俺は異世界に転生したのか!?

鳳来 悠

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状況説明します

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俺がいた川岸からはちょうど木に囲まれるようにしてリドの家は建っていた。怪我したおれの足でも5分とかからず着いたので、相当近いのだろう。

見た目はログハウス風の小屋だが中はどこかの別荘かというぐらい物が揃っていて、きれいに整理してある。華美すぎるという訳でもなく、全体的に落ち着いた色合いで統一してあるので居心地はいい。そして外観から想像するよりも中は広く感じる。森の中にあるからだろうか?



おれはリドにタオルを借り着替えてから、ソファに座り足首の手当てをしてもらう。リドが手際よくておれはビックリした。多分自分でやったら包帯がぐちゃぐちゃになると断言できる。



「はい、終わりました!でも暫くはあまり動かさないでくださいね」

「分かった。ありがとうな、リド」

「いえ、困ったときは助け合わなくちゃいけないですから。それにしても、どうして烈はあんなところに一人でいたんですか?」



ですよね、至極真っ当な質問だと思う。とりあえず不審車には思われてないようだが………。

……うーん……何て答えるのが良いんだろうか?
『実はおれは別の世界からやってきたみたいで気づいたらこの森の中に倒れてて、今夜寝る場所を探してました☆』……なんて答えたら、頭がどうにかなってしまったらしいと思われかねない。良い感じにぼかしつつ、嘘は言わないようにして答えないといけないよなぁ。



「あ~、その……な。実はとある事情によりこの森に入り込んだんだ。それでとある事情で家には帰れなくて、それで今夜寝る場所を探してたんだ。」



説明下手すぎないかおれ……!!なんだよとある事情って!怪しさ満載じゃないか…。もっとましな理由あっただろうに……。



「そうだったんですか……!それは大変ですね。それに烈の口ぶりからして、しばらく家にかえれないんじゃないですか?」


えっ、信じてくれた!!?あんなお粗末な理由を…!?リドが良い子すぎて将来騙されないか心配になる。
それで鋭すぎないか、要点をかなりおさえてる。リドに言われて初めて帰る方法も探さないといけないことに気づいた。


「ああ、そうなんだ。リドの言うとおりしばらく家に帰れない。だから正確には生活できそうなところがないか探してたんだ」

「──それなら!ぼくと一緒にここで暮らしませんか?」

「……………え?」



なんだって!?


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