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第1章〜サーカス列車の旅〜
勤務初日③
しおりを挟む ルーファスは途中で「獣医のホタルにお前を紹介しないとな」と言って私を連れて女性団員の部屋のある車両に引き返し、そのうちの一つの部屋のドアをノックした。
「入っていいわよ!」と快活な声が返ってくる。ルーファスがドアを開くと、2段ベッドの上の段で逆立ちの姿勢で前後開脚をしているブロンドの女性が目に入った。髪を後ろで一つに結って、目は澄んだ青い色をしている。
「ホタルはどこだ?」とルーファスが尋ねると、「彼女なら動物車に行ったわ」と彼女は眩しいほどの笑顔で答え私に目を向けた。
「この赤毛の男の子は新入りさん?」
「そうだ、今日から入った奴だ。動物のお世話をする」
「ふぅん、名前は何で言うの? 私はシンディよ、コントージョニストなの!」
「僕はネロ。君みたいな綺麗な女性がいて、このサーカス団はラッキーだね」
褒められたシンディは逆立ち姿勢のまま声を出して笑った。
「お世辞が上手いのね」
「お世辞じゃないよ。ところでコントージョニストって何?」
「身体の柔らかさを生かした演技をするアーティストのことよ」
シンディは姿勢を戻してベッドから飛び降り音もなく着地し、「よろしくね、ネロ」と右手を差し出した。手を握り返し、「こちらこそよろしく。今度さっきの技を教えてよ」
シンディは「ふふふ、いいわよ」と笑った。
「可愛い男の子だわ。頑張ってね、新人さん」
「ありがとう、君も練習がんばって。くれぐれも怪我をしないようにね!」
「大丈夫よ、毎日訓練してるから」と彼女はひらひら手を振った。その明るい笑顔を見ていると、こっちまで元気になれそうな気がした。
動物車両に入ると、大きなツキノワグマの檻の中に黒髪ショートボブの白衣の女性が一人いた。黒いアタッシュケースを床に置き、聴診器を取り出して首にかけている。アタッシュケースケースの中には、注射針や薬の瓶らしきもの、手術用の鋏などが詰め込まれている。私の視線に気づいた彼女は、顔を上げてこちらを見た。厳格そうな人というのが第一印象だった。
檻にいるツキノワグマは温厚な性格らしく、私を見ても威嚇する様子はない。
振り向いたらいつの間にかルーファスは消えていた。サーカスだけにイリュージョンのようだと頭の中で冗談を言う間もなく、女性は鋭い目を私に向けた。
「あなたは?」
「僕はネロっていいます。今日から動物たちのお世話をさせてもらうことになりました。よろしくお願いします」
ホタルはそう、と淡白に相槌を打って檻から出て鍵をかけると業務の説明を始めた。
「私はホタル。ここの獣医師よ。あなたには動物の体を洗ったり、動物の檻の掃除や餌やりをしてもらいたいの。世話に関してはルチアが後で終えてくれる」
「分かりました」
「これは動物たちの記録よ。読んでみて」
ホタルから受け取ったノートには動物たちの名前と特徴、性格、彼らの体温や体調などの記録が仔細に記されていた。
「言っとくけどこの仕事はかなりハードよ。朝は早いし、汚れ仕事もたくさんある。ここの動物たちは人間に慣れてるから言うことを聞く子も多いけど、中には信用するまで心を開かない子もいる」
「あのライオンとか?」
「ええ、そうね。ライオンのレオポルドは、警戒心が強くて会ったばかりの他人には攻撃的になる。ただでさえライオンやクマなんかの世話は危険が伴うわ。だから、彼らの世話は絶対に1人でやらないで、私やトムと一緒にやること。何か動物に異常があったらすぐに教えて」
「ラジャー!」
戯けて敬礼のサインをして見せたが、ホタルはにこりともしない。派手にスベったみたいで恥ずかしかった。
「このツキノワグマはニックっていうの。見た目は怖いけど、すごく穏やかな子なのよ。あのピアジェのクズが、去年まで彼にオートバイショーをやらせてたの。いくらやめろと言っても聞かなかった。去年ショーで転んでしまって、その動画が拡散されて動物愛護団体なんかから沢山批判が来て結局辞めたけど。奴は動物を儲けるための道具としか考えてない」
