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プレゼント
従者
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オズとの再会から1週間後、おれは町へ来ていた。もちろん理由がある。
──遡ること3日。
おれはどうしても良い考えが思いつかず、思いきってあいつに相談してみたのだ。
あいつとは、おれが3歳の誕生日からつけられたおれの従者兼お目付け役だ。
名前はフォーサイド・エルヴィス。年は10歳で、おれの4つ上だ。だいたいの人はエルと呼んでいる。もちろんおれもだ。薄紫の髪に、青みがかったグレーの瞳をしている。その瞳がとてもキレイでさらに光の加減によって別の色に見えたりするので、たまにじっと見つめるときもある。……最初の頃は照れて横を向かれたが、最近では慣れ始めたのか訝しげな視線を向けられるけどな………。
それからエルは頭がよく、剣もおれより強い。そして本気で怒らせると怖い。………もしかしたらお祖父様より凄いかもしれない…………もう二度と見たくない…。普段の小言なんてかわいいもんだと気づいたのはその時だった。
言うときは容赦なく言うがその分褒めるときはしっかり褒めてくれるので、おれの家族からの信頼も厚い。なんだかんだ言ったが、おれもエルを信頼してるし大好きだと思ってる。
─あ、今度エルにも感謝を込めてキスしてみようかな?もしかしたら1度もしたことないかもしれないなぁ。ふふっ、反応が楽しみだ!
そんなこんなでエルの部屋の前にやって来ました。やって来たと言ってもおれの部屋の隣だが。今日はおれは部屋で勉強することになってるので、多分エルも部屋にいるはず…そう思い、扉をノックした。
──コンコン
「居るか?エル」
「あぁ、ライどうしました?今日の勉強は終わったのですか?」
ほんの数秒の後に扉がゆっくりと開いた。
「じ、実は、少し相談したいことがあってな。……あ、もちろん今日の分の勉強は終わらせたぞ!…それで、今時間あるか?」
「ええ、私も今一区切りついたところなので大丈夫ですよ。ではお茶を飲みながらでもお話を聞きましょうか。中へどうぞ」
促されるままにエルの部屋の中へ。…ほっ、話を聞いてくれるみたいだ。多分勉強が終わってなかったら追い返されてたと思うけど。
──遡ること3日。
おれはどうしても良い考えが思いつかず、思いきってあいつに相談してみたのだ。
あいつとは、おれが3歳の誕生日からつけられたおれの従者兼お目付け役だ。
名前はフォーサイド・エルヴィス。年は10歳で、おれの4つ上だ。だいたいの人はエルと呼んでいる。もちろんおれもだ。薄紫の髪に、青みがかったグレーの瞳をしている。その瞳がとてもキレイでさらに光の加減によって別の色に見えたりするので、たまにじっと見つめるときもある。……最初の頃は照れて横を向かれたが、最近では慣れ始めたのか訝しげな視線を向けられるけどな………。
それからエルは頭がよく、剣もおれより強い。そして本気で怒らせると怖い。………もしかしたらお祖父様より凄いかもしれない…………もう二度と見たくない…。普段の小言なんてかわいいもんだと気づいたのはその時だった。
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─あ、今度エルにも感謝を込めてキスしてみようかな?もしかしたら1度もしたことないかもしれないなぁ。ふふっ、反応が楽しみだ!
そんなこんなでエルの部屋の前にやって来ました。やって来たと言ってもおれの部屋の隣だが。今日はおれは部屋で勉強することになってるので、多分エルも部屋にいるはず…そう思い、扉をノックした。
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「じ、実は、少し相談したいことがあってな。……あ、もちろん今日の分の勉強は終わらせたぞ!…それで、今時間あるか?」
「ええ、私も今一区切りついたところなので大丈夫ですよ。ではお茶を飲みながらでもお話を聞きましょうか。中へどうぞ」
促されるままにエルの部屋の中へ。…ほっ、話を聞いてくれるみたいだ。多分勉強が終わってなかったら追い返されてたと思うけど。
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