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セス視点 番外編 *
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俺にはトラウマがある。
自分の魔力でリュリュに大けがをさせてしまったこと。
「なんで、急に無視するんだよ——!!」
「……」
──ごめん。リュリュ。
急に離れた俺だけど、本当のところ離れたくなかった。
俺が態度を変えたから、リュリュは訳が分からず、ショックを受けている。
でも離れなくちゃ。根本的に魔力の使い方が分かっていない俺は自分でも何を仕出かすかわからないから。
それからルカリオ様から魔法の制御を学ぶ。
そして、俺は魔法学園に入学した。
すぐに分かった。この学園にいる子供達より、誰より、自分の方が力が強いって。
「セス・ファレルって、あの子だろう?」
「凄いよ。あんなの大人にだって無理だって……」
「話しかけられないよ」
皆、俺と距離を置く。
そんなことは平気だったが、一人でいると、リュリュが現れる。
「狐が舌を出しそうな食べ物ってなーんだ?」
リュリュが腕組みをして、急になぞなぞクイズを始めた。
「答えろ! 1,2,3」
「分からない」
「ベーコンだよ。ばーかばーか! 俺はセスに分からないこといっぱい知ってるからな!」
そう言ってふいっと向こうへ行ってしまう。
わざわざそれを言いに別クラスまで来てくれたリュリュにホッとする。
俺のこと一番嫌って怖がっていい相手なのに、俺が淋しい時には気付いてくれる傍に来てくれる。
本人はきっと気付いていないだろう。でもそういう奴だ。
早く上手く魔力を操作できるようになったらちゃんとリュリュに謝ろう。
◇◇◇
「ん? ふぁれ?」
リュリュの家に行くとリュリュが昼食のベーコンを頬張っていて思わず、謝ってしまった。
急に謝る俺にリュリュは不思議そうな顔をする。
モグモグと口の中でベーコンを咀嚼し飲み込むと、ニコッと笑った。控えめに言っても可愛い。超絶下半身にクル。
リュリュ=性癖
そうなったのはいつだったか、もう覚えていない。
「おはよう。それにしても来るの早いな! 俺はまだ起きたばかりだぞ。デート午後からだろ⁉」
「早く会いたくて。今日も可愛いな」
「……お、おう……そうか」
本当は、愛らしい! 目に入れても本当に痛くない。お前ほど可愛いものはない!
と内心悶えているし、叫び出したい。
──が、恋人としてみっともないのでそれを表には出さない。
精神統一してきた俺だが、顔がにやけるのは我慢出来ない。
「ちょっと待っていて。……用意してくる」
「あぁ、そのままでもいいぞ。凄くセクシーだ」
ラフなシャツ姿だが、リュリュが着れば、輝いている。
「セス、君ってば……催眠術の名残があるのか……」
「催眠術、だと?」
目を鋭くさせると、リュリュは両手で「なんでもない!」と言って、その場を離れた。
ここで待機するよう言われたので、溜め息をつきながら待つ。
──催眠術とやらで少しの期間、俺の記憶が飛んでいる。
催眠、そんなものを俺にかけるとはリュリュは凄いヤツだ。
それはいいけれど、俺の記憶にはない俺がリュリュとイチャイチャしていたことには未だ腹立たしい。
「はい、お待たせ!」
リュリュはすぐに戻ってきた。
急かすつもりはなかったのだが、結果そうなってしまったようだ。
部屋に行くぞ、とリュリュに腕を引っ張られ部屋の中に連れて行かれた。
ドアを閉められると急にこう……ムラッとくるな。
リュリュと完全に二人っきりの空間は、魅力的過ぎる。
接触を最小限にしなくては。
すぐ細い腰を抱き、引き寄せて力いっぱいキスして、触りたくなってしまう。
彼の淡い色の乳首や、濡れやすい性器。
擦ると、いい声が出て堪らない……いや、よせ。やめろ。勃起する、というかした。
「早く来てくれてありがとう。あのさ、俺も? 早く会いたかった、から……」
「……⁉」
く、くそ……。なんだこれ超かわいい。
付き合うまではぶっきらぼうを演じていたリュリュの中身は超素直。
恋人になったリュリュは素直さが前面に出て控えめに言っても過呼吸になりそうなほどの可愛さだ。
例えば昨日だ。
あれはヤバかった。道に飛び出す猫を魔法で助けたら、横でぴょんぴょん「すげぇ、かっこいい」と飛び跳ねて喜ぶ。自分のことみたいに笑うのだ。
思いっきり抱きしめたくて仕方なかった。
トラウマと自分のことばかりしか考えなかった俺は、素っ気ない態度をとり続けた。
なのに、このリュリュって奴は、全部帳消しにして向き合ってくれている。
だから、俺もリュリュのことをもっともっと大事にしたい。
今日のデートプランだって、金がないけれど──楽しめそうな予定を立ててき……た。
「ちょっとだけぎゅってしてもいい?」
「!?!?!?」
頬を染めながら、彼は俺の胸にポスンと預けて来た。
「っ!!」
うぉおおお……たまらん! 小さい頭、細い首、肩、全部触りたいっ! しゃぶりつくしたい!