「酷いね」
オートバイなんて私ですら乗るのが怖いのに、ニックはどれほど怖い思いをしただろう。人間のエゴで危険なことをやらされる動物たちのことを考えると胸が痛む。それがピアジェの自尊心を満たすためと、金儲けのためと思えば尚更。
「私は過去に、NPOで戦争や災害に遭った地域の動物たちを治療する仕事をしてた。怪我や病気をした子もいたし、中には救助活動で疲れて弱ってしまった救助犬もいた。動物は言葉を持たない分、痛みや苦しみを察してあげられる存在が必要なの。守ってやれるのは私たちだけよ」
ホタルの言葉を胸に刻んだ。
隣の車両の檻には茶色い毛の馬と白馬が一頭ずついた。牝馬は初対面の私に興味津々で近寄り、鼻先を檻の隙間から突き出してきた。
「すごく綺麗な子だね」
「ええ、プレッツェルって名前の子よ。曲芸用の馬なの。よくシンディが乗り回してるわ。人懐っこいけど、すごくお転婆なの」
ホタルは檻を開けてプレッツェルの身体をそっと撫でた。
「やぁ、プレッツェル。君はゴージャスな女の子だね」と声をかけて鼻先を撫でてやったら、彼女は嬉しそうに鼻を顔に押し付けてきた。
「馬に乗ってみたいな」
「慣れたらね」
祖父母の牧場で馬に乗ったことは数えきれないほどある。中学の頃は乗馬の大会にでたこともあったくらいだ。だから馬を見るとつい気持ちが高揚してしまう。
ホタルは鍵を開けて檻に入ると、聴診器を馬の身体に当て、真剣な顔で音を聞いていた。その後彼女は馬の立髪を撫でて話しかけ、また鍵をかけて隣の檻に向かった。隣の檻には雄の白馬がいた。彼はじゃれつくこともなく、静謐さを秘めた瞳で私の顔を見つめた。
「彼はジョン。どちらかというと彼の方が初心者向けね。あなたもすぐに慣れると思う」
「やぁ、ジョン。君はすごくハンサムだね」
声をかけ、身体を撫でてやった。ホタルは「もう少しでルチアがご飯を持ってくるから、待ってるのよ」と2頭に声をかけた。
その後ホタルに連れられゾウのトリュフとやんちゃな猿のコリンズにも会った。トリュフは穏やかで、試しにリンゴをあげたらホースみたいな鼻の先で受け取って口に運んでむしゃむしゃと食べた。灰色の身体にそっと手で触れてみた。ざらざらとしたぶ厚い皮膚の感触が心地よかった。
一方、猿のコリンズは診察の間一時もじっとしていなかった。苦心しながら診察を終えた獣医が小さな檻を閉じようとした時、コリンズが隙を見て外に逃げ出した。
「あっ、また逃げたわ! ネロ、捕まえてちょうだい!」
脱走常習犯らしいコリンズは必死に追いかける私に向かって歯茎を出してキッキッキと笑い、檻の上や床の上を素早く逃げ回った。何となく、初対面の私を小馬鹿にしている感もある。
2人がかりでやっとのことで捕まえ檻に閉じ込めた時には汗だくになっていた。
「コリンズはよく逃げるの。戸を開けて車両を走り回って悪戯をするから要注意よ。前は厨房からバナナを盗んだの」
ホタルが困ったみたいに言った。
最後に辿り着いたのは、動物の乗る車両の最後尾にあるライオンのレオポルドの檻だった。
彼は昨日と同じく、警戒心むき出しの目を私に向け唸った。明るいところで見るレオポルドには、その逞しい身体で今にも檻を飛び出して駆け出しそうなエネルギーが漲っている。
ライオンの診察の時は念のため調教師のトムが同席する。トムは小柄で白髪頭の、ちょび髭を生やした50代後半くらいの男性だった。トムが終始軽快にジョークを飛ばしながらライオンを上手く宥めてくれたおかげで、診察はスムーズに進んだ。
「彼らにも人と同じで心がある。気持ちの好不調もな。どの動物だってサーカスには欠かせないし、元気でいて貰わなくちゃならない。もちろんレオポルドにも」
トムが優しくライオンの立髪を撫でるのに倣って、私も一瞬だけ触れてみた。稲穂のような立髪は見た目以上に硬かった。トムがブラッシングをするのを見ながら、来世ライオンの雄に生まれ変わったらキングになるのも悪くないかもしれないな、なんて思ったりした。
