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男は狼だから。
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水曜日。
月曜から金曜日まで出勤の社畜の俺にとって、水曜日は憂鬱な日だ。
ピンポーン。
インターフォンが鳴り、宅配物が届く。
20cmほどの小さめの小包。それを受け取り、中身を確認する。
丁寧に梱包された箱の中身は、高級料亭の“茶漬けセット”だった。鮭、ふぐ、金目の三種類の茶漬け。具材が丸ごと入っている。
丁度、夕食時だったため、その一つ、鮭を手に取り、炊き立てのご飯に具と出汁をかける。
ほかッと白い湯気が立ち上り、旨そうな出汁の匂いに思わず口の中が涎いっぱいになる。
一口食べる。鮭の旨みが口の中一杯になる。ぱく、ぱくっと二口、三口を食べれば、もう箸は止まらない。ラストの米一粒まで、一気に食べてしまう。
「ふぅ~~」
旨いものを食べると胃から幸せが伝わってくるようだ。
ご馳走さまでした。と手を合わせる。
水曜日はこうして、少し高級なお取り寄せをしてテンションを上げている。勿論、そんなリッチな考えは俺のアイデアではない。
…………社長のアイデアだ。
以前、備品室で“君のハートにロックオン”された時に俺と社長はある取り決めをした。
それで“水曜日はテンションが上がらない俺”に対して、水曜日だけお取り寄せを送ってくるようになったのだ。
食べ物で好感度を上げる戦略らしい。まずは胃袋からということか? 浅知恵だと思うが、送られてくる取り寄せは、なかなかに旨くて、一人暮らしに丁度いい量。
一番初めに荷物が送られてきた時に、迷ったが、仕方ないので、以前貰った社長の電話番号に連絡した。
トゥル……、プツ、「はい。田中です。拓郎君かい?」と秒で電話を出た。社長の電話番号は特定の人しか教えていないので、知らない番号から電話=俺 なのだそうだ。
まぁ、そんな小話は置いておいて、謝礼と不要の言葉を並べた。
「気を使う必要はない。僕が送りたいだけだから。こうしてお礼電話も君が面倒ならする必要はないよ」
「しかし……」
「それより、送ったオイルサーディンは食べたかい?」
「あ、いえ」
送り返そうと思っていたので、手を付けてはいない。だが、ここから社長の雄弁が始まった。なんでも、イタリアの南部で捕れたイワシとカキを新鮮なうちにオイル漬けにしたもので、素材の旨さが凝縮しているそうだ。
「……おいしそうですね」
思わず脳内で想像するくらいには、食べたくなった。流石と言わざるを得ない。食べた感想だけなら言えるけれど豊富な情報を上手く伝えられる人がどれほどいるのだろう。
「送ったミニワインと合うので、そちらもどうぞ」
「…………………ありがとうございます」
近所のおばちゃんが、ええよええよ。持って行き! あ、これも一緒に持って帰りな! って厚かましさと親切心の両方を兼ね備えた押し付け。……そんな感じを俺は感じてしまったんだ。
「僕は君に好きになってもらいたいよ。でも、会社で頻繁に声をかければ迷惑だろう。これくらいはと思って哀れみで許してくれ」
「……」
「一昨日、備品室で決めただろう」
「……はい」
で、その次の週も憂鬱な水曜日に送ってくるので、遠慮なく頂くことにしたんだ。
改めて、小包を見た。差出人は田中清一郎。そして小包の中には、茶漬けの他にカードが一枚入っている。
『水曜日の拓郎君へ。
火曜の僕は、辞書を引いている。でも、君をどんなに好きか表現する言葉がみつからなかった』
「……」
SNSの呟きが、カード版になった。
ちなみに毎回違う愛の言葉が入っている。情熱的と言っては聞こえがいいキザな台詞の数々。
スン。
あぁ、毎回、スンって気持ちが落ちるんだけど、社長の言葉選びのチョイスにも正直慣れてきたんだ。
社長がハートにロックオンなんて言うから、どんな恐ろしいことが待ち受けているのだろうと思ったが、蓋を開ければコレだ。遠慮させない程度の贈り物。お礼の電話でも社交的で大人な対応。
俺のことを考えての優しいアプローチはそれほど嫌ではないと思ったんだ。
だがな…………。
ピンポーン。
次の水曜日だ。
「はい」
「宅急便です」
インターフォンをとると、宅配業者と名乗る男の声がした。
俺は受け取るためにドアを開けた。
「山川拓郎様に配達です」
「はい」
宅配業者は小包を差し出した。受け取ろうとすると、長いキレイな指が目に入る。
その宅配業者は深くキャップを被り、大きめの眼鏡をかけて、青色のユニフォームを着ていた。
その半袖から出ている腕は長くてよく鍛えられている。それから、やたら足が長い。服越しからわかる体格の良さ。
…………社長だった。
社長が宅配業者のコスプレをしていたんだ。
「……え?」
眼鏡までかけて変装している。顔を隠しているが、全く隠れないイケメン具合。
社長だ? 何をやってるんだ……!?
