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怪我の獣人
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ズリィズリィ……。
「くっそぉ、重てぇ……」
結局、倒れている獣人を見捨てることが出来なかった。
止血をしたあと、獣人の脇から胸に手を回し上体だけを起こして、ズリズリと運んでいる。
現在地から俺の家までは距離があり、この巨体を運ぶことは出来ない。かと言ってここで寝かせたままでは獣の餌になるだけだと近くの洞窟に移動していた。
運んだあと、平らな場所に獣人を寝かせた。
「おい。服を脱がすけれど、治療の為だからな!」
獣人に意識はないけれど、一応声をかけて服を脱がす。
全身、切り傷と打撲。
近くに湧き水があり、そこで濡らした布で奴の泥と血を軽く拭きとる。
一番酷いのは、足首だ。酷く腫れあがっている。折れていてはまずいので添え木をして固定した。
獣人は俺より一回り身体が大きかった。
巨体の世話で汗まみれだ。全身から汗が流れる。だけど、汗などに構ってはいられない。
ゴロンゴロンと巨体を動かしながら布を細く切った包帯を巻きつける。
頭部にも包帯を巻こうと顔を近づけた時だ。
ポタポタと額から汗が流れて、獣人の頬に汗が落ちてしまった。
その頬への数滴の汗を獣人が無意識に舐めとった。
「……え」
その真っ赤な獣人の舌に、ゾクリと背筋に悪寒が走る。また、ドッと動悸がしたが、獣人は何かを求めるように口を開けたので、喉が渇いているのだと気が付いた。
「待ってろ。今、水持ってきてやるからな」
持参していた竹筒に湧き水を入れて獣人の元に運ぶ。
水を飲みやすいように頭を支え、膝を貸してやる。すると、俺の汗まみれの身体にスリッと顔を寄せる。そして、また俺の額からポタッと滴る汗を舐めとった。
獣人のその行動にブワッと全身の産毛が逆立つ。
何……、この感じ……。
「変な奴……?」
そう呟きながら、彼の口元に竹筒を近づけて、ゆっくり傾ける。
やはり喉が渇いていたのか、獣人は竹筒の水を飲み干した。
獣人の応急処置を一通り終えると、辺りはもう暗くなっていた。火を起こすが、熱が出てきたのか獣人が震えている。
「大丈夫だ。家に帰って、必要なモンとってくるから」
普通は、暗くなったら外には出ない。だけど、急いで家まで往復した。
持ってきた大きな布を彼の身体に巻き付ける。それでも、ブルブルと震えが止まらない。
俺は彼の傍に身体を引っ付け横になった。
その夜になると獣人の身体は燃えるように熱くなっていた。先程は、水を飲む元気もあったが、今はそれもないのか、呼吸を荒くするばかり。
「おいっ! 水を飲め!」
そう言って、口に含ませようとするが、ツゥッと口からはみ出てしまう。声をかけても唸り声を上げるだけ。
「っ、仕方ないな」
コバは水を含み獣人に口移しで飲ませた。
火傷しそうな熱い唇。そこにゆっくりと水を流していく。一度口を離し、水を含み、彼の口に含ませる。
ツンッと鼻にかかる匂い。
「……っ、お前、やっぱり変な匂いがする」
獣人の匂い、ずっと感じていたが、彼の唇に触れると脳が蕩けるのではないかと思うくらいの匂いがする。獣人は、耳と尻尾以外は人間と同じような形をしていた。だけど、口の中にある八重歯は人間の八重歯よりも鋭く尖っている。
これで噛まれたら、痛いだろうな……。
そう思いながら、彼の口の中に水を流し込んでいたら、彼の舌が無意識にコバの口の中ににゅるっと入ってきた。
「——っん」
その熱さに驚いて身を引いた。
「……なんだ? 今のは……?」
舌を口の中に入れられた。まだ水が欲しかったのだろうか?
そう思い立ち上がろうとしたところ、腕を強く握られた。意識はないのに、必死な様子を感じてしまう。
「水を持ってくるだけだって」
意識のない彼は返事がない。手が離れるのを暫く待っているが離れない。仕方ないと彼の傍に横たわった。
すると、俺の腕を掴んでいた手が、もっと近く寄れとばかりに身体に回された。腕枕しているような形になると彼の身体が弛緩する。
「ん?? 人肌淋しいのか?」
やっぱり、変な奴……。
至近距離からまだ泥と血が落ち切っていない獣人の顔を見た。
ルムダン国に獣人はいない。どういった経緯で一人山奥で倒れていたのか。謎の多い獣人だ。
獣人が唇を震わせながら震えるので、服を脱いで彼の身体に巻きつける。その身を緩く抱きしめて彼を温めた。
◇
朝、まだ暗いうちに目を覚ました俺は山崖に登った。そこで、赤葉を採って洞窟に戻ってきた。
横たわっている獣人の顔を覗きこむ。
まだ意識は戻っていない。呼吸も荒く熱も引いていない。
採りたての赤葉を岩でゴリゴリと粉状にして、水に溶かして混ぜた。しっかりと混ぜていくと粘り気が出てくる。
「おい。また服を脱がすぞ。クスリ塗ってやるから」
そうして、獣人を裸にして赤葉を塗布し包帯を巻きつけた。傷が染みるのか手当中、唸り声を上げるが、「大丈夫だ」と声をかけると聞こえているのか静かになる。
半分残った赤葉は、口移しで奴に飲ませた。昨日から何度も口移しで飲ませていたが、やっぱり口を合わせると不思議な感覚がする。
口を離し、獣人を見ると胸が締め付けられるような感覚がすることが不思議で首を傾げる。
獣人の服の汚れは洞窟から少し離れた川で洗い流した。
パンッとシワを伸ばしながら、泥が若干とれた服を見た。深い緑色の服だ。それを見て、獣人が敢えて髪の毛や顔、服に泥を目立たないように塗り込んでいたのではないかと思った。
彼の胸まである髪の毛は泥まみれになっていたけれど、泥を少しとれば派手な金色の髪の毛が見え隠れする。
そして、この服だ。
上等な布、そこには細かい刺繍が施されている。不思議な奴だ。
洗濯物を干し、洞窟に戻った後は、果物の果汁を口に含ませてやった。
午後になると赤葉の効果で熱が下がったけれど、夜中になると熱があがった。何度も何度も汗を拭き、水を飲ませる。
時折、うめき声がするが傍に寄ると、安心するのか再び寝息が聞こえる。
そうして、獣人は丸二日眠っていた。その日も水を飲ませてやろうと近づいた時だ。目が合った。
その目は人間にはない金色の目だ。驚いているのか見開いている。
彼以上に驚いた俺は、彼の身体から後方に飛び跳ねた。慌てて、洞窟の隅に隠れる。
ひぃ、やっぱり人間じゃねぇ! 金色の目だぁ!
恐怖を感じて隅から顔を出すことが出来ない。
たが、彼は手負いだし、すぐに動けるわけじゃないと思い直す。
まずは俺のことを食べないように言わないと……。
落ち着け~と自分に言い聞かせ、隅から顔を出して獣人を見る。
「あっ、あのな! お前は、山で生き倒れていた。俺はお前の命の恩人だ」
「……」
「だから、俺の事は食うなよ。食ったら駄目だからな!」
獣人に俺の言葉が伝わるだろうか? そう思った時、獣人が何かを言おうとした。だが、喉を抑えて、掠れた声で「……、……い」と言った。
痛い? もしかして、高熱で喉が痛んで上手く声が出せないのだろうか? しかし、近づいてパクっとかじられたらたまったもんじゃない。
すると、獣人が首を横に振った。食べないという合図のようにも見える。
それに何より、獣人からは警戒心そのものが感じられない。熱が高いからかトロンとした顔をしている。
獣人は、俺に近づこうと上体を起こした。だが、激痛が走るのだろう。その場に突っ伏した。
「大丈夫か!?」
駆け寄って、獣人を元の場所に寝かせる。彼の寝床には干し草を敷いていた。
「全身傷だらけなんだ。特に足の骨が骨折しているか……も……」
再び獣人と目が合い、その金色の目に吸い込まれてしまいそうになる。
さっきは驚いて怖いと思ったけど、すげぇキレイ。
ドクンッと鼓動が跳ねた後、ザワザワと胸が騒がしい。
「……あ……、胸が変?」
「……ぃ」
さっきから、掠れた声で懸命に伝えてくるが、……ぃ。としか聞き取れない。
「何? 聞き取れない」
そう言って、耳を彼の口元に向けると、カブリと首に歯を立てられた。
「くっそぉ、重てぇ……」
結局、倒れている獣人を見捨てることが出来なかった。
止血をしたあと、獣人の脇から胸に手を回し上体だけを起こして、ズリズリと運んでいる。
現在地から俺の家までは距離があり、この巨体を運ぶことは出来ない。かと言ってここで寝かせたままでは獣の餌になるだけだと近くの洞窟に移動していた。
運んだあと、平らな場所に獣人を寝かせた。
「おい。服を脱がすけれど、治療の為だからな!」
獣人に意識はないけれど、一応声をかけて服を脱がす。
全身、切り傷と打撲。
近くに湧き水があり、そこで濡らした布で奴の泥と血を軽く拭きとる。
一番酷いのは、足首だ。酷く腫れあがっている。折れていてはまずいので添え木をして固定した。
獣人は俺より一回り身体が大きかった。
巨体の世話で汗まみれだ。全身から汗が流れる。だけど、汗などに構ってはいられない。
ゴロンゴロンと巨体を動かしながら布を細く切った包帯を巻きつける。
頭部にも包帯を巻こうと顔を近づけた時だ。
ポタポタと額から汗が流れて、獣人の頬に汗が落ちてしまった。
その頬への数滴の汗を獣人が無意識に舐めとった。
「……え」
その真っ赤な獣人の舌に、ゾクリと背筋に悪寒が走る。また、ドッと動悸がしたが、獣人は何かを求めるように口を開けたので、喉が渇いているのだと気が付いた。
「待ってろ。今、水持ってきてやるからな」
持参していた竹筒に湧き水を入れて獣人の元に運ぶ。
水を飲みやすいように頭を支え、膝を貸してやる。すると、俺の汗まみれの身体にスリッと顔を寄せる。そして、また俺の額からポタッと滴る汗を舐めとった。
獣人のその行動にブワッと全身の産毛が逆立つ。
何……、この感じ……。
「変な奴……?」
そう呟きながら、彼の口元に竹筒を近づけて、ゆっくり傾ける。
やはり喉が渇いていたのか、獣人は竹筒の水を飲み干した。
獣人の応急処置を一通り終えると、辺りはもう暗くなっていた。火を起こすが、熱が出てきたのか獣人が震えている。
「大丈夫だ。家に帰って、必要なモンとってくるから」
普通は、暗くなったら外には出ない。だけど、急いで家まで往復した。
持ってきた大きな布を彼の身体に巻き付ける。それでも、ブルブルと震えが止まらない。
俺は彼の傍に身体を引っ付け横になった。
その夜になると獣人の身体は燃えるように熱くなっていた。先程は、水を飲む元気もあったが、今はそれもないのか、呼吸を荒くするばかり。
「おいっ! 水を飲め!」
そう言って、口に含ませようとするが、ツゥッと口からはみ出てしまう。声をかけても唸り声を上げるだけ。
「っ、仕方ないな」
コバは水を含み獣人に口移しで飲ませた。
火傷しそうな熱い唇。そこにゆっくりと水を流していく。一度口を離し、水を含み、彼の口に含ませる。
ツンッと鼻にかかる匂い。
「……っ、お前、やっぱり変な匂いがする」
獣人の匂い、ずっと感じていたが、彼の唇に触れると脳が蕩けるのではないかと思うくらいの匂いがする。獣人は、耳と尻尾以外は人間と同じような形をしていた。だけど、口の中にある八重歯は人間の八重歯よりも鋭く尖っている。
これで噛まれたら、痛いだろうな……。
そう思いながら、彼の口の中に水を流し込んでいたら、彼の舌が無意識にコバの口の中ににゅるっと入ってきた。
「——っん」
その熱さに驚いて身を引いた。
「……なんだ? 今のは……?」
舌を口の中に入れられた。まだ水が欲しかったのだろうか?
そう思い立ち上がろうとしたところ、腕を強く握られた。意識はないのに、必死な様子を感じてしまう。
「水を持ってくるだけだって」
意識のない彼は返事がない。手が離れるのを暫く待っているが離れない。仕方ないと彼の傍に横たわった。
すると、俺の腕を掴んでいた手が、もっと近く寄れとばかりに身体に回された。腕枕しているような形になると彼の身体が弛緩する。
「ん?? 人肌淋しいのか?」
やっぱり、変な奴……。
至近距離からまだ泥と血が落ち切っていない獣人の顔を見た。
ルムダン国に獣人はいない。どういった経緯で一人山奥で倒れていたのか。謎の多い獣人だ。
獣人が唇を震わせながら震えるので、服を脱いで彼の身体に巻きつける。その身を緩く抱きしめて彼を温めた。
◇
朝、まだ暗いうちに目を覚ました俺は山崖に登った。そこで、赤葉を採って洞窟に戻ってきた。
横たわっている獣人の顔を覗きこむ。
まだ意識は戻っていない。呼吸も荒く熱も引いていない。
採りたての赤葉を岩でゴリゴリと粉状にして、水に溶かして混ぜた。しっかりと混ぜていくと粘り気が出てくる。
「おい。また服を脱がすぞ。クスリ塗ってやるから」
そうして、獣人を裸にして赤葉を塗布し包帯を巻きつけた。傷が染みるのか手当中、唸り声を上げるが、「大丈夫だ」と声をかけると聞こえているのか静かになる。
半分残った赤葉は、口移しで奴に飲ませた。昨日から何度も口移しで飲ませていたが、やっぱり口を合わせると不思議な感覚がする。
口を離し、獣人を見ると胸が締め付けられるような感覚がすることが不思議で首を傾げる。
獣人の服の汚れは洞窟から少し離れた川で洗い流した。
パンッとシワを伸ばしながら、泥が若干とれた服を見た。深い緑色の服だ。それを見て、獣人が敢えて髪の毛や顔、服に泥を目立たないように塗り込んでいたのではないかと思った。
彼の胸まである髪の毛は泥まみれになっていたけれど、泥を少しとれば派手な金色の髪の毛が見え隠れする。
そして、この服だ。
上等な布、そこには細かい刺繍が施されている。不思議な奴だ。
洗濯物を干し、洞窟に戻った後は、果物の果汁を口に含ませてやった。
午後になると赤葉の効果で熱が下がったけれど、夜中になると熱があがった。何度も何度も汗を拭き、水を飲ませる。
時折、うめき声がするが傍に寄ると、安心するのか再び寝息が聞こえる。
そうして、獣人は丸二日眠っていた。その日も水を飲ませてやろうと近づいた時だ。目が合った。
その目は人間にはない金色の目だ。驚いているのか見開いている。
彼以上に驚いた俺は、彼の身体から後方に飛び跳ねた。慌てて、洞窟の隅に隠れる。
ひぃ、やっぱり人間じゃねぇ! 金色の目だぁ!
恐怖を感じて隅から顔を出すことが出来ない。
たが、彼は手負いだし、すぐに動けるわけじゃないと思い直す。
まずは俺のことを食べないように言わないと……。
落ち着け~と自分に言い聞かせ、隅から顔を出して獣人を見る。
「あっ、あのな! お前は、山で生き倒れていた。俺はお前の命の恩人だ」
「……」
「だから、俺の事は食うなよ。食ったら駄目だからな!」
獣人に俺の言葉が伝わるだろうか? そう思った時、獣人が何かを言おうとした。だが、喉を抑えて、掠れた声で「……、……い」と言った。
痛い? もしかして、高熱で喉が痛んで上手く声が出せないのだろうか? しかし、近づいてパクっとかじられたらたまったもんじゃない。
すると、獣人が首を横に振った。食べないという合図のようにも見える。
それに何より、獣人からは警戒心そのものが感じられない。熱が高いからかトロンとした顔をしている。
獣人は、俺に近づこうと上体を起こした。だが、激痛が走るのだろう。その場に突っ伏した。
「大丈夫か!?」
駆け寄って、獣人を元の場所に寝かせる。彼の寝床には干し草を敷いていた。
「全身傷だらけなんだ。特に足の骨が骨折しているか……も……」
再び獣人と目が合い、その金色の目に吸い込まれてしまいそうになる。
さっきは驚いて怖いと思ったけど、すげぇキレイ。
ドクンッと鼓動が跳ねた後、ザワザワと胸が騒がしい。
「……あ……、胸が変?」
「……ぃ」
さっきから、掠れた声で懸命に伝えてくるが、……ぃ。としか聞き取れない。
「何? 聞き取れない」
そう言って、耳を彼の口元に向けると、カブリと首に歯を立てられた。
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