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第3章 白狼と最愛の人
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ミアとガイアスが住んでいる王都ルシカから、実家のある第二都市アナザレムへ転移した2人は、婚約の挨拶の為にガイアスの実家を訪れていた。
「こんなに大きな門だったんだね!」
「前は庭に転移したからな。」
前回ここに訪れた時には、ミアの勘違いでガイアスに迷惑を掛けた。そのことを思い出しうなだれているミアの頭を、ガイアスがポンポンと撫でる。
「あの時は嬉しかった。ミアが俺の為に来てくれて。」
ガイアスはそう言って笑っているが、考えれば初めての訪問にも関わらず勝手に敷地内に入り、大事になった。あんな調子のシュラウドはともかく、父親への第一印象は最悪だっただろうと、今日の挨拶でリベンジを誓うミアだった。
今回はきちんとした印象に見せるために白のシャツと黒いズボン、揃いの黒いジャケット。髪は襟足を結い上げ編んできっちりとまとめてある。
「さぁ、入ったらそのまま応接室に行くぞ。」
前回訪れたことのある応接室。
今日はそこにガイアスの父親と母親がいるのだと思うと緊張する。今夜は近くの店を予約しているらしく、会ったことの無いガイアスの兄弟とも顔を合わせる予定だ。
嫌われないようにと、緊張するミアは、大きな声で「はい!」と言ってしまい、ガイアスに笑われた。
玄関を開けると使用人の男が2名でガイアスとミアを迎えた。その後、応接室へ…と歩き出した時、「あら、」と女性の声がした。
「もういらしたんですね。」
「ガイアス兄さん!おかえりなさい!」
廊下から出てきた2人に、ミアの緊張が高まる。「母さんと弟だ。」と言ったガイアスに、やはりと思い頭を下げる。
「失礼します。シーバ国ラタタ家のミアです。今日お会いするのを楽しみにしていました。」
「まぁ、頭を上げてください。私ガイアスの母です。こちらは一番下の息子になります。こちらこそ、挨拶のお話を聞いた時から楽しみにしておりましたのよ。」
優しく微笑む母とペコっとお辞儀をする弟に「よろしくお願いします。」と言ったミアは、ガイアスに肩を抱かれて応接室へ一緒に向かった。
部屋へ入ると父親であるリバーが扉に背を向けて椅子に座っており、その横に母が座る。促されるままに奥へ進み、父親に挨拶をした。
手土産である菓子を渡すと、「シーバ国のお菓子が食べられるなんて嬉しいわね。」と父親をつついている。それに「そうだな」と軽く笑うリバーはガイアスが笑う時の顔に似ていて、ミアはほっこりとした。
「お話で聞いていた通りの方ね。明るくて華やかで素敵だわ。」
母親は終始ミアを見ては「あら~」とか「まぁ~」と言ってその容姿に見入っていた。あまりに見つめ、ミアが困っていたため、最後にはリバーに「見すぎだ」と止められていた。
ガイアスの母親は服のデザイナーをしているらしく、ミアを見て着せたい服があるのだと頬を蒸気させていた。
「弟もデザインを学んでいるんだ。」
「へぇ~、先生がお母さんなんて素敵だね。」
先ほど出会った弟もいずれは母の仕事を手伝うことになるのだと聞いて納得する。顔を合わせた程度だが、細見の身体に合わせたカジュアルな騎士服は彼によく似合っていてお洒落だと感じた。
それから本題である結婚について、ガイアスが恩賜を使ったことを告げるとリバーは「お前は肝が据わってるな。」と腕を組んで感心していた。
「あ、話終わった?ミアちゃーん、お兄ちゃんお仕事終わったよ~!」
「シュラウドさん、ご無沙汰してます。」
部屋から出てきたミアとガイアスに、待ち構えていたのかシュラウドが声を掛けた。「も~、お兄ちゃんって呼んでって言ったじゃん!」と言うシュラウドに、ガイアスが冷たい視線を送る。
「ご飯楽しみだね!まだ時間あるし、ガイアスの部屋で休んでいきなよ。」
シュラウドは名案とばかりにウインクする。
「今から部屋へ行くところだ。」
「わ、怖い顔。逃げろ逃げろ!」
そう言って立ち去るシュラウドはとてもガイアスの兄であるとは思えない。静かな父親におっとりとした母親、元気な兄とおしゃれな弟。
(凄いな、ジャックウィル家。)
他の兄3人がどのような人物であるか、少し楽しみになってきたミアだった。
部屋で椅子に座り休んでいたミアは、後ろからガイアスに抱きしめられた。
「気疲れしてないか?」