駄目だ。いい匂いする。
リュリュはじゃれついているだけだ、だが……。
駄目だ、興奮して、目がくらくらしてきた。
「んっふぅん……」
——あれ。記憶にない。
リュリュとキスしている。
どうやら俺はリュリュが好きすぎて、リュリュを抱きしめて唇を貪っていたようだ。
「セ、ス……く、るし、んぁ」
あ。しまった。
つい、ぎゅうぎゅう抱きしめて喉深く舌を突っ込んでしまった。
「大丈夫か?」
「……ん、へーき……。でも、ちょい苦しかった」
ぐでぇんと真っ赤な顔になっているリュリュを支える。
真っ赤な唇は腫れぼったくて目尻から生理的な涙が浮かんでいる。
「…………………」
可愛い可愛い可愛い可愛い可愛いと頭で可愛いが連呼する。
その首から下、衣服に隠れた肌色が見たくなる。
脳裏に焼き付いて離れない肢体。敏感な肌に口づけしてそれから……
──はっ。
流石に家に来て10分かそこらで押し倒すのはあまりに節操がない。
これは一度出直すべきかもしれない。
悶々とリュリュを抱きしめながら考えていると「なぁ?」と声をかけられた。
「お、俺、したくなったかも」
「……リュリュ」
「ほら、見て。キスだけで勃った」
そう言って、リュリュは自身のズボンを少しずらした。
可愛らしい性器がぴょこんと出てくるので、凝視する。
「はぁはぁはぁはぁ……」
とんでもない良いものを見せられて、息が荒くなる。
これはどうしたらいいのか。って、もう自分の手が性器に触れている。
だって、触れたくて……触れたいだろう。
恋人が自分に勃起しているのに触らないなんて、有り得ないだろう。
◇
「あ、ぁ、あうぅん、あ、ッ」
リュリュの敏感な中を指でたっぷり拡げ、拡張と洗浄魔法をかけた。
濡れて、ひくつく後孔に、自分の猛りを挿入していく。
捏ねるように腰を動かすと、彼の身体がぶるりと震えるので、動きと止める。
「あぅうううっ」
「平気か?」
こくこくと首を上下に振るリュリュに安堵する。
それにしても、彼の中は、もぐもぐとよく動くので、とても気持ちいい。
自分ばかりが気持ちいいのでは、と心配になる。
「ん? あぁ」
リュリュが胸を突き出している。
俺の身体に乳首が擦れると気持ちいいのだろう。リュリュは乳首を弄るととても可愛く鳴くからな。
コリコリした乳首に肌を擦られると、ここを愛でたくて仕方なくなる。
乳首を指で挟んで
それから、上下に扱く。
「あ──あぁああんっ、らっ、あっ、しょれ、らめ」
興奮しすぎて舌足らずになっている。
「どれ?」
「ん──ぁああっ!」
意地悪く強く摘むと、リュリュは背中を反らした。
痛かったか? とヒーリングをかけながら、指の腹で撫でる。
「あぁ……よかった。痛いわけじゃないな」
自分の腹を見ると、リュリュの白濁がべったりとかかっている。
「あ、はぁ、ぁ、セスゥ……イッたばかりだから、乳首いじんらいで……きもち、いいの……とまんらい」
煽情的な表情に鼻血が出そうだ。
「あぁ、気持ちいいところ、もっと俺に教えてくれ」
尻もペニスも胸も唇も全部感じて欲しくて、同時に愛撫すると、腰をくねらせる。
「ひぅっ、あん、あ、あっ」
「リュリュ」
興奮しすぎて頭の血管が切れそうになる。
一際強い締め付けに自分は果てた。
心地よさの中、リュリュにキスをしていると、彼も再び射精した。
気をやったようで、自分の胸元でぐったりしている。
俺はリュリュの背中を撫でながら、受け入れてくれる結合部をそっと指で触った。
ビッチリ隙間がなくて目一杯拡がっている。
健気に受け入れてくれるそこをずっと触っていたくなる。
動かなくともねっとりと包み込んできてずっと気持ちがいい。
何度目かのキスに瞼がピクピクと動き、リュリュの大きな目が開いた。
