけることにした。
怒りが原動力となったのか、仕事のスキルが上がったのか、今日はずいぶんと作業が進んだ。
帰りにシバの執務室にと歩いている自分に、また寂しさを感じつつ、向きを変えて文官棟を出る。そしてそのまま馬小屋へ向かった。
「急に2か月も延長か……。アインラス殿が気の毒だな。」
「はい。事前に申し入れは断られていたにも関わらず、ですよ!」
アックスは俺の話を聞きながら、エマの手入れをしていた。
俺の怒りはとっくに収まってはいるが、話しているとまた熱くなってしまったようだ。落ち着けといった風にエマが俺の顔に擦り寄る。
「文官棟全体としては今は繁忙期ではないし、決定権はダライン様にあるからな。仕方ないだろう。」
「ですね……。」
俺は溜息をつきながら返事をする。
「こんな大変な時に言うのも気が引けるが……実は話があるんだ。」
「どうしたんですか?」
「前にセラが言ってただろう。騎士棟で仕事を体験するってやつ。」
「ああ!そんな話もしましたね。」
(職場体験みたいで楽しそう!って思ったんだった。)
「団長に何気なく話したら、決定になったんだ。」
「……いつですか?」
「来週からだ。」
俺は「え!?」と声を出し、近くにいたエマを驚かせてしまった。
アックスによると、文官は騎士の、騎士は文官の仕事内容を知るのは良いことだと、さっそく試験的にやってみることになったらしい。
(今はお互いの棟も忙しくない時期だし、やるなら今なんだろうけど……。)
これは俺の何気ない一言から生まれたものであり、ゲームにない展開だ。
アックスの話によると、期間は1週間らしく、これが今後にどう影響するのか分からない。
(でも、馬小屋以外でアックスと会う機会も増えるし、好感度は絶対上がるよね。)
「明日、ダライン様から連絡があるだろう。」
「はい。」
「勝手に話して悪かったな。雑談のつもりだったが、まさか快諾されるとは思わなかったんだ。」
「いえ!騎士棟で働く体験なんて、今後無いだろうし楽しみにしてます。」
「そう言ってくれてありがとう。来週からセラがいると思うと、俺も楽しみだ。」
アックスは笑って俺の頭を撫でた。
その夜、帰ってきた父にアックスが言っていた職場体験の話をしたところ、予想以上に喜んだ。
「え!!セラが1週間騎士棟に……って、一緒に働けるの?!」
「あのさ、父さんのところに配属かどうかはまだ分からないんだよ。あと、遊びじゃないんだから。」
「でも、休憩はあるでしょ?騎士棟の食堂、皆食べるの早くて面白いんだよ!他にもーー」
父は俺に見せたい場所が沢山あるようで、わくわくしていた。
(だから、遊びに行くんじゃないから!)
はしゃぐ父を見ながら、俺は夕食の準備を始めた。
風呂から上がり、父とリビングでまったりしていると電話が鳴った。俺はバッと立ち上がり、走って電話を取る。
「はいっ!マニエラですッ!」
「……はは、電話だといつも元気だな。」
(シバだ~~~。)
「うるさかったですか?」
「いや、面白かった。」
「お仕事お疲れ様でした。」
「セラもな。」
それからシバにどんな事をしたのか、どんな物を食べているのか質問責めにした俺は、彼が隣国でどう過ごしているのかやっと知ることができた。
(シバ、先生みたいなことしてるんだ。)
他国の文官の教育を任されたというシバは、毎日文官達に仕事のノウハウを教えているらしい。
「話すのは得意ではないから、少し気が滅入る。」
「アインラス様……。」
「セラ、名前で呼ぶ約束だろう。」
「あ、仕事のお話だったので、つい。」
俺がわたわたしていると、シバの笑い声がした。
「くく…っ、どんな顔をしているか見たいが、帰ってからにしよう。」
「はい、お待ちしてます。」
「明日も仕事だろう。おやすみ、セラ。」
「シバもおやすみなさい。ゆっくり休んでくださいね。」
挨拶をして電話を切る。
そういえばずいぶんと長く話してしまった。俺は父を振り返る。
「ごめんね、長いこと話しちゃっ、……何その顔。」
「別に~。」
父は腕を枕に伏せ、にやにやした目をこちらに向けている。
「また変な事考えてるでしょ。違うからね、シバは友達!」
「名前で呼ぶようになったんだね。」
「ちが……っ、これは!」
「はいはい、分かってますよ。」
「全然分かってない!」
俺は父の肩を掴み、一瞬取っ組み合いのようになる。しかし長年大工仕事をしていた父に力で叶うはずもなく、腕を取られ、ぎゅーっと腕ごと抱きしめられてしまった。
「父さん、苦しい~!」
「はは、セラは可愛いね~。」
父は俺がギブアップするまで、ずっと俺を抱きしめていた。
2
お気に入りに追加
532
あなたにおすすめの小説
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
乙女ゲームが俺のせいでバグだらけになった件について
はかまる
BL
異世界転生配属係の神様に間違えて何の関係もない乙女ゲームの悪役令状ポジションに転生させられた元男子高校生が、世界がバグだらけになった世界で頑張る話。
異世界転移で、俺と僕とのほっこり溺愛スローライフ~間に挟まる・もふもふ神の言うこと聞いて珍道中~
兎森りんこ
BL
主人公のアユムは料理や家事が好きな、地味な平凡男子だ。
そんな彼が突然、半年前に異世界に転移した。
そこで出逢った美青年エイシオに助けられ、同居生活をしている。
あまりにモテすぎ、トラブルばかりで、人間不信になっていたエイシオ。
自分に自信が全く無くて、自己肯定感の低いアユム。
エイシオは優しいアユムの料理や家事に癒やされ、アユムもエイシオの包容力で癒やされる。
お互いがかけがえのない存在になっていくが……ある日、エイシオが怪我をして!?
無自覚両片思いのほっこりBL。
前半~当て馬女の出現
後半~もふもふ神を連れたおもしろ珍道中とエイシオの実家話
予想できないクスッと笑える、ほっこりBLです。
サンドイッチ、じゃがいも、トマト、コーヒーなんでもでてきますので許せる方のみお読みください。
アユム視点、エイシオ視点と、交互に視点が変わります。
完結保証!
このお話は、小説家になろう様、エブリスタ様でも掲載中です。
※表紙絵はミドリ/緑虫様(@cklEIJx82utuuqd)からのいただきものです。
虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する
あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。
領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。
***
王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。
・ハピエン
・CP左右固定(リバありません)
・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません)
です。
べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。
***
2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。

初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる