上 下
2 / 8

2.友達

しおりを挟む
何度か令嬢達と踊っていたらいつの間にか長い行列ができていた。これは少し...結構やばいぞ。



「姉様...。この人数と踊ったらさすがに明日...今週は筋肉痛だよ?」



もっともな話に現実に戻る。



「踊らないこともできるけど...。」



そう言って列を見ると、キラキラした目で見つめられる...。



「あら、ここにいたのね。」



そう言って、周りを気にせず母が近寄ってきた。



「あなた達に紹介したい人がいたのよ。ちょっとついてきてくれる?」



とのことだ!!
私達は目配せしてから、行列の皆さんに向き合った。

いまの話が聞こえたのか少ししょんぼりしている雰囲気だ。



「こんな可愛い子達に並んでもらっていたのにほんとごめんなさい。」



そう、スピーナが飼い主に捨てられたかのように俯く。

我が妹ながら、名演技だと苦笑いしてしまう。



「まだあなた方と踊り続けたいのですが、それも叶わないようです...。また、一緒に踊れることを楽しみにしています。」



そう言い、微笑みプラス複雑な心情を表す。そしたらみんな引いてくれると教わった(母に)...。

顔を赤く染めた令嬢達にホッと胸をなでおろす。

紳士の礼をとってから、私達は母に連れられて、王宮の談話室?に入った。








「あら~!あなた達がマリーの自慢の娘達ね!私はこの国の王妃のテリートよ。てりおば様とでも呼んでね。」



そう呼んで不敬罪にならないかと思い、母を見ると満面の笑みで返してくれた。



「「わかりました。テリおば様。」」



そう、紳士の礼をとった。



「あらあら、うちの子よりもかっこいいのではなくて?」


そう言い、テリおば様の隣にいた


「私はロンシー公爵家のサンカよ。私もサンおばさんとでも呼んでね。」



そう言いながら母達はコロコロ笑った。



「そうだわ。あなた達も挨拶しなさい。」



そう言い、私たちの前には2人の男の子がやってきた。



「僕は第一王子のジョカシーだ。」



「私はロンシー公爵家の長男、カトシーです。」



美形家族なだけあって美少年だなーっと思いながらも、挨拶をする。



「丁度いいし、あなた達は中庭にでもいってきたらどう?」



いいことを思いついたかのように言う母達にため息をこぼしつつ、私たちは中庭に向かった。





~作者~
初めての出会いでございます。
少々長引いてしまいました...。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。

藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった…… 結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。 ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。 愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。 *設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 *全16話で完結になります。 *番外編、追加しました。

夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします

希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。 国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。 隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。 「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」

私が愛する王子様は、幼馴染を側妃に迎えるそうです

こことっと
恋愛
それは奇跡のような告白でした。 まさか王子様が、社交会から逃げ出した私を探しだし妃に選んでくれたのです。 幸せな結婚生活を迎え3年、私は幸せなのに不安から逃れられずにいました。 「子供が欲しいの」 「ごめんね。 もう少しだけ待って。 今は仕事が凄く楽しいんだ」 それから間もなく……彼は、彼の幼馴染を側妃に迎えると告げたのです。

不倫をしている私ですが、妻を愛しています。

ふまさ
恋愛
「──それをあなたが言うの?」

【完結】君の世界に僕はいない…

春野オカリナ
恋愛
 アウトゥーラは、「永遠の楽園」と呼ばれる修道院で、ある薬を飲んだ。  それを飲むと心の苦しみから解き放たれると言われる秘薬──。  薬の名は……。  『忘却の滴』  一週間後、目覚めたアウトゥーラにはある変化が現れた。  それは、自分を苦しめた人物の存在を全て消し去っていたのだ。  父親、継母、異母妹そして婚約者の存在さえも……。  彼女の目には彼らが映らない。声も聞こえない。存在さえもきれいさっぱりと忘れられていた。

一年で死ぬなら

朝山みどり
恋愛
一族のお食事会の主な話題はクレアをばかにする事と同じ年のいとこを褒めることだった。 理不尽と思いながらもクレアはじっと下を向いていた。 そんなある日、体の不調が続いたクレアは医者に行った。 そこでクレアは心臓が弱っていて、余命一年とわかった。 一年、我慢しても一年。好きにしても一年。吹っ切れたクレアは・・・・・

骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方

ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。 注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。

婚約者の側室に嫌がらせされたので逃げてみました。

アトラス
恋愛
公爵令嬢のリリア・カーテノイドは婚約者である王太子殿下が側室を持ったことを知らされる。側室となったガーネット子爵令嬢は殿下の寵愛を盾にリリアに度重なる嫌がらせをしていた。 いやになったリリアは王城からの逃亡を決意する。 だがその途端に、王太子殿下の態度が豹変して・・・ 「いつわたしが婚約破棄すると言った?」 私に飽きたんじゃなかったんですか!? …………………………… 6月8日、HOTランキング1位にランクインしました。たくさんの方々に読んで頂き、大変嬉しく思っています。お気に入り、しおりありがとうございます。とても励みになっています。今後ともどうぞよろしくお願いします!

処理中です...