白狼は森で恋を知る

かてきん

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第2章 白狼と秘密の練習

14*

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美味しそうに食べる姿を微笑ましく見ながらグラスを傾けていたガイアスだったが、目の前のミアの少し気だるそうな様子に気づいた。

お腹が満たされ上機嫌になったミアは、そのまま立て続けに度数の強いアルコールを3杯も飲んでいたため、身体が重くなったようだ。

「うーん、大丈夫。」

完全に酔ってはいないが、身体が熱くなっているようだ。
手で胸元を摘まむと、パタパタと空気を送る仕草をする。

「ベッドに行くか?」
「うん。」


そのまま身体が向かい合う形でミアを抱えると、奥の寝室まで連れていく。
寝室は暗くなっており、ベッドサイドにぼんやりとしたオレンジの明かりがついているのみだ。

ベッドに寝かせると、少し身を捩り自分の良い体勢を探しているようだ。
その動きで寝間着が貼りつき、身体のラインがくっきりと見える。
頬は蒸気し、口は少し開いて「はぁ…。」と熱い溜息を零している。

その姿に、ガイアスの喉が上下する。

(ミアは少し酔っているだけだ…。)

「ちょっと、あっちぃかも…。」

目を潤ませながら、ガイアスを見るミアは「ん。」と声を出すと、自分の頭の上に両手を持っていく。
その無防備な『脱がして』の姿勢にガイアスは悶絶しつつも、抑えて冷静な声を出す。

(ミアは誘っているわけじゃない…酔っているんだ。)

「脱ぐか?」
「うん、脱がして…。」

「お願い。」と煽るような表情で言われた時、ガイアスは、必死に保っていた自らの理性がプツンと切れた音が聞こえた。
頭の上に重ねるようにして置かれる小さい手の首を片手でひとまとめに押さえると、顔を近づけ唇を奪う。

「んん…ッ…!」

急に降ってきた唇にミアが困惑する。
びっくりして離れようと身をよじるが、手をまとめて拘束されているため何もできない。

(なに…急に…!)

口内に差し込まれ、縦横無尽に動き回る舌。

(あっつい…脱ぎたい…。)

その思いに応えるように、ガイアスの手が服の裾から手を入れる。
ゆっくりと服を捲っていたが、少し硬さのある胸の飾りが見える位置までくるとピタリと止まる。

キスはそのままに、手はその飾りを軽く掠める。

「んん……っ」
「硬くなってるな。」

唇を離し、嬉しそうな声でつぶやくガイアス。
掠めてばかりいた手が、その頂を摘まむように指で挟んだ。

「んッ…これ、!」

(これって、セックスの『前戯』ってやつじゃ…。)

ミアはしっかりしない頭で、本の知識を思い出す。

「ん…ぁあ!」
「気持ち良さそうだな。」

安心した顔でミアを見下ろしたガイアスは、先ほどまでミアの口内を犯していた舌を、指でいじっている胸とは別の方へ這わせる。

「やぁぁ…ッ。」
「可愛いな。」

ミアの胸の片方は指でぐにぐにと摘ままれたり、カリカリと爪で優しくいじられ、もう片方にはベロリと熱い舌が這う。

(どうしよ…アソコがムズムズする…。)

「ああん…ん…ッ」
「凄く立ってて…やらしいな。」

言葉にされると、自分がいやらしい行為をされていることを実感する。
ミアは背中からゾワっと興奮が這い上がってくるのを感じた。

「もっと触っていいか?」

ガイアスはそう言うと、また乳首をいじり始める。
時折、様子を伺うように目線を上げると、気持ちよさそうに喘ぐミアの姿。

(気持ちよくなってくれ。)

