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28話 ジプラレア遺跡3
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コツン、コツンと足音が響く。
空気が凍りついたかのような悪寒を覚えながらも振り返ると、そこには真っ黒なフードを深く被った怪しげな人物がこちらに近づいてきた。
「それは練魂石と言って、近くの生き物から生命エネルギーを吸収する性質を持っているの。適切に扱えば莫大なエネルギー源として活用できるらしいけれど、あまりおすすめしないわ」
「――――ッッ!?」
その人物は果たして敵なのか味方なのか。
言葉を聞く限りでは、ただ自分達に助言をくれただけに思えるが……
(……この人、只者じゃない。これ以上近づかせるのは危険だ)
クロムが反射的に妖刀の柄に手を伸ばすと、それを察知したのか謎の人物はその場で足を止めた。
そしてクロムは問う。
「あなたは一体……?」
「ふふっ、それはそっちの子がよく知っているはずよ?」
「えっ……?」
脳に直接届くような不思議な声色に思考をかき乱されそうになりながらも、隣に立つルフランに目を向けた。
すると彼女は何か信じがたいものを目にしたように震え、硬直している。
額には汗が滲んでおり、明らかに普通の状態ではないのがわかる。
「る、ルフラン?」
不安になり、彼女の名を呼んでみた。
返事はない。しかし彼女の震えはおさまった。
そして杖を握る手を強め、今まで見たことのないような表情で謎の人物を睨みつけた。
次の瞬間、彼女の杖先が前方へ向けられる。
「――起爆!!」
「ちょっ――」
あまりに唐突な魔法の発動。
謎の人物を中心に激しい大爆発が発生した。
ルフランは激しく息を吐きながら煙を睨み続けている。
相当激しい爆発だったが、どうやらここの作りは頑丈らしく、崩れ落ちることもなかった。
あの威力の爆発をモロに受けて無事であるとは思えなかったが、もし生き残っていたとしたらこちらから攻撃を仕掛けてしまった以上、この先の衝突は避けられないだろう。
クロムはすぐさま妖刀を抜き、あらゆる攻撃に備えた。
しばらくして煙が晴れてきた。そして、
「――いきなり攻撃してくるなんて、随分野蛮に成長したのね、ルフラン」
「フェルマッ!!」
「ええっ!?」
(フェルマって確かルフランの双子のお姉さんだったよね? どうしてこんなところに――)
「ずっと会いたかったわ……覚悟はできているんでしょうね?」
「覚悟? 一体何の覚悟かしら」
「エクリクシスッッ!!」
フェルマがルフランを挑発すると、彼女は瞬く間に激情に支配され、連続して爆破魔法を解き放つ。
彼女の怒りを体現するほどの大爆破により、凄まじい衝撃が襲い掛かってきた。
落ち着いて、と言いたいが、この状況では声などかき消されて届かないだろう。
「はぁ、はぁっ! ほら。さっさと出てきなさい。こんなのでアナタが倒れるわけないでしょうっ!!」
「――ええ。未熟なあなたに相応しい、そよ風のような魔法ね」
「くっ、後ろに――」
「悪いけどあなたに興味はないの。わたしが気になるのはあなたじゃなくて――そう。君よ」
「ルフランから離れ――ぐっ……」
フェルマは瞬時にしてルフランの後ろに回り込み、その首筋に手を添えた。
これはマズい、と判断したクロムは即座に飛び出し、フェルマに斬りかかる。
しかし彼女がすっと手を伸ばすと、その先に氷の壁が生み出されて刀が弾かれた。
相当な力を込めたはずなのに、ヒビの一つも入らない。
「バカにするのも大概にしなさいッ! 火焔を導く者!」
ルフランは地上での戦闘で用いた炎を身に纏う魔法を用いて、強引にフェルマの手を振り払った。
そしてすぐさま炎蛇龍による追撃を仕掛けた。
空を這い、燃え盛るその身をもって焼き尽くさんと進撃する。
「炎属性の上級魔法――つまらない魔法ね」
彼女がそう吐き捨てると、瞬く間に炎の蛇たちが蒼く凍てつき、砕け散った。
そして今度は逆にその経路を侵食するように蒼き魔の手が伸びる。
「エクリクシス!」
その危険性を察知したルフランは即座に固有魔法を以ってそれを振り払う。
その後、クロムがその間に割り込んでフェルマに斬りかかろうとすると、
「――手を出さないで、クロム。これはあたしの戦い。あたし自身で決着をつけないといけない相手なの」
「でも……」
「いいから黙って見ていて。あたしの復讐の邪魔をしないで」
「…………」
クロムは肯定も否定もしなかった。
ルフランが望むのならば、なるべくはフェルマとの一対一を邪魔したくない。
しかしもしルフランの身に危険が及ぶのであれば、黙って見ていることなどできるはずもない。
だからこそ、クロムはルフランの勝利を願いつつもいつでも割り込むことができるように戦いから決して目を逸らさないと決めた。
それからの戦闘は、あまりに一方的だった。
ルフランによる苛烈な攻めは反撃どころか移動すら満足に行えないほどの勢いであり、常人の身では肉片すら残らないほどの連続爆破で二人の姿が埋め尽くされていく。
常に攻撃を仕掛けていたのはルフランであり、フェルマは自ら攻めようとはせず、受けや反撃のみに徹していた。
これならもしかするといけるのかもしれない。そんな希望が見えるほど、フェルマを段々と追い詰めているのがわかる。
そして――
「終わりよ!」
逃げ場を塞ぐ爆炎の檻にフェルマを閉じ込め、渾身の一撃を叩き込まんと杖を握る手に力が籠る。
これで全ての魔力を使い切っても良い。
その覚悟を持って最高威力の魔法を作り出す。
だが、そんな状況に陥ったにも関わらず、フェルマは全くと言っていいほど動揺していなかった。
「エクリクシ――」
「氷華の大地獄」
「――――ッ!」
世界が停止した。
音も、空気も、光さえも。
全てを失った無の世界。
その創造者を除くすべてが凍り付いた。
「……これで、満足したかしら」
そして再び時は動き出す。
気が付くとあたり一面が氷晶の花で埋め尽くされていた。
いや、周囲だけではない。クロムとルフラン、二人の体にも氷の花が絡み付き、徐々に侵食が進んでいた。
(まずい――感覚が!)
足の感覚は既にほとんど失われている。
侵食は下半身からやがて上半身へ。
このままでは――
「ふぇる、ま……」
一方で、ルフランはクロム以上に悲惨な状況だった。
もはや顔以外の全てが氷華に覆い尽くされており、それさえももう間もなく失われようとしている。
「かえ、して……あたしの、大切な、みん、な……おねがい……おね――」
「く、そっ!!」
クロムは辛うじて感覚が残る右手に握られた妖刀に呼び掛け、その力を引き出さんと試みる。
淡く噴き出る紫色の煙。それはすぐさまクロムの肉体に絡み付き、彼の体を紫に輝かせた。
肉体を強化し、妖力を纏い、この氷華の地獄を破壊する。
その一心で力を籠める。
そして、
「――はあああっ!!」
響く雄叫び。それと共にクロムに絡み付いていた氷華たちが一斉に砕け散った。
フェルマの魔法を打ち破ったのだ。
身体が正常に動くことを確認したクロムは、無言でその刃をフェルマへと向けた。
「――ふふ。期待以上ね。あなたは」
「……ルフランを、返してもらいますよ」
「わたしと戦うつもり? やめておいたほうが良いわ。目的はもう達成した。わたしは今、あなたと争う気はないの」
「――こう見えて僕、結構怒っているんですよ。手加減は出来ないと思います」
それは実の妹を手にかけたフェルマへの怒りだけではない。
いざとなれば彼女を護ると決めたはずなのに、それを果たせなかった自分への怒り。
己の甘さが招いたこの状況に責任を取らなければ。
「――仕方がないわね」
フェルマはクロムに向かってゆっくりと手を伸ばした。
空気が凍りついたかのような悪寒を覚えながらも振り返ると、そこには真っ黒なフードを深く被った怪しげな人物がこちらに近づいてきた。
「それは練魂石と言って、近くの生き物から生命エネルギーを吸収する性質を持っているの。適切に扱えば莫大なエネルギー源として活用できるらしいけれど、あまりおすすめしないわ」
「――――ッッ!?」
その人物は果たして敵なのか味方なのか。
言葉を聞く限りでは、ただ自分達に助言をくれただけに思えるが……
(……この人、只者じゃない。これ以上近づかせるのは危険だ)
クロムが反射的に妖刀の柄に手を伸ばすと、それを察知したのか謎の人物はその場で足を止めた。
そしてクロムは問う。
「あなたは一体……?」
「ふふっ、それはそっちの子がよく知っているはずよ?」
「えっ……?」
脳に直接届くような不思議な声色に思考をかき乱されそうになりながらも、隣に立つルフランに目を向けた。
すると彼女は何か信じがたいものを目にしたように震え、硬直している。
額には汗が滲んでおり、明らかに普通の状態ではないのがわかる。
「る、ルフラン?」
不安になり、彼女の名を呼んでみた。
返事はない。しかし彼女の震えはおさまった。
そして杖を握る手を強め、今まで見たことのないような表情で謎の人物を睨みつけた。
次の瞬間、彼女の杖先が前方へ向けられる。
「――起爆!!」
「ちょっ――」
あまりに唐突な魔法の発動。
謎の人物を中心に激しい大爆発が発生した。
ルフランは激しく息を吐きながら煙を睨み続けている。
相当激しい爆発だったが、どうやらここの作りは頑丈らしく、崩れ落ちることもなかった。
あの威力の爆発をモロに受けて無事であるとは思えなかったが、もし生き残っていたとしたらこちらから攻撃を仕掛けてしまった以上、この先の衝突は避けられないだろう。
クロムはすぐさま妖刀を抜き、あらゆる攻撃に備えた。
しばらくして煙が晴れてきた。そして、
「――いきなり攻撃してくるなんて、随分野蛮に成長したのね、ルフラン」
「フェルマッ!!」
「ええっ!?」
(フェルマって確かルフランの双子のお姉さんだったよね? どうしてこんなところに――)
「ずっと会いたかったわ……覚悟はできているんでしょうね?」
「覚悟? 一体何の覚悟かしら」
「エクリクシスッッ!!」
フェルマがルフランを挑発すると、彼女は瞬く間に激情に支配され、連続して爆破魔法を解き放つ。
彼女の怒りを体現するほどの大爆破により、凄まじい衝撃が襲い掛かってきた。
落ち着いて、と言いたいが、この状況では声などかき消されて届かないだろう。
「はぁ、はぁっ! ほら。さっさと出てきなさい。こんなのでアナタが倒れるわけないでしょうっ!!」
「――ええ。未熟なあなたに相応しい、そよ風のような魔法ね」
「くっ、後ろに――」
「悪いけどあなたに興味はないの。わたしが気になるのはあなたじゃなくて――そう。君よ」
「ルフランから離れ――ぐっ……」
フェルマは瞬時にしてルフランの後ろに回り込み、その首筋に手を添えた。
これはマズい、と判断したクロムは即座に飛び出し、フェルマに斬りかかる。
しかし彼女がすっと手を伸ばすと、その先に氷の壁が生み出されて刀が弾かれた。
相当な力を込めたはずなのに、ヒビの一つも入らない。
「バカにするのも大概にしなさいッ! 火焔を導く者!」
ルフランは地上での戦闘で用いた炎を身に纏う魔法を用いて、強引にフェルマの手を振り払った。
そしてすぐさま炎蛇龍による追撃を仕掛けた。
空を這い、燃え盛るその身をもって焼き尽くさんと進撃する。
「炎属性の上級魔法――つまらない魔法ね」
彼女がそう吐き捨てると、瞬く間に炎の蛇たちが蒼く凍てつき、砕け散った。
そして今度は逆にその経路を侵食するように蒼き魔の手が伸びる。
「エクリクシス!」
その危険性を察知したルフランは即座に固有魔法を以ってそれを振り払う。
その後、クロムがその間に割り込んでフェルマに斬りかかろうとすると、
「――手を出さないで、クロム。これはあたしの戦い。あたし自身で決着をつけないといけない相手なの」
「でも……」
「いいから黙って見ていて。あたしの復讐の邪魔をしないで」
「…………」
クロムは肯定も否定もしなかった。
ルフランが望むのならば、なるべくはフェルマとの一対一を邪魔したくない。
しかしもしルフランの身に危険が及ぶのであれば、黙って見ていることなどできるはずもない。
だからこそ、クロムはルフランの勝利を願いつつもいつでも割り込むことができるように戦いから決して目を逸らさないと決めた。
それからの戦闘は、あまりに一方的だった。
ルフランによる苛烈な攻めは反撃どころか移動すら満足に行えないほどの勢いであり、常人の身では肉片すら残らないほどの連続爆破で二人の姿が埋め尽くされていく。
常に攻撃を仕掛けていたのはルフランであり、フェルマは自ら攻めようとはせず、受けや反撃のみに徹していた。
これならもしかするといけるのかもしれない。そんな希望が見えるほど、フェルマを段々と追い詰めているのがわかる。
そして――
「終わりよ!」
逃げ場を塞ぐ爆炎の檻にフェルマを閉じ込め、渾身の一撃を叩き込まんと杖を握る手に力が籠る。
これで全ての魔力を使い切っても良い。
その覚悟を持って最高威力の魔法を作り出す。
だが、そんな状況に陥ったにも関わらず、フェルマは全くと言っていいほど動揺していなかった。
「エクリクシ――」
「氷華の大地獄」
「――――ッ!」
世界が停止した。
音も、空気も、光さえも。
全てを失った無の世界。
その創造者を除くすべてが凍り付いた。
「……これで、満足したかしら」
そして再び時は動き出す。
気が付くとあたり一面が氷晶の花で埋め尽くされていた。
いや、周囲だけではない。クロムとルフラン、二人の体にも氷の花が絡み付き、徐々に侵食が進んでいた。
(まずい――感覚が!)
足の感覚は既にほとんど失われている。
侵食は下半身からやがて上半身へ。
このままでは――
「ふぇる、ま……」
一方で、ルフランはクロム以上に悲惨な状況だった。
もはや顔以外の全てが氷華に覆い尽くされており、それさえももう間もなく失われようとしている。
「かえ、して……あたしの、大切な、みん、な……おねがい……おね――」
「く、そっ!!」
クロムは辛うじて感覚が残る右手に握られた妖刀に呼び掛け、その力を引き出さんと試みる。
淡く噴き出る紫色の煙。それはすぐさまクロムの肉体に絡み付き、彼の体を紫に輝かせた。
肉体を強化し、妖力を纏い、この氷華の地獄を破壊する。
その一心で力を籠める。
そして、
「――はあああっ!!」
響く雄叫び。それと共にクロムに絡み付いていた氷華たちが一斉に砕け散った。
フェルマの魔法を打ち破ったのだ。
身体が正常に動くことを確認したクロムは、無言でその刃をフェルマへと向けた。
「――ふふ。期待以上ね。あなたは」
「……ルフランを、返してもらいますよ」
「わたしと戦うつもり? やめておいたほうが良いわ。目的はもう達成した。わたしは今、あなたと争う気はないの」
「――こう見えて僕、結構怒っているんですよ。手加減は出来ないと思います」
それは実の妹を手にかけたフェルマへの怒りだけではない。
いざとなれば彼女を護ると決めたはずなのに、それを果たせなかった自分への怒り。
己の甘さが招いたこの状況に責任を取らなければ。
「――仕方がないわね」
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