親切な王子様は僕のおともだち。

モト

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「小間ちゃん……、俺、今我慢しようって思ったばかりなんだけど、好きな子にそんな可愛いこと言われたら我慢できなくなるよ?」


いつもガッツリ抱きしめてくれる春君が、ちょっと迷いながら、僕の身体を優しく抱きしめた。


そして、春君の下半身を見た。反り返って、いつも大きい。

こんな大きいのが僕の中に挿いるのかな?

でも、あまり怖くないのは、春君がいつもお尻を弄ってくれたおかげだと思う。


「うん。我慢しないで? お尻痛くても、春君と繋がれたらそれだけで嬉しいから」

春君の首に巻き付けた腕を外して、彼の性器を両手で包んだ。包むとピクンと動く。ゆるゆる擦ると、ぷくっと丸く先走りが出てくる。「小間ちゃんさ……」と溜息交じりで呼ばれた。


「……我慢出来るほど大人じゃないから」
「うん」


いいよって言っても、何度も確認してくる春君。さっき僕が嫌がったからだろうな。
春君、真剣な顔だけど目元が少し赤くて凄い色気。

「おいで」

座っている春君の膝の上に跨らせた。顔が近付いてくる。
目を瞑ると春君のキスが降ってくる。

「ん、んぁ、はぁ……」

いつもより少し粗々しいキス。

興奮してる? 

キスの合間に、「俺の擦って」と言われるので握ったままの彼の陰茎を上下に擦る。
キスしたまま彼のを触っていると、僕のも引っ付けたくなって、そのまま一緒に擦る。

「小間ちゃんの引っ付くと、温かくて気持ちいい。小間ちゃんは上手だね」
「……ん」

褒められて嬉しくて、もっと気持ちよくなって欲しくて、上下に手を動かす。
チュッと軽めのキスの後、唇を離された。春君がベッドサイドに置いているボトルを手にとった。


ボトルから、とろりとする液体を手に出して、シーツが濡れるのもお構いなしにそれを僕のお尻にたっぷり塗り付ける。

縁に塗り付けた後、また、ボトルから液体を出して、もう一度お尻に塗り付ける。今度は、くちゅっと音と共に指がお尻に挿いってくる。

「ん」

さっきまで、三本指が挿いっていたので、指がスムーズに挿いる。
グチュグチュと厭らしい音。一本、二本と指が出し入れされ、クパァと指で拡げられる。


「柔らかくなってるでしょ?」
「う、うん……」
「もう少し頑張ってね」

3本目もグチュ……と音と共に挿いってきた。

指の根っこまで突っ込まれ、そこで内部を拡げようとバラバラに指を動かされる。すると、いつもの“気持ちいい場所”に触れてほしい気分になってきた。


もうすっかり、お尻のどこら辺が気持ちいいのか分かっちゃってる。

「ぁん……」


もどかしい。そこを弄って欲しくていつの間にか腰が揺れてる。

止まっていたキスがまた降ってきたので、思い出したように僕も陰茎を擦る。

「ん、んんっんぁはぁ……んん~」

……ぁ。やっぱりダメ。お尻気持ち良くなってきた。身体中ジンジンしてきちゃう。


すると、春君のキスが深くなって、彼が僕の手の中に射精した。
生温かい白濁がたっぷり出されてる。


そういえば、春君ずっと僕ばかり気持ちよくさせていて、全然射精してなかったっけ。

荒い呼吸のままチュッチュッとキスをされる。
すると、僕をベッドに仰向けに寝かせた。
あれ……?


「春君の、全然萎えない、ね?」
「うん。一度出して丁度いいくらい。さっきのままだと優しく出来るか自信なかったし」

春君が寝ている僕に覆いかぶさってきて、顔中にキスを落とす。


「初めてだから、目一杯触ってから」

「ふふふ……春君って……ふふ、ん、んぁ」

キスしながら、胸をさわさわ触ってきて、喘ぎ声が漏れる。

いっぱい触られるのは嬉しいけど、僕の方が我慢出来るか心配になる。


平坦な胸を撫でられて、その手がお腹や脇を触る。そして、また胸。だけど、乳首への直接的な刺激はなくて、たまに乳首に掠めてくる手の平に異常に感じてしまう。

「は、る……く、ぅんっ」


キスの合間に彼の名を呼ぶと、ようやく胸の尖りに触れてくれる。チョンと触って、指の腹で擦られる。乳首を軽く引っ張るのと同時に僕の舌も吸われる。
蕩けそうな気持ちよさに身を委ねていると、再びお尻の中に指をクニュっと挿入された。今度は気持ちいいポイントを確実に触れられて……

「————っあぁ! あ、ぁ、あ?!」

たくさん触られているせいか、いつもより気持ちよくて、ピュッと性器の先端から白いのが漏れる。

その時、春君が僕の陰茎をギュッと強く握った。
前でイけなくて、生理的に涙が出てきた。


「小間ちゃん、今チンチンでイっちゃうと俺の挿れた時に辛いから、ちょっと我慢して?」

「ぁんん~、……イきたいよぉ」


前でイけないから、お尻がヒクヒク蠢いてきて、春君の指を締め付ける。

「小間ちゃん……」

春君は上体を起し、お尻から指を抜き、熱いものをお尻の蕾に押し付けた。

あ。と春君を見ると、汗がつぅっと額に流れている春君と目が合う。

「んっ!」

ヌププ……っと彼の熱いのがゆっくり挿いってきた。

「あ……」

拓かれる。その何とも言えない感覚にシーツをギュッと掴んで耐える。
……おっきい……。大きくて————……なに、これぇ。


「はっ……、はっ、はっ?」
「小間ちゃん、ゆっくり息して。大丈夫?」

息を吐くけど、お腹がゾクゾクして「んっ」と力んでしまう。


「はぁ、く……小間ちゃん、緩め……られないよね。無理してごめんね」
「……ん……」
「前に集中して?」

そう言って、春君が僕の性器を擦り始める。

「————あぁっ、んんぁっ、は、ぁんっ」


さっき、寸止めだったから、刺激が強くて驚いていると、一気にグジュッと彼の性器がお尻の押し込まれた。
ピカッピカッと光が目の奥で光って、その一瞬後にそれが強い快感だったんだと脳に伝わる。


「——あ? っ、あっ、あっ、っあっ?」

ぴゅっぴゅっ、ぴゅっと僕は性器から白濁を漏らしてしまう。
なのに、お尻繋がっている部分から快感がジワジワ押し寄せて来て、んん~っと震えてしまう。
つま先がピンッと伸びて、内股が痙攣する。

「こ、小間ちゃん……? 挿いったけど……大丈夫?」


春君が驚きながら、僕の様子を気にかけてくれるけど、返事が出来ない。


ダ、ダメ……。
なんか、ゾワゾワが止まんない。変なの。お、お尻が……。

「小間ちゃん? 痛いの?」

春君が前のめりになって、僕の様子を覗き込んでくる。汗ばんた僕の髪の毛をかき上げて撫でてくれる。

「だ、いじょう、ぶ……」

痛みなんかない。それより、お尻がゾワゾワする。
イったのに、快感が引かない。
生理的に溢れてくる涙を春君がちゅっと吸ってくれる。
そのまま、抱きしめて来て、頬にキスが落とされる。

春君、全然動いてないから、そんなはずないのに……。

「は、春くぅ……ん、き、もちい、い……よぉ」
「……」

そんな気がする。
お尻がムズムズして、腰をずらしたくなる。


困って春君を見つめると、彼は睨んでいるのかと思うくらい強い視線を向けていた。なのに、口元はやっぱり笑ってる。


「ホント?」

僕の身体を撫でていた彼の手が胸の尖りをキュッと摘まみ、僕の唇を舐めてくる。

「ぁんん~……」

脳髄まで甘く蕩けてしまうような快感に怖くなり、彼の首に腕を巻きつけた。

ゆっくり彼が腰を引くと、ずりぃっと彼の長いモノが抜けていく。


「……ひ、んっ、ん、んんんん~~~~っ!」

抜ける感覚に背筋と下腹部がゾクゾクする。

「んあっ! ……あ、あ、ぁあ、あっ!」


先端まで抜けたと思ったら、またヌプゥッと挿いってくる。挿いってきて、ぐにゅぐにゅそこで中を掻き回すように動かれる。
そして、また、抜かれる。

「ひぅうっ、あぁあっぁぁ」

喘ぐとキスが降ってくる。腰の動きも止まりキスで頭がぼんやりするところ、また突かれる。

「俺ので気持ちいい?」
「あっうんっ、ゃぁっ、あぁんっ」


また、勃ってくる僕の陰茎をギュッギュッと軽めに握ってくる。すると、お尻がキュウキュウしてくる。

「小間ちゃん、可愛い。可愛いねぇ。いつも気持ちいいところもトントンしようか」


彼が僕の膝裏に手を置き、上にあげた。身体は丸まりお尻は高くなる。

「はっ……あっ?」

真上の春君が僕を見つめながら、陰茎を抜いて、今度は角度を変えて、ある一点を擦るように挿れてくる。

「あっ、あっ、あっ!! んんんぁあっ!」

彼の大きなモノで、その一点をトン、トン、トンっと突いてくると、お尻が馬鹿になったみたいに気持ちいい。お尻、擦られる度、キュウってなる。

「はぁ、ああ、あ、んんぁ、らめ、んあっ、突いたら……あ、たま、ばか、になるぅっ~んんぁっ! んんん~!!」

「はぁ、凄い、小間ちゃんの中、気持ち良すぎる……」

「ひっ、こわ、いっ、……イッちゃ……イくよぉっ! んあぁぁぁんん~~」


視界がチカチカする程の快感の中、彼とほぼ同時に射精した。


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