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俺の上司が人気な理由
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「失礼します。」
「マニエラ、茶を頼めるか。」
俺はぺこりとお辞儀をしてお茶を淹れる。ミルクかレモンどちらを入れるか尋ねると、「ミルク」と答えたシバの言う通りに、カップに少しずつ注いでいく。
「昨日は、ありがとうございました。」
俺はお茶を出しながら、「美味しかったです。」と伝える。
「なら良かった。……また行こう。」
「え、あ……はい!」
俺は驚いて声が上ずる。昨日の食事は彼にとって楽しいものだったのだろうか。
(それとも俺が昨日、執務室で言ったこと気にしてる?)
俺は昨日、皆が『シバは飲み会嫌い』だと言っていたと暗に伝えてしまった。
(きっと、それを誤解されたくないんだ。)
俺は、『分かってるよ』という意味を込めて、「今日は皆で飲めますよ!」と元気に言った。シバはその言葉を聞き、じーっと俺の顔を見つめた。
「今日のお店、私が行きたかったとこなの!」
「へぇ~、どんなお店なの?」
今日はシュリから仕事を習うよう言われたので、1日彼女と一緒だ。俺は今夜の会場となるお店について聞いてみた。
「オシャレだし、美味しいって有名なのよ。ちょっと高いお店だから駄目かな~って思ったんだけど、なんとアインラス様が全員分出してくれるらしいの!」
「え、全部はさすがに……。」
「私もそう思ったんだけど、アインラス様は『気にするな』って言ったらしくて……優しい方よね~。」
両頬に手を当てて、尊敬の念を送るシュリを横目に資料を分けていく。
「これ、終わったよ。」
「セラ早いね!じゃあ、次はこれ。」
俺は厚い資料を手渡され、ここで働くようになって初めて、定時までに終わるのか不安になった。
「「アインラス様、お疲れ様です!」」
先輩達が店に入店してきたシバに頭を下げる。
俺もぺこっと真似をすると、シュリが「どうぞこちらへ」と俺の隣にシバを案内する。
(えー、俺の隣なの?!皆あんなに喋りたがってたじゃん!シバを奪い合ってよ!)
俺は椅子を引いて隣に腰かけたシバに「お疲れ様です。」と声を掛けた。
シュリが言っていた通り、店の雰囲気はオシャレで、間接照明が心地よい。
そして、シバと話したいと言っていた皆の言葉は本当らしく、代わる代わるシバの隣に座っては、嬉しそうに話し掛けている。反対側に座る俺は、さっきからシバの背中を見ながら料理を口に運んでいる。
(俺の方に背を向けてくれてるから、楽でいいなぁ。)
シバは文官達に、口数は少なくとも的確に返答する。仕事に関する質問をし、答えを貰った先輩は「ありがとうございます!!」と深く頭を下げている。
(凄い慕われてるんだ……。)
皆はシバをキラキラとした目で見ている。
俺はそれを横目に、お手洗いに行こうと席を立つ。しかし膝に力が入らず、少し体勢を崩してしまった。まだ19歳であり酒は飲めないと伝えていたが、もしかしたら誰かが空いたグラスに酒を注いだのかもしれない。
(心なしか、ちょっと顔が熱い気もする……。)
俺がフラフラとトイレに行くために席を立つと、シバが横から手を掴んできた。
「マニエラ、大丈夫か?」
「はい。ちょっとよろけただけです。」
俺が酒を飲んでしまったと気付いたのか、「外に出よう。」と手を引かれる。そして俺の答えを待たずに歩きだした。
「気分はどうだ?」
「……寒いです。」
俺は寒空を見上げて答えた。シバは俺を店の外に連れ出すと、向かいの公園にあるベンチに座らせた。
上着は席に置いており、長袖ではあるもののシャツ1枚という夜には肌寒い装いだ。
「酔いを覚ました方が良い。」
「はい。早く覚まして戻ります。」
(やっぱりお酒飲んじゃったこと、気付いてたのか。)
シバはずっとここにいるのだろうか。俺は申し訳なく思い、先に戻るよう促す。