「ぁ、セ、ス……」
「大丈夫か?」
「俺、イっちゃって……? ん、あぁ! ごめんな? エッチ途中でバテたのかな」
リュリュが動こうとした瞬間、まだ内部に俺の性器を咥え込んでいるのに気付いて赤面した。
キューっと無自覚に締め付けて俺の性器がグンッと反応してしまう。
「んぁ、デ、デカい……、まだセスは一度だけだもんな。俺だけイって……満足出来ないよな? 悪い」
「何を謝る?」
「でもさ……」
リュリュは何故か心配そうに瞼を震わせた。
「でも、エッチ中、俺の身体を気遣ってあんまり腰を動かさないだろう? 動かさなきゃ気持ちよくないじゃん? 満足なんか出来るないよな」
「いや、満足以上だが?」
俺は凄く満足だ。
こうしてる今もリュリュのもち肌が俺の肌に馴染んで気持ちいい。
ちゃんと筋肉もあるのに肌自体が柔らかいのだろう。視界に入る全てが俺に愉悦をもたらす。
「セス優しい。でもそろそろセスの大きさにも慣れたし、動いてくれたらいいんだ──ぁ、ん。お尻触って!?」
可愛いことを言うので尻を揉む。その結合部を触って分からせないと。
「リュリュ、俺とお前では体格差がありすぎだ。咥えているここもあまり拓いてない。この状態で動くのは痛みが生じるだろう。無理は駄目だ。今日はこれでやめておこう」
「……」
「あぁ、でも、離れがたいので、もう少しこのまま繋がっていたい」
フニフニと結合部を触れば、肛門括約筋が俺の性器を締め付ける。
はぁっと気持ちよさに溜息が出る。
「んぁっ……あ」
「?」
「触れ方、やらしい。なんでそんなに上手いんだよ」
リュリュは唇を尖らせ、甘えるように俺の胸に顔を埋めてくる。小動物、ぐ、う……でかくなる。いや、既にでかかったのだが、またでかくなる。
「んく、ん……セス、君は我慢しすぎだから、俺に、は……甘えても、いいから、な」
「……」
———どうしてくれよう。この生物。
きゅん。とリュリュの顔を埋めている胸が高まって痛くなる。
この大満足の状況に我慢など一切ないのだが、時折こういう風にリュリュが可愛すぎて、あぁ、もう言葉以上に強烈に可愛すぎて、自分が際限なく求めてしまいそうで怖くなる。
リュリュがブルリと俺の腕の中で震えた。
見ると、リュリュの下半身が反応しピクンと勃ち上がっている。
「っ、……だって、お腹の中でずっとビクビクしてるから……」
「……」
「ふぅ、……ん、セス? なんか怖い顔してる」
我慢。
そうかもしれない。俺はこういう時我慢しているのかもしれない。
時折、凶暴過ぎる可愛さに自分を保てるか自信がない時がある……。
はぁ、どうすればいいんだ。
自分の魔力でリュリュに大けがをさせてしまったこと。
「なんで、急に無視するんだよ——!!」
「……」
──ごめん。リュリュ。
急に離れた俺だけど、本当のところ離れたくなかった。
俺が態度を変えたから、リュリュは訳が分からず、ショックを受けている。
でも離れなくちゃ。根本的に魔力の使い方が分かっていない俺は自分でも何を仕出かすかわからないから。
それからルカリオ様から魔法の制御を学ぶ。
そして、俺は魔法学園に入学した。
すぐに分かった。この学園にいる子供達より、誰より、自分の方が力が強いって。
「セス・ファレルって、あの子だろう?」
「凄いよ。あんなの大人にだって無理だって……」
「話しかけられないよ」
皆、俺と距離を置く。
そんなことは平気だったが、一人でいると、リュリュが現れる。
「狐が舌を出しそうな食べ物ってなーんだ?」
リュリュが腕組みをして、急になぞなぞクイズを始めた。
「答えろ! 1,2,3」
「分からない」
「ベーコンだよ。ばーかばーか! 俺はセスに分からないこといっぱい知ってるからな!」
そう言ってふいっと向こうへ行ってしまう。
わざわざそれを言いに別クラスまで来てくれたリュリュにホッとする。
俺のこと一番嫌って怖がっていい相手なのに、俺が淋しい時には気付いてくれる傍に来てくれる。
本人はきっと気付いていないだろう。でもそういう奴だ。
早く上手く魔力を操作できるようになったらちゃんとリュリュに謝ろう。
◇◇◇
「ん? ふぁれ?」
リュリュの家に行くとリュリュが昼食のベーコンを頬張っていて思わず、謝ってしまった。
急に謝る俺にリュリュは不思議そうな顔をする。
モグモグと口の中でベーコンを咀嚼し飲み込むと、ニコッと笑った。控えめに言っても可愛い。超絶下半身にクル。
リュリュ=性癖
そうなったのはいつだったか、もう覚えていない。
「おはよう。それにしても来るの早いな! 俺はまだ起きたばかりだぞ。デート午後からだろ⁉」
「早く会いたくて。今日も可愛いな」
「……お、おう……そうか」
本当は、愛らしい! 目に入れても本当に痛くない。お前ほど可愛いものはない!
と内心悶えているし、叫び出したい。
──が、恋人としてみっともないのでそれを表には出さない。
精神統一してきた俺だが、顔がにやけるのは我慢出来ない。
「ちょっと待っていて。……用意してくる」
「あぁ、そのままでもいいぞ。凄くセクシーだ」
ラフなシャツ姿だが、リュリュが着れば、輝いている。
「セス、君ってば……催眠術の名残があるのか……」
「催眠術、だと?」
目を鋭くさせると、リュリュは両手で「なんでもない!」と言って、その場を離れた。
ここで待機するよう言われたので、溜め息をつきながら待つ。
──催眠術とやらで少しの期間、俺の記憶が飛んでいる。
催眠、そんなものを俺にかけるとはリュリュは凄いヤツだ。
それはいいけれど、俺の記憶にはない俺がリュリュとイチャイチャしていたことには未だ腹立たしい。
「はい、お待たせ!」
リュリュはすぐに戻ってきた。
急かすつもりはなかったのだが、結果そうなってしまったようだ。
部屋に行くぞ、とリュリュに腕を引っ張られ部屋の中に連れて行かれた。
ドアを閉められると急にこう……ムラッとくるな。
リュリュと完全に二人っきりの空間は、魅力的過ぎる。
接触を最小限にしなくては。
すぐ細い腰を抱き、引き寄せて力いっぱいキスして、触りたくなってしまう。
彼の淡い色の乳首や、濡れやすい性器。
擦ると、いい声が出て堪らない……いや、よせ。やめろ。勃起する、というかした。
「早く来てくれてありがとう。あのさ、俺も? 早く会いたかった、から……」
「……⁉」
く、くそ……。なんだこれ超かわいい。
付き合うまではぶっきらぼうを演じていたリュリュの中身は超素直。
恋人になったリュリュは素直さが前面に出て控えめに言っても過呼吸になりそうなほどの可愛さだ。
例えば昨日だ。
あれはヤバかった。道に飛び出す猫を魔法で助けたら、横でぴょんぴょん「すげぇ、かっこいい」と飛び跳ねて喜ぶ。自分のことみたいに笑うのだ。
思いっきり抱きしめたくて仕方なかった。
トラウマと自分のことばかりしか考えなかった俺は、素っ気ない態度をとり続けた。
なのに、このリュリュって奴は、全部帳消しにして向き合ってくれている。
だから、俺もリュリュのことをもっともっと大事にしたい。
今日のデートプランだって、金がないけれど──楽しめそうな予定を立ててき……た。
「ちょっとだけぎゅってしてもいい?」
「!?!?!?」
頬を染めながら、彼は俺の胸にポスンと預けて来た。
「っ!!」
うぉおおお……たまらん! 小さい頭、細い首、肩、全部触りたいっ! しゃぶりつくしたい!