「全然。優しいお父さんとお母さんだね。」
「俺、喋りすぎちゃったかも」と言うミアに笑みが零れたガイアスは、抱きしめたまま頭にちゅ、っと口付けた。そのままこめかみやうなじ、首にキスをし、いよいよ唇に…と思ったところで、扉が無遠慮に開けられた。
「あ、キスしてら。」
「お前ってそんなタイプだったっけ?」
「…お邪魔だったか?」
初めて見る男性3人にミアが唖然としていると、後ろから慌てた声で「駄目だよ~!」と声がした。走ってきたのは長男であるシュラウドで、今いる3人はガイアスの兄達だと分かった。
「だから、部屋にはいるけど行っちゃダメだよ!なんで話聞かないかな~!」
「うるさいな。なんで弟の部屋入るのに許可がいるんだよ。」
「そうだそうだ」と残りの2人も反論している。
シュラウドはガイアスに「ごめんね。」と視線を送る。わいわいとうるさくしていると、弟も部屋を覗きに来た。
ガイアスは束の間のミアとの甘い時間を邪魔されムッとしていたが、兄達と弟はミアに挨拶をして、楽しそうに談笑を始めた。
(なんで俺の周りはタイミングの悪い奴が多いんだ…)
はぁ、と溜息をついた後、「ミアに変なことを言うなよ。」と兄弟の輪に加わった。
「食事会、凄く楽しかったね。」
「なら良かった。」
外での食事を終え、家族全員で屋敷に帰った。道中、兄弟達はやたらとミアに馴れ馴れしく接し、その度に何度も引き剥がしていたガイアスは少し疲れていた。
「賑やかな家族だね。なんか自分んちにいるみたいだったよ。」
「久しぶりに家族全員が集まったからな。兄達は普段よりはしゃいでいた。」
シュラウド以外の3人の兄達は本家を出てガイアスと同じく別の屋敷に住んでいる。驚いたのが、2番目の兄は自衛隊にいるということだ。しかし外交や渉外の担当をしているらしく、ガイアスとは滅多に会うことがないようだ。それでもたまに屋敷に遊びに来るということなので、今後会う機会があるかもしれない。
現に、ミアがガイアスの屋敷によく泊まるのだと話すと、「来週にでも遊びに行こうかな」と言ってガイアスに睨まれていた。
ガイアスはあまり兄弟に関して話をしてこなかったが、元気のありすぎる兄達はガイアスを少し、いやかなり疲れさせるようだ。
「ふぅ…正直兄達には疲れたが、良い会だった。」
「うん!」
ミアは、ベッドに腰かけ首元を緩めているガイアスに抱き着き「早く皆と家族になりたいな」と笑った。
「こんなに大きな門だったんだね!」
「前は庭に転移したからな。」
前回ここに訪れた時には、ミアの勘違いでガイアスに迷惑を掛けた。そのことを思い出しうなだれているミアの頭を、ガイアスがポンポンと撫でる。
「あの時は嬉しかった。ミアが俺の為に来てくれて。」
ガイアスはそう言って笑っているが、考えれば初めての訪問にも関わらず勝手に敷地内に入り、大事になった。あんな調子のシュラウドはともかく、父親への第一印象は最悪だっただろうと、今日の挨拶でリベンジを誓うミアだった。
今回はきちんとした印象に見せるために白のシャツと黒いズボン、揃いの黒いジャケット。髪は襟足を結い上げ編んできっちりとまとめてある。
「さぁ、入ったらそのまま応接室に行くぞ。」
前回訪れたことのある応接室。
今日はそこにガイアスの父親と母親がいるのだと思うと緊張する。今夜は近くの店を予約しているらしく、会ったことの無いガイアスの兄弟とも顔を合わせる予定だ。
嫌われないようにと、緊張するミアは、大きな声で「はい!」と言ってしまい、ガイアスに笑われた。
玄関を開けると使用人の男が2名でガイアスとミアを迎えた。その後、応接室へ…と歩き出した時、「あら、」と女性の声がした。
「もういらしたんですね。」
「ガイアス兄さん!おかえりなさい!」
廊下から出てきた2人に、ミアの緊張が高まる。「母さんと弟だ。」と言ったガイアスに、やはりと思い頭を下げる。
「失礼します。シーバ国ラタタ家のミアです。今日お会いするのを楽しみにしていました。」
「まぁ、頭を上げてください。私ガイアスの母です。こちらは一番下の息子になります。こちらこそ、挨拶のお話を聞いた時から楽しみにしておりましたのよ。」
優しく微笑む母とペコっとお辞儀をする弟に「よろしくお願いします。」と言ったミアは、ガイアスに肩を抱かれて応接室へ一緒に向かった。
部屋へ入ると父親であるリバーが扉に背を向けて椅子に座っており、その横に母が座る。促されるままに奥へ進み、父親に挨拶をした。