「私は大丈夫ですので、先に中へどうぞ。皆アインラス様を待っています。」
「今日は君の歓迎会だ。主役を1人にはできない。」
そう言うと、寒さで身震いした俺に自分の着ていた上着を掛けた。
「あの、私に構わず!お身体を冷やします。」
「良い。私は少し熱い。」
引きそうにないシバに「ありがとうござます。」と言ってそれに袖を通すと、ふんわりとした良い匂いがした。暖かくて大きい上着に包まれていると、安心してきて徐々に体温が上がってくる。
「アインラス様が人気な理由が、少し分かりました。」
「何だ急に。」
下っ端の俺にもこんな風に気遣うのだ。きっと女の子なら自分のことを好きなのかと勘違いしてしまうだろう。俺は、訳が分からないと言いたげなシバに微笑む。
「アインラス様は部下をよく見ていらっしゃいます。皆もそのお気遣いを嬉しく思っているみたいです。」
シバは俺をじっと見て、口を開く。
「君はどうなんだ。」
シバの意図が分からない。俺はどう答えたら良いのか分からず「えっと、」と考える。
「私は皆にこんなことをする訳ではない。」
「はい……。」
付け足された言葉にますます分からなくなり、俺はとりあえずの返事をした。シバは俺が頭にハテナを浮かべているのを感じたのか、「今の言葉は忘れろ。」と言って隣に座った。
俺達はそれから無言で座っていたが、居心地の悪さは感じず、むしろその雰囲気が心地よかった。
シバと共に席に戻った俺が時計を確認すると、もう夜の10時を過ぎていた。
(そろそろ帰らないとやばい!)
俺は、これから起こるイベントの為に早く帰らなければならない。
今夜は、歓迎会帰りの主人公が宿舎に戻る時に、夜の見回りをしているアックスと偶然会うのだ。月明りの下で少し話し、主人公の目に月が映るのを見たアックスが「綺麗だな。」と思わず言ってしまい、お互いに照れる……という流れである。
話している途中くしゃみをする主人公にアックスが「これを着て帰れ」と上着を掛けるのも大事なポイントだ。
「あの、俺そろそろ帰ります。」
この会を計画してくれた先輩にコソッと告げる。
「もうこんな時間か!そろそろ一旦お開きにするか!」
俺は静かに出て行こうとしたが、彼は皆に「おーい、1回締めとくぞ~!」と声を掛けた。
(ちょっと待って…!解散しちゃ駄目なんだって。俺は1人で帰らなきゃいけないんだから。)
俺が慌てていると、先輩は「大丈夫だって。俺らの会はいつもこの位の時間に終わるんだ。」と見当違いな事を言う。
皆は、今日はシバが来てくれた飲み会とあって、まだまだ残っていたそうだ。テンションの高い先輩達からブーイングが起こる。俺はそれを見て、よし!と心でガッツポーズをした。
「あの、私だけ先に帰りますから、皆さんはそのまま楽しんで下さい!」
それだけ言うと、俺は先輩に頭を下げてそそくさと店を出た。
(失礼だったかな……でも仕方ない。こっちは死活問題なんだから。)
俺は店から足早に歩いていく。
目の前の公園を抜けて城の近くまで戻ると、安心して歩みを少し遅めた。
(よし、まだ十分間に合うはずだ。)
俺はルンルンと歩くが、急に後ろから声を掛けられた。
「お~い!」
俺はその声に振り向く。もしかして先輩かと思ったが、振り向いた先には知らない男。男は俺を見て「あ、男の子?」と性別を聞いてきた。
「あの、誰でしょうか。」
「歩きながら話そうよ。家まで送ってあげる。」
(誰だか分かんないけど、邪魔しないで。俺は早く城に帰らないといけないんだ。)
「俺、急いでるので。」
「城で働いてるの?」
「あの、迷惑なんですが。」
「こんな夜道に1人じゃ怖くない?」
(女の子じゃないんだし、怖いわけないだろ!)
俺が、「あの……ッ!」と本格的に文句を言ってやろうと男を見ると、いきなり手を掴んできた。
(え、急に何……。)
「小さい手だね。」
「やっ……、」
男は俺の手を握ったまま「柔らか……ッ」と感想を述べている。気持ち悪くて仕方ないが、力が強くて振り払えない。
(こっちの世界の男は、なんで皆こう体格が良いんだよ!)
