神の懺悔よりも俺の幸せを掴むまで

kon

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ギルドを出たカズは、宿を引き払い姿を消した。


と思われたが、ハンクの家に来ていた。


久しぶりにハンクと対面した俺は、唖然とした。


「…………ハンク?」


そこには、ベットに寝たきりになっていたハンクが虫の息で横たわっていた。


俺と別れてから2週間も経っていないのに何故?焦る俺に、ナビが鑑定結果を告げる。


『全身切傷 欠損 打撲 骨折あり 毒状態、衰弱強 瀕死。』

俺は急いで、治療をするまず、毒治療 次に回復欠損治療回復回復回復」


ハンクに治療魔法を施したら顔色が良くなって来た。傷はもう無い。


ふーと一息俺は、その場に崩れ落ちた。


いったいハンクに何があったのか分からない、傷から想像すると拷問されたようにも見える。


討伐でやられたのなら魔物からの爪痕なり牙跡なりついているはずだがそれは無かった。


それに、この家に居るはずの人間 グッズ ペース ドルイドが居ない?


取り敢えず落ち着いて来たから家の中を見て歩くことにした。


何か手がかりがあるかも知れない。


まずはキッチンから見てみるか?


「な…………!キッチンが汚い!」


彼らがいれば、キチンがこんな状態になるはずがない。


床には割れた皿や食べこぼし、机にも瓶やコップが乱雑にあり鍋も食べかけのまま。


コップの中の液体の減り方も汚れ具合からそんなに経っていないことがわかる。


ここには、人がいた。


ハンクでは無い誰かが?


次にグッズ ペース ドルイドの部屋を見ていく。


部屋が荒れていた。元からと言うことも考えられるが……………。


ハンクでは無い限りそんな事無いはず。


ハンクの意識が戻るまで分からない事だらけだ!


彼らが無事で有れば良いけど…………。


取り敢えず夜になるのを待って、ハンクを移動させよう。


認識阻害を掛ければ昼間でも移動は可能だが…………動かすか?


うーーーんと悩んでいると下の玄関からドアを開ける音がする。


取り敢えず隠蔽隠密認識阻害の重ね掛けを俺とハンクに掛ける、ハンクはベットから下ろしクローゼットにしまう。


階段を登ってくる足音がする。


1人かと思ったら2人だった!ハンクの隣の部屋にドサっと何かを下ろした音がする。


話し声も聞こえて来た。


「全く、なんで俺らがこんな事しなんだよ!」


「文句言ってないで後2人運ばないとドヤされる早く次行くぞ!」


と二人は話しながら去っていった。


隣の部屋を見れば……!!!



ドルイド?こちらも虫の息だ!


ナビさんが鑑定したらハンクと同じ状態だった。慌てて、治療をする。


ドルイドは、一命を取り留めた。


一体何が起こっているんだ?


ここに2人を置いておくのは危険だと判断して近くの空き家に2人を移動させた。


空き家はナビさんが見つけてくれた。


ベットを置き2人を寝かせる。まだ起きる気配が無い。


ハンクの家に行き後2人運ばれてくるのを待っていると直ぐに次が来