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第2章 白狼と秘密の練習
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「これ美味しいね!前にガイアスが言ってたお店?」
「当たりだ。いくつか注文すれば届けてくれるんだ。」
ミアは「これが…」と感動した様子で手にあるサンドウィッチをじっと見た。
全て食べ終わり、ガイアスはマックスがどれだけ第4隊にしごかれたかを説明した。1日目の遠泳から始まり、山登りや訓練所での地獄の特訓を受けた3日間を想像して、ミアは少しマックスを可哀想に思った。
その後、次はいつ会うのかお互いの予定を確認する。
10日間の転移禁止の後、すぐに週末であるため、いつも通り森で会うことになった。
「そろそろ3時だから帰るね。」
「寂しくなるな。」
ミアが目を瞑って少し顎を上げる。そこへ指を添えると期待したようにミアの眉がピクッと動いた。
ゆっくりその唇に吸い寄せられるガイアスだったが、寸前のところでピタっと止まる。
それを不信に思ったミアがうっすら目を開けると、至近距離でミアの唇を見つめる緑の目。
「ん、ガイアス?」
「そういえば、仕事中だったと思ってな。」
その言葉にミアは頬を膨らませる。
「意地悪しないでよ…しばらく会えないのに。」
ミアは俺の首元の襟を引っ張ると、唇にちゅ、と口づけた。
「会えない分、キスを貯めとかないと。」
「ふ、そんなことできるのか。」
ガイアスは「知らなかった」と笑いながら、ちゅ、ちゅ、とさらにキスをしてくるミアに応える。
焦らすつもりが、ミアの可愛らしいキスに当てられ我慢ができなくなったガイアスは、ここが自分の仕事場だということを頭の隅に置き、ミアの後頭部に手を添える。
「深いキスなら、もっと貯めとけるんじゃないか?」
その言葉にミアが「そうかも」と言ってまた目を瞑る。期待に応えようとガイアスがミアに舌を差し込もうとした時、後ろで何か物音がした。
バッと振り返ったガイアスの視界には、入口のドアの隙間から覗くマックス達の目。
「おい!お前ら!」
ミアはその声に驚き扉を確認する。隠れていたマックスが「やべっ」と言いながら姿を表すと、人にキスシーンを見られた恥ずかしさから「じゃあ、また来週ね。」と言ってミアは素早く転移した。
「あ、ミア…」
ガイアスの小さな声はミアには届かなかった。
ミアが帰り、執務室に入って来たのはマックスとケニー、そして第4隊の隊長だった。
「なんか、すまねぇな。俺達のせいであんな別れになってまって。」
「しばらく会えねぇんだろ?」と頭を掻きながらバツが悪そうに言う第4隊隊長に、マックスがフォローを入れる。
サンドウィッチをケニーに届けに行った時、事務室に一緒にいた第4隊隊長に今日のことを軽く話したらしい。
ガイアスとミアが執務室で共に昼食を取っていることを伝えたところ、『挨拶がしたい!』と部屋へ向かった。しかし少し開いた扉の向こうで、2人が良い雰囲気であることに気付き、少し落ち着くまで待っていたと言う。
ガイアスは自分より年上の第4隊隊長に怪訝な視線を送る。
「覗き見はどうかと思いますが。」
「いや、あれは不可抗力だ。」
第4隊隊長は「なぁ!」とマックスに同意を求め、マックスも大げさに頷いた。
「でもよ、びっくりしたぜ。ミア様お前のこと本当に好きなんだな。」
先ほど見た光景のことを言っているのだろう。確かに、ミアがキスを迫りイアスがやれやれといった様子でキスを受けている姿はそう捉えられてもおかしくない。
しかし実際は、ミアを少し焦らすつもりでやった意地悪で、本音を言えばなぜそんなことをしたのかと後悔していた。そのせいで、ミアの言う『キス貯め』を自分は全く出来ていないのだ。
(はぁ、10日間は長いな…)
出会ってからそんなに長い間会わなかったことはない。
寂しい生活が始まるのだと、ガイアスは深く溜息をついた。
・・・・・
「それで、ミア様がことあるごとにじーっと俺のこと見つめて来たんっスよ。うぬぼれじゃないっスけど、俺にかなり興味があるんじゃないかなぁ~、なんて!」
あれから3日が過ぎ、自衛隊の執務室では今日もマックスが先日会ったミアについて話している。何回も同じことを聞かされているのか、ケニーや他の隊員達はうんざりとした顔で「はいはい」と適当に話を聞いている。
「あ、隊長!興味って言っても男としてじゃないッスよ!」
慌ててそう付け加えるマックスに少しイラついてくる。仕事をして気にしないようにしていたが、今は書類に判を押すのみであるため、嫌でも会話が耳に入ってくる。
ガイアスは判を押した書類をまとめながら、今まで瞑っていた口を開く。
「はっきり言っておくが、それは狼の習性だぞ。」
ガイアスはマックスに真実を伝えた。
狼が無表情で相手をじっと見つめるのは警戒の証。逆に目を逸らしたり目を軽く閉じる行為は相手を信頼していることを表す。
それを聞いたマックスはがっくりと首をうなだれ、「あいつらにも教えなきゃな。」と呟いた。
マックスの話によると、ミアと挨拶をした者や訓練所にいた隊員達は、ミアにじっと見つめられて骨抜きになっていると言う。
「ミア様に見つめてもらえて幸せだった。」「もしかして俺の容姿が目を引いたのか?」とワイワイ盛り上がる隊員達は、まさか警戒されていたとは思っていないだろう。
(俺のミアで勝手な妄想をするな。)
ガイアスは呆れながらも自分の恋人が男達の変な妄想の中にいることに少しムッとした。
・・・・・
シーバ国の王宮内、弟であるリースが夕食の前にミアの部屋に来ていた。
「あ~!あと5日もある!」
「頑張れ頑張れ~」
頭を抱えて叫ぶミアに、その姿を見て笑いながら応援してくるリース。
「リースはいいよな~。自由に転移できるし。」
「連絡しなかったのが悪いんでしょ。」
はは、と笑うリースに「それにしても長すぎ!」と文句を言う。
ひとしきり叫んだ後、ミアは気になっていたことをリースに尋ねる。
「ねぇ、ジェンさんとどうなったの?」
「あ、それなんだけど…」
少しどもるリースを不信に思う。
どうしたのかと続きを待っていると、リースが少し顔を赤くしながら続けた。
「この間、植物園に行ったでしょ。最後別れる時におでこにキスされたんだ。」
「え!」
驚くミアにリースは慌てる。
「あ、多分俺のこと弟みたいに思ってるっぽいから、深い意味はないかも!兄様だって未だにしてくる時あるでしょ?」
大人しいリースが少し大きな声を出すのが珍しい。
「リースはどう思ったの?」
「え、分かんないよ、一瞬だったし。……嫌じゃなかったけど。」
次も人間国へ2人で行くのに、変な態度を取ってしまったらとうしよう…と悩むリースをミアが微笑ましい目で見る。
「嫌じゃないならいいんじゃない?」
ミアは「ジェンさんがそうしたかったんだよ。」と言って自分のベッドに倒れこむ。リースも横にポスっと寝転び「そっか…」と何か考えているようだ。
そのまま植物園でどんな植物を見たとか何を食べたとか話していると、ふとリースがミアに思い浮かんだ疑問をぶつける。
「ねぇ、この前本の内容を試すって言ってたけど、どうだった?」
以前2人で読んだセックスについての本。
ガイアスの家に泊まる前に「試してくる!」とリースに宣言して行ったミアは、あの時の事や最近の『練習』について、軽く説明した。
「え!やっぱミアは凄いね!」
「そうか?」
凄いと言われて悪い気はしない。
それは性に疎いリースだからこその感想だとは知らず、ミアは少しだけ誇らしくなった。
「次ガイアスに会う時はもっと進むつもりだ!」
「わぁ~、ミアはどんどん大人になるね。」
少し寂しそうに言うリースに「そのうちリースもなれるよ。」と少し先輩ぶってその頭を撫でるミア。
