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秘密があります
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こういう時って何を言うのが正解なんだ!?全くわからない……どうしよう。
「…ご、ごめんなさい……そん、な、だま、す……つもり……は……」
「とりあえず落ち着け、リド。大丈夫だから」
「……ごめ、なさ………」
「──リド!」
「はっ、はい」
「…大丈夫だ。落ち着いて理由を話してもらえるか?……すまん、おれはあまりこの国のことを知らないんだ。もし何かあるのなら遠慮なく言って欲しい」
リドは一瞬きょとんとしたがすぐにおれの言葉を理解してくれたみたいで、おずおずと手を離しこちらを向いてくれた。
「…そう、だったんですね。なるほど、道理で…………。──すみません、烈。取り乱したりして。この国のことを知らなければ分からないですもんね。」
リドは10秒ほどだろうか、軽く目を瞑ってゆっくり息を吐いた。そして何かを決意したように言葉を紡ぎだした。
「…あの、烈。この国のこと、ぼくのこと、時間はかかりますが聞いてくれますか?その上で烈がぼくを軽蔑しても受け入れます」
「軽蔑なんてする訳ないとおもうが…リドが話してくれると言うのなら、おれはどんなに長くてもきちんと聞くぞ」
だって時間ならあるしな!
「烈は…優しいですね。ありがとうございます。」
リドは震える体を抱きしめるようにして、ゆっくり話始めた。
「ぼくの国“ラクトーン”はこの大陸にある国で…昔から伝えられる“魔女”という存在を強く恐れています。なぜ恐れるようになったかはわかりませんが………。そしてその後魔女と呼ばれる人たちは、ある時起こった大規模な魔女狩りで皆居なくなりました。……………恐れたものに殺されたか、遠くへ逃げたかは分かりません。あ、でも、その……魔女たちはぼく達とはほとんど変わらない人間なんですよ。ある特徴以外は、ですが…」
「ある特徴?おれたちと変わらないんだろ?」
「それは………」
リドはおれの言葉を聞いて苦しそうな顔をしたが、意を決したように再び話し出した。
「…“魔女”たちは、みんな…………………
生まれながらに紅い瞳を持っているのです」
「…ご、ごめんなさい……そん、な、だま、す……つもり……は……」
「とりあえず落ち着け、リド。大丈夫だから」
「……ごめ、なさ………」
「──リド!」
「はっ、はい」
「…大丈夫だ。落ち着いて理由を話してもらえるか?……すまん、おれはあまりこの国のことを知らないんだ。もし何かあるのなら遠慮なく言って欲しい」
リドは一瞬きょとんとしたがすぐにおれの言葉を理解してくれたみたいで、おずおずと手を離しこちらを向いてくれた。
「…そう、だったんですね。なるほど、道理で…………。──すみません、烈。取り乱したりして。この国のことを知らなければ分からないですもんね。」
リドは10秒ほどだろうか、軽く目を瞑ってゆっくり息を吐いた。そして何かを決意したように言葉を紡ぎだした。
「…あの、烈。この国のこと、ぼくのこと、時間はかかりますが聞いてくれますか?その上で烈がぼくを軽蔑しても受け入れます」
「軽蔑なんてする訳ないとおもうが…リドが話してくれると言うのなら、おれはどんなに長くてもきちんと聞くぞ」
だって時間ならあるしな!
「烈は…優しいですね。ありがとうございます。」
リドは震える体を抱きしめるようにして、ゆっくり話始めた。
「ぼくの国“ラクトーン”はこの大陸にある国で…昔から伝えられる“魔女”という存在を強く恐れています。なぜ恐れるようになったかはわかりませんが………。そしてその後魔女と呼ばれる人たちは、ある時起こった大規模な魔女狩りで皆居なくなりました。……………恐れたものに殺されたか、遠くへ逃げたかは分かりません。あ、でも、その……魔女たちはぼく達とはほとんど変わらない人間なんですよ。ある特徴以外は、ですが…」
「ある特徴?おれたちと変わらないんだろ?」
「それは………」
リドはおれの言葉を聞いて苦しそうな顔をしたが、意を決したように再び話し出した。
「…“魔女”たちは、みんな…………………
生まれながらに紅い瞳を持っているのです」
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