上 下
14 / 16

聖剣VS魔王

しおりを挟む
勇者と魔王はいにしえから戦うものと相場が決まっている。

ラキも例外ではなく、スキルが勇者のサイズを受け入れられると表示された瞬間、彼の心に勝負心が灯った。


「くくくくくくくく……」

ウィルには押しに押されて、現在俺は完全にキュン負けしている。

だが、今この瞬間から、俺がウィルを陥落させるのだ!! ピュルルンパンチでメロメロにするなどと先ほどの俺は間違っていた! そんな手で奴が俺にメロメロされてもきっと虚しくなるだけだ。

ぶつかり合いで勝利してこそ、真の勝利!!


俺は、ニマニマとウィルを見た。

はっやく、頭の傷が治りますように!!
ちょんっと高い鼻を指を突く。見つめても早く傷が治るわけではないが、マジマジと見つめる。


それにしても、かっこよくなったなぁ。部分的なパーツは面影があるといえばあるけれど、記憶のヒョロヒョロとはあまりに違い過ぎて今も同一人物かと疑う。

身体も筋肉質になって、胸板も厚いし……服からでも分かる胸のふくらみ。胸筋って憧れるなぁ。

———……触ってみたい。うん。ちょっと触ろう。

さわさわと奴の胸を触ると、筋肉質な胸は意外と柔らかい事に気が付く。ツンツン突いてみると、弾力がある。自分のまっ平らな胸にはない感触。

うわぁ~……、胸の感触気持ちいい。雄っぱい~。

モミモミと揉んでいると、ピクンとウィルが動く。起きたかなと彼を見ると、彼は寝ながら頭をかいただけだった。

おい。頭、傷あるのにかいちゃ駄目だろう。先程巻いた包帯がズレかかっているじゃないか。

巻き直そうかと、傷口をみる。出血が止まっているなと思ったが、よく見ると、先ほどの剣の傷がかさぶたになっている。包帯を完全にとって、ちゃんと確認する。どこにも先ほどの傷がない。


「……え? 傷がかさぶたに? 治ったのか?」

今のさっきで? 何故だ……? と思って、ウィルのスキル表を開く。あぁ、と納得した。
そういえば、ウィルの回復レベルが999だった。

通常、人間は回復力が10~30といったレベルなのだ。ウィルはチートレベルの為、この回復力999も大して目に留まらなかった。これくらいの浅い傷ならば自己治癒してしまうという訳か。


「…………」

ムラムラ……。
これは……チャンスなのではないだろうか。
目覚めたウィルと直接対決と思ったが、ウィルには伝説の書の知識がある。さらにここまで努力してきた性技もある。俺の方が完全に不利だ。
だが、先に優勢になっておけば……

『あふっ、ラキさぁん、こんな気持ちよくしてもらって、俺、ラキさんにキュンキュンします~~』


———うん。うん。かわいい。ウィル可愛い。

想像するだけでワクワクする。
俺は念の為に包帯でウィルの腕をベッドの端にくるくると巻きつけた。保険だ……。非道だって?くく。俺は魔王だぞ。

それに奴も前に俺の腕に縄で縛ったし。
先手必勝だ。


ウィルの腕を包帯で縛った後、周りをキョロキョロと見た。よし、あった。潤滑剤。ウィルの事だからベッドサイドに準備していると思ったぜ。


ドキドキ。
俺は、ウィルのシャツのボタンを外し、ズボンを降ろした……。ポロリと先ほど確認したウィルの性器が出てきた。おずおずと両手で包む。

先程はじっくり見れなかったが、芯がない状態でも大きい。



———これが、聖剣か。


直接握ってみた聖剣の肉厚にビビる。聖剣で一突きされただけで魔王ENDになっちゃいそう…………いや! いやいや、これが俺の中に挿いっても大丈夫だとスキルに表示していたのだから大丈夫だと自分を奮い立たせる。

えっと、まず……これを大きくさせないといけないよな?


両手で陰茎をぎゅっぎゅっと揉んでみると、ちょこっと芯を持ってくる。
あ。面白いかも。でも、これじゃまだ、駄目かなぁ……?

ゴクリと唾を飲む。
いや、完全に翻弄するためには、ここで怯んでいてはダメだ!!

聖剣め、魔王の実力を持って手なづけてやる!!


恐る恐る、先端の穴の部分をチロリと舌で舐めた。しょっぱいが、嫌悪感はない。

これならイケると、カリ部分を頬張った。。
カリだけで、口の中がひっぱい広がってる……。くるひぃ。

一度口から出して、聖剣を睨む。うむ、やるな。

だが、負けない。闘志に火をつけた俺は強いんだ。
口に含むのは諦めて、舌でペロペロとカリや陰茎を舐める。太い血管部分を下から上に舐め上げるとムクムクと大きくなる。


ウィルの、カリ高で反り返っているから舐めにくい。部分的に攻めるかと、舌を尖らしてチロチロ尿道口舐める。さらに陰茎を両手で擦ると、ピクピクと陰茎が自分の手で震える。

やっぱり、俺って凄い。何にも習ってないのに、ちゃんとウィルを感じさせている!