世間からしてみれば、そういう知識が乏しいミアも幼い部類に入るのだが、リースはミアに尊敬の目を向け、ミアもそれを受け入れた。
「当たりだ。いくつか注文すれば届けてくれるんだ。」
ミアは「これが…」と感動した様子で手にあるサンドウィッチをじっと見た。
全て食べ終わり、ガイアスはマックスがどれだけ第4隊にしごかれたかを説明した。1日目の遠泳から始まり、山登りや訓練所での地獄の特訓を受けた3日間を想像して、ミアは少しマックスを可哀想に思った。
その後、次はいつ会うのかお互いの予定を確認する。
10日間の転移禁止の後、すぐに週末であるため、いつも通り森で会うことになった。
「そろそろ3時だから帰るね。」
「寂しくなるな。」
ミアが目を瞑って少し顎を上げる。そこへ指を添えると期待したようにミアの眉がピクッと動いた。
ゆっくりその唇に吸い寄せられるガイアスだったが、寸前のところでピタっと止まる。
それを不信に思ったミアがうっすら目を開けると、至近距離でミアの唇を見つめる緑の目。
「ん、ガイアス?」
「そういえば、仕事中だったと思ってな。」
その言葉にミアは頬を膨らませる。
「意地悪しないでよ…しばらく会えないのに。」
ミアは俺の首元の襟を引っ張ると、唇にちゅ、と口づけた。
「会えない分、キスを貯めとかないと。」
「ふ、そんなことできるのか。」
ガイアスは「知らなかった」と笑いながら、ちゅ、ちゅ、とさらにキスをしてくるミアに応える。
焦らすつもりが、ミアの可愛らしいキスに当てられ我慢ができなくなったガイアスは、ここが自分の仕事場だということを頭の隅に置き、ミアの後頭部に手を添える。
「深いキスなら、もっと貯めとけるんじゃないか?」
その言葉にミアが「そうかも」と言ってまた目を瞑る。期待に応えようとガイアスがミアに舌を差し込もうとした時、後ろで何か物音がした。
バッと振り返ったガイアスの視界には、入口のドアの隙間から覗くマックス達の目。
「おい!お前ら!」
ミアはその声に驚き扉を確認する。隠れていたマックスが「やべっ」と言いながら姿を表すと、人にキスシーンを見られた恥ずかしさから「じゃあ、また来週ね。」と言ってミアは素早く転移した。
「あ、ミア…」
ガイアスの小さな声はミアには届かなかった。
ミアが帰り、執務室に入って来たのはマックスとケニー、そして第4隊の隊長だった。
「なんか、すまねぇな。俺達のせいであんな別れになってまって。」
「しばらく会えねぇんだろ?」と頭を掻きながらバツが悪そうに言う第4隊隊長に、マックスがフォローを入れる。
サンドウィッチをケニーに届けに行った時、事務室に一緒にいた第4隊隊長に今日のことを軽く話したらしい。
ガイアスとミアが執務室で共に昼食を取っていることを伝えたところ、『挨拶がしたい!』と部屋へ向かった。しかし少し開いた扉の向こうで、2人が良い雰囲気であることに気付き、少し落ち着くまで待っていたと言う。
ガイアスは自分より年上の第4隊隊長に怪訝な視線を送る。
「覗き見はどうかと思いますが。」
「いや、あれは不可抗力だ。」
第4隊隊長は「なぁ!」とマックスに同意を求め、マックスも大げさに頷いた。
「でもよ、びっくりしたぜ。ミア様お前のこと本当に好きなんだな。」
先ほど見た光景のことを言っているのだろう。確かに、ミアがキスを迫りイアスがやれやれといった様子でキスを受けている姿はそう捉えられてもおかしくない。
しかし実際は、ミアを少し焦らすつもりでやった意地悪で、本音を言えばなぜそんなことをしたのかと後悔していた。そのせいで、ミアの言う『キス貯め』を自分は全く出来ていないのだ。
(はぁ、10日間は長いな…)
出会ってからそんなに長い間会わなかったことはない。
寂しい生活が始まるのだと、ガイアスは深く溜息をついた。
・・・・・
「それで、ミア様がことあるごとにじーっと俺のこと見つめて来たんっスよ。うぬぼれじゃないっスけど、俺にかなり興味があるんじゃないかなぁ~、なんて!」
あれから3日が過ぎ、自衛隊の執務室では今日もマックスが先日会ったミアについて話している。何回も同じことを聞かされているのか、ケニーや他の隊員達はうんざりとした顔で「はいはい」と適当に話を聞いている。
「あ、隊長!興味って言っても男としてじゃないッスよ!」
慌ててそう付け加えるマックスに少しイラついてくる。仕事をして気にしないようにしていたが、今は書類に判を押すのみであるため、嫌でも会話が耳に入ってくる。
ガイアスは判を押した書類をまとめながら、今まで瞑っていた口を開く。
「はっきり言っておくが、それは狼の習性だぞ。」
ガイアスはマックスに真実を伝えた。
狼が無表情で相手をじっと見つめるのは警戒の証。逆に目を逸らしたり目を軽く閉じる行為は相手を信頼していることを表す。
それを聞いたマックスはがっくりと首をうなだれ、「あいつらにも教えなきゃな。」と呟いた。
マックスの話によると、ミアと挨拶をした者や訓練所にいた隊員達は、ミアにじっと見つめられて骨抜きになっていると言う。
「ミア様に見つめてもらえて幸せだった。」「もしかして俺の容姿が目を引いたのか?」とワイワイ盛り上がる隊員達は、まさか警戒されていたとは思っていないだろう。
(俺のミアで勝手な妄想をするな。)
ガイアスは呆れながらも自分の恋人が男達の変な妄想の中にいることに少しムッとした。
・・・・・
シーバ国の王宮内、弟であるリースが夕食の前にミアの部屋に来ていた。
「あ~!あと5日もある!」
「頑張れ頑張れ~」
頭を抱えて叫ぶミアに、その姿を見て笑いながら応援してくるリース。
「リースはいいよな~。自由に転移できるし。」
「連絡しなかったのが悪いんでしょ。」
はは、と笑うリースに「それにしても長すぎ!」と文句を言う。
ひとしきり叫んだ後、ミアは気になっていたことをリースに尋ねる。
「ねぇ、ジェンさんとどうなったの?」
「あ、それなんだけど…」
少しどもるリースを不信に思う。
どうしたのかと続きを待っていると、リースが少し顔を赤くしながら続けた。
「この間、植物園に行ったでしょ。最後別れる時におでこにキスされたんだ。」
「え!」
驚くミアにリースは慌てる。
「あ、多分俺のこと弟みたいに思ってるっぽいから、深い意味はないかも!兄様だって未だにしてくる時あるでしょ?」
大人しいリースが少し大きな声を出すのが珍しい。
「リースはどう思ったの?」
「え、分かんないよ、一瞬だったし。……嫌じゃなかったけど。」
次も人間国へ2人で行くのに、変な態度を取ってしまったらとうしよう…と悩むリースをミアが微笑ましい目で見る。
「嫌じゃないならいいんじゃない?」
ミアは「ジェンさんがそうしたかったんだよ。」と言って自分のベッドに倒れこむ。リースも横にポスっと寝転び「そっか…」と何か考えているようだ。
そのまま植物園でどんな植物を見たとか何を食べたとか話していると、ふとリースがミアに思い浮かんだ疑問をぶつける。
「ねぇ、この前本の内容を試すって言ってたけど、どうだった?」
以前2人で読んだセックスについての本。
ガイアスの家に泊まる前に「試してくる!」とリースに宣言して行ったミアは、あの時の事や最近の『練習』について、軽く説明した。
「え!やっぱミアは凄いね!」
「そうか?」
凄いと言われて悪い気はしない。
それは性に疎いリースだからこその感想だとは知らず、ミアは少しだけ誇らしくなった。
「次ガイアスに会う時はもっと進むつもりだ!」
「わぁ~、ミアはどんどん大人になるね。」
少し寂しそうに言うリースに「そのうちリースもなれるよ。」と少し先輩ぶってその頭を撫でるミア。
世間からしてみれば、そういう知識が乏しいミアも幼い部類に入るのだが、リースはミアに尊敬の目を向け、ミアもそれを受け入れた。
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