3 / 115
初イベントの手応えは……?
しおりを挟む
「初めまして。これからお世話になります、セラ・マニエラと申します。」
今日は、仕事場となる文官棟へ挨拶に行った。仕事自体は2日後からだが、必要な物や制服を取りに来るよう言われていたためだ。
俺は深々と礼をし、目の前の文官達は友好的に「こちらこそ。」と微笑む。……ただ1人の男を除いて。
「いつから出勤だ。」
「……明後日からです。」
そう聞いたきり黙る大きな男――この人物こそ、鬼文官シバ・アインラスだ。青がかった黒髪と瞳。肩まで無造作に伸びた髪の隙間から、両耳にある青いピアスがチラッと見える。
「では、明後日私の執務室へ来い。」
それだけ言うと、俺の返事も聞かずにさっさと仕事に戻って行った。
(相変わらず、酷い態度。)
ゲーム内で見慣れているが、対峙してみるとそのぶっきらぼうさは想像以上だ。体格も良く、近くに寄ればかなり威圧的に感じる。
(はぁ、これからこの人が俺の上司か…。)
俺は明後日からの仕事が心配になった。
「あの、気にしない方がいいですよ。アインラス様はお忙しい方ですから。」
にこっと笑って話し掛けてきたのは、物腰の柔らかい女性シュリだ。
彼女は主人公の良き友であり、同い年ということで話も合う。ストーリーが進むと恋愛相談にも乗ってくれる心強い味方だ。
「ありがとうございます。」
「ここを案内しますから、ちょっとお待ち下さいね。」
シュリは持っていた書類を机に置きに行くと、俺に文官棟と各部屋の説明をしてくれた。
「アインラス様の執務室はこちらです。明後日はここへ来て下さい。」
「分かりました。」
それからシュリは、お昼を一緒にどうかと聞いてきた。俺はもちろんと喜んで頷いた。
「同い年だったんですね!」
「そうみたいですね。なので敬語は不要ですよ。」
俺達は文官棟にある食堂で昼ご飯を食べながら話していた。彼女は気さくで、話していると明るい気持ちになる。俺は彼女ともっと親しくなりたいと心から思った。
(主人公もこんな気分だったのかな。)
「じゃあ、セラって呼ぶね。私にも敬語はいらないよ。」
「うん。じゃあ俺もシュリって呼ばせてもらうね。」
その後も盛り上がっていろいろと話していたが、シュリは俺をじーっと見て、見た目について言及してきた。
「セラ、城では気を付けた方がいいよ。」
「気を付けるって?」
「……気に障ったらごめん。セラは可愛い見た目してるから、無防備でいない方がいいと思う。」
たしかに、ゲームの主人公も攻略キャラ以外にナンパされる描写があった。しかし俺は男だ。攻略キャラは別として、他でそういった心配は無いだろう。
「ははっ、可愛いなんて言われたことないよ!」
「本当だって!……もう、私心配だよ。」
俺は転生してこの世界に来たが、その容姿は前世の日本人大学生であった頃と同じだ。あちらの世界でも、特に言い寄られた経験などない。
俺は、本気で心配している目の前のシュリに、「大丈夫だって!」と笑った。
新しい制服と必要な文房具を貰って部屋へと帰る。文官棟から出て、宿舎へ戻る道すがら、イケメン騎士が前から歩いて来た。俺がチラッと相手を見ると、その視線に気付き声を掛けてくる。
「あれ?見たことない子だね。どこの所属?」
「文官棟で働く予定です。」
「へぇ、予定ってことは来たばっかり?城を案内してあげよっか?」
俺はどう返事をするべきか考える。
対象となるシークレットキャラが誰であるかまだ分からない今、俺はモブとの何気ない会話にもドキドキしなければならない。
(この人が攻略対象だったらどうしよう。)
妙に関心を寄せられてルートに入るのは困るが、逆に攻略者について教えてくれるキーパーソンかもしれない。
「ねぇ、君すっごく可愛いね。」
「あ、あの……、」
俺がおろおろしながら返事を考えていると、後ろから声がした。
「おい!そこで何してる。」
振り向くと、そこにはアックスがいた。
(ア、アックス?!そうか、これはイベントか!)