ふふ……………————う、うれしぃ。

もっと、感じてもらいたくなって、もう一度性器を大きく含んでみる。やっぱり深くは無理だけど、でも、陰茎を同時に擦ればピクピクしてるし、気持ちよさそうだ。

初めは不気味な感触だったけど、ゴムみたいな弾力があり感触が楽しくなってくる。
ハムハム。むちゅむちゅ。ペロペロ……そうすると、ジュワジュワ~と先走りが溢れるので、ちゅうっと吸う。
それを繰り返していると、ウィルの内股がブルリと震えて、口の中青臭いものがブワリ広がる。

「ん~~!!??」
マズイ!! どうしたら、いいんだ!? 吐き出し……ティッシュ!? ティッシュどこぉ!? 
————ゴクリ。

「……」
混乱している間に口に含んでいる方がしんどすぎて飲んでしまった。

精液飲んじゃったよぉと涙目になる。
だけど、ウィルを見ると、寝ながらフーフーっと息が荒くなって気持ちよさそうに頬を染めている姿をみて、ジーンときてしまう。
気持ちよかったんだ! 気持ちよかったよね!?

俺、順調に押してるんじゃないかな!? ウィルのこといっぱい気持ちよく出来てる!!

「ふふん。これが、魔王の実力よ」


おっと、当初の聖剣を大きくならせる為にという目的を忘れてしまった。完全な勝利の為には、やはりこの聖剣を俺の中へと飲み込みメロメロにさせなくては。
俺もズボンを脱いで、準備をする。ふふふ。俺の完全勝利は目前だ。

俺は再び聖剣の回復の義を行った。

今度はウィルがすぐにイってしまわないように口にハムハムと咥えるだけに留めた。
それから、ローションを手に垂らし、自分の後孔にぬるぬると多めに塗り付ける。

初めてだし……いっぱい塗っておかなくちゃ。
指を添えた感じではとてもじゃないが、ここで気持ちよくなれそうな感じはしない。
ヌルヌルの滑りを借りて、指を一本自分の中に収める。

うわ——。ヘンな感じがする。
でも、一本すんなり入った。勢いで二本一気に挿れる。

「あー、あー……ん~、はいるぅ~。指入るよぉ~」

ここからどうしたらいいのか分からなくて、とりあえず前後に指を動かしていると、なんだかじわじわとそこから気持ちいい? 感覚が押し寄せてくる。

ん~……わかんないけど、ジュボジュボするの癖になりそう……。わ、でも、俺のちんちんすごい勃起しちゃってる。

急に自分の性器がムズムズしてきて、陰茎を擦る。お尻に挿れた指も同じように動かす。

「うう~っはぁはぁ、ちんちん気持ちいい。お尻に指挿れて擦るの、……はぁ、あん……」

お腹周りがジンジンする。ポタポタと先端から先走りが落ちる。
気持ちいい。———……あ、そうだ。ウィルのも舐めないと。

止まっていたウィルへの愛撫を再開する。自分のを弄っていると、さっきより、大きく口が開く。
上顎にウィルの肉付きのいいカリを当てると、尻がきゅうきゅう締まる。

「ふぅん……あ、ん、あひ」
気持よくて口がすぐ離れちゃった。だけど、また含んで、ウィルのを使って上顎に当てる。

「んにゃ~なぁ、に、き、もちひぃ~、止まん、なく……なるぅ~」

お尻を擦るのも止まらなくて、三本目を挿れてヌプヌプ動かしていると、キュ~ッとお尻が締まって、ピュッピュッと精を吐いてしまった。

「んにゅうぅ~~ぁ……ハァハァ………」

やってしまった。アナニー凄い。

こてんとウィルの股に顔を埋める。
目の前の色んな液体でキラキラとそそり勃つ聖剣を睨む。

指でこんな気持ちよかったら、ウィルの挿れたら、もっと気持ちいいの?
ウィルので気持ちよくなりたいな。

は~は~と身体が気だるいなか、身体を上げ、ウィルに跨る。

ウィルの胸に手を置いて、挿入しようと性器を尻に引っ付けた。尻からもウィルの性器がビクンビクンと脈打っているのが伝わる。
ドキドキしながらお尻を下ろした。

スルン。
ん……? はれ?
俺はもう一度お尻をそこに向けて下ろした。
スルンスルン。

————はれ、はれ????

お尻に当てているのに、性器がお尻に挿いっていかない。お尻の縁にスルンと擦れるだけ。

「———なんで?」
疑問に思って、跨いだ状態でウィルの性器を見る。完勃ちしているのにどうして挿いらない?

まさか……、聖剣というのは使用者を選ぶのだろうか?
ということは、俺は? 失格?

やだ。そんなはずはない! と何度も性器を縁に当てる。ローションをつけ過ぎたのか、やっぱり、スルンスルン滑ってしまう。

「はぁはぁ……、ん?ん?ん、ん……」

角度が悪いのかとウィルの上体にピトッと寄せてお尻を性器に当ててみる。

この、角度なら挿いるかもぉ……あ、でも、縁に先端当ててるの気持ちいい。

性器を少し離して、またピトッと縁に引っ付ける。
ぬちゃぁぬちゃぁってローションが……

はぁれ~、これ、なんか凄いスケベェしてるみたい。

挿いりそうではいらない。
でも、腰コスコスするの、止まんなくなってきちゃった。
ウィルの性器が長くて大きいから滑った時、陰囊までズリィって擦れちゃうからだ。あと、自分の性器もウィルの硬い腹部に擦れて、オナニーしてるみたい。

「あん……あん、あ……」

「ーーーー何してるんですか?」

あ。
びっくり顔のウィルと目があった。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話

深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!

梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!? 【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】 ▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。 ▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。 ▼毎日18時投稿予定

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~

朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」 普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。 史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。 その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。 外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。 いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。 領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。 彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。 やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。 無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。 (この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)

異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました

ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました

タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。 クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。 死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。 「ここは天国ではなく魔界です」 天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。 「至上様、私に接吻を」 「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」 何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

処理中です...