にぎにぎと手を揉むように触られ、俺はゾッと鳥肌が立った。
「城に行くの?もしかして今から城でお仕事?」
「離せ…ッ」
身体を売りに行くと思われたのか、男が興奮した様子で聞いてくる。俺は、相手の股間めがけて足を蹴り上げた。
「マニエラ、茶を頼めるか。」
俺はぺこりとお辞儀をしてお茶を淹れる。ミルクかレモンどちらを入れるか尋ねると、「ミルク」と答えたシバの言う通りに、カップに少しずつ注いでいく。
「昨日は、ありがとうございました。」
俺はお茶を出しながら、「美味しかったです。」と伝える。
「なら良かった。……また行こう。」
「え、あ……はい!」
俺は驚いて声が上ずる。昨日の食事は彼にとって楽しいものだったのだろうか。
(それとも俺が昨日、執務室で言ったこと気にしてる?)
俺は昨日、皆が『シバは飲み会嫌い』だと言っていたと暗に伝えてしまった。
(きっと、それを誤解されたくないんだ。)
俺は、『分かってるよ』という意味を込めて、「今日は皆で飲めますよ!」と元気に言った。シバはその言葉を聞き、じーっと俺の顔を見つめた。
「今日のお店、私が行きたかったとこなの!」
「へぇ~、どんなお店なの?」
今日はシュリから仕事を習うよう言われたので、1日彼女と一緒だ。俺は今夜の会場となるお店について聞いてみた。
「オシャレだし、美味しいって有名なのよ。ちょっと高いお店だから駄目かな~って思ったんだけど、なんとアインラス様が全員分出してくれるらしいの!」
「え、全部はさすがに……。」
「私もそう思ったんだけど、アインラス様は『気にするな』って言ったらしくて……優しい方よね~。」
両頬に手を当てて、尊敬の念を送るシュリを横目に資料を分けていく。
「これ、終わったよ。」
「セラ早いね!じゃあ、次はこれ。」
俺は厚い資料を手渡され、ここで働くようになって初めて、定時までに終わるのか不安になった。
「「アインラス様、お疲れ様です!」」
先輩達が店に入店してきたシバに頭を下げる。
俺もぺこっと真似をすると、シュリが「どうぞこちらへ」と俺の隣にシバを案内する。
(えー、俺の隣なの?!皆あんなに喋りたがってたじゃん!シバを奪い合ってよ!)
俺は椅子を引いて隣に腰かけたシバに「お疲れ様です。」と声を掛けた。
シュリが言っていた通り、店の雰囲気はオシャレで、間接照明が心地よい。
そして、シバと話したいと言っていた皆の言葉は本当らしく、代わる代わるシバの隣に座っては、嬉しそうに話し掛けている。反対側に座る俺は、さっきからシバの背中を見ながら料理を口に運んでいる。
(俺の方に背を向けてくれてるから、楽でいいなぁ。)
シバは文官達に、口数は少なくとも的確に返答する。仕事に関する質問をし、答えを貰った先輩は「ありがとうございます!!」と深く頭を下げている。
(凄い慕われてるんだ……。)
皆はシバをキラキラとした目で見ている。
俺はそれを横目に、お手洗いに行こうと席を立つ。しかし膝に力が入らず、少し体勢を崩してしまった。まだ19歳であり酒は飲めないと伝えていたが、もしかしたら誰かが空いたグラスに酒を注いだのかもしれない。
(心なしか、ちょっと顔が熱い気もする……。)
俺がフラフラとトイレに行くために席を立つと、シバが横から手を掴んできた。
「マニエラ、大丈夫か?」
「はい。ちょっとよろけただけです。」
俺が酒を飲んでしまったと気付いたのか、「外に出よう。」と手を引かれる。そして俺の答えを待たずに歩きだした。
「気分はどうだ?」
「……寒いです。」
俺は寒空を見上げて答えた。シバは俺を店の外に連れ出すと、向かいの公園にあるベンチに座らせた。
上着は席に置いており、長袖ではあるもののシャツ1枚という夜には肌寒い装いだ。
「酔いを覚ました方が良い。」
「はい。早く覚まして戻ります。」
(やっぱりお酒飲んじゃったこと、気付いてたのか。)
シバはずっとここにいるのだろうか。俺は申し訳なく思い、先に戻るよう促す。
「私は大丈夫ですので、先に中へどうぞ。皆アインラス様を待っています。」
「今日は君の歓迎会だ。主役を1人にはできない。」
そう言うと、寒さで身震いした俺に自分の着ていた上着を掛けた。
「あの、私に構わず!お身体を冷やします。」
「良い。私は少し熱い。」
引きそうにないシバに「ありがとうござます。」と言ってそれに袖を通すと、ふんわりとした良い匂いがした。暖かくて大きい上着に包まれていると、安心してきて徐々に体温が上がってくる。
「アインラス様が人気な理由が、少し分かりました。」
「何だ急に。」
下っ端の俺にもこんな風に気遣うのだ。きっと女の子なら自分のことを好きなのかと勘違いしてしまうだろう。俺は、訳が分からないと言いたげなシバに微笑む。
「アインラス様は部下をよく見ていらっしゃいます。皆もそのお気遣いを嬉しく思っているみたいです。」
シバは俺をじっと見て、口を開く。
「君はどうなんだ。」
シバの意図が分からない。俺はどう答えたら良いのか分からず「えっと、」と考える。
「私は皆にこんなことをする訳ではない。」
「はい……。」
付け足された言葉にますます分からなくなり、俺はとりあえずの返事をした。シバは俺が頭にハテナを浮かべているのを感じたのか、「今の言葉は忘れろ。」と言って隣に座った。
俺達はそれから無言で座っていたが、居心地の悪さは感じず、むしろその雰囲気が心地よかった。
シバと共に席に戻った俺が時計を確認すると、もう夜の10時を過ぎていた。
(そろそろ帰らないとやばい!)
俺は、これから起こるイベントの為に早く帰らなければならない。
今夜は、歓迎会帰りの主人公が宿舎に戻る時に、夜の見回りをしているアックスと偶然会うのだ。月明りの下で少し話し、主人公の目に月が映るのを見たアックスが「綺麗だな。」と思わず言ってしまい、お互いに照れる……という流れである。
話している途中くしゃみをする主人公にアックスが「これを着て帰れ」と上着を掛けるのも大事なポイントだ。
「あの、俺そろそろ帰ります。」
この会を計画してくれた先輩にコソッと告げる。
「もうこんな時間か!そろそろ一旦お開きにするか!」
俺は静かに出て行こうとしたが、彼は皆に「おーい、1回締めとくぞ~!」と声を掛けた。
(ちょっと待って…!解散しちゃ駄目なんだって。俺は1人で帰らなきゃいけないんだから。)
俺が慌てていると、先輩は「大丈夫だって。俺らの会はいつもこの位の時間に終わるんだ。」と見当違いな事を言う。
皆は、今日はシバが来てくれた飲み会とあって、まだまだ残っていたそうだ。テンションの高い先輩達からブーイングが起こる。俺はそれを見て、よし!と心でガッツポーズをした。
「あの、私だけ先に帰りますから、皆さんはそのまま楽しんで下さい!」
それだけ言うと、俺は先輩に頭を下げてそそくさと店を出た。
(失礼だったかな……でも仕方ない。こっちは死活問題なんだから。)
俺は店から足早に歩いていく。
目の前の公園を抜けて城の近くまで戻ると、安心して歩みを少し遅めた。
(よし、まだ十分間に合うはずだ。)
俺はルンルンと歩くが、急に後ろから声を掛けられた。
「お~い!」
俺はその声に振り向く。もしかして先輩かと思ったが、振り向いた先には知らない男。男は俺を見て「あ、男の子?」と性別を聞いてきた。
「あの、誰でしょうか。」
「歩きながら話そうよ。家まで送ってあげる。」
(誰だか分かんないけど、邪魔しないで。俺は早く城に帰らないといけないんだ。)
「俺、急いでるので。」
「城で働いてるの?」
「あの、迷惑なんですが。」
「こんな夜道に1人じゃ怖くない?」
(女の子じゃないんだし、怖いわけないだろ!)
俺が、「あの……ッ!」と本格的に文句を言ってやろうと男を見ると、いきなり手を掴んできた。
(え、急に何……。)
「小さい手だね。」
「やっ……、」
男は俺の手を握ったまま「柔らか……ッ」と感想を述べている。気持ち悪くて仕方ないが、力が強くて振り払えない。
(こっちの世界の男は、なんで皆こう体格が良いんだよ!)
にぎにぎと手を揉むように触られ、俺はゾッと鳥肌が立った。
「城に行くの?もしかして今から城でお仕事?」
「離せ…ッ」
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