ほんわか生活

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何しよう!

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 異世界に来て、早くも3ヶ月が経とうとしています。


 初めのうちはハンクも、騎士団(仕事先)から早く帰って来ていましたが、ここの所忙しいみたいで随分と


 帰宅時間も遅くなりお疲れみたいです。


 私は、近所の叔母さん達とおしゃべりしたり散策したり、海で魚釣りしたりしてのんびりさせて貰ってます。


 異世界でこんなにのんびりしていて良いのか?と言うくらい観光気分!


 時折、ハンクパパの使いの方、ジョゼフ爺さんやミーネさんが来るもお茶して帰って行きます。


 良い茶飲み友達になりました。


 一階の店舗は、近所の叔母さん方の憩いの場になり、なし崩しで喫茶店もどきが開店しております。


 従業員も2人雇いました。ミーリアちゃん13歳とメイル君13歳ハンクパパが連れて来てくれました。


 お茶や軽食は、彼らが作って出してくれている為、私が店にいなくても問題なくやってくれています。




 ある昼下がりいかにもザお嬢様?と思われる方が店に来店されました。馬車できた様子。


 お付きの人が、ドアを開け中を確認してお嬢様を迎え入れます。


 優雅に入店された、お嬢様は中央のテーブルを見てそこを指すとお付きの人が椅子を引きお嬢様が座ります。


 扇子をお嬢様が出し口元を覆い、お付きの人に何か話しています。


 お付きの人がカウンターに来て話します。


「ここのオーナーを。お嬢様が話がある。」


 私は、カウンターを出てお嬢様の前に行き挨拶する。


「いらしゃいませ、ここのオーナーのエリーです。お話があると伺いましたが?」


 お嬢様は、私を上から下まで見ると目が笑った。そして、お付きの人に何やら話す。


「この店を買い取る!其方らは即刻立ち退かれよ。」


 お付きの人が言う


 私は?


 なにを言ってるかなー?


「申し訳ありませんが、それは出来ません!」


 とキパリお断りした。


 お嬢様の目に怒りが見える。


「平民が、貴族に楯突くのですか?」


 お嬢様直接話し始めた。


「何処のどなたかは存じませんが、いきなり来て立ち退けとは、随分と自己中過ぎませんか?


 お客様としていらして居ないのでしたら営業妨害なので、即お帰りください。」


 迷惑客お断り、と入口を差し帰れと言う私。



 お嬢様、顔が赤いです。扇子がふるふる震えています。


「……エドワルド様の愛人と聞いて来てみれば生意気な!貴方即刻ここから消えなさい。私は、エドワルド様


 の婚約者なのよ!」


 はて?エドワルド?…………アーハンクね!


 エドワルドと言われて、直ぐに出て来なかったよ。エドワルドは、家名だよね、ハンクは一人息子!


 ハンクの婚約者?


 ハンクパパは、婚約者いないと言っていた、と言うことは自称婚約者ですか?


 私は、ため息ひとつ。


「ハンクの自称婚約者様、お帰りください。」


 と再度促す。


 お付きとお嬢様沸点低くお怒りモード


「な……!自称ですって!私はエドワルド様と結婚するのよ!貴方みたいな下賤な輩とエドワルド様とは遊びでしょ!


 さっさとエドワルド様の前から消えなさい。」


 どうも、意見が合わないなー、ここにキャットファイトしに来ただけですか?こっちは、帰れと言うるのに。


 ミーリアちゃんが慌てて裏口から出ていくのを横目に、お嬢様に向き合う。


「ちなみに、エドワルド様とは?」


 ハンクと違う人かと思い一応聞いてみる。


「ハンク・エドワルド・スチアート様です!私の婚約者様です!」


 お嬢様言い切りましたねー。


「そうですか、人違いかと思いましたが。ハンクで間違いない様ですね。」


 私は、対面の椅子を弾き座る。


 ちと時間かかりそうだね。


「私は、エリーと言います。お嬢様のお名前を、おうかがいしても?」


 お嬢様の許可ももらわず座る私を、お嬢様付き人が嗜める。


「無礼な!お嬢様の許可ももなく座るなんて!無礼ですよ!」


私は、お付きをチラリと見てお嬢様に視線を戻す。


「お嬢様のお名前を伺っているのですが?」


お嬢様は、「下賤に名乗るなんて、嫌だわー」


と軽蔑の目で見て扇子で口元を隠し嫌味を言う。


はー、話にならんね。自己中恐るべし。


私は、メイル君にアイコンタクト、お茶を持って来てもらう。


メイル君お茶を2人分持ってきてお嬢様と私の前におく。


私は、そのお茶を一口飲み、お嬢様にどうぞと促すも、お嬢様、お茶を私に投げ放つ。


きちんと受けました。メイル君優秀です。きちんと冷めたお茶なので熱くないです。


私は、顔を拭きながらお嬢様を見て、「満足されましたか?」と尋ねる。


お嬢様、目を見開き立ち上がり私の前に来て手を振り上げる。


そこに、尽かさずハンク君が割って入り叩かれる。


パチーン


あーあ!私の受ける場面取られたーーー!


仕方なくハンク君を、労わる。


「危ないから、入って来なくて良かったのに。大丈夫?」


それでも、時間稼ぎは出来たらしい。


店のドアが開いてハンクパパとハンクが、店に着いた。




















































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