駄目だ。いい匂いする。
リュリュはじゃれついているだけだ、だが……。
駄目だ、興奮して、目がくらくらしてきた。
「んっふぅん……」
——あれ。記憶にない。
リュリュとキスしている。
どうやら俺はリュリュが好きすぎて、リュリュを抱きしめて唇を貪っていたようだ。
「セ、ス……く、るし、んぁ」
あ。しまった。
つい、ぎゅうぎゅう抱きしめて喉深く舌を突っ込んでしまった。
「大丈夫か?」
「……ん、へーき……。でも、ちょい苦しかった」
ぐでぇんと真っ赤な顔になっているリュリュを支える。
真っ赤な唇は腫れぼったくて目尻から生理的な涙が浮かんでいる。
「…………………」
可愛い可愛い可愛い可愛い可愛いと頭で可愛いが連呼する。
その首から下、衣服に隠れた肌色が見たくなる。
脳裏に焼き付いて離れない肢体。敏感な肌に口づけしてそれから……
──はっ。
流石に家に来て10分かそこらで押し倒すのはあまりに節操がない。
これは一度出直すべきかもしれない。
悶々とリュリュを抱きしめながら考えていると「なぁ?」と声をかけられた。
「お、俺、したくなったかも」
「……リュリュ」
「ほら、見て。キスだけで勃った」
そう言って、リュリュは自身のズボンを少しずらした。
可愛らしい性器がぴょこんと出てくるので、凝視する。
「はぁはぁはぁはぁ……」
とんでもない良いものを見せられて、息が荒くなる。
これはどうしたらいいのか。って、もう自分の手が性器に触れている。
だって、触れたくて……触れたいだろう。
恋人が自分に勃起しているのに触らないなんて、有り得ないだろう。
◇
「あ、ぁ、あうぅん、あ、ッ」
リュリュの敏感な中を指でたっぷり拡げ、拡張と洗浄魔法をかけた。
濡れて、ひくつく後孔に、自分の猛りを挿入していく。
捏ねるように腰を動かすと、彼の身体がぶるりと震えるので、動きと止める。
「あぅうううっ」
「平気か?」
こくこくと首を上下に振るリュリュに安堵する。
それにしても、彼の中は、もぐもぐとよく動くので、とても気持ちいい。
自分ばかりが気持ちいいのでは、と心配になる。
「ん? あぁ」
リュリュが胸を突き出している。
俺の身体に乳首が擦れると気持ちいいのだろう。リュリュは乳首を弄るととても可愛く鳴くからな。
コリコリした乳首に肌を擦られると、ここを愛でたくて仕方なくなる。
乳首を指で挟んで
それから、上下に扱く。
「あ──あぁああんっ、らっ、あっ、しょれ、らめ」
興奮しすぎて舌足らずになっている。
「どれ?」
「ん──ぁああっ!」
意地悪く強く摘むと、リュリュは背中を反らした。
痛かったか? とヒーリングをかけながら、指の腹で撫でる。
「あぁ……よかった。痛いわけじゃないな」
自分の腹を見ると、リュリュの白濁がべったりとかかっている。
「あ、はぁ、ぁ、セスゥ……イッたばかりだから、乳首いじんらいで……きもち、いいの……とまんらい」
煽情的な表情に鼻血が出そうだ。
「あぁ、気持ちいいところ、もっと俺に教えてくれ」
尻もペニスも胸も唇も全部感じて欲しくて、同時に愛撫すると、腰をくねらせる。
「ひぅっ、あん、あ、あっ」
「リュリュ」
興奮しすぎて頭の血管が切れそうになる。
一際強い締め付けに自分は果てた。
心地よさの中、リュリュにキスをしていると、彼も再び射精した。
気をやったようで、自分の胸元でぐったりしている。