ミアにとって最初はむず痒かっただけのソコは、ガイアスの先ほどの言葉によってゾクゾクとした何かを感じ始めた。

「ガイアス…ッ、ああ…待って…待って…!」
「ん…。」

ミアが苦しそうな声を出す。
可愛らしいピンクの粒がぷっくりと赤くなってきたことに満足しながら、ミアに耳を傾ける。

「待って…ここが…苦しい。」

ガイアスが「どこが苦しいんだ?」と尋ねると、もじもじと身体を動かしたミアが、ガイアスの身体に片足を絡め、グイっと自らの身体にくっつけるように導く。

腰が下がり、ミアに覆いかぶさる形で密着したガイアスは、自分の足の付け根に硬いモノを感じた。

「ミア、勃ったのか…?」
「…うん。」
「胸で感じてくれたのか?」
「… …うん。」

ガイアスに押さえられたままの手では、自分の赤い顔を隠すことはできない。
ミアは、顔をそむけるように横を向きながら返事をした。

手首の拘束が外されミアは逸らせていた視線をチラ、とガイアスに向ける。
すると幸せそうに目を細めたガイアスが、ミアを抱きしめてきた。

(ガイアスのこの表情が好きだ。愛しいとか幸せとか、そういう温かいものが溢れて止められない、って感じの顔。)

「ミア…気持ちよくなってくれて嬉しい。」

その言葉にさらにソコが熱くなるミア。
拘束を解かれた両腕でガイアスの腰部分に触れると、自分に密着するようにグっと力を込める。

「ッ…ミア?」
「…こっちも気持ちよくして。」

足の付け根に当たるミアの昂ぶりをさらにグリグリと押し付けられ、ガイアスは興奮した顔が隠せていない。
それでもなんとかそれを悟られないようにしているのか、こめかみに力が入り、筋が浮き出ている。

「…分かった。」

自分も限界だというのに、それを抑えるように低く掠れた声でガイアスが答えた。



ミアのソレは立ち上がり、寝間着のズボンを取ると、プルンと勢い良く出てきた。
申し訳程度に生えている白い下生えに、小さいながらも主張しているつるりとしたモノの色は薄く綺麗で、そういう行為を一度もしたことがないことは目で見て明らかだった。

「凄いな…完全に勃ってる。」

(ちょっと前までは何の反応もしなかったのに。)

不安だったミアの『予習』の効果も少しはあるのだろうと思うと、座学もバカにならない。

(本の内容は少し気にはなったが…。)

ミアを見下ろすと、触られることを期待しているようだ。
顔は自身のソレを見つめ、触られるのを待っている。

「触るぞ。」
「…うん。」

指で摘まむようにミアのソレを持つと、トクトクと脈打っていた。

「…ッ」

ミアの眉間に皺が寄り、そのあとで、はぁ、と小さい息が漏れる。

手でミアのそれを支え、片方の手で鈴口を掠めるように撫でる。

「あぁ…ガイアス…ッ」

気持ちが良いのか、自分の名前を呼んで肩を掴むミア。

ピクピクと動くものの、先走りが少なく扱くまでには至れない。
微かに濡れた亀頭を優しく指で撫でていく。

「んっんっ…」
「痛くないか?」

初めての行為だ。
痛みを感じる強さは人それぞれであり、どれがミアに気持ちの良い力加減か慎重に探る必要がある。

「はぁ…気持ちいい。」

ミアが無意識といった様子で答えた。
その顔を確認する。
眉を寄せ、目をつむっているミアの口は、はふはふと余裕が無く、快感に支配されそうになる自分に抗っているようだ。

(良かった。気持ちよさそうだ。)

安心したガイアスは、ぬめりの足りないソコを補うように、舌でその先を舐めた。

「…ん!!」

突然熱くぬめった何かの感触にびっくりしたミアが目を見開く。

「あ…あ…。」

ガイアスが性器に舌を伸ばしている姿を見ると、ソコがビクン、と震えて少し硬さを増した。
視覚的に興奮したのか、ミアのソコはビクビクと小刻みに震えている。

「ミア、見ていろ。」
「やっ…。」

ミアに、誰が自分を興奮させているのか知らしめるため、ガイアスはその行為を見るよう促す。

「しっかり見ておけ。」

「嫌…。」と口で言いつつも、元は師匠であったガイアスの指示するような台詞に、目を背けることができない。
自分のソレを舐め、唾液を纏わせるように口に含むガイアスの姿をじっと見つめる。

