51 / 77
第2章 白狼と秘密の練習
28
しおりを挟む
12時になり、俺はガイアスのいるであろう第7隊の執務室へ転移する。
(一応、隊長室にしとくか。)
部屋には誰もおらずシーンとしていた。
そして扉に耳を澄ますと、カリカリと書類に何かを書いている音が1つする。それをガイアスであると確信したミアは勢いよく扉を開けた。
目の前には知らない男…と思ったが、よく見るとガイアスに恋人がいると言ってきた隊員だった。
「え…ミ、ミア様…?」
目の前の男は「幻か?」と呟きながらこちらへ向かってくる。
この3日間で何があったのか、顔色は随分悪く、目の下にクマがあるこの隊員がにじり寄る姿は、ミアにとって非常に恐ろしく感じた。
「夢でもいい…ミア様に言わないと…」
ゆっくりと死人のような顔で向かってくる男に、思わず大声を出す。
「近づかないで!」
その声に、誰かが急いで走ってくる音がする。すぐに扉が開けられガイアスと2人の部下の男達が入ってきた。前回挨拶に来た時にいた隊員達だ。
両手を広げて俺を逃すまいとするマックスは、今にもミアを襲おうとしているように見える。
「ミア!」
ガイアスが俺を呼んで素早く腕を掴むと自分の背に隠す。その間に他の2人の隊員がマックスを押さえつけた。
その手際の良さにミアが感心していると、ガイアスがミアに尋ねてきた。
「何かされたのか?」
「あ、えっと、」
俺が何もなかったと伝える前に、取り押さえられたマックスが叫ぶ。
「誤解っス~!!いてて…これ現実っスか?!」
「ミア、正直に言っていい。怖かったな。」
ガイアスは俺を包むように抱きしめる。
その間もマックスは仲間の男達に腕を捻られているようで「痛いっス!」と涙目だ。
だんだん可哀想に見えてきたミアは、「離してあげて」とガイアスに頼んだ。
マックスが説明するには、前回のことを随分反省したようでミアにずっと謝罪したかったらしい。
仕事で疲れていたところにミアが現れ、幻覚かと思ったが、それでもいいから謝りたいと近づいたと言う。
「すみません。凄く怖い雰囲気だったから。」
俺は捻られた腕を摩りながら説明をするマックスに頭を下げる。
マックスは「いやいや、当然っス。」と無粋に近づいたことを謝った。
その後、改めてマックスがガイアスとミアに頭を下げて謝罪をしたため、この件はこれで以上となった。
「ミアはどうしてここに?」
「あ、それは…」
俺は周りの目が気になったが、答えないわけにはいかず口を開く。
「2日無断外泊しただろ?罰として10日間転移禁止になったんだ。それを伝えようと思って。」
目の前には「ミア様と2泊連続でお泊り」と呟く部下達が驚いた顔をしているが、ミアは『いい大人が家族から罰を受けるなんて』と部下達に思われているのでは、と恥ずかしい気持ちがしていた。
「今日の3時まではいいけど、次会うのは来週になるんだ。」
「そうか。3日間いろいろあったから、俺もすっかり連絡したか聞くのを忘れていた。寂しいが来週末に会おう。」
『いろいろって何だ?!』と部下達が心で叫んでいるのに気づかず、2人はいつ会うかを約束している。
「3時までなら訓練所見ていきません?前回は見れなかったし、午後からは打ち合いの稽古があるっスよ!」
例の件が解決したとあって、また元気を取り戻したマックスがミアに提案する。
そんな部下に呆れながらガイアスも「そうだな」と賛成した。
「やった!俺ずっと見てみたかったから嬉しいよ!」
にっこりと破顔するミアにマックスを含め部下達が顔を赤くした。
「ここだ。」
「わぁ~、広いね!」
ガイアスとマックスに連れられ訓練所にやってきたミアはその広さに驚いた。そこには今から打ち合いをするという100名余りの隊員と指導を担当する男がいた。
指導をする人にはすでにガイアスが先ほどの部屋から電話で連絡を入れていた。
ミアはそれを少し離れた場所で見学するよう言われ、用意された椅子に腰掛ける。
並んでいる男達がガイアスの姿を目にしてザワザワとし始めた。
隊長が突然現れたことにより、若い隊員達はやる気を出しているようだが、横にいるキラキラ光る青年の存在に気づき、さらにざわめく。
しかし、「静かにしろ!」と大きな声がし、スッと声が静まった。
「皆気付いていると思うが、今日はガイアス隊長が来られている。一生懸命やるのも結構だが、張り切りすぎて怪我だけはするなよ!」
「はい!」と返事をする隊員達に、男はミアについて『隊長の大事な客人だ』とだけ説明した。
そしてすぐに皆に訓練を始めるよう指示を出す。
ミアは今、耳と尻尾を隠しており、誰も狼だとは気づいていないはずだ。
それでも太陽の下で光る銀の髪や愛らしい顔に皆がチラチラとミアを見ている。
「よそ見をするなッ!」
指導の男が隊員達に大声を出すが、ミアは剣を打ち合う姿に夢中だ。
「いいなぁ、俺も混ざりたいなぁ。」
剣を振りたくてうずうずしているミアは、「参加して怪我でもしたら転移禁止期間がまた伸びるぞ。」と横からガイアスに言われ、しゅんとした。
「また機会があったらやってみたいな。」
「カルバン様の許可が出たらな。」
ガイアスはそう言って笑うと俺の頭を撫でた。
その指が消えている耳の根本に当たってしまい、俺が「あッ」と声を出すと、隣にいるマックスから溜息が聞こえてきた。
「ちょっと、仲良いのは素晴らしいっスけど、もうちょっと人目を気にしてくださいっス。」
「事故だ。」
ガイアスはマックスの言葉にそっけなく答えると、また嬉しそうに訓練を見学を再開したミアを、微笑ましく見ていた。
訓練を見学して1時間が過ぎ、皆が休憩を始めた時点でミアはあることに気がついた。
「ねぇ、ガイアスお昼食べてないんじゃない?」
「ああ、だが平気だ。」
「俺のせいでお昼休みなくなっちゃったね…」と小さい声で言うミアにガイアスが笑っている。
「俺の昼休みの時間は明確に決まってないんだ。訓練が終わってからでもいいから、一緒に食べるか?」
「え!いいの?一緒がいい!」
嬉しそうにガイアスの腕を掴むミアに、またしても隣のマックスから溜息が聞こえた。
話を聞いていたマックスは、立ち上がると「お昼買ってきますよ」とガイアスに告げる。
ガイアスは大丈夫だと断ったが、10日間も会えないんだから隊長が買いに行ってたら時間がもったいない、と歩き出してしまった。
「アレで良いっスか?」
「ああ、頼む。」
ミアが「マックスさん優しいね。」と言うと、ガイアスは複雑な顔をした。
訓練が終わり、ガイアスが皆へ感想を述べている。
それを真剣に聞く若い隊員達は、憧れの上司を目の前に興奮しているようだ。
ガイアスがミアの元へ戻ってきた。
「行こうか」と言われ立ち上がると、大きな手がミアの手を繋いできた。そのまま手を引くように歩き、2人は訓練場を後にした。
ガイアスの意外な行動に驚いたのは俺だけではなかったようで、見ていた隊員達が「え!」と声を上げていた。
それを無視してその場を後にしたガイアスは、廊下で「駄目だったか?」とミアに尋ねた。
毎度のことだが、ミアはただでさえ華やかな見た目で多くの人の目を引く。それに加えて今日の無邪気な表情や仕草は親しみやすく、見ていれば声を掛けたいと願う者も出てくるはずだ。
部下達の前で独占欲を出してしまうというのは隊長らしからぬとも感じたが、ミアのこととなるとどうもいつもの調子でいられない。
ガイアスは「ううん!」と言ってにっこり笑うミアにホッと胸を撫で下ろした。
執務室に戻るとマックスが席に座って待っていた。
「あ、これ買ってきたっスよ!ミア様は肉と魚どっちがいいっスか?」
「肉がいいです。」
「隊長は?」と聞かれたガイアスが魚と答えると、袋から2つサンドウィッチを出した。
残りは自分と事務室にいるケニーに渡すのだと部屋から出て行くマックスに、ミアが礼を述べる。
「ミア様、また来てくださいッス。」
にかっと笑ってそう言うと、マックスは部屋から出て行った。
(一応、隊長室にしとくか。)
部屋には誰もおらずシーンとしていた。
そして扉に耳を澄ますと、カリカリと書類に何かを書いている音が1つする。それをガイアスであると確信したミアは勢いよく扉を開けた。
目の前には知らない男…と思ったが、よく見るとガイアスに恋人がいると言ってきた隊員だった。
「え…ミ、ミア様…?」
目の前の男は「幻か?」と呟きながらこちらへ向かってくる。
この3日間で何があったのか、顔色は随分悪く、目の下にクマがあるこの隊員がにじり寄る姿は、ミアにとって非常に恐ろしく感じた。
「夢でもいい…ミア様に言わないと…」
ゆっくりと死人のような顔で向かってくる男に、思わず大声を出す。
「近づかないで!」
その声に、誰かが急いで走ってくる音がする。すぐに扉が開けられガイアスと2人の部下の男達が入ってきた。前回挨拶に来た時にいた隊員達だ。