俺はリュリュの背中を撫でながら、受け入れてくれる結合部をそっと指で触った。
ビッチリ隙間がなくて目一杯拡がっている。
健気に受け入れてくれるそこをずっと触っていたくなる。
動かなくともねっとりと包み込んできてずっと気持ちがいい。
何度目かのキスに瞼がピクピクと動き、リュリュの大きな目が開いた。
「ぁ、セ、ス……」
「大丈夫か?」
「俺、イっちゃって……? ん、あぁ! ごめんな? エッチ途中でバテたのかな」
リュリュが動こうとした瞬間、まだ内部に俺の性器を咥え込んでいるのに気付いて赤面した。
キューっと無自覚に締め付けて俺の性器がグンッと反応してしまう。
「んぁ、デ、デカい……、まだセスは一度だけだもんな。俺だけイって……満足出来ないよな? 悪い」
「何を謝る?」
「でもさ……」
リュリュは何故か心配そうに瞼を震わせた。
「でも、エッチ中、俺の身体を気遣ってあんまり腰を動かさないだろう? 動かさなきゃ気持ちよくないじゃん? 満足なんか出来るないよな」
「いや、満足以上だが?」
俺は凄く満足だ。
こうしてる今もリュリュのもち肌が俺の肌に馴染んで気持ちいい。
ちゃんと筋肉もあるのに肌自体が柔らかいのだろう。視界に入る全てが俺に愉悦をもたらす。
「セス優しい。でもそろそろセスの大きさにも慣れたし、動いてくれたらいいんだ──ぁ、ん。お尻触って!?」
可愛いことを言うので尻を揉む。その結合部を触って分からせないと。
「リュリュ、俺とお前では体格差がありすぎだ。咥えているここもあまり拓いてない。この状態で動くのは痛みが生じるだろう。無理は駄目だ。今日はこれでやめておこう」
「……」
「あぁ、でも、離れがたいので、もう少しこのまま繋がっていたい」
フニフニと結合部を触れば、肛門括約筋が俺の性器を締め付ける。
はぁっと気持ちよさに溜息が出る。
「んぁっ……あ」
「?」
「触れ方、やらしい。なんでそんなに上手いんだよ」
リュリュは唇を尖らせ、甘えるように俺の胸に顔を埋めてくる。小動物、ぐ、う……でかくなる。いや、既にでかかったのだが、またでかくなる。
「んく、ん……セス、君は我慢しすぎだから、俺に、は……甘えても、いいから、な」
「……」
———どうしてくれよう。この生物。
きゅん。とリュリュの顔を埋めている胸が高まって痛くなる。
この大満足の状況に我慢など一切ないのだが、時折こういう風にリュリュが可愛すぎて、あぁ、もう言葉以上に強烈に可愛すぎて、自分が際限なく求めてしまいそうで怖くなる。
リュリュがブルリと俺の腕の中で震えた。
見ると、リュリュの下半身が反応しピクンと勃ち上がっている。
「っ、……だって、お腹の中でずっとビクビクしてるから……」
「……」
「ふぅ、……ん、セス? なんか怖い顔してる」
我慢。
そうかもしれない。俺はこういう時我慢しているのかもしれない。
時折、凶暴過ぎる可愛さに自分を保てるか自信がない時がある……。
はぁ、どうすればいいんだ。
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riiko様
お読みくださりありがとうございます。わぁ、riikoさん嬉しいお言葉ありがとうございます。とても励みになります!BL好きなだけでとんでもないです!!物凄い勉強しなくちゃいけないなと日々思ってます…
私もriikoさんの小説たくさん読ませて頂きます。お越しくださりありがとうございました。