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27.過去2 ※

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 肛門に塗られた液体のせいで酷く身体が疼いて、下半身が濡れているのが分かる。歩く度、擦れるのが辛く、家に着くまでは大人しく彼に背負われていた。

 だが、カイザを家から追い出す。そのひと踏ん張りくらいはすると気力を溜めていた。
 足指を舐める彼を蹴飛ばして、首根っこ引っ張って追い出す。そんなことはなんなく出来ると思っていた。

「────……っ」

 俺は彼を甘く見すぎていた。
 足首を掴む手もビクともしなければ、彼を蹴りつけようとした足は掴まれる。

 ダリアさん……と名前を呼ばれ、ビクッとすると、彼がごめんと謝る。

「俺だって、単に見ていればいいと思っていたよ」
「なら……! 今ならまだ」
「……」

 ぱっかり股を広げられ、尻を高く上げさせられた。
 両足は彼の肩。
 しっかり太股を腕でホールドされて、動けない。屈辱的なポーズだ。


「アンタが俺を構うからだろ」
「っ」

 彼は腕で太股をホールドしながら、俺の性器とアナルを撫でた。
 
 くぷっ。
 アナルに中指を突っ込まれた。異様な感覚が身体に走る。
 そして、目の前で、中指が一本つぅ~っ俺の尻から出てくる。
 変な薬で痒くなったそこを擦られると、たまらない感覚が襲う。

「……あ、うぁ、ぁ」

「淫魔系ナメクジの液体。これを直接股間に塗れば掻いて欲しくて仕方ないでしょ?」

「あ、ぁ、くっぅ、う、う……」

 彼の指が少し早めに前後に動く。
 その気持ちよさのあまり声が出ない。

「抵抗されて怪我したら危ないから。少し、ここに塗っておいたよ」
「────……っ」

 塗っておいた?
 チラリと彼の太腿横に貝殻の入れ物がある。
 中指がやけに滑らかに入ったとは思ったが、まさか先ほどの媚薬を塗られているとは思わなかった。





 そこからは記憶が朧気だ。
 指で何度も擦られ、気が付けば射精している。

「はっはっあ、あ、あ、あ、あ……、痒い……あ、あ、あっ」
「いいよ。沢山搔いてあげる」
「あぁああああああ~~、出て、出てるっ」

 10代でもあるまいし、こんなに出る筈がない俺のチンコからポタポタと液体が漏れる。
 顔に自分の精液がかかり、それをカイザはペロリと舐めた。

「ダリアさん、……好き、好きだ。初めて見たときから犯したかった。全部俺の手でどこもかしこも気持ちよくさせたい」
「はっ、……っは……」
「もう他は見ないで。俺だけ見て。俺がアンタの男になるから」


 どこもかしこも。
 その言葉通り、足指から全部執拗に愛撫された。

 その日、彼が自分の性器を俺に挿入したのは、何度も果てて意識が飛びそうになっている時だった。


 次に日、目覚めると彼の性器が入ったまんまだった。
 もう既に媚薬の効果は切れているのに、俺は気持ちよくなってしまった。何度も何度も前立腺を責め立てられて、太いモノでゴシゴシ擦られる快感を覚えたのだ。

 

 それからは時々、思い出す夢の通りだ。

 毎週末、カイザが俺の家のドアをノックする。
 5日ぶりのセックス。今度は薬もなにもない。彼のチンコはサイズがデカすぎて、二回目だろうとすぐには挿入できなかった。
 彼は決して挿入にこだわっていなかった。浅く浅く入口付近を突くだけ。後ろが完全に拡がる頃には、俺はすっかり絆されていた。
 だって、アイツは俺を抱き潰した後まで、愛おしそうに抱きしめてくるから。




「くそっ」

 ────……全部、思い出したぞ。馬鹿野郎。
 あんなに情熱的に口説いて来やがったのき、生まれた時から番がいること。
 俺の純情と処女を返せ。
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