両手を広げて俺を逃すまいとするマックスは、今にもミアを襲おうとしているように見える。
「ミア!」
ガイアスが俺を呼んで素早く腕を掴むと自分の背に隠す。その間に他の2人の隊員がマックスを押さえつけた。
その手際の良さにミアが感心していると、ガイアスがミアに尋ねてきた。
「何かされたのか?」
「あ、えっと、」
俺が何もなかったと伝える前に、取り押さえられたマックスが叫ぶ。
「誤解っス~!!いてて…これ現実っスか?!」
「ミア、正直に言っていい。怖かったな。」
ガイアスは俺を包むように抱きしめる。
その間もマックスは仲間の男達に腕を捻られているようで「痛いっス!」と涙目だ。
だんだん可哀想に見えてきたミアは、「離してあげて」とガイアスに頼んだ。
マックスが説明するには、前回のことを随分反省したようでミアにずっと謝罪したかったらしい。
仕事で疲れていたところにミアが現れ、幻覚かと思ったが、それでもいいから謝りたいと近づいたと言う。
「すみません。凄く怖い雰囲気だったから。」
俺は捻られた腕を摩りながら説明をするマックスに頭を下げる。
マックスは「いやいや、当然っス。」と無粋に近づいたことを謝った。
その後、改めてマックスがガイアスとミアに頭を下げて謝罪をしたため、この件はこれで以上となった。
「ミアはどうしてここに?」
「あ、それは…」
俺は周りの目が気になったが、答えないわけにはいかず口を開く。
「2日無断外泊しただろ?罰として10日間転移禁止になったんだ。それを伝えようと思って。」
目の前には「ミア様と2泊連続でお泊り」と呟く部下達が驚いた顔をしているが、ミアは『いい大人が家族から罰を受けるなんて』と部下達に思われているのでは、と恥ずかしい気持ちがしていた。
「今日の3時まではいいけど、次会うのは来週になるんだ。」
「そうか。3日間いろいろあったから、俺もすっかり連絡したか聞くのを忘れていた。寂しいが来週末に会おう。」
『いろいろって何だ?!』と部下達が心で叫んでいるのに気づかず、2人はいつ会うかを約束している。
「3時までなら訓練所見ていきません?前回は見れなかったし、午後からは打ち合いの稽古があるっスよ!」
例の件が解決したとあって、また元気を取り戻したマックスがミアに提案する。
そんな部下に呆れながらガイアスも「そうだな」と賛成した。
「やった!俺ずっと見てみたかったから嬉しいよ!」
にっこりと破顔するミアにマックスを含め部下達が顔を赤くした。
「ここだ。」
「わぁ~、広いね!」
ガイアスとマックスに連れられ訓練所にやってきたミアはその広さに驚いた。そこには今から打ち合いをするという100名余りの隊員と指導を担当する男がいた。
指導をする人にはすでにガイアスが先ほどの部屋から電話で連絡を入れていた。
ミアはそれを少し離れた場所で見学するよう言われ、用意された椅子に腰掛ける。
並んでいる男達がガイアスの姿を目にしてザワザワとし始めた。
隊長が突然現れたことにより、若い隊員達はやる気を出しているようだが、横にいるキラキラ光る青年の存在に気づき、さらにざわめく。
しかし、「静かにしろ!」と大きな声がし、スッと声が静まった。
「皆気付いていると思うが、今日はガイアス隊長が来られている。一生懸命やるのも結構だが、張り切りすぎて怪我だけはするなよ!」
「はい!」と返事をする隊員達に、男はミアについて『隊長の大事な客人だ』とだけ説明した。
そしてすぐに皆に訓練を始めるよう指示を出す。
ミアは今、耳と尻尾を隠しており、誰も狼だとは気づいていないはずだ。
それでも太陽の下で光る銀の髪や愛らしい顔に皆がチラチラとミアを見ている。
「よそ見をするなッ!」
指導の男が隊員達に大声を出すが、ミアは剣を打ち合う姿に夢中だ。
「いいなぁ、俺も混ざりたいなぁ。」
剣を振りたくてうずうずしているミアは、「参加して怪我でもしたら転移禁止期間がまた伸びるぞ。」と横からガイアスに言われ、しゅんとした。
「また機会があったらやってみたいな。」
「カルバン様の許可が出たらな。」
ガイアスはそう言って笑うと俺の頭を撫でた。
その指が消えている耳の根本に当たってしまい、俺が「あッ」と声を出すと、隣にいるマックスから溜息が聞こえてきた。
「ちょっと、仲良いのは素晴らしいっスけど、もうちょっと人目を気にしてくださいっス。」
