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-第4章- 家族と未来
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「アルダリ。俺、決めたよ」
二人きり。揺れる馬車の中、俺は父である彼に一大決心を伝えた。
ルーサの代わりに急遽視察に行くことになった俺は、馬車に揺られて二つ隣の町を目指す。
アルダリは、俺の覚悟を決めた顔を見ながら首を傾げている。
「俺、イヴァンに結婚を申し込む!」
「ん? 誕生日にあっちからされるんだろ?」
イヴァンは、彼の父とアルダリにのみプロポーズの件を話している。
ルーサはうるさいから駄目だと、他の人達同様、当日まで秘密らしい。
「えっと、そうなんだけど、俺も自分から求婚したくて」
その言葉を聞いたアルダリは、驚きながらも嬉しそうに笑った。
「イヴァンのやつ、泣いて喜ぶんじゃないか?」
「喜んでくれたら嬉しいけど」
目的の町に到着するまであと数分。その前に、俺は決心を伝えた理由を話す。
「俺のいた世界では、結婚する時に揃いの指輪を渡すことが多いんだ」
「へぇ、そんな習慣があるのか」
こちらの世界では、特に同じものを身に着けるといった習慣はないようで、アルダリは俺の話を興味深そうに聞いている。
「……つまり、婚約指輪は揃いでなくていいんだけど、結婚指輪はお互いの分必要なんだ」
俺は、一通りプロポーズの方法や結婚について教えた。
「それで、俺も指輪を贈りたいんだ」
視察に行くことが決まった次の日、ルーサからその町に素晴らしい装飾品店があることを聞いた。
そこで揃いの指輪を作ってもらおうと考えた俺は、アルダリに時間がある時に連れて行ってもらいたいと伝えた。
「もし時間があったら、そこで指輪を見てもいい?」
「ああ、そこへはちょうど寄るつもりだったからな。ルーサから注文を頼まれてる」
「本当? 良かった」
実はルーサも欲しい商品があるらしく、アルダリに何点か注文を言づけたようだ。
しっかりと時間を取ってくれると聞き安心だ。
「あそこの店、少し高いけど大丈夫か? もし予算足りなかったら言えよ?」
支払いを手助けしてくれると言うアルダリの提案はありがたいが、俺は首を横に振る。
「森に住んでいた時に貯めたお金があるんだ。結構あるから大丈夫」
店の平均価格は、前もってルーサから聞いていた。
そしてイヴァンの指のサイズも寝ている間に図り、念のためにと彼がたまに付けている指輪を何個か持ってきた。
あとはイヴァンの日頃身に着けている装飾品から、どんなアクセサリーのデザインが良いか数パターン程考えてきたのだ。
準備はバッチリだから安心してくれと伝えると、アルダリは驚いていた。
「アサヒ、今まで相当モテてきただろ」
「何冗談言ってるの? イヴァンくらいだよ、俺のこと好きって言ってくれるの」
顔も体格も良く、絶対的モテ人生だったであろうアルダリに言われると逆に恥ずかしい。
「ふふ、イヴァンって本当に変わってるよね」
俺は初めて自分を好きだと言ってくれたイヴァンを思い苦笑する。
「おい、嘘だろ?」
アルダリは、信じられないという目を俺に向けたまま、何かを考えているようだった。
俺とアルダリは約束していた町長の家を訪れた。
そこで、この町の様子や不自由なこと、また近くの町の動きを聞きメモを取っていく。
アルダリはああ言っていたが、町長は少しクセのある人物だが、俺達に非常に友好的だった。
「あとは、表を見てからの話だな」
「了解」
この町の資料は直接屋敷に届けるとのことで、仕事はここで終わり。俺達はホテルへ向かった。
「イヴァンが怒るだろうから、一緒の部屋だったことは言うなよ」
アルダリが真剣な顔で俺に念を押す。
元々兄と妹が泊まるはずの部屋は、ツインベッドが並ぶ一室だった。俺自身、イヴァンにその事実を伝えるとどうなるかは分かりきっている。
絶対に一日ベッドから出れない……
「秘密にする!」
約束をして、やっと気持ちがホッとしたところでベッドに横になる。隣のベッドで寝転がるアルダリは、疲れているのかすぐに寝息を立て始めた。
「楽しみだなぁ」
明日は仕事がなく自宅へ帰るのみだ。しかも午前中には噂の装飾品店に行けるとあって、俺は興奮してなかなか眠れなかった。
「ここだぞ」
「え? このお店?」
アルダリに連れられ訪れたのは、こじんまりとしていて小奇麗な装飾品店。想像していた煌びやかな見た目とは違い、入りやすそうで安心した。
「いらっしゃいませ」
中へ入ると奥から若い女性の声がした。
店内を見渡すと、指輪や腕輪などさまざまな商品が並んでいる。
アルダリは店主と思われる初老の男性にルーサの頼んでいた商品の有無を尋ね、何点か見繕ってもらえるか尋ねた。
アルダリ達が話す声を背に、目的の物が並ぶ場所へ移動する。
「綺麗だなぁ」
数は少ないがどれも美しい指輪が並んでいる。
「指輪をお探しですか?」
「え?」
それらをじっと眺めていると、後ろから若い女性の声がした。急に声を掛けられたことに驚きつつ後ろを向くと、俺よりも少しだけ年上だと思わしき女性の店員が明るい顔で立っていた。
「はい。揃いで身に付けたいと思っていて」
「なるほど。形や石に希望はありますか?」
「できるだけシンプルな物が良いです。でも、特別な贈り物なので少しこだわりたいと思ってます」
「なるほどなるほど」
どんな指輪を探しているのかをざっくり伝えると、彼女は顎に手を当て少し考えた後、急いで奥へ下がって何点か見繕ってきた。
「これはどうですか? 色味がとっても綺麗で特別感があります。あと、このデザインはシンプルだけど細部が凝ってて素敵なんです。こっちの赤い宝石だと、少しお値段は張りますが、輝きが最高ですよ」
「は、はい」
女性は、俺の返事を待たずに指輪を次々と見せてきた。
その押しに圧倒されるが、並べられた指輪はどれも素敵であり、少しの会話の中で理想に近いものを選んでくれている。彼女の目利きに感心しつつ、俺はさらに細かく希望を伝える。
「あの、もう少し力強いというか、大人の男性が着けるデザインにしたいんです」
女性は、ふむふむと俺の注文を聞いて頷く。
「揃いでつけられるのは、どんな方ですか?」
「少し年上の男性です。彼が元々持っている指輪と、それを元に理想のデザインを描いてきたんですが、」
「両方見せて下さい!」
前のめりな女性に、紙とイヴァンの部屋からこっそり持ち出した指輪を渡す。
「ああ、身長が高くて肌が少し焼けてるようね。なるほど。髪は茶色か赤、目の色も暖色ね」
女性は、それらを頼りにイヴァンの外見を言い当てる。
かろうじて聞こえる音量でボソボソと喋り、少し考えた後、また素早く奥へと下がっていった。
「あの人……凄いなぁ」
彼女は相当な目利きであると確信した。
店の中を見ながらしばらく待っていると、女性が興奮した様子で小さな黒い箱を持ってきた。
「予算が合えばなんですが、これはどうでしょうか」
女性の持っている箱の中身を覗くと、黒っぽい石が入っていた。しかし手の角度が少しだけ変わった拍子に、石の色も変化する。
「あれ? 色が青っぽく変化した?」
「そうなんです。また別の角度だと、」
「あ! 今度は金色。不思議……」
女性の説明によると、この石は非常に珍しいもので名前はまだ無いらしい。今、他にも何個か同じ石を鑑定中であり、結果を待っているという。
「この石を削って指輪の形にしたらどうでしょうか。これなら余計なカット無しでも十分に華やかだし、太めに加工すれば力強いイメージになると思います」
黒を基本としているが、光の加減で色が変わって見える不思議な石。
イヴァンがそれを着けているところを想像し、女性の提案に首を縦に振った。
「これでお願いしたいです」
「はい! では、こちらの金額になります」
提示された金額は予想していた予算の約三倍で、貯金のほとんどは消えていく。しかし、一世一代のプロポーズにはこの石でなければならないという気がした。
「では、こちら出来上がりに十日程いただきます」
指輪は完成次第、すぐに屋敷へ送ってくれることとなった。今はゴツゴツとした石の状態であり、はっきりと出来上がりの想像はできないが、これが指輪になったらきっとイヴァンに映えるだろうと確信している。
俺は、今までの人生で一番大きな買い物を終えた。
「おい! あの石が何でここにあるんだ!」
アルダリが支払いを終えた俺を連れて店を出ようとした時、店主が大きな声で女性を呼んだ。
その声に、店のレジ付近を振り向く。
女性は黒い箱を抱えており、興奮冷めやらぬ様子だ。
「ご注文があったので、これは私が加工します!」
「お前、まだ鑑定が済んでないのに売るやつがあるか!」
「私は店の方針に従って、お客様に一番必要な商品を選んだだけよ!」
店主の怒りにも、臆せず対抗している女性。
それからも店主と女性で「これは売り物じゃない」「加工します」と攻防が繰り広げられていたが、頑固な女性に折れた店主が、とうとう諦めたようにうなだれた。
店の扉の前でその言い合いを見ていた俺達だったが、男性が頭を抱えながら裏へ下がっていく姿に、ハッとして素早く路地へ出た。
「おいアサヒ、一体どんな指輪注文したんだよ」
「……届いたら見せるよ」
俺達は、やっとのことで店を後にした。
二人きり。揺れる馬車の中、俺は父である彼に一大決心を伝えた。
ルーサの代わりに急遽視察に行くことになった俺は、馬車に揺られて二つ隣の町を目指す。
アルダリは、俺の覚悟を決めた顔を見ながら首を傾げている。
「俺、イヴァンに結婚を申し込む!」
「ん? 誕生日にあっちからされるんだろ?」
イヴァンは、彼の父とアルダリにのみプロポーズの件を話している。
ルーサはうるさいから駄目だと、他の人達同様、当日まで秘密らしい。
「えっと、そうなんだけど、俺も自分から求婚したくて」
その言葉を聞いたアルダリは、驚きながらも嬉しそうに笑った。
「イヴァンのやつ、泣いて喜ぶんじゃないか?」
「喜んでくれたら嬉しいけど」
目的の町に到着するまであと数分。その前に、俺は決心を伝えた理由を話す。
「俺のいた世界では、結婚する時に揃いの指輪を渡すことが多いんだ」
「へぇ、そんな習慣があるのか」
こちらの世界では、特に同じものを身に着けるといった習慣はないようで、アルダリは俺の話を興味深そうに聞いている。
「……つまり、婚約指輪は揃いでなくていいんだけど、結婚指輪はお互いの分必要なんだ」
俺は、一通りプロポーズの方法や結婚について教えた。
「それで、俺も指輪を贈りたいんだ」
視察に行くことが決まった次の日、ルーサからその町に素晴らしい装飾品店があることを聞いた。
そこで揃いの指輪を作ってもらおうと考えた俺は、アルダリに時間がある時に連れて行ってもらいたいと伝えた。
「もし時間があったら、そこで指輪を見てもいい?」
「ああ、そこへはちょうど寄るつもりだったからな。ルーサから注文を頼まれてる」
「本当? 良かった」
実はルーサも欲しい商品があるらしく、アルダリに何点か注文を言づけたようだ。
しっかりと時間を取ってくれると聞き安心だ。
「あそこの店、少し高いけど大丈夫か? もし予算足りなかったら言えよ?」
支払いを手助けしてくれると言うアルダリの提案はありがたいが、俺は首を横に振る。
「森に住んでいた時に貯めたお金があるんだ。結構あるから大丈夫」
店の平均価格は、前もってルーサから聞いていた。
そしてイヴァンの指のサイズも寝ている間に図り、念のためにと彼がたまに付けている指輪を何個か持ってきた。
あとはイヴァンの日頃身に着けている装飾品から、どんなアクセサリーのデザインが良いか数パターン程考えてきたのだ。
準備はバッチリだから安心してくれと伝えると、アルダリは驚いていた。
「アサヒ、今まで相当モテてきただろ」
「何冗談言ってるの? イヴァンくらいだよ、俺のこと好きって言ってくれるの」
顔も体格も良く、絶対的モテ人生だったであろうアルダリに言われると逆に恥ずかしい。
「ふふ、イヴァンって本当に変わってるよね」
俺は初めて自分を好きだと言ってくれたイヴァンを思い苦笑する。
「おい、嘘だろ?」
アルダリは、信じられないという目を俺に向けたまま、何かを考えているようだった。
俺とアルダリは約束していた町長の家を訪れた。
そこで、この町の様子や不自由なこと、また近くの町の動きを聞きメモを取っていく。
アルダリはああ言っていたが、町長は少しクセのある人物だが、俺達に非常に友好的だった。
「あとは、表を見てからの話だな」
「了解」
この町の資料は直接屋敷に届けるとのことで、仕事はここで終わり。俺達はホテルへ向かった。
「イヴァンが怒るだろうから、一緒の部屋だったことは言うなよ」
アルダリが真剣な顔で俺に念を押す。
元々兄と妹が泊まるはずの部屋は、ツインベッドが並ぶ一室だった。俺自身、イヴァンにその事実を伝えるとどうなるかは分かりきっている。
絶対に一日ベッドから出れない……
「秘密にする!」
約束をして、やっと気持ちがホッとしたところでベッドに横になる。隣のベッドで寝転がるアルダリは、疲れているのかすぐに寝息を立て始めた。
「楽しみだなぁ」
明日は仕事がなく自宅へ帰るのみだ。しかも午前中には噂の装飾品店に行けるとあって、俺は興奮してなかなか眠れなかった。
「ここだぞ」
「え? このお店?」
アルダリに連れられ訪れたのは、こじんまりとしていて小奇麗な装飾品店。想像していた煌びやかな見た目とは違い、入りやすそうで安心した。
「いらっしゃいませ」
中へ入ると奥から若い女性の声がした。
店内を見渡すと、指輪や腕輪などさまざまな商品が並んでいる。
アルダリは店主と思われる初老の男性にルーサの頼んでいた商品の有無を尋ね、何点か見繕ってもらえるか尋ねた。
アルダリ達が話す声を背に、目的の物が並ぶ場所へ移動する。
「綺麗だなぁ」
数は少ないがどれも美しい指輪が並んでいる。
「指輪をお探しですか?」
「え?」
それらをじっと眺めていると、後ろから若い女性の声がした。急に声を掛けられたことに驚きつつ後ろを向くと、俺よりも少しだけ年上だと思わしき女性の店員が明るい顔で立っていた。
「はい。揃いで身に付けたいと思っていて」
「なるほど。形や石に希望はありますか?」
「できるだけシンプルな物が良いです。でも、特別な贈り物なので少しこだわりたいと思ってます」
「なるほどなるほど」
どんな指輪を探しているのかをざっくり伝えると、彼女は顎に手を当て少し考えた後、急いで奥へ下がって何点か見繕ってきた。
「これはどうですか? 色味がとっても綺麗で特別感があります。あと、このデザインはシンプルだけど細部が凝ってて素敵なんです。こっちの赤い宝石だと、少しお値段は張りますが、輝きが最高ですよ」
「は、はい」
女性は、俺の返事を待たずに指輪を次々と見せてきた。
その押しに圧倒されるが、並べられた指輪はどれも素敵であり、少しの会話の中で理想に近いものを選んでくれている。彼女の目利きに感心しつつ、俺はさらに細かく希望を伝える。
「あの、もう少し力強いというか、大人の男性が着けるデザインにしたいんです」
女性は、ふむふむと俺の注文を聞いて頷く。
「揃いでつけられるのは、どんな方ですか?」
「少し年上の男性です。彼が元々持っている指輪と、それを元に理想のデザインを描いてきたんですが、」
「両方見せて下さい!」
前のめりな女性に、紙とイヴァンの部屋からこっそり持ち出した指輪を渡す。
「ああ、身長が高くて肌が少し焼けてるようね。なるほど。髪は茶色か赤、目の色も暖色ね」
女性は、それらを頼りにイヴァンの外見を言い当てる。
かろうじて聞こえる音量でボソボソと喋り、少し考えた後、また素早く奥へと下がっていった。
「あの人……凄いなぁ」
彼女は相当な目利きであると確信した。
店の中を見ながらしばらく待っていると、女性が興奮した様子で小さな黒い箱を持ってきた。
「予算が合えばなんですが、これはどうでしょうか」
女性の持っている箱の中身を覗くと、黒っぽい石が入っていた。しかし手の角度が少しだけ変わった拍子に、石の色も変化する。
「あれ? 色が青っぽく変化した?」
「そうなんです。また別の角度だと、」
「あ! 今度は金色。不思議……」
女性の説明によると、この石は非常に珍しいもので名前はまだ無いらしい。今、他にも何個か同じ石を鑑定中であり、結果を待っているという。
「この石を削って指輪の形にしたらどうでしょうか。これなら余計なカット無しでも十分に華やかだし、太めに加工すれば力強いイメージになると思います」
黒を基本としているが、光の加減で色が変わって見える不思議な石。
イヴァンがそれを着けているところを想像し、女性の提案に首を縦に振った。
「これでお願いしたいです」
「はい! では、こちらの金額になります」
提示された金額は予想していた予算の約三倍で、貯金のほとんどは消えていく。しかし、一世一代のプロポーズにはこの石でなければならないという気がした。
「では、こちら出来上がりに十日程いただきます」
指輪は完成次第、すぐに屋敷へ送ってくれることとなった。今はゴツゴツとした石の状態であり、はっきりと出来上がりの想像はできないが、これが指輪になったらきっとイヴァンに映えるだろうと確信している。
俺は、今までの人生で一番大きな買い物を終えた。
「おい! あの石が何でここにあるんだ!」
アルダリが支払いを終えた俺を連れて店を出ようとした時、店主が大きな声で女性を呼んだ。
その声に、店のレジ付近を振り向く。
女性は黒い箱を抱えており、興奮冷めやらぬ様子だ。
「ご注文があったので、これは私が加工します!」
「お前、まだ鑑定が済んでないのに売るやつがあるか!」
「私は店の方針に従って、お客様に一番必要な商品を選んだだけよ!」
店主の怒りにも、臆せず対抗している女性。
それからも店主と女性で「これは売り物じゃない」「加工します」と攻防が繰り広げられていたが、頑固な女性に折れた店主が、とうとう諦めたようにうなだれた。
店の扉の前でその言い合いを見ていた俺達だったが、男性が頭を抱えながら裏へ下がっていく姿に、ハッとして素早く路地へ出た。
「おいアサヒ、一体どんな指輪注文したんだよ」
「……届いたら見せるよ」
俺達は、やっとのことで店を後にした。
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