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衝撃の事実
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それから雷蔵は彼らと話してここが関所では無いことを知りました。……いやいや当たり前だろう。彼らも何とも微妙な顔をして説明していました。
さらに驚いたことに、何と…………………
雷蔵と友達になった男の子が、この城の主である魔王だったのです!!!!流石に雷蔵も衝撃をうけていました。しかしこれには雷蔵でなくとも驚きますね!
雷蔵はしばらく固まっていましたが、手紙の存在を思いだし急いで懐から取り出して、魔王にニコニコしながら渡しました。
多分ちゃんと手紙をなくさずに渡せた事が嬉しかったのでしょう。
そして、魔王は受け取った手紙をその場で読み始めました。手紙がふわふわ浮いているのは魔王が魔力を使い浮かせているからですが、雷蔵は知っている訳がありませんね。不思議そうにじーっとすぐそばで見ています。本当に近いです。手紙との距離は10センチもありません。
5分程経った頃、魔王が王様からの手紙を読み終わったようでした。すると突然、魔王はキラキラした目を雷蔵に向けてきました。雷蔵はどうしたのだろうと不思議に思って魔王を見つめ返します。
手紙の内容は、本当に衝撃的なものでした。男の子が魔王だと分かったのより、もっと驚くものでした。
手紙の内容は以下のとおりでした。
───なんと、雷蔵と魔王が腹違いの兄弟だと言うのです!!!!!
そして、1ヶ月に1度、雷蔵を通じて魔国とやり取りをしたいという人間の王様の申し出でした。
さらに特に用事がないときは雷蔵は魔王城にいても良い、魔王と兄弟として暮らしても良いと加えられていました。基本的には雷蔵の意思を尊重する、ともありました。
雷蔵が状況を分かってるのか分かってないのか判断がつきませんが、おれたち兄弟だったんだねぇ、兄弟に憧れてたから嬉しいなぁなんてのんきに言っています。
魔王も嬉しいみたいで、頬を紅潮させながら部下に命じて雷蔵の部屋を用意させ始めました。
そして部下達は若干戸惑いながらも動き出しました。
1時間後には、雷蔵の部屋が完成しました。仕事が早いですね、流石です。
最後に魔王は恐る恐る雷蔵に一緒に住んでくれるかきくと、もちろんだよ!という言葉とともに、雷蔵にぎゅっと抱きしめられました。
二人ともとても嬉しそうで、周りからもおめでとうございます!という言葉がかけられました。
魔物たちも、ここまで図太く、あまり物事を気にしない性格の雷蔵だから受け入れたのでしょう。いや、受け入れざるを得なかったのでしょう。何を言っても無駄だな……と。
こうして、いろいろありつつも雷蔵は無事に当初の目的──魔王に手紙を渡す──を達成したのでした。
お疲れ様でした、雷蔵!
それから、魔王と雷蔵は仲良く暮らしていきました。
ちなみに、雷蔵が人間の方のお城へ行って迷子になって帰ってこなかったり、人間が全員雷蔵のようだと思い込み始めた魔物も出てきたりして大変だったようですが、それはまた別の話。
さらに驚いたことに、何と…………………
雷蔵と友達になった男の子が、この城の主である魔王だったのです!!!!流石に雷蔵も衝撃をうけていました。しかしこれには雷蔵でなくとも驚きますね!
雷蔵はしばらく固まっていましたが、手紙の存在を思いだし急いで懐から取り出して、魔王にニコニコしながら渡しました。
多分ちゃんと手紙をなくさずに渡せた事が嬉しかったのでしょう。
そして、魔王は受け取った手紙をその場で読み始めました。手紙がふわふわ浮いているのは魔王が魔力を使い浮かせているからですが、雷蔵は知っている訳がありませんね。不思議そうにじーっとすぐそばで見ています。本当に近いです。手紙との距離は10センチもありません。
5分程経った頃、魔王が王様からの手紙を読み終わったようでした。すると突然、魔王はキラキラした目を雷蔵に向けてきました。雷蔵はどうしたのだろうと不思議に思って魔王を見つめ返します。
手紙の内容は、本当に衝撃的なものでした。男の子が魔王だと分かったのより、もっと驚くものでした。
手紙の内容は以下のとおりでした。
───なんと、雷蔵と魔王が腹違いの兄弟だと言うのです!!!!!
そして、1ヶ月に1度、雷蔵を通じて魔国とやり取りをしたいという人間の王様の申し出でした。
さらに特に用事がないときは雷蔵は魔王城にいても良い、魔王と兄弟として暮らしても良いと加えられていました。基本的には雷蔵の意思を尊重する、ともありました。
雷蔵が状況を分かってるのか分かってないのか判断がつきませんが、おれたち兄弟だったんだねぇ、兄弟に憧れてたから嬉しいなぁなんてのんきに言っています。
魔王も嬉しいみたいで、頬を紅潮させながら部下に命じて雷蔵の部屋を用意させ始めました。
そして部下達は若干戸惑いながらも動き出しました。
1時間後には、雷蔵の部屋が完成しました。仕事が早いですね、流石です。
最後に魔王は恐る恐る雷蔵に一緒に住んでくれるかきくと、もちろんだよ!という言葉とともに、雷蔵にぎゅっと抱きしめられました。
二人ともとても嬉しそうで、周りからもおめでとうございます!という言葉がかけられました。
魔物たちも、ここまで図太く、あまり物事を気にしない性格の雷蔵だから受け入れたのでしょう。いや、受け入れざるを得なかったのでしょう。何を言っても無駄だな……と。
こうして、いろいろありつつも雷蔵は無事に当初の目的──魔王に手紙を渡す──を達成したのでした。
お疲れ様でした、雷蔵!
それから、魔王と雷蔵は仲良く暮らしていきました。
ちなみに、雷蔵が人間の方のお城へ行って迷子になって帰ってこなかったり、人間が全員雷蔵のようだと思い込み始めた魔物も出てきたりして大変だったようですが、それはまた別の話。
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