「事故だ。」
ガイアスはマックスの言葉にそっけなく答えると、また嬉しそうに訓練を見学を再開したミアを、微笑ましく見ていた。
訓練を見学して1時間が過ぎ、皆が休憩を始めた時点でミアはあることに気がついた。
「ねぇ、ガイアスお昼食べてないんじゃない?」
「ああ、だが平気だ。」
「俺のせいでお昼休みなくなっちゃったね…」と小さい声で言うミアにガイアスが笑っている。
「俺の昼休みの時間は明確に決まってないんだ。訓練が終わってからでもいいから、一緒に食べるか?」
「え!いいの?一緒がいい!」
嬉しそうにガイアスの腕を掴むミアに、またしても隣のマックスから溜息が聞こえた。
話を聞いていたマックスは、立ち上がると「お昼買ってきますよ」とガイアスに告げる。
ガイアスは大丈夫だと断ったが、10日間も会えないんだから隊長が買いに行ってたら時間がもったいない、と歩き出してしまった。
「アレで良いっスか?」
「ああ、頼む。」
ミアが「マックスさん優しいね。」と言うと、ガイアスは複雑な顔をした。
訓練が終わり、ガイアスが皆へ感想を述べている。
それを真剣に聞く若い隊員達は、憧れの上司を目の前に興奮しているようだ。
ガイアスがミアの元へ戻ってきた。
「行こうか」と言われ立ち上がると、大きな手がミアの手を繋いできた。そのまま手を引くように歩き、2人は訓練場を後にした。
ガイアスの意外な行動に驚いたのは俺だけではなかったようで、見ていた隊員達が「え!」と声を上げていた。
それを無視してその場を後にしたガイアスは、廊下で「駄目だったか?」とミアに尋ねた。
毎度のことだが、ミアはただでさえ華やかな見た目で多くの人の目を引く。それに加えて今日の無邪気な表情や仕草は親しみやすく、見ていれば声を掛けたいと願う者も出てくるはずだ。
部下達の前で独占欲を出してしまうというのは隊長らしからぬとも感じたが、ミアのこととなるとどうもいつもの調子でいられない。
ガイアスは「ううん!」と言ってにっこり笑うミアにホッと胸を撫で下ろした。
執務室に戻るとマックスが席に座って待っていた。
「あ、これ買ってきたっスよ!ミア様は肉と魚どっちがいいっスか?」
「肉がいいです。」
「隊長は?」と聞かれたガイアスが魚と答えると、袋から2つサンドウィッチを出した。
残りは自分と事務室にいるケニーに渡すのだと部屋から出て行くマックスに、ミアが礼を述べる。
「ミア様、また来てくださいッス。」
にかっと笑ってそう言うと、マックスは部屋から出て行った。
7
お気に入りに追加
377
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
【書籍化確定、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
【完結】もふもふ獣人転生
*
BL
白い耳としっぽのもふもふ獣人に生まれ、強制労働で死にそうなところを助けてくれたのは、最愛の推しでした。
ちっちゃなもふもふ獣人と、攻略対象の凛々しい少年の、両片思い? な、いちゃらぶもふもふなお話です。
本編完結しました!
おまけをちょこちょこ更新しています。
第12回BL大賞、奨励賞をいただきました、読んでくださった方、応援してくださった方、投票してくださった方のおかげです、ほんとうにありがとうございました!
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
迷子の僕の異世界生活
クローナ
BL
高校を卒業と同時に長年暮らした養護施設を出て働き始めて半年。18歳の桜木冬夜は休日に買い物に出たはずなのに突然異世界へ迷い込んでしまった。
通りかかった子供に助けられついていった先は人手不足の宿屋で、衣食住を求め臨時で働く事になった。
その宿屋で出逢ったのは冒険者のクラウス。
冒険者を辞めて騎士に復帰すると言うクラウスに誘われ仕事を求め一緒に王都へ向かい今度は馴染み深い孤児院で働く事に。
神様からの啓示もなく、なぜ自分が迷い込んだのか理由もわからないまま周りの人に助けられながら異世界で幸せになるお話です。
2022,04,02 第二部を始めることに加え読みやすくなればと第一部に章を追加しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる