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16話 凪
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月明かりに照らされた夜の訓練場。
一歩外に出れば街の喧騒で包まれるというのに、この建物の中に入った瞬間、外部のあらゆる音がシャットアウトされ、ただ足音だけが静かに響く。
独特の緊張感と溜まった疲労により、クロムの足取りは重い。
アルファンもそれは十分承知の上なのだろうが、彼は足を止めることも振り返ることもせず歩き続ける。
そして訓練場の中央に辿り着き、ようやくアルファンは足を止めた。
彼の手には妖刀に匹敵しうるほどの存在感を放つ大剣が握られている。
相応に重いであろうそれを、アルファンは片手で軽々と担いで見せた。
「さあ、位置につけ。今出せるお前の全ての力を見せて見ろ」
「…………」
クロムは無言で頷き、彼とやや距離を取って対面する。
もはや自然な動作で妖刀を抜き、両手で構えた。
油断はない。瞬時に攻めにも守りにも転じることが出来る、師匠に教わった最も基本的な構えだ。
しかし、いざこうして対峙すると、このアルファンと言う男の恐ろしさが十二分に伝わってくる。
あんな隙だらけの姿を晒しているはずなのに、どこから攻めればいいのか全く見当がつかない。
いっそのこと真正面から突っ込んできてくれれば、それに合わせて動き方を考えることも出来るのだが、困ったことにアルファン側から仕掛ける気はないらしい。
「――行きますよ」
沈黙に耐えかねたクロムは、覚悟を決めて自ら仕掛けることに決めた。
妖刀を右下に構え、大きく息を吸い込む。
本来ならばこれほど相手と距離がある場合にはやらない動き。
だが今自分が手にしているのが妖刀と呼ばれる恐るべき武器であり、それがクロムに新たな戦術を与えてくれたのだ。
クロムはその場から一切動くことなく、思いっきり妖刀を斬り上げた。
「……んん?」
真正面から突っ込むか。否。彼はあの大剣を軽々振り下ろしてクロムはそのまま叩き潰されるだろう。
なら背後に回り込むか。否。そんな分かりやすい動きが見抜かれないわけがないだろう。
だったらいっそ空中へ飛びあがってみるか。否。自ら大きな隙を晒しに行くようなものだ。
ならばどうするか。そう。斬撃を飛ばせばいい。
何度か振るって、クロムは気づいたのだ。
この妖刀は直接刃が触れていないものすらも斬ってしまう力を秘めているのだと。
ならばこうして空を斬っても、その斬撃はアルファンへと届くはずなのだ。
空を割いた斬撃はやがて紫の光を纏い、第二の刃となって敵へと牙をむく。
アルファンは一瞬驚いた様子を見せるも、大剣を勢いよく振り下ろし紫の刃を叩き切った。
「――はぁっ!!」
無論、こんなもので仕留められるだなんて微塵も思っていない。
クロムは即座に目にもとまらぬ速さで駆け、大剣を振り下ろしたばかりの右手めがけて妖刀を振るう。
「甘いな」
「うぐっ!?」
しかしアルファンは両足を地面から離し、強引に体勢を変えて振り下ろしたばかりの大剣を勢いよく斬り上げる。
そのままクロムの刃が弾き飛ばされ、今度はクロムが大きく隙を晒してしまう形となる。
それを突くようにアルファンが大剣を薙いだ。
このままでは腹に一撃を受けてしまう。
クロムは即座に空を蹴り、体勢を横に変え、ギリギリのところでアルファンの刃を躱した。
そしてそのまま回転した勢いを利用して妖刀を振り下ろす。
アルファンの腕は未だに伸び切ったまま。
このまま一発を決めてやろうと思ったのだが……
「なっ……うわあああああっっ!!」
あろうことか、アルファンは空いていた左の手でクロムの刃を掴んで勢いを止めてしまった。
そして即座に掴んだ妖刀ごとクロムを思いっきり投げ捨てる。
慌てて空中で体勢を整え、地面を擦りながらも着地に成功したクロム。
しかしその額にはすでに汗が滲んでいた。
「動きは悪くねえ。だが、あんな軽い斬り方じゃあ俺には届かん」
化け物だ。
クロムはアルファンをそのように評価した。
いくら空中でとっさに打ち込んだ一撃とは言え、普通の人間の首なら余裕でとれるくらいの力だったはず。
それをあんな涼しい顔で掴んで押さえつけるとは、いったいどうなっているのか。
(……チッ、やっぱりあの刀に長く触れるのは良くねえな。あの一瞬でもそれなりに魔力を持っていかれた)
一方のアルファンも、改めてあの妖刀の脅威を再確認していた。
前にも同じようにクロムの妖刀を掴んで止めた事があったが、その時もしっかり魔力を奪い取られている。
まったく、食いしん坊な野郎だ。と、アルファンは心の中で悪態をつく。
格下を相手にするときの癖で、ついつい素手で刃を掴んでしまったが、対クロム戦においては悪手だなと頭に刻んだ。
再度、クロムが突っ込んでくる。
今度は走りながらの斬撃飛ばし。そして瞬時に左方向へ移り、連続で斬撃を飛ばした。
迫りくる紫の刃。アルファンは全てを的確に叩き落して見せた。
「至天水刀流・水月」
次にクロムが選んだのは背後からの突き技。
槍の如く鋭い突きがアルファンの背中に向けて突き進む。
が、彼はすぐさま振り向き、大剣の腹でそれを受け止め、弾く。
それを起点に、凄まじい攻防が繰り広げられた。
基本的にはクロムが全方位から攻め、アルファンがそれを受け流す。
時折アルファンから反撃が飛んでくるも、クロムはその全てをギリギリで躱して見せる。
お互いに傷一つ与えられない状況での斬り合い。
無限にも思える時間が過ぎ、ついにアルファンが動いた。
「そろそろ終わらせよう」
「えっ――うぐっ!?」
隙が出来たクロムにアルファンの刃が迫りくる。
慌てて妖刀でそれを受け止めるも、勢いを殺すことは叶わず、激しく吹き飛ばされてしまう。
何とか着地したクロムだが、今度はアルファンが凄まじい勢いで迫ってきていた。
これまで受けの一辺倒だったアルファンが、とうとう攻めてきたのだ。
クロムは少し戸惑うも、これを好機と捉えた。
至天水刀流は本来攻めを重視した剣技ではない。
相手の動きを見極め、受け流し、反撃することを得意とする流派。
ならばこそ、その極みの一撃を試してみよう。
「至天水刀流奥義・凪」
そう呟き、クロムは妖刀を鞘に納めた。
そして居合の構えをとる。
深く、深く。他の一切を切り捨て、ただこの一刀に深く集中する。
今使える全ての力を、ただこの一振りに込める。
「終いだ!」
アルファンの刃が迫る。
だが、まだだ。まだ引き付けられる。
皮一枚。限界まで近づけてから斬る。
まだだ。待て。集中を切らすな。好機を見失うな。
己にそう言い聞かせ、刹那の時を過ごす。
そして眼前に剣が迫ったところで。
(……今だ!)
大地を蹴り、妖刀を抜く。
音はなく、クロムの体はアルファンの遥か後ろへ流れた。
そして再度刃を収めたクロムの体は、遂に力を失い倒れ込んだ。
「く、くく、ははははははっっ!!」
アルファンは、笑っていた。
大剣を下ろし、振り返る。
その左腕には、血が流れていた。
「……ったく、本当に恐ろしいガキだ」
あの時、アルファンは即座に自身の左腕を滑り込ませることでクロムの居合を防いだ。
魔法により硬化していたのだが、それでもあと少しで腕が取れるくらいの深い刀傷が刻まれてしまったようだ。
アルファンは一言、魔法名を口にしてその傷を瞬時に癒す。
「いいか。明日から毎日この時間にギルドマスター室へ顔を出せ」
「わかり、ました……」
か細い声が聞こえてくる。
そしてどうやらそのまま眠りについてしまったようだ。
もともと疲れ切っていた身体であれほど動いたのだ。
とうとう限界を迎えたのだろう。
アルファンは仕方ねえな、と呟きながらも、クロムの小柄な体を拾い上げた。
果たしてこの幼き可能性の塊は、これからどんな成長を見せてくれるのか。
そんなことを考えながら、アルファンは空を見上げた。
一歩外に出れば街の喧騒で包まれるというのに、この建物の中に入った瞬間、外部のあらゆる音がシャットアウトされ、ただ足音だけが静かに響く。
独特の緊張感と溜まった疲労により、クロムの足取りは重い。
アルファンもそれは十分承知の上なのだろうが、彼は足を止めることも振り返ることもせず歩き続ける。
そして訓練場の中央に辿り着き、ようやくアルファンは足を止めた。
彼の手には妖刀に匹敵しうるほどの存在感を放つ大剣が握られている。
相応に重いであろうそれを、アルファンは片手で軽々と担いで見せた。
「さあ、位置につけ。今出せるお前の全ての力を見せて見ろ」
「…………」
クロムは無言で頷き、彼とやや距離を取って対面する。
もはや自然な動作で妖刀を抜き、両手で構えた。
油断はない。瞬時に攻めにも守りにも転じることが出来る、師匠に教わった最も基本的な構えだ。
しかし、いざこうして対峙すると、このアルファンと言う男の恐ろしさが十二分に伝わってくる。
あんな隙だらけの姿を晒しているはずなのに、どこから攻めればいいのか全く見当がつかない。
いっそのこと真正面から突っ込んできてくれれば、それに合わせて動き方を考えることも出来るのだが、困ったことにアルファン側から仕掛ける気はないらしい。
「――行きますよ」
沈黙に耐えかねたクロムは、覚悟を決めて自ら仕掛けることに決めた。
妖刀を右下に構え、大きく息を吸い込む。
本来ならばこれほど相手と距離がある場合にはやらない動き。
だが今自分が手にしているのが妖刀と呼ばれる恐るべき武器であり、それがクロムに新たな戦術を与えてくれたのだ。
クロムはその場から一切動くことなく、思いっきり妖刀を斬り上げた。
「……んん?」
真正面から突っ込むか。否。彼はあの大剣を軽々振り下ろしてクロムはそのまま叩き潰されるだろう。
なら背後に回り込むか。否。そんな分かりやすい動きが見抜かれないわけがないだろう。
だったらいっそ空中へ飛びあがってみるか。否。自ら大きな隙を晒しに行くようなものだ。
ならばどうするか。そう。斬撃を飛ばせばいい。
何度か振るって、クロムは気づいたのだ。
この妖刀は直接刃が触れていないものすらも斬ってしまう力を秘めているのだと。
ならばこうして空を斬っても、その斬撃はアルファンへと届くはずなのだ。
空を割いた斬撃はやがて紫の光を纏い、第二の刃となって敵へと牙をむく。
アルファンは一瞬驚いた様子を見せるも、大剣を勢いよく振り下ろし紫の刃を叩き切った。
「――はぁっ!!」
無論、こんなもので仕留められるだなんて微塵も思っていない。
クロムは即座に目にもとまらぬ速さで駆け、大剣を振り下ろしたばかりの右手めがけて妖刀を振るう。
「甘いな」
「うぐっ!?」
しかしアルファンは両足を地面から離し、強引に体勢を変えて振り下ろしたばかりの大剣を勢いよく斬り上げる。
そのままクロムの刃が弾き飛ばされ、今度はクロムが大きく隙を晒してしまう形となる。
それを突くようにアルファンが大剣を薙いだ。
このままでは腹に一撃を受けてしまう。
クロムは即座に空を蹴り、体勢を横に変え、ギリギリのところでアルファンの刃を躱した。
そしてそのまま回転した勢いを利用して妖刀を振り下ろす。
アルファンの腕は未だに伸び切ったまま。
このまま一発を決めてやろうと思ったのだが……
「なっ……うわあああああっっ!!」
あろうことか、アルファンは空いていた左の手でクロムの刃を掴んで勢いを止めてしまった。
そして即座に掴んだ妖刀ごとクロムを思いっきり投げ捨てる。
慌てて空中で体勢を整え、地面を擦りながらも着地に成功したクロム。
しかしその額にはすでに汗が滲んでいた。
「動きは悪くねえ。だが、あんな軽い斬り方じゃあ俺には届かん」
化け物だ。
クロムはアルファンをそのように評価した。
いくら空中でとっさに打ち込んだ一撃とは言え、普通の人間の首なら余裕でとれるくらいの力だったはず。
それをあんな涼しい顔で掴んで押さえつけるとは、いったいどうなっているのか。
(……チッ、やっぱりあの刀に長く触れるのは良くねえな。あの一瞬でもそれなりに魔力を持っていかれた)
一方のアルファンも、改めてあの妖刀の脅威を再確認していた。
前にも同じようにクロムの妖刀を掴んで止めた事があったが、その時もしっかり魔力を奪い取られている。
まったく、食いしん坊な野郎だ。と、アルファンは心の中で悪態をつく。
格下を相手にするときの癖で、ついつい素手で刃を掴んでしまったが、対クロム戦においては悪手だなと頭に刻んだ。
再度、クロムが突っ込んでくる。
今度は走りながらの斬撃飛ばし。そして瞬時に左方向へ移り、連続で斬撃を飛ばした。
迫りくる紫の刃。アルファンは全てを的確に叩き落して見せた。
「至天水刀流・水月」
次にクロムが選んだのは背後からの突き技。
槍の如く鋭い突きがアルファンの背中に向けて突き進む。
が、彼はすぐさま振り向き、大剣の腹でそれを受け止め、弾く。
それを起点に、凄まじい攻防が繰り広げられた。
基本的にはクロムが全方位から攻め、アルファンがそれを受け流す。
時折アルファンから反撃が飛んでくるも、クロムはその全てをギリギリで躱して見せる。
お互いに傷一つ与えられない状況での斬り合い。
無限にも思える時間が過ぎ、ついにアルファンが動いた。
「そろそろ終わらせよう」
「えっ――うぐっ!?」
隙が出来たクロムにアルファンの刃が迫りくる。
慌てて妖刀でそれを受け止めるも、勢いを殺すことは叶わず、激しく吹き飛ばされてしまう。
何とか着地したクロムだが、今度はアルファンが凄まじい勢いで迫ってきていた。
これまで受けの一辺倒だったアルファンが、とうとう攻めてきたのだ。
クロムは少し戸惑うも、これを好機と捉えた。
至天水刀流は本来攻めを重視した剣技ではない。
相手の動きを見極め、受け流し、反撃することを得意とする流派。
ならばこそ、その極みの一撃を試してみよう。
「至天水刀流奥義・凪」
そう呟き、クロムは妖刀を鞘に納めた。
そして居合の構えをとる。
深く、深く。他の一切を切り捨て、ただこの一刀に深く集中する。
今使える全ての力を、ただこの一振りに込める。
「終いだ!」
アルファンの刃が迫る。
だが、まだだ。まだ引き付けられる。
皮一枚。限界まで近づけてから斬る。
まだだ。待て。集中を切らすな。好機を見失うな。
己にそう言い聞かせ、刹那の時を過ごす。
そして眼前に剣が迫ったところで。
(……今だ!)
大地を蹴り、妖刀を抜く。
音はなく、クロムの体はアルファンの遥か後ろへ流れた。
そして再度刃を収めたクロムの体は、遂に力を失い倒れ込んだ。
「く、くく、ははははははっっ!!」
アルファンは、笑っていた。
大剣を下ろし、振り返る。
その左腕には、血が流れていた。
「……ったく、本当に恐ろしいガキだ」
あの時、アルファンは即座に自身の左腕を滑り込ませることでクロムの居合を防いだ。
魔法により硬化していたのだが、それでもあと少しで腕が取れるくらいの深い刀傷が刻まれてしまったようだ。
アルファンは一言、魔法名を口にしてその傷を瞬時に癒す。
「いいか。明日から毎日この時間にギルドマスター室へ顔を出せ」
「わかり、ました……」
か細い声が聞こえてくる。
そしてどうやらそのまま眠りについてしまったようだ。
もともと疲れ切っていた身体であれほど動いたのだ。
とうとう限界を迎えたのだろう。
アルファンは仕方ねえな、と呟きながらも、クロムの小柄な体を拾い上げた。
果たしてこの幼き可能性の塊は、これからどんな成長を見せてくれるのか。
そんなことを考えながら、アルファンは空を見上げた。
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