ぬろー、と唾液が絡まって陰茎を伝っていく様子に、とてつもない「いやらしさ」を感じた。

「そろそろいいか。」
「…?」

呟いたガイアスの言葉の意味を理解できずにいると、手がその根元を擦り始めた。

(あ、これガイアスが前にやってたやつ。)

本でも見た『定番の刺激方法』だ。

根本から鬼頭までを大きな手で扱かれ、ミアは頭が真っ白になりそうだった。

(気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい)

頭を支配されたように、それしか思い浮かばない。

「あぁ…んッん…んんぅ」
「…ミア…ッ」

上ずった声を出し身体を捩るミアに、ガイアスはもうすぐ彼が果てるのだと確信した。 

「あぁ…ッもう、あッあ…ッ!」

迫りくる排泄感にミアが身体を震わせる。

ガイアスが、左手をミアの胸に這わせる。
ぷっくりと腫れて立ち続けるピンクの突起を摘まむと、少し力を入れてギュっと握りこむ。

「ああぁ…ッんん!!」

その瞬間、ミアのソレは震え、ビュク…と精液を吐き出した。
量は少ないものの、確実に自分の手に感じて出たモノであると思うと愛しさがこみ上げる。

ガイアスは自分の手に控えめに付いた白いものを、舌で舐めとった。

(甘いな…。)


「…ガイアス?」

身体の下から小さく自分を呼ぶ声がする。
その顔を見やると、困惑したようにガイアスの手を見つめている。

「…あの、それなんで舐めるの?」

射精したばかりで潤んだ眼がガイアスの視線とぶつかる。

「本にはそんなこと載ってなかったけど…。」と言いにくそうに伝えるミア。

無意識にしてしまったことだった。
自身も性行為の経験が無いガイアスだが、この行為が少し変態じみているということは理解できる。

「…。」
「…美味しいの?」

頷くと、「え、そうなの?!」とびっくりした表情のミア。

どんどん恥ずかしくなってきたガイアスは、「ミアはしちゃ駄目だぞ。」と言って、自身の手をベッドサイドのティッシュで素早く拭いた。

待っているようミアに言うと、バスルームへ行って濡れたタオルを持ってきたガイアス。

「綺麗にしような。」

そう言ってミアの下半身を素早くふき取ると、乱れた寝間着を着せ、自身もそこに寝転がる。

「ねぇ、ガイアスはまだだよ?続きしないの?」

ミアは不思議そうに尋ねる。
ミアの読んだ本の中では、この後続きがあるのだろう。

「俺はいい。今日はミアが初めてイけたから、ここまでだ。」

「俺、まだできるよ。」

ガイアスは、頬を膨らませるミアを腕の中に寄せ、そのおでこから生え際を後ろに撫で付ける。

「俺だけ気持ち良いなんて、愛し合う行為じゃないよ。」

「2人で気持ちよくなるのがセックスでしょ?」と不満げなミアの頬に手を伸ばす。

「まだ『練習』は始まったばかりだろ?今は大丈夫でも、きっと行為で疲れているはずだ。」

「う~…。」

手で頬を挟みギュ、と寄せるとミアが唸る。

「次はミアもしてくれるか?」
「うん…。」

ガイアスは微笑みながら尋ねる。
ミアは返事はしたものの、「誤魔化されないぞ」といった風にガイアスを睨んでいる。

「今日はミアの気持ちよさそうな姿を見れて嬉しかった。これ以上幸せなことが起こったら…罰が当たりそうだ。」

不服そうなミアをなだめるように、ガイアスが頬を撫でながら、目を細める。

「楽しみはまた次回に取っておく。」
「次は絶対ガイアスの言う通りにしないから。」

「ああ。」

自分を見る愛おしそうな顔に絆された気がしてならないが、ミアは「次こそは2人で!」と心に決めた。

それから、子どもにするようにトントンと背を叩かれていたミアは、くぁ、と欠伸をしてすぐに夢の世界へ旅立った。

「おやすみ。」

ガイアスは愛しい狼の頬にキスを落とすと、ベッドサイドの明かりを消した。
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