とりあえず、荷物を彼から受け取る。
今! 俺は全力で考えている。ツッコむべきか、それとも敢えてのスルーか。正解がない気がする!
「サインをお願いします」
「あ、はい」
この男……業者になり切るつもりか。
しかも、この荷物、ちゃんと宅配業者が送ってきたみたいになっている。伝票もそれっぽいのを印刷して貼り付けられている。今日の日付のハンコまである。
すると、社長……宅配業者が声をかけてきた。
「いつも同じ差出人ですね」
そういうことは宅配業者の人言わないけどね? 個人情報だしね。
「…………はい」
「凄く愛されているんですね」
「……」
そういうことも宅配業者は言わないよ? 俺のスルー力を試しているの?
「物凄く愛されていますね」
大事なことなので二度言いました的なのは、やめてもらえるだろうか。俺は今、ツッコミを入れる絶好の機会だが、ツッコミたくない気持ちでいっぱいだ……。
「……はぁ、社長……」
「っ!」
「何、驚いているんですか?」
その驚き様、バレないと思ったのだろうか。いや、確実にそう思っているようだ。なんだか彼のことが分かってきた俺は、俺が受け取るのを見たいという純粋な気持ちがこうして奇天烈な行動に出たのだと考察する。
全然焦る様子のない余裕な大人を感じ始めていたのに、パラパラと崩れ落ちた。
「ふっ……、こんなに早くバレてしまうとは……愛の力かな」
「違います」
俺もなんだか遠慮がなくなってきたので、すぐに返答すると、「違います」が社長の心臓に刺さっている。(ように見える)
この人面倒くさいことに俺への返答にはナイーブなんだよ。
「はぁ……あの、折角ですから、お茶でも飲んでいきませんか?」
だから、疲れてこんなことを言ってしまったのは、今日が憂鬱な水曜日だからだ。
「……………」
言ってみて思ったが、今のこのセリフ、AVとかで見かける、団地妻が若い男を誘う手口に似ている。
俺を好きだと言う社長を一人暮らしの部屋に招いてよかったか?
お茶一杯というのは、本当に言葉通りの意味だけど、そういうAV的な発想を持たれたらどうしよう。社長はAVなんか見るタイプではなさそうだけど。
言ってみて、なんだか恥ずかしくなった。
すると、俺の肩をガシィっと掴まれる。
「ヒッ」
また抱きしめられる!? 襲われる!?
だが、社長は俺の目線に合わせて前かがみになっただけだ。その顔は少し赤らんでいるが……。
「君のような魅力的な人が、男を簡単に部屋にあげてはいけない。男は狼だからね。食べられてしまうよ」
そう言って、社長がウィンクした。
「————……は、は……」
「だが、食べられたくなったら、いつでも喜んで。僕は君のものだから。おやすみマイエンジェル」
耳元で囁かれ固まった俺の頬に社長は唇を軽く押し当てた。
その後、“決まったな”とドヤ顔で髪をかき上げた。
月曜から金曜日まで出勤の社畜の俺にとって、水曜日は憂鬱な日だ。
ピンポーン。
インターフォンが鳴り、宅配物が届く。
20cmほどの小さめの小包。それを受け取り、中身を確認する。
丁寧に梱包された箱の中身は、高級料亭の“茶漬けセット”だった。鮭、ふぐ、金目の三種類の茶漬け。具材が丸ごと入っている。
丁度、夕食時だったため、その一つ、鮭を手に取り、炊き立てのご飯に具と出汁をかける。
ほかッと白い湯気が立ち上り、旨そうな出汁の匂いに思わず口の中が涎いっぱいになる。
一口食べる。鮭の旨みが口の中一杯になる。ぱく、ぱくっと二口、三口を食べれば、もう箸は止まらない。ラストの米一粒まで、一気に食べてしまう。
「ふぅ~~」
旨いものを食べると胃から幸せが伝わってくるようだ。
ご馳走さまでした。と手を合わせる。
水曜日はこうして、少し高級なお取り寄せをしてテンションを上げている。勿論、そんなリッチな考えは俺のアイデアではない。
…………社長のアイデアだ。
以前、備品室で“君のハートにロックオン”された時に俺と社長はある取り決めをした。
それで“水曜日はテンションが上がらない俺”に対して、水曜日だけお取り寄せを送ってくるようになったのだ。
食べ物で好感度を上げる戦略らしい。まずは胃袋からということか? 浅知恵だと思うが、送られてくる取り寄せは、なかなかに旨くて、一人暮らしに丁度いい量。
一番初めに荷物が送られてきた時に、迷ったが、仕方ないので、以前貰った社長の電話番号に連絡した。
トゥル……、プツ、「はい。田中です。拓郎君かい?」と秒で電話を出た。社長の電話番号は特定の人しか教えていないので、知らない番号から電話=俺 なのだそうだ。
まぁ、そんな小話は置いておいて、謝礼と不要の言葉を並べた。
「気を使う必要はない。僕が送りたいだけだから。こうしてお礼電話も君が面倒ならする必要はないよ」
「しかし……」
「それより、送ったオイルサーディンは食べたかい?」
「あ、いえ」
送り返そうと思っていたので、手を付けてはいない。だが、ここから社長の雄弁が始まった。なんでも、イタリアの南部で捕れたイワシとカキを新鮮なうちにオイル漬けにしたもので、素材の旨さが凝縮しているそうだ。
「……おいしそうですね」
思わず脳内で想像するくらいには、食べたくなった。流石と言わざるを得ない。食べた感想だけなら言えるけれど豊富な情報を上手く伝えられる人がどれほどいるのだろう。
「送ったミニワインと合うので、そちらもどうぞ」
「…………………ありがとうございます」
近所のおばちゃんが、ええよええよ。持って行き! あ、これも一緒に持って帰りな! って厚かましさと親切心の両方を兼ね備えた押し付け。……そんな感じを俺は感じてしまったんだ。
「僕は君に好きになってもらいたいよ。でも、会社で頻繁に声をかければ迷惑だろう。これくらいはと思って哀れみで許してくれ」
「……」
「一昨日、備品室で決めただろう」
「……はい」
で、その次の週も憂鬱な水曜日に送ってくるので、遠慮なく頂くことにしたんだ。
改めて、小包を見た。差出人は田中清一郎。そして小包の中には、茶漬けの他にカードが一枚入っている。
『水曜日の拓郎君へ。
火曜の僕は、辞書を引いている。でも、君をどんなに好きか表現する言葉がみつからなかった』
「……」
SNSの呟きが、カード版になった。
ちなみに毎回違う愛の言葉が入っている。情熱的と言っては聞こえがいいキザな台詞の数々。
スン。
あぁ、毎回、スンって気持ちが落ちるんだけど、社長の言葉選びのチョイスにも正直慣れてきたんだ。
社長がハートにロックオンなんて言うから、どんな恐ろしいことが待ち受けているのだろうと思ったが、蓋を開ければコレだ。遠慮させない程度の贈り物。お礼の電話でも社交的で大人な対応。
俺のことを考えての優しいアプローチはそれほど嫌ではないと思ったんだ。
だがな…………。
ピンポーン。
次の水曜日だ。
「はい」
「宅急便です」
インターフォンをとると、宅配業者と名乗る男の声がした。
俺は受け取るためにドアを開けた。
「山川拓郎様に配達です」
「はい」
宅配業者は小包を差し出した。受け取ろうとすると、長いキレイな指が目に入る。
その宅配業者は深くキャップを被り、大きめの眼鏡をかけて、青色のユニフォームを着ていた。
その半袖から出ている腕は長くてよく鍛えられている。それから、やたら足が長い。服越しからわかる体格の良さ。
…………社長だった。
社長が宅配業者のコスプレをしていたんだ。
「……え?」
眼鏡までかけて変装している。顔を隠しているが、全く隠れないイケメン具合。
社長だ? 何をやってるんだ……!?
とりあえず、荷物を彼から受け取る。
今! 俺は全力で考えている。ツッコむべきか、それとも敢えてのスルーか。正解がない気がする!
「サインをお願いします」
「あ、はい」
この男……業者になり切るつもりか。
しかも、この荷物、ちゃんと宅配業者が送ってきたみたいになっている。伝票もそれっぽいのを印刷して貼り付けられている。今日の日付のハンコまである。
すると、社長……宅配業者が声をかけてきた。
「いつも同じ差出人ですね」
そういうことは宅配業者の人言わないけどね? 個人情報だしね。
「…………はい」
「凄く愛されているんですね」
「……」
そういうことも宅配業者は言わないよ? 俺のスルー力を試しているの?
「物凄く愛されていますね」
大事なことなので二度言いました的なのは、やめてもらえるだろうか。俺は今、ツッコミを入れる絶好の機会だが、ツッコミたくない気持ちでいっぱいだ……。
「……はぁ、社長……」
「っ!」
「何、驚いているんですか?」
その驚き様、バレないと思ったのだろうか。いや、確実にそう思っているようだ。なんだか彼のことが分かってきた俺は、俺が受け取るのを見たいという純粋な気持ちがこうして奇天烈な行動に出たのだと考察する。
全然焦る様子のない余裕な大人を感じ始めていたのに、パラパラと崩れ落ちた。
「ふっ……、こんなに早くバレてしまうとは……愛の力かな」
「違います」
俺もなんだか遠慮がなくなってきたので、すぐに返答すると、「違います」が社長の心臓に刺さっている。(ように見える)
この人面倒くさいことに俺への返答にはナイーブなんだよ。
「はぁ……あの、折角ですから、お茶でも飲んでいきませんか?」
だから、疲れてこんなことを言ってしまったのは、今日が憂鬱な水曜日だからだ。
「……………」
言ってみて思ったが、今のこのセリフ、AVとかで見かける、団地妻が若い男を誘う手口に似ている。
俺を好きだと言う社長を一人暮らしの部屋に招いてよかったか?
お茶一杯というのは、本当に言葉通りの意味だけど、そういうAV的な発想を持たれたらどうしよう。社長はAVなんか見るタイプではなさそうだけど。
言ってみて、なんだか恥ずかしくなった。
すると、俺の肩をガシィっと掴まれる。
「ヒッ」
また抱きしめられる!? 襲われる!?
だが、社長は俺の目線に合わせて前かがみになっただけだ。その顔は少し赤らんでいるが……。
「君のような魅力的な人が、男を簡単に部屋にあげてはいけない。男は狼だからね。食べられてしまうよ」
そう言って、社長がウィンクした。
「————……は、は……」
「だが、食べられたくなったら、いつでも喜んで。僕は君のものだから。おやすみマイエンジェル」
耳元で囁かれ固まった俺の頬に社長は唇を軽く押し当てた。
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