俺は、ゲーム序盤で起こるはずのイベントを思い出す。
廊下でモブに絡まれ、そこを偶然通りかかったアックスに助けられるのだ。ゲームの中で、モブの顔は基本影がかかり見えないため、彼がそのイベントの引き立て役なのだと気付けなかった。
(しかも、俺から目線を送っちゃったし……。ちょっとこの人が可哀想だな。)
ゲームでは、突然男が話しかけてきたような描写になっていたが、今回は完全に俺が発端だ。
「俺が迷っていたので、声を掛けて下さったんです。」
「……そうか。俺が案内するから下がっていいぞ。」
アックスの言葉に、男は「はい!」と礼をして去っていく。
(黒騎士様はこの国の英雄だからな。)
数年前、他国に奇襲をかけられたこの国を守ったのがアックスだと言われている。そこについてはふんわりとした説明しかなかったが、彼はおそらくとんでもなく強いのだろう。
「さっきはああ言っていたが、強引に誘われていたんじゃないか?」
「いえ、本当にただ道を尋ねただけです。」
「君は優しいな。」
話の内容が聞こえていたのだろうか。アックスが俺の頭に手を乗せる。それをポカンと見ていると、アックスが慌てて手を退けた。
「すまない。子ども扱いしてるつもりは……ッ」
「ふふ、はい。分かってます。」
思わず笑いが零れる。皆の憧れの黒騎士様が焦る姿は珍しく、俺はその貴重な表情をじっと見る。
「……なんだ?」
「今のことは本当に気にしないで下さい。では、俺はこれで。」
頭を下げて去ろうとする俺の腕をアックスが掴む。
(え、引き留められた?!)
ゲームでは助けられて少し話をしてイベントは終了だ。少しびっくりしたが、何か意図があるのかとアックスを見つめる。
「その……送っていく。また迷うかもしれない。」
「あ、ありがとうございます。」
俺は、アックスに言われるままに部屋の前まで送られてしまった。
部屋に帰り、父がまだ帰ってきていないのを確認すると、リビングの椅子に座って机にうつ伏せになる。
今日はイレギュラーなことが起き、少し頭を整理したかった。
アックスと廊下で会って、モブから助けてもらったのはゲームの通りだ。しかし、その後に頭を撫でたり、腕を掴んで引き留める描写は無かったと思う。しかし、これが現実であることを考えれば、この位のことで焦っていてはいけない。
(そりゃそうだよ。全部が全部ゲームの通りってわけじゃないよね。)
用意された台詞を言うだけのキャラクターではなく、彼らは生きている人間なのだ。大方はゲームの運命に従わなければならないが、それ以外の部分にはいろんな可能性がある。
俺はこれからに備え、臨機応変に対応できるよう作戦を練り直すことにした。
「ただいま~!」
「おかえりなさい。」
俺は仕事から帰ってきた父を迎える。今週いっぱいは庭師として働き、来週からは別の仕事を試すように言われている父は、早くも庭での仕事が好きになりつつあるようだ。
「仕事どうだった?」
「楽しかったよ。大工しかしたことなかったけど、草木を触るのもいいもんだね!花も綺麗で飽きないよ。」
仕事に満足感を感じている父に笑顔を向けると、父は「あ、そうそう……」と言ってカバンを漁り、箱のお菓子を広げる。
「これ、ラルクさんから頂いたんだ。」
「お菓子?」
「うん!1つその場で食べたけど、美味しかったよ。」
親子で食べてくれと、仕事中に差し入れてくれたらしい。
俺達はそれを摘まみながら、今週の予定を確認した。
「俺、明後日から仕事だよ。」
「いよいよだね。今日聞いたけど、文官の中に怖い人がいるらしいよ。その人がセラの上司じゃないといいけど。」
(父さん、それって俺の上司になるシバ・アインラスのことじゃないかな……。)
俺は父を心配させまいと、その話題は軽く流し、今日友達になったシュリについて話した。
次の日、俺は庭で父さんの仕事っぷりを見ながら、明日からの仕事について考えていた。
主人公は文官の下働きでありながら、その仕事内容については全くと言って良いほど描かれていない。シバに冷たく当たられながらも、一生懸命働く姿が文官内でも評判になり、心配になったアックスが俺が無理してないか確認する為に文官棟を訪れるようになるのだ。
(ていうか、まず俺に文官仕事なんて務まるのかな……。)
アックスが文官棟に来てくれるようになれば、彼が俺に好意を持っていると言って良いだろう。しかし、働く姿がアックスに好印象を与える前に、アルバイトくらいしか経験の無い俺がこんなお堅い仕事をこなせるのか……急に心配になってきた。
(まぁ、シュリもいるし、何とかなるよね。)
俺はマイナスになっていく思考を止め、今は前向きに考える事にした。
(とにかく、明日からは第二王子エヴァンと王の側近ウォルには会わないように気を付けつつ、アックスには積極的にアプローチしていかなきゃ。)
これに失敗すれば、どうあがいても親子共々強制労働施設へ送られる。自分自身と、ぽやぽやしている父の為にも、俺は絶対に騎士様と結ばれる必要がある!
決意を固くし、俺はベッドに横になった。
今日は、仕事場となる文官棟へ挨拶に行った。仕事自体は2日後からだが、必要な物や制服を取りに来るよう言われていたためだ。
俺は深々と礼をし、目の前の文官達は友好的に「こちらこそ。」と微笑む。……ただ1人の男を除いて。
「いつから出勤だ。」
「……明後日からです。」
そう聞いたきり黙る大きな男――この人物こそ、鬼文官シバ・アインラスだ。青がかった黒髪と瞳。肩まで無造作に伸びた髪の隙間から、両耳にある青いピアスがチラッと見える。
「では、明後日私の執務室へ来い。」
それだけ言うと、俺の返事も聞かずにさっさと仕事に戻って行った。
(相変わらず、酷い態度。)
ゲーム内で見慣れているが、対峙してみるとそのぶっきらぼうさは想像以上だ。体格も良く、近くに寄ればかなり威圧的に感じる。
(はぁ、これからこの人が俺の上司か…。)
俺は明後日からの仕事が心配になった。
「あの、気にしない方がいいですよ。アインラス様はお忙しい方ですから。」
にこっと笑って話し掛けてきたのは、物腰の柔らかい女性シュリだ。
彼女は主人公の良き友であり、同い年ということで話も合う。ストーリーが進むと恋愛相談にも乗ってくれる心強い味方だ。
「ありがとうございます。」
「ここを案内しますから、ちょっとお待ち下さいね。」
シュリは持っていた書類を机に置きに行くと、俺に文官棟と各部屋の説明をしてくれた。
「アインラス様の執務室はこちらです。明後日はここへ来て下さい。」
「分かりました。」
それからシュリは、お昼を一緒にどうかと聞いてきた。俺はもちろんと喜んで頷いた。
「同い年だったんですね!」
「そうみたいですね。なので敬語は不要ですよ。」
俺達は文官棟にある食堂で昼ご飯を食べながら話していた。彼女は気さくで、話していると明るい気持ちになる。俺は彼女ともっと親しくなりたいと心から思った。
(主人公もこんな気分だったのかな。)
「じゃあ、セラって呼ぶね。私にも敬語はいらないよ。」
「うん。じゃあ俺もシュリって呼ばせてもらうね。」
その後も盛り上がっていろいろと話していたが、シュリは俺をじーっと見て、見た目について言及してきた。
「セラ、城では気を付けた方がいいよ。」
「気を付けるって?」
「……気に障ったらごめん。セラは可愛い見た目してるから、無防備でいない方がいいと思う。」
たしかに、ゲームの主人公も攻略キャラ以外にナンパされる描写があった。しかし俺は男だ。攻略キャラは別として、他でそういった心配は無いだろう。
「ははっ、可愛いなんて言われたことないよ!」
「本当だって!……もう、私心配だよ。」
俺は転生してこの世界に来たが、その容姿は前世の日本人大学生であった頃と同じだ。あちらの世界でも、特に言い寄られた経験などない。
俺は、本気で心配している目の前のシュリに、「大丈夫だって!」と笑った。
新しい制服と必要な文房具を貰って部屋へと帰る。文官棟から出て、宿舎へ戻る道すがら、イケメン騎士が前から歩いて来た。俺がチラッと相手を見ると、その視線に気付き声を掛けてくる。
「あれ?見たことない子だね。どこの所属?」
「文官棟で働く予定です。」
「へぇ、予定ってことは来たばっかり?城を案内してあげよっか?」
俺はどう返事をするべきか考える。
対象となるシークレットキャラが誰であるかまだ分からない今、俺はモブとの何気ない会話にもドキドキしなければならない。
(この人が攻略対象だったらどうしよう。)
妙に関心を寄せられてルートに入るのは困るが、逆に攻略者について教えてくれるキーパーソンかもしれない。
「ねぇ、君すっごく可愛いね。」
「あ、あの……、」
俺がおろおろしながら返事を考えていると、後ろから声がした。
「おい!そこで何してる。」
振り向くと、そこにはアックスがいた。
(ア、アックス?!そうか、これはイベントか!)
俺は、ゲーム序盤で起こるはずのイベントを思い出す。
廊下でモブに絡まれ、そこを偶然通りかかったアックスに助けられるのだ。ゲームの中で、モブの顔は基本影がかかり見えないため、彼がそのイベントの引き立て役なのだと気付けなかった。
(しかも、俺から目線を送っちゃったし……。ちょっとこの人が可哀想だな。)
ゲームでは、突然男が話しかけてきたような描写になっていたが、今回は完全に俺が発端だ。
「俺が迷っていたので、声を掛けて下さったんです。」
「……そうか。俺が案内するから下がっていいぞ。」
アックスの言葉に、男は「はい!」と礼をして去っていく。
(黒騎士様はこの国の英雄だからな。)
数年前、他国に奇襲をかけられたこの国を守ったのがアックスだと言われている。そこについてはふんわりとした説明しかなかったが、彼はおそらくとんでもなく強いのだろう。
「さっきはああ言っていたが、強引に誘われていたんじゃないか?」
「いえ、本当にただ道を尋ねただけです。」
「君は優しいな。」
話の内容が聞こえていたのだろうか。アックスが俺の頭に手を乗せる。それをポカンと見ていると、アックスが慌てて手を退けた。
「すまない。子ども扱いしてるつもりは……ッ」
「ふふ、はい。分かってます。」
思わず笑いが零れる。皆の憧れの黒騎士様が焦る姿は珍しく、俺はその貴重な表情をじっと見る。
「……なんだ?」
「今のことは本当に気にしないで下さい。では、俺はこれで。」
頭を下げて去ろうとする俺の腕をアックスが掴む。
(え、引き留められた?!)
ゲームでは助けられて少し話をしてイベントは終了だ。少しびっくりしたが、何か意図があるのかとアックスを見つめる。
「その……送っていく。また迷うかもしれない。」
「あ、ありがとうございます。」
俺は、アックスに言われるままに部屋の前まで送られてしまった。
部屋に帰り、父がまだ帰ってきていないのを確認すると、リビングの椅子に座って机にうつ伏せになる。
今日はイレギュラーなことが起き、少し頭を整理したかった。
アックスと廊下で会って、モブから助けてもらったのはゲームの通りだ。しかし、その後に頭を撫でたり、腕を掴んで引き留める描写は無かったと思う。しかし、これが現実であることを考えれば、この位のことで焦っていてはいけない。
(そりゃそうだよ。全部が全部ゲームの通りってわけじゃないよね。)
用意された台詞を言うだけのキャラクターではなく、彼らは生きている人間なのだ。大方はゲームの運命に従わなければならないが、それ以外の部分にはいろんな可能性がある。
俺はこれからに備え、臨機応変に対応できるよう作戦を練り直すことにした。
「ただいま~!」
「おかえりなさい。」
俺は仕事から帰ってきた父を迎える。今週いっぱいは庭師として働き、来週からは別の仕事を試すように言われている父は、早くも庭での仕事が好きになりつつあるようだ。
「仕事どうだった?」
「楽しかったよ。大工しかしたことなかったけど、草木を触るのもいいもんだね!花も綺麗で飽きないよ。」
仕事に満足感を感じている父に笑顔を向けると、父は「あ、そうそう……」と言ってカバンを漁り、箱のお菓子を広げる。
「これ、ラルクさんから頂いたんだ。」
「お菓子?」
「うん!1つその場で食べたけど、美味しかったよ。」
親子で食べてくれと、仕事中に差し入れてくれたらしい。
俺達はそれを摘まみながら、今週の予定を確認した。
「俺、明後日から仕事だよ。」
「いよいよだね。今日聞いたけど、文官の中に怖い人がいるらしいよ。その人がセラの上司じゃないといいけど。」
(父さん、それって俺の上司になるシバ・アインラスのことじゃないかな……。)
俺は父を心配させまいと、その話題は軽く流し、今日友達になったシュリについて話した。
次の日、俺は庭で父さんの仕事っぷりを見ながら、明日からの仕事について考えていた。
主人公は文官の下働きでありながら、その仕事内容については全くと言って良いほど描かれていない。シバに冷たく当たられながらも、一生懸命働く姿が文官内でも評判になり、心配になったアックスが俺が無理してないか確認する為に文官棟を訪れるようになるのだ。
(ていうか、まず俺に文官仕事なんて務まるのかな……。)
アックスが文官棟に来てくれるようになれば、彼が俺に好意を持っていると言って良いだろう。しかし、働く姿がアックスに好印象を与える前に、アルバイトくらいしか経験の無い俺がこんなお堅い仕事をこなせるのか……急に心配になってきた。
(まぁ、シュリもいるし、何とかなるよね。)
俺はマイナスになっていく思考を止め、今は前向きに考える事にした。
(とにかく、明日からは第二王子エヴァンと王の側近ウォルには会わないように気を付けつつ、アックスには積極的にアプローチしていかなきゃ。)
これに失敗すれば、どうあがいても親子共々強制労働施設へ送られる。自分自身と、ぽやぽやしている父の為にも、俺は絶対に騎士様と結ばれる必要がある!
決意を固くし、俺はベッドに横になった。
28
お気に入りに追加
532
あなたにおすすめの小説
【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。

初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する
あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。
領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。
***
王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。
・ハピエン
・CP左右固定(リバありません)
・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません)
です。
べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。
***
2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。

完結·助けた犬は騎士団長でした
禅
BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。
ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。
しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。
強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ……
※完結まで毎日投稿します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる