記憶を失った半年間で俺の身に何が起きた!? ~俺の彼氏は調査団の中にいる!?~

モト

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17.お強請り※

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 尻を掴んでいる手がピクリと反応した。

 少しの沈黙の後、ゆっくりと彼が背中を覆い被さり、「いいよ」と耳元で囁いた。
 甘い声。……本当にこれがカイザの声なのか。

「このヒクヒクしている孔に何を挿れたいの?」

 ゾクゾクと腰が重だるくなる。

「はぁ、はぁ……ぁ、指挿れて、……ああぁんんっ!!」

 つぷん。
 蕾に触れていた親指がくちゅっと挿いってくる。俺よりも太い指。親指の根元まで突っ込まれて、他の四本の指でグニグニと陰嚢を揉み扱く。

「……あ、っはっ」
 親指が腹部側に曲げる。そこは前立腺の場所じゃない。けど、陰嚢と一緒に刺激されると気持ちがよく、親指をキュウキュウ締め付けてしまう。

「どこが好き?」
「あ……もっと奥が……い、い」

 そう。とカイザは頷いた。じゅぶじゅぶと親指が前後に動かされいる。

「団長、自分で乳首触って。摘まんで、捏ねて、ひっかいて」 
「っ」

 言われた通りに乳首を摘まんだのに、尻から親指を抜かれる。

「あうぅ……ひで……ぇ」

 喪失感に腰を揺らしていると、すぐに別の指が添えられた。ぐぐ……と太くて長い指。

「あっ、あっ、あっ…………、ひぅうう。ゆび、なが……」

「中指。こっちの指の方が穿ってあげられるから。襞が美味しそうに指をしゃぶっている」

 敏感な内部に一気に長い指を咥え込まされて、背中をのけ反る。
 さらにその指が欲しい箇所を擦り始めれば、開いたまま閉じられない唇から鼻にかかった嬌声が零れる。

「はぁはぁあ~~~、あ、ふぅう、うっはっ……あ、あっあ」
「ここ?」
「うん、っ……う、ん」

 トントントン。
 内側にあるその膨らみを指でリズミカルにノックされる。既に尻の快楽を知った身体は指の刺激を貪欲に受け止める。

「は、はっ、あっあ、きもち、いい……イ、イきそ……、チンコ触ってねぇのに……あぁああああ~~っ」

 キュ――ッと中で指を締め付けた後、ひく、ひく、ひく……と内部が収縮する。
 下半身を見れば、チンコからは透明な汁がツゥっと一筋漏れているだけ。
 でも、確実にイッた。身体が弛緩して上手く力が入らない。

「はっは……は、……し、い」

 ────指よりもっとデカいのが欲しい。

 下腹部がずっと疼くのは催淫のせいだけじゃない。

 そうだった。
 いつも、欲しいと思わされるまで、気持ちよくさせらるんだ。口でも手でも。
 そうしてこんな風に訳が分からなくなった時、アイツのデカいチンコを挿れられるんだ。

「……お前の、ほ、しい」

 俺の身体の中をいっぱい擦って欲しい。
 思わず強請るように呟いた時、カイザが俺の腰を掴んで、ゴリィッとズボン越しに性器を押しあててきた。

「ひっ!? はぁぁうっっ!」

 指はまだ中に含んだままだったから、一瞬チンコを挿入されたのかと思った。
 ぐりぐりと尻と陰嚢に硬いモノを押し込まれる。
 カイザも勃起している。

「────……あ、あ、あっ、あ……」

 変だ。
 催淫で変だけど、カイザが勃っているのが分かると、そこがまたヒクヒクと反応する。

「あ、はっ、……、挿れて、くれ……っあぁああああ、グリグリ、して、……ゆ、びっ、あぁ、あっ、指じゃ、なく、ぁっ、ん、んあ」

「…………」

 腰をガツガツ股間を押し付けて来るのに、カイザは挿入しない。疑似セックスのような真似をされて、自分でも訳わからない強請り方をしてしまう。

「あ、あっ、ん、カイザッ」

 甘ったるく彼の名を呼んだ時、部屋の外でガタンと物音が聞こえた。

 もう誰もいないはずなのにと廊下側を向くと、指を二本に増やされる。

「あぁあっ……っ!」

 二本の指が中を擦って掻いて……押す。

「ひっ、あっ、……んんあっ!!」
「団長、男は絶対駄目だ。許せないから」
「……」

 振り向いた先にいるカイザが、不機嫌に睨んでいる。

 やっぱり、コイツは俺を嫌いで……。

 胸にズキンとした痛みを感じながら、快感の波に飲まれ、そのまま意識を失ってしまった。
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