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第1章 白狼は恋を知る
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「はぁ~、今日は1日すっごく長かった~!」
いよいよ式が10日後に迫り、ミアは準備に追われていた。
というのも、ガイアスと昼食を取った後、そのままうたた寝をしてしまったミアは帰るのがずいぶん遅れてしまった。
部屋に戻ったミアに「約束の時間はとっくに過ぎていますが?」と青筋を立てて迫るイリヤ。
怒り露わな従者の態度に「これはまずい」とミアの顔が引きつった。
結局、遅れを取り返すために式の準備を急いですることとなり、夜遅くまで予行練習に追われた。
風呂を済ませ、部屋に着くなりベッドに突っ伏す。
石で時間を確認すると、いつも寝る時間をとっくに過ぎていた。
昨年学校を卒業してから始まった王家としての仕事も忙しく、最近は夕食を食べずに疲れて寝てしまうこともあった。
平日は仕事、週末は練習終わりの昼から式の準備をこなしていたミアは、はぁ~、と溜息をつきながらベッドに上がった。
しかし明日も剣の練習に行けるのだ。それを思うと疲れも吹き飛ぶ。
(明日もガイアスと一緒にご飯だ。)
考えるとワクワクして目が冴えてきたミアは、ベッドに埋まった身体を起こしてリースの部屋へと足を進めた。
コンコン
「リース~。起きてる~?」
「ミア?うん、入っていいよ。」
「ほーい。」
部屋に入ると本の整理をしていたらしいリースが、こっちを振り向いていた。
リースは植物が好きで、暇さえあれば植物の本を読み勉強ばかりしている。
学校で花について習ってからは、自分でも育てたいと花壇の管理をするようになった程だ。
「どうしたの?もう寝たかと思ってたよ。」
「なんか目が冴えちゃって。」
いつものようにリースのベッドにあぐらを描くように座ると「今日は疲れた~。」と伸びをするミア。
手に持っていた本を適当に本棚に直したリースは、ベッド横にある椅子に座って心配げにミアを見た。
「起きてて大丈夫?明日もガイアスさんから剣を習うんでしょ?」
「そう!そんで、明日は屋敷でお昼食べることになったんだ。」
「ふふっ。楽しみで眠れないんだね。」
「・・・強い師匠が普段何を食べてるか見るのも、修行のうちだからな。」
ほほえましい目で見てくるリースに、言い訳するように早口で答える。
「はいはい、一緒に長くいれて嬉しいんだね。」
「違うからっ!」
違うと言いつつ、ベッドでゴロゴロと転がる姿は、明らかに浮かれている。
「今日持って帰ってきた花だけど、僕も見たことない種類だったよ。」
「え、新種とか?」
「あり得るかも。せっかくだし植えてみたから、また何か分かったら教えるね。」
「うん、ガイアスもあれが何か気にしてたから早く分かるといいけど。」
「明日から研究開始だー!」と張り切る弟が可愛い。
「あ、そういえば明日何着て行ったらいいかな?」
ミアは気になっていたことをリースに尋ねる。
「いつも何着てるの?」
「武道着。前合わせの。」
「うーん、家に上がるならブラウスにしたら?」
「げっ、まじか。あれ動きにくいから嫌いなんだよな。」
眉間にシワを寄せたミアは、うーん、と考えていたが「ま、着替えればいっか。」と納得したようだ。
「ねえ、ガイアスさんをミアのお披露目式に招待したら?近くで頑張る姿を見てもらいなよ。」
お披露目式は基本的に国民全員が参加できるが、前の席は王族と、狼直々に招待状をもらった者しか座ることができない。
多くは狼国の王アイバンとゆかりのある者や、その国の政治関係者だ。
「そうだな!師匠に俺の勇姿を見せなきゃ…ッああ!!!」
「どうしたの?!」
「俺...ガイアスに王家の狼だって言ってない…。」
ミアが焦った顔でリースを見やる。
「.....。」
「どうしよ。」
隠していたつもりはなく、そういった話にならなかったのだと慌てる兄に溜息をついたリースは「明日言わなきゃね。」とミアの肩にポンと手を乗せた。
・・・・・
(俺が王家の狼だって知ったら、ガイアスどう思うかな。)
キンッ…キンッキンッ!
「...はっ…は…ッくぅ…」
「俺の動きに集中しろ。」
「...はいッ!」
しばし打ち合いが続き、剣が交わる音が続く。
「そこまで。」
終わりの合図とともにガイアスがいつものように剣を払うような仕草をした後、鞘に納める。
下を向き、息を乱しながら剣を下ろすミア。
ガイアスはその頭を見ながら優しく声をかける。
「今日はどうしたんだ?後半、少し集中力が切れていたようだが。」
「何もないよ。…疲れてるのかな。」
「大丈夫か?…今日はこのくらいにしておくか。」
「う、うん。あの、話が…」
ミアはもじもじしながら小さい声で、ガイアスにお披露目式の話をしようとした。
「今日のお昼も無理しなくていいぞ。具合が悪いならまた今度でも。」
呟いたミアの声は小さすぎて、ガイアスの言葉にかき消された。
「それはやだッ!」
自分で思っていたより大きな声が出てしまい、カァ…と顔が赤くなる。
そんなミアの反応に驚きつつも、少し頬を緩ませたガイアスがいつものように頭を撫でてきた。
「ッん…」
「そんなに楽しみにしてくれていたとは驚いたな。」
その手はゆっくりと前後に動かされていたが、そのまま親指と人差し指で軽く耳の根本を挟まれ上下に撫でられた。
「えっと…」
毛を逆なでされる感触が心地よいが、くすぐったいようなムズムズした感覚も生まれ、ミアは目を瞑って小さく震えた。
「ッ.....。」
(耳は敏感だって昨日教えたのに…ッ。ガイアス忘れたのかな……?)
「…可愛いな。」
思わず、といった風にもれた言葉に、バっと顔を上げる。
しまった、と言わんばかりのガイアスと目があった。
「子ども扱いしてるわけじゃない。」
「…うん。」
(可愛いといった単語に敏感なミアだ。嫌な思いをさせたかもしれない。)
「すまない。」
「…ガイアスの手、好きだ。その…可愛いってのも……ガイアスに言われるのは……嫌じゃない。」
「ッ…そうか。」
瞬きした後、また嬉しそうに目を細めるガイアスに、心臓がドクドクとうるさく鳴った。
ガイアスは逆撫でして乱れた毛を親指で軽く撫でると、頭から手を離した。
「…あッ」
名残惜しそうな声が出てしまったミアは、「もっと…」と思ってしまった自分が恥ずかしくなる。
ごまかすように咳払いした後、話題を変えようと口を開く。
「お屋敷の人達にお土産持ってきたんだ。全員で8人だったよな?」
「そうだが、すまないな。気を遣わせた。」
「手土産は常識だろ?またお世話になるかもしれないしさ。」
「第一印象が大事なんだぞ!」と土産の数を確認するミアの後ろ姿が愛しい。
ガイアスは抱きしめたい気持ちをぐっとこらえ、帰り支度を始めた。
気持ちをやっと落ち着けたガイアスが振り向くと、上半身裸のミアがズボンに手をかけていた。
「ミアッ?!…何して…」
「着替えだよ。この格好じゃダメだろ。」
「…俺は構わないが。……そうか、着替え。」
自分に言い聞かせるようにつぶやくガイアスに首を傾げながら、ミアは下着に白いブラウスを羽織りボタンを留める。
ガイアスは何でもない風で帰り支度をするフリをしているが、実際は今見たミアの身体が頭から離れず困っていた。
剣を持ち運ぶための紐を握ると、結んだり解いたりを繰り返す。
褐色で滑らかな肌。
汗は引いていたものの少し湿ったような艶があり、薄いピンクの突起が風にさらされた寒さで、ツンとその存在を主張していた。
腰にはタトゥーのようなものがあるようで、その端が少し見えた。
(その肌に触れてみたい。小さな突起に触れたら、いつものように顔を赤くして恥じらうのだろうか。腰にどんな模様が彫ってあるのか、剥いて確かめたい…。)
ガイアスは自分の妄想にハッとする。
(何考えてるんだ俺は…!まだ恋仲にもなってないのに!)
目に焼き付いた光景を振り払うように頭を軽く振る。
「どうしたんだ」と話しかけてきたミアは、ガイアスこそ具合悪いんじゃ…と心配し、その大きな背を優しく撫でた。
いよいよ式が10日後に迫り、ミアは準備に追われていた。
というのも、ガイアスと昼食を取った後、そのままうたた寝をしてしまったミアは帰るのがずいぶん遅れてしまった。
部屋に戻ったミアに「約束の時間はとっくに過ぎていますが?」と青筋を立てて迫るイリヤ。
怒り露わな従者の態度に「これはまずい」とミアの顔が引きつった。
結局、遅れを取り返すために式の準備を急いですることとなり、夜遅くまで予行練習に追われた。
風呂を済ませ、部屋に着くなりベッドに突っ伏す。
石で時間を確認すると、いつも寝る時間をとっくに過ぎていた。
昨年学校を卒業してから始まった王家としての仕事も忙しく、最近は夕食を食べずに疲れて寝てしまうこともあった。
平日は仕事、週末は練習終わりの昼から式の準備をこなしていたミアは、はぁ~、と溜息をつきながらベッドに上がった。
しかし明日も剣の練習に行けるのだ。それを思うと疲れも吹き飛ぶ。
(明日もガイアスと一緒にご飯だ。)
考えるとワクワクして目が冴えてきたミアは、ベッドに埋まった身体を起こしてリースの部屋へと足を進めた。
コンコン
「リース~。起きてる~?」
「ミア?うん、入っていいよ。」
「ほーい。」
部屋に入ると本の整理をしていたらしいリースが、こっちを振り向いていた。
リースは植物が好きで、暇さえあれば植物の本を読み勉強ばかりしている。
学校で花について習ってからは、自分でも育てたいと花壇の管理をするようになった程だ。
「どうしたの?もう寝たかと思ってたよ。」
「なんか目が冴えちゃって。」
いつものようにリースのベッドにあぐらを描くように座ると「今日は疲れた~。」と伸びをするミア。
手に持っていた本を適当に本棚に直したリースは、ベッド横にある椅子に座って心配げにミアを見た。
「起きてて大丈夫?明日もガイアスさんから剣を習うんでしょ?」
「そう!そんで、明日は屋敷でお昼食べることになったんだ。」
「ふふっ。楽しみで眠れないんだね。」
「・・・強い師匠が普段何を食べてるか見るのも、修行のうちだからな。」
ほほえましい目で見てくるリースに、言い訳するように早口で答える。
「はいはい、一緒に長くいれて嬉しいんだね。」
「違うからっ!」
違うと言いつつ、ベッドでゴロゴロと転がる姿は、明らかに浮かれている。
「今日持って帰ってきた花だけど、僕も見たことない種類だったよ。」
「え、新種とか?」
「あり得るかも。せっかくだし植えてみたから、また何か分かったら教えるね。」
「うん、ガイアスもあれが何か気にしてたから早く分かるといいけど。」
「明日から研究開始だー!」と張り切る弟が可愛い。
「あ、そういえば明日何着て行ったらいいかな?」
ミアは気になっていたことをリースに尋ねる。
「いつも何着てるの?」
「武道着。前合わせの。」
「うーん、家に上がるならブラウスにしたら?」
「げっ、まじか。あれ動きにくいから嫌いなんだよな。」
眉間にシワを寄せたミアは、うーん、と考えていたが「ま、着替えればいっか。」と納得したようだ。
「ねえ、ガイアスさんをミアのお披露目式に招待したら?近くで頑張る姿を見てもらいなよ。」
お披露目式は基本的に国民全員が参加できるが、前の席は王族と、狼直々に招待状をもらった者しか座ることができない。
多くは狼国の王アイバンとゆかりのある者や、その国の政治関係者だ。
「そうだな!師匠に俺の勇姿を見せなきゃ…ッああ!!!」
「どうしたの?!」
「俺...ガイアスに王家の狼だって言ってない…。」
ミアが焦った顔でリースを見やる。
「.....。」
「どうしよ。」
隠していたつもりはなく、そういった話にならなかったのだと慌てる兄に溜息をついたリースは「明日言わなきゃね。」とミアの肩にポンと手を乗せた。
・・・・・
(俺が王家の狼だって知ったら、ガイアスどう思うかな。)
キンッ…キンッキンッ!
「...はっ…は…ッくぅ…」
「俺の動きに集中しろ。」
「...はいッ!」
しばし打ち合いが続き、剣が交わる音が続く。
「そこまで。」
終わりの合図とともにガイアスがいつものように剣を払うような仕草をした後、鞘に納める。
下を向き、息を乱しながら剣を下ろすミア。
ガイアスはその頭を見ながら優しく声をかける。
「今日はどうしたんだ?後半、少し集中力が切れていたようだが。」
「何もないよ。…疲れてるのかな。」
「大丈夫か?…今日はこのくらいにしておくか。」
「う、うん。あの、話が…」
ミアはもじもじしながら小さい声で、ガイアスにお披露目式の話をしようとした。
「今日のお昼も無理しなくていいぞ。具合が悪いならまた今度でも。」
呟いたミアの声は小さすぎて、ガイアスの言葉にかき消された。
「それはやだッ!」
自分で思っていたより大きな声が出てしまい、カァ…と顔が赤くなる。
そんなミアの反応に驚きつつも、少し頬を緩ませたガイアスがいつものように頭を撫でてきた。
「ッん…」
「そんなに楽しみにしてくれていたとは驚いたな。」
その手はゆっくりと前後に動かされていたが、そのまま親指と人差し指で軽く耳の根本を挟まれ上下に撫でられた。
「えっと…」
毛を逆なでされる感触が心地よいが、くすぐったいようなムズムズした感覚も生まれ、ミアは目を瞑って小さく震えた。
「ッ.....。」
(耳は敏感だって昨日教えたのに…ッ。ガイアス忘れたのかな……?)
「…可愛いな。」
思わず、といった風にもれた言葉に、バっと顔を上げる。
しまった、と言わんばかりのガイアスと目があった。
「子ども扱いしてるわけじゃない。」
「…うん。」
(可愛いといった単語に敏感なミアだ。嫌な思いをさせたかもしれない。)
「すまない。」
「…ガイアスの手、好きだ。その…可愛いってのも……ガイアスに言われるのは……嫌じゃない。」
「ッ…そうか。」
瞬きした後、また嬉しそうに目を細めるガイアスに、心臓がドクドクとうるさく鳴った。
ガイアスは逆撫でして乱れた毛を親指で軽く撫でると、頭から手を離した。
「…あッ」
名残惜しそうな声が出てしまったミアは、「もっと…」と思ってしまった自分が恥ずかしくなる。
ごまかすように咳払いした後、話題を変えようと口を開く。
「お屋敷の人達にお土産持ってきたんだ。全員で8人だったよな?」
「そうだが、すまないな。気を遣わせた。」
「手土産は常識だろ?またお世話になるかもしれないしさ。」
「第一印象が大事なんだぞ!」と土産の数を確認するミアの後ろ姿が愛しい。
ガイアスは抱きしめたい気持ちをぐっとこらえ、帰り支度を始めた。
気持ちをやっと落ち着けたガイアスが振り向くと、上半身裸のミアがズボンに手をかけていた。
「ミアッ?!…何して…」
「着替えだよ。この格好じゃダメだろ。」
「…俺は構わないが。……そうか、着替え。」
自分に言い聞かせるようにつぶやくガイアスに首を傾げながら、ミアは下着に白いブラウスを羽織りボタンを留める。
ガイアスは何でもない風で帰り支度をするフリをしているが、実際は今見たミアの身体が頭から離れず困っていた。
剣を持ち運ぶための紐を握ると、結んだり解いたりを繰り返す。
褐色で滑らかな肌。
汗は引いていたものの少し湿ったような艶があり、薄いピンクの突起が風にさらされた寒さで、ツンとその存在を主張していた。
腰にはタトゥーのようなものがあるようで、その端が少し見えた。
(その肌に触れてみたい。小さな突起に触れたら、いつものように顔を赤くして恥じらうのだろうか。腰にどんな模様が彫ってあるのか、剥いて確かめたい…。)
ガイアスは自分の妄想にハッとする。
(何考えてるんだ俺は…!まだ恋仲にもなってないのに!)
目に焼き付いた光景を振り払うように頭を軽く振る。
「どうしたんだ」と話しかけてきたミアは、ガイアスこそ具合悪いんじゃ…と心配し、その大きな背を優しく撫でた。
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