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17.お強請り※
しおりを挟む尻を掴んでいる手がピクリと反応した。
少しの沈黙の後、ゆっくりと彼が背中を覆い被さり、「いいよ」と耳元で囁いた。
甘い声。……本当にこれがカイザの声なのか。
「このヒクヒクしている孔に何を挿れたいの?」
ゾクゾクと腰が重だるくなる。
「はぁ、はぁ……ぁ、指挿れて、……ああぁんんっ!!」
つぷん。
蕾に触れていた親指がくちゅっと挿いってくる。俺よりも太い指。親指の根元まで突っ込まれて、他の四本の指でグニグニと陰嚢を揉み扱く。
「……あ、っはっ」
親指が腹部側に曲げる。そこは前立腺の場所じゃない。けど、陰嚢と一緒に刺激されると気持ちがよく、親指をキュウキュウ締め付けてしまう。
「どこが好き?」
「あ……もっと奥が……い、い」
そう。とカイザは頷いた。じゅぶじゅぶと親指が前後に動かされいる。
「団長、自分で乳首触って。摘まんで、捏ねて、ひっかいて」
「っ」
言われた通りに乳首を摘まんだのに、尻から親指を抜かれる。
「あうぅ……ひで……ぇ」
喪失感に腰を揺らしていると、すぐに別の指が添えられた。ぐぐ……と太くて長い指。
「あっ、あっ、あっ…………、ひぅうう。ゆび、なが……」
「中指。こっちの指の方が穿ってあげられるから。襞が美味しそうに指をしゃぶっている」
敏感な内部に一気に長い指を咥え込まされて、背中をのけ反る。
さらにその指が欲しい箇所を擦り始めれば、開いたまま閉じられない唇から鼻にかかった嬌声が零れる。
「はぁはぁあ~~~、あ、ふぅう、うっはっ……あ、あっあ」
「ここ?」
「うん、っ……う、ん」
トントントン。
内側にあるその膨らみを指でリズミカルにノックされる。既に尻の快楽を知った身体は指の刺激を貪欲に受け止める。
「は、はっ、あっあ、きもち、いい……イ、イきそ……、チンコ触ってねぇのに……あぁああああ~~っ」
キュ――ッと中で指を締め付けた後、ひく、ひく、ひく……と内部が収縮する。
下半身を見れば、チンコからは透明な汁がツゥっと一筋漏れているだけ。
でも、確実にイッた。身体が弛緩して上手く力が入らない。
「はっは……は、……し、い」
────指よりもっとデカいのが欲しい。
下腹部がずっと疼くのは催淫のせいだけじゃない。
そうだった。
いつも、欲しいと思わされるまで、気持ちよくさせらるんだ。口でも手でも。
そうしてこんな風に訳が分からなくなった時、アイツのデカいチンコを挿れられるんだ。
「……お前の、ほ、しい」
俺の身体の中をいっぱい擦って欲しい。
思わず強請るように呟いた時、カイザが俺の腰を掴んで、ゴリィッとズボン越しに性器を押しあててきた。
「ひっ!? はぁぁうっっ!」
指はまだ中に含んだままだったから、一瞬チンコを挿入されたのかと思った。
ぐりぐりと尻と陰嚢に硬いモノを押し込まれる。
カイザも勃起している。
「────……あ、あ、あっ、あ……」
変だ。
催淫で変だけど、カイザが勃っているのが分かると、そこがまたヒクヒクと反応する。
「あ、はっ、……、挿れて、くれ……っあぁああああ、グリグリ、して、……ゆ、びっ、あぁ、あっ、指じゃ、なく、ぁっ、ん、んあ」
「…………」
腰をガツガツ股間を押し付けて来るのに、カイザは挿入しない。疑似セックスのような真似をされて、自分でも訳わからない強請り方をしてしまう。
「あ、あっ、ん、カイザッ」
甘ったるく彼の名を呼んだ時、部屋の外でガタンと物音が聞こえた。
もう誰もいないはずなのにと廊下側を向くと、指を二本に増やされる。
「あぁあっ……っ!」
二本の指が中を擦って掻いて……押す。
「ひっ、あっ、……んんあっ!!」
「団長、男は絶対駄目だ。許せないから」
「……」
振り向いた先にいるカイザが、不機嫌に睨んでいる。
やっぱり、コイツは俺を嫌いで……。
胸にズキンとした痛みを感じながら、快感の波に飲まれ、そのまま意識を失ってしまった。
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