「入っていいわよ!」と快活な声が返ってくる。ルーファスがドアを開くと、2段ベッドの上の段で逆立ちの姿勢で前後開脚をしているブロンドの女性が目に入った。髪を後ろで一つに結って、目は澄んだ青い色をしている。
「ホタルはどこだ?」とルーファスが尋ねると、「彼女なら動物車に行ったわ」と彼女は眩しいほどの笑顔で答え私に目を向けた。
「この赤毛の男の子は新入りさん?」
「そうだ、今日から入った奴だ。動物のお世話をする」
「ふぅん、名前は何で言うの? 私はシンディよ、コントージョニストなの!」
「僕はネロ。君みたいな綺麗な女性がいて、このサーカス団はラッキーだね」
褒められたシンディは逆立ち姿勢のまま声を出して笑った。
「お世辞が上手いのね」
「お世辞じゃないよ。ところでコントージョニストって何?」
「身体の柔らかさを生かした演技をするアーティストのことよ」
シンディは姿勢を戻してベッドから飛び降り音もなく着地し、「よろしくね、ネロ」と右手を差し出した。手を握り返し、「こちらこそよろしく。今度さっきの技を教えてよ」
シンディは「ふふふ、いいわよ」と笑った。
「可愛い男の子だわ。頑張ってね、新人さん」
「ありがとう、君も練習がんばって。くれぐれも怪我をしないようにね!」
「大丈夫よ、毎日訓練してるから」と彼女はひらひら手を振った。その明るい笑顔を見ていると、こっちまで元気になれそうな気がした。
動物車両に入ると、大きなツキノワグマの檻の中に黒髪ショートボブの白衣の女性が一人いた。黒いアタッシュケースを床に置き、聴診器を取り出して首にかけている。アタッシュケースケースの中には、注射針や薬の瓶らしきもの、手術用の鋏などが詰め込まれている。私の視線に気づいた彼女は、顔を上げてこちらを見た。厳格そうな人というのが第一印象だった。
檻にいるツキノワグマは温厚な性格らしく、私を見ても威嚇する様子はない。
振り向いたらいつの間にかルーファスは消えていた。サーカスだけにイリュージョンのようだと頭の中で冗談を言う間もなく、女性は鋭い目を私に向けた。
「あなたは?」
「僕はネロっていいます。今日から動物たちのお世話をさせてもらうことになりました。よろしくお願いします」
ホタルはそう、と淡白に相槌を打って檻から出て鍵をかけると業務の説明を始めた。
「私はホタル。ここの獣医師よ。あなたには動物の体を洗ったり、動物の檻の掃除や餌やりをしてもらいたいの。世話に関してはルチアが後で終えてくれる」
「分かりました」
「これは動物たちの記録よ。読んでみて」
ホタルから受け取ったノートには動物たちの名前と特徴、性格、彼らの体温や体調などの記録が仔細に記されていた。
「言っとくけどこの仕事はかなりハードよ。朝は早いし、汚れ仕事もたくさんある。ここの動物たちは人間に慣れてるから言うことを聞く子も多いけど、中には信用するまで心を開かない子もいる」
「あのライオンとか?」
「ええ、そうね。ライオンのレオポルドは、警戒心が強くて会ったばかりの他人には攻撃的になる。ただでさえライオンやクマなんかの世話は危険が伴うわ。だから、彼らの世話は絶対に1人でやらないで、私やトムと一緒にやること。何か動物に異常があったらすぐに教えて」
「ラジャー!」
戯けて敬礼のサインをして見せたが、ホタルはにこりともしない。派手にスベったみたいで恥ずかしかった。
「このツキノワグマはニックっていうの。見た目は怖いけど、すごく穏やかな子なのよ。あのピアジェのクズが、去年まで彼にオートバイショーをやらせてたの。いくらやめろと言っても聞かなかった。去年ショーで転んでしまって、その動画が拡散されて動物愛護団体なんかから沢山批判が来て結局辞めたけど。奴は動物を儲けるための道具としか考えてない」
「酷いね」
オートバイなんて私ですら乗るのが怖いのに、ニックはどれほど怖い思いをしただろう。人間のエゴで危険なことをやらされる動物たちのことを考えると胸が痛む。それがピアジェの自尊心を満たすためと、金儲けのためと思えば尚更。
「私は過去に、NPOで戦争や災害に遭った地域の動物たちを治療する仕事をしてた。怪我や病気をした子もいたし、中には救助活動で疲れて弱ってしまった救助犬もいた。動物は言葉を持たない分、痛みや苦しみを察してあげられる存在が必要なの。守ってやれるのは私たちだけよ」
ホタルの言葉を胸に刻んだ。
隣の車両の檻には茶色い毛の馬と白馬が一頭ずついた。牝馬は初対面の私に興味津々で近寄り、鼻先を檻の隙間から突き出してきた。
「すごく綺麗な子だね」
「ええ、プレッツェルって名前の子よ。曲芸用の馬なの。よくシンディが乗り回してるわ。人懐っこいけど、すごくお転婆なの」
ホタルは檻を開けてプレッツェルの身体をそっと撫でた。
「やぁ、プレッツェル。君はゴージャスな女の子だね」と声をかけて鼻先を撫でてやったら、彼女は嬉しそうに鼻を顔に押し付けてきた。
「馬に乗ってみたいな」
「慣れたらね」
祖父母の牧場で馬に乗ったことは数えきれないほどある。中学の頃は乗馬の大会にでたこともあったくらいだ。だから馬を見るとつい気持ちが高揚してしまう。
ホタルは鍵を開けて檻に入ると、聴診器を馬の身体に当て、真剣な顔で音を聞いていた。その後彼女は馬の立髪を撫でて話しかけ、また鍵をかけて隣の檻に向かった。隣の檻には雄の白馬がいた。彼はじゃれつくこともなく、静謐さを秘めた瞳で私の顔を見つめた。
「彼はジョン。どちらかというと彼の方が初心者向けね。あなたもすぐに慣れると思う」
「やぁ、ジョン。君はすごくハンサムだね」
声をかけ、身体を撫でてやった。ホタルは「もう少しでルチアがご飯を持ってくるから、待ってるのよ」と2頭に声をかけた。
その後ホタルに連れられゾウのトリュフとやんちゃな猿のコリンズにも会った。トリュフは穏やかで、試しにリンゴをあげたらホースみたいな鼻の先で受け取って口に運んでむしゃむしゃと食べた。灰色の身体にそっと手で触れてみた。ざらざらとしたぶ厚い皮膚の感触が心地よかった。
一方、猿のコリンズは診察の間一時もじっとしていなかった。苦心しながら診察を終えた獣医が小さな檻を閉じようとした時、コリンズが隙を見て外に逃げ出した。
「あっ、また逃げたわ! ネロ、捕まえてちょうだい!」
脱走常習犯らしいコリンズは必死に追いかける私に向かって歯茎を出してキッキッキと笑い、檻の上や床の上を素早く逃げ回った。何となく、初対面の私を小馬鹿にしている感もある。
2人がかりでやっとのことで捕まえ檻に閉じ込めた時には汗だくになっていた。
「コリンズはよく逃げるの。戸を開けて車両を走り回って悪戯をするから要注意よ。前は厨房からバナナを盗んだの」
ホタルが困ったみたいに言った。
最後に辿り着いたのは、動物の乗る車両の最後尾にあるライオンのレオポルドの檻だった。
彼は昨日と同じく、警戒心むき出しの目を私に向け唸った。明るいところで見るレオポルドには、その逞しい身体で今にも檻を飛び出して駆け出しそうなエネルギーが漲っている。
ライオンの診察の時は念のため調教師のトムが同席する。トムは小柄で白髪頭の、ちょび髭を生やした50代後半くらいの男性だった。トムが終始軽快にジョークを飛ばしながらライオンを上手く宥めてくれたおかげで、診察はスムーズに進んだ。
「彼らにも人と同じで心がある。気持ちの好不調もな。どの動物だってサーカスには欠かせないし、元気でいて貰わなくちゃならない。もちろんレオポルドにも」
トムが優しくライオンの立髪を撫でるのに倣って、私も一瞬だけ触れてみた。稲穂のような立髪は見た目以上に硬かった。トムがブラッシングをするのを見ながら、来世ライオンの雄に生まれ変わったらキングになるのも悪くないかもしれないな、なんて思ったりした。
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