手土産である菓子を渡すと、「シーバ国のお菓子が食べられるなんて嬉しいわね。」と父親をつついている。それに「そうだな」と軽く笑うリバーはガイアスが笑う時の顔に似ていて、ミアはほっこりとした。
「お話で聞いていた通りの方ね。明るくて華やかで素敵だわ。」
母親は終始ミアを見ては「あら~」とか「まぁ~」と言ってその容姿に見入っていた。あまりに見つめ、ミアが困っていたため、最後にはリバーに「見すぎだ」と止められていた。
ガイアスの母親は服のデザイナーをしているらしく、ミアを見て着せたい服があるのだと頬を蒸気させていた。
「弟もデザインを学んでいるんだ。」
「へぇ~、先生がお母さんなんて素敵だね。」
先ほど出会った弟もいずれは母の仕事を手伝うことになるのだと聞いて納得する。顔を合わせた程度だが、細見の身体に合わせたカジュアルな騎士服は彼によく似合っていてお洒落だと感じた。
それから本題である結婚について、ガイアスが恩賜を使ったことを告げるとリバーは「お前は肝が据わってるな。」と腕を組んで感心していた。
「あ、話終わった?ミアちゃーん、お兄ちゃんお仕事終わったよ~!」
「シュラウドさん、ご無沙汰してます。」
部屋から出てきたミアとガイアスに、待ち構えていたのかシュラウドが声を掛けた。「も~、お兄ちゃんって呼んでって言ったじゃん!」と言うシュラウドに、ガイアスが冷たい視線を送る。
「ご飯楽しみだね!まだ時間あるし、ガイアスの部屋で休んでいきなよ。」
シュラウドは名案とばかりにウインクする。
「今から部屋へ行くところだ。」
「わ、怖い顔。逃げろ逃げろ!」
そう言って立ち去るシュラウドはとてもガイアスの兄であるとは思えない。静かな父親におっとりとした母親、元気な兄とおしゃれな弟。
(凄いな、ジャックウィル家。)
他の兄3人がどのような人物であるか、少し楽しみになってきたミアだった。
部屋で椅子に座り休んでいたミアは、後ろからガイアスに抱きしめられた。
「気疲れしてないか?」
「全然。優しいお父さんとお母さんだね。」
「俺、喋りすぎちゃったかも」と言うミアに笑みが零れたガイアスは、抱きしめたまま頭にちゅ、っと口付けた。そのままこめかみやうなじ、首にキスをし、いよいよ唇に…と思ったところで、扉が無遠慮に開けられた。
「あ、キスしてら。」
「お前ってそんなタイプだったっけ?」
「…お邪魔だったか?」
初めて見る男性3人にミアが唖然としていると、後ろから慌てた声で「駄目だよ~!」と声がした。走ってきたのは長男であるシュラウドで、今いる3人はガイアスの兄達だと分かった。
「だから、部屋にはいるけど行っちゃダメだよ!なんで話聞かないかな~!」
「うるさいな。なんで弟の部屋入るのに許可がいるんだよ。」
「そうだそうだ」と残りの2人も反論している。
シュラウドはガイアスに「ごめんね。」と視線を送る。わいわいとうるさくしていると、弟も部屋を覗きに来た。
ガイアスは束の間のミアとの甘い時間を邪魔されムッとしていたが、兄達と弟はミアに挨拶をして、楽しそうに談笑を始めた。
(なんで俺の周りはタイミングの悪い奴が多いんだ…)
はぁ、と溜息をついた後、「ミアに変なことを言うなよ。」と兄弟の輪に加わった。
「食事会、凄く楽しかったね。」
「なら良かった。」
外での食事を終え、家族全員で屋敷に帰った。道中、兄弟達はやたらとミアに馴れ馴れしく接し、その度に何度も引き剥がしていたガイアスは少し疲れていた。
「賑やかな家族だね。なんか自分んちにいるみたいだったよ。」
「久しぶりに家族全員が集まったからな。兄達は普段よりはしゃいでいた。」
シュラウド以外の3人の兄達は本家を出てガイアスと同じく別の屋敷に住んでいる。驚いたのが、2番目の兄は自衛隊にいるということだ。しかし外交や渉外の担当をしているらしく、ガイアスとは滅多に会うことがないようだ。それでもたまに屋敷に遊びに来るということなので、今後会う機会があるかもしれない。
現に、ミアがガイアスの屋敷によく泊まるのだと話すと、「来週にでも遊びに行こうかな」と言ってガイアスに睨まれていた。
ガイアスはあまり兄弟に関して話をしてこなかったが、元気のありすぎる兄達はガイアスを少し、いやかなり疲れさせるようだ。
「ふぅ…正直兄達には疲れたが、良い会だった。」
「うん!」
ミアは、ベッドに腰かけ首元を緩めているガイアスに抱き着き「早く皆と家族になりたいな」と笑った。
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