親切な王子様は僕のおともだち。

モト

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「両想いってことで間違いないよね?」

春君がまた腰に腕を回して身体を密着させてくる。急に甘く重くなる雰囲気にドキリとしてしまう。

「う……うん。春君がよければ」

腰をよじって、春君から離れたい。でも離してくれない。

「小間ちゃん、逃げないで。俺を恋人にしてくれるんでしょう? 嬉しい。小間ちゃんの恋人にずっとなりたかったんだ」
「そうなの?」
「うん。分からなかった?」

分からなかったと言われれば、確かに春君から好きだと言われたことは何度かあったし、友達にしては、引っ付いて来るなぁって思っていた。

「ごめんね? 分からなかった」
「いいよ」

春君が嬉しそうに僕の唇にキスを落とす。春君が僕をちゃんと好きだって分かるキスだから、さっきよりドキドキする。

唇を舐められて、口腔内に舌が入ってくる。ゆっくりと舌を甘噛みされて、笑ってしまうと、春君も笑ってるのが伝わる。

いつの間にか後ろの飛び箱に寝そべるみたいになっていて、身体が楽だ。春君はこんな時も凄く気が効くな……ってぼんやり思う。


それにしても、キスって楽しい。春君があまりに甘噛みしてくるので、僕も唇をハムハムすると春君が嬉しそうに笑う。
その遊びのキスがどんどん深くなっていく。口腔内奥まで舌が挿いって、苦しいと思ったら、浅くなり、舌に絡まる。

「ん……んは、あぁうん……」

あ。っ駄目……。ムズムズしてきた。恥ずかしいことにとっくに勃っちゃってるんだけど、そうじゃなくて、擦りたくなってくる。

離してほしくて、彼の服の袖をひっぱると、僕の股の間に足を入れてきて、グリグリと擦られる。

「んっ!!! んっ、んん~~っ!!」

その刺激だけで、い、今……ジワァって先端から溢れちゃった。
なのに、ずっとグリグリ刺激される。

首を振って唇を離すけど、すぐに追いかけて来る。
「っ、はっんん、は、……んんあ、あぁん。んちゅ……んぁ、やめ……、パンツに出しちゃ……う」

その訴えにようやく春君が唇を離してくれる。

「ごめん。パンツに出したらダメだよね」

春君は地面に膝を付けて、僕のズボンとパンツを脱がした。
ぴょこんと勃起しちゃっている性器は、既に濡れていて、色々遅い気がする。

「トロトロ……美味しそう」

そう言って、春君が濡れている僕の先端をペロリと舐めて、口の中に勢いよく陰茎を含んだ。

「えっ!? んん~~っ、はっはっ……んぁっ! はるく、汚いっよ!!」
「ふぉひぃい(おいしい)」
「あん……、そこで、喋ったらやだよぉ」

イヤイヤ首を振ると、なだめるように舌でクルクル亀頭を舐めてくる、陰茎の根本までぐぅっと含むと吸引しながら、先端まで引っ張るように口を前後される。

「ひっ、んぁあっ、なにっ!? イっちゃう! 春君っ、口離してっ」

春君の頭を押すけれど、ビクともしない。いいよと言うようにチュウチュウ吸ってくる。

「あっ、だめっ、きちゃ、イッちゃう。んん~~、ぁ、あ、んっんっ!」

彼の口の中でピュクピュク放ってしまう。彼は口を離すことなく、それを全て受け止めて、ゴクンと飲み込んだ。

「はぁはぁ、——……あ、あぅう、飲んじゃったの?」
「うん。気持ちよかった?」

キラキラのキレイな顔がニコリと笑う。僕は春君になんてことを……。羞恥心と罪悪感が込み上げてきて顔を手で隠した。そんな僕の頬にちゅっとキスを落とした後、僕の身体をクルリと後ろに向けた。

「あ——……、なぁに?」
「小間ちゃん見てるだけでイっちゃいそう。すぐ終わるから、前みたいにお尻に挟んで擦ってもいい?」

後ろを振り向くと、春君がズボンを下げた。性器はガチガチに反り返っていて先端が既に溢れていて光っている。


お風呂に一緒に入った時みたいに、股に挟むだけなら……。


僕がいいよ。と言うと、お尻を突き出すような体勢をとらされた。お尻が丸見えになっちゃって、恥ずかしくなる。
彼の濡れた先端が僕のお尻の穴をツンツンと突く。

「は、春君?」
「ん。遊んでるだけだよ。小間ちゃん、指舐めて」

僕の唇に春君の指がフニフニ触れて来て、口の中にゆっくり入って来る。舐めてと言われるので彼の長い指をペロペロ舐める。

「んほぅ?(こう?)」
「うん。小間ちゃんの舌、気持ちいいよ。いい子」

春君が僕の口の中に指を入れたまま、腰をゆっくり前後に動かし始めた。股下で擦れる感覚に鳥肌が立つ。

「ん……」


春君の長くて大きなモノが股下で擦れる感覚にゾクリとする。腰からお腹に回された手が下腹部を撫でてくる。

「——んぁ……」

吐息を漏らすと、彼の指が僕の舌を弄ってきた。舌を弄られると口の中変だ……。

「はぁ……、指吸って」

言われるままに指をチュウチュウ吸う。口を弄られながら腰を動かされると——……き、気持ちいい。
気持よくて下腹部が重くなる。

その指が口から離されると、口が急に淋しくなる。

「んあっ——あ、あんっ! ぁ?」

くっついて腰を動かしていた春君が少し離れて、さっき僕の口に入れていた指を、僕のお尻の穴の縁にフニフニ触ってくる。

フニ……フニ……くちゅ……

「!!」

彼の指先がお尻の穴に軽く挿いっては出て、挿いっては出てを繰り返す。たまにくうっと第一関節まで入ったかと思うとすぐに抜かれる。

「小間ちゃんの……」

春君が今、どこを見つめているのか後ろを向かなくても分かってしまう。

へ? 僕のお尻の穴、見てる……。お尻の穴、指挿れて出ているとこ、見てるの?

凄く恥ずかしくなり、後ろを振り向けない。

春君が我慢できなくなったように腰の動きを早めた。その後、すぐに僕のお尻に温かなモノを感じた。
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