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第41話 デモンラグノの咆哮
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俺達は今、サラマンドラの森の中で東西に伸びているダンジョンの林道途中にある半径10~20メートル程の空き地にいる。
その空き地の周りは、大小の岩や生い茂った木々に囲まれ、その中でもやや岩が多い場所を背に休憩場所としてティーパーティを開いていた。
そして、その正面の木々の間からデモンラグノの無数の赤い目が俺達を捉えている。
いや、正確に言えばその視線はシバに集中している。
肉食モンスターの中には、捕食した相手の力、強さを吸収できると信じて強い種族の肉を欲する者達がいる。
考えたくないがその中でも竜族の眷属であるリザードマンの幼子は、その力を得る為には最高のご馳走になる様だ。
バキバキ!バサッ!ガサガサッ!
森林の木の枝が折れる音に混じってデモンラグノが姿を現した。
数は…6匹!
だが、まだ姿は見えないが森林の中にも複数の気配がする。
ジリジリとゆっくり近づくラグノ達…
やべえな…あの硬い殻を纏った毒蜘蛛が6匹か…
結構ピンチじゃね?これ。
ガサッ…ガサガサッッッ!!
我慢できなくなったのか、その内の1匹が飛び出して来た!!
カ、カーンッッッ!!
甲高い音が響くと同時に高速の2連射の弓矢がデモンラグノの硬い殻を避け頭頂部に刺さる!!
この正確な2連射を撃てる奴は俺は一人しか知らない!
「テメェら!!良い度胸してんよッ!!
ウチのシゲちはゼッテエーッ守んからなッッッ!!」
ブチギレモードのギャルが次の2本の矢を構えて啖呵を切る!!
「ギャルッ!!」さっきまでの怯えが消え、シバを守る為に本ギレ姿のギャルに俺は歓喜の声を上げた。
「ごめんねリオン!もう大丈夫だからサ!!
ゼッテエー、シバはウチが守っから!!」
久しぶりに見るギャルのマジギレモードの姿がなんて心強い事か!!
しかし、矢を撃たれたデモンラグノはヨタヨタと仲間の元へ引き下がる。
弱ってはいるが、どうやら致命傷では無い様だ。
「くそっ!もっと強力な攻撃でなきゃ…」
ギャルも俺達の側に寄り、次の攻撃に備えて弓を引き、俺とリザードマンはシバを庇う様に剣と槍を構える。
トム爺もショートスティックを構え、いつでも魔法詠唱ができる態勢に入っているが、サポート魔法がメインのトム爺のショートスティックマジックでは、アローラに比べて威力も弱い。
ザワザワ…ガサガサ…
じわりじわりとラグノ達は距離を詰めてくる。まいったな…
と、その時!
ベリベリベリッと何かが引きちぎれる様な音と同時に安堵の声が響いた!!
「プッハーッッッ!やっと、取れたあ!」
顔に張り付いたガムの実を剥がし、汗をかきながら安堵の表情を浮かべるアローラ!!
「やったっ!!アローラ!!魔法だッッッ!!」
俺は歓喜の叫びを上げた!!
「ふえ?」
だけど、アローラは全く事態を把握してなくてキョトンとしている。
「お前の魔法でデモンラグノを追い払ってくれ!!」
キョトンとしながら辺りを見回すアローラ。
「え?デモンラグノ?…
ふあっ!? ちょ…ちょっと!!
く、く、くも、雲、蜘蛛、クモクモーッッッッ!!
アババババ… ブクブクブク」
バッタァーンッッッ!!
「しまったっ!!」俺は思わず顔を手で覆った。
忘れてた!!
アローラは蜘蛛が苦手なんだよ!
デモンラグノを確認した途端、アローラは泡を吹いて倒れてしまった。
「この役立たずーッッッ!!」
俺は半泣きでツッコミを入れるしかない。
ガサガサ…ザワザワ…
どんどん近づいてくるラグノ達。
6匹のラグノは俺達を完全に取り囲む。
その距離、約10メートル程か?
剣を構える腕にも力が入る。
カチカチ…カチカチ…
デモンラグノの口からカチカチ音がしだした。
これは、獲物を前にした時の攻撃音だ!
カチカチカチカチカチカチ…
その音が少しずつ増え始める…
ガチガチガチガチガチガチ…
その音もどんどん大きくなっていく!
ガヂガヂガヂガヂガヂヂヂヂヂッッッッッッ!!
ラグノの口から噛み砕く音が響き渡る!!
まさに、デモンラグノの咆哮だ!!
「おい?リザードマン。どうするこれ?」
俺は冷や汗を掻きながら聞いてみる。
「チッ!」
リザードマンは舌打ちをし、後ろにいるシバをチラリと見るとデモンラグノに視線を戻した。
「にいーにっ!音がうるさいよ~!」
シバは耳を両手で塞ぎながらうんざりしている。
デモンラグノ達の口からヨダレがダラダラ流れ始めた。ヤバイな?もう我慢できない様だ。
もう少し我慢しなさい!がっつく男は女にモテないぞ!?
お前らがオスかメスか知らんけど。
俺とリザードマンが1匹ずつ、ギャルとニンジャの攻撃でどこまでラグノの数を減らせられるか?
『風切りのマント』で風を起こしても、あの巨体にどこまで効果があるか?
クソッ!何か他にアイテムは無いか!?
長剣を構えたまま、ウエストポーチに手を伸ばして探ってみると、何か薄く硬いものがある?
なんだっけ?
左手で取り出してみる。
これは…竜王の鱗だ。
その空き地の周りは、大小の岩や生い茂った木々に囲まれ、その中でもやや岩が多い場所を背に休憩場所としてティーパーティを開いていた。
そして、その正面の木々の間からデモンラグノの無数の赤い目が俺達を捉えている。
いや、正確に言えばその視線はシバに集中している。
肉食モンスターの中には、捕食した相手の力、強さを吸収できると信じて強い種族の肉を欲する者達がいる。
考えたくないがその中でも竜族の眷属であるリザードマンの幼子は、その力を得る為には最高のご馳走になる様だ。
バキバキ!バサッ!ガサガサッ!
森林の木の枝が折れる音に混じってデモンラグノが姿を現した。
数は…6匹!
だが、まだ姿は見えないが森林の中にも複数の気配がする。
ジリジリとゆっくり近づくラグノ達…
やべえな…あの硬い殻を纏った毒蜘蛛が6匹か…
結構ピンチじゃね?これ。
ガサッ…ガサガサッッッ!!
我慢できなくなったのか、その内の1匹が飛び出して来た!!
カ、カーンッッッ!!
甲高い音が響くと同時に高速の2連射の弓矢がデモンラグノの硬い殻を避け頭頂部に刺さる!!
この正確な2連射を撃てる奴は俺は一人しか知らない!
「テメェら!!良い度胸してんよッ!!
ウチのシゲちはゼッテエーッ守んからなッッッ!!」
ブチギレモードのギャルが次の2本の矢を構えて啖呵を切る!!
「ギャルッ!!」さっきまでの怯えが消え、シバを守る為に本ギレ姿のギャルに俺は歓喜の声を上げた。
「ごめんねリオン!もう大丈夫だからサ!!
ゼッテエー、シバはウチが守っから!!」
久しぶりに見るギャルのマジギレモードの姿がなんて心強い事か!!
しかし、矢を撃たれたデモンラグノはヨタヨタと仲間の元へ引き下がる。
弱ってはいるが、どうやら致命傷では無い様だ。
「くそっ!もっと強力な攻撃でなきゃ…」
ギャルも俺達の側に寄り、次の攻撃に備えて弓を引き、俺とリザードマンはシバを庇う様に剣と槍を構える。
トム爺もショートスティックを構え、いつでも魔法詠唱ができる態勢に入っているが、サポート魔法がメインのトム爺のショートスティックマジックでは、アローラに比べて威力も弱い。
ザワザワ…ガサガサ…
じわりじわりとラグノ達は距離を詰めてくる。まいったな…
と、その時!
ベリベリベリッと何かが引きちぎれる様な音と同時に安堵の声が響いた!!
「プッハーッッッ!やっと、取れたあ!」
顔に張り付いたガムの実を剥がし、汗をかきながら安堵の表情を浮かべるアローラ!!
「やったっ!!アローラ!!魔法だッッッ!!」
俺は歓喜の叫びを上げた!!
「ふえ?」
だけど、アローラは全く事態を把握してなくてキョトンとしている。
「お前の魔法でデモンラグノを追い払ってくれ!!」
キョトンとしながら辺りを見回すアローラ。
「え?デモンラグノ?…
ふあっ!? ちょ…ちょっと!!
く、く、くも、雲、蜘蛛、クモクモーッッッッ!!
アババババ… ブクブクブク」
バッタァーンッッッ!!
「しまったっ!!」俺は思わず顔を手で覆った。
忘れてた!!
アローラは蜘蛛が苦手なんだよ!
デモンラグノを確認した途端、アローラは泡を吹いて倒れてしまった。
「この役立たずーッッッ!!」
俺は半泣きでツッコミを入れるしかない。
ガサガサ…ザワザワ…
どんどん近づいてくるラグノ達。
6匹のラグノは俺達を完全に取り囲む。
その距離、約10メートル程か?
剣を構える腕にも力が入る。
カチカチ…カチカチ…
デモンラグノの口からカチカチ音がしだした。
これは、獲物を前にした時の攻撃音だ!
カチカチカチカチカチカチ…
その音が少しずつ増え始める…
ガチガチガチガチガチガチ…
その音もどんどん大きくなっていく!
ガヂガヂガヂガヂガヂヂヂヂヂッッッッッッ!!
ラグノの口から噛み砕く音が響き渡る!!
まさに、デモンラグノの咆哮だ!!
「おい?リザードマン。どうするこれ?」
俺は冷や汗を掻きながら聞いてみる。
「チッ!」
リザードマンは舌打ちをし、後ろにいるシバをチラリと見るとデモンラグノに視線を戻した。
「にいーにっ!音がうるさいよ~!」
シバは耳を両手で塞ぎながらうんざりしている。
デモンラグノ達の口からヨダレがダラダラ流れ始めた。ヤバイな?もう我慢できない様だ。
もう少し我慢しなさい!がっつく男は女にモテないぞ!?
お前らがオスかメスか知らんけど。
俺とリザードマンが1匹ずつ、ギャルとニンジャの攻撃でどこまでラグノの数を減らせられるか?
『風切りのマント』で風を起こしても、あの巨体にどこまで効果があるか?
クソッ!何か他にアイテムは無いか!?
長剣を構えたまま、ウエストポーチに手を伸ばして探ってみると、何か薄く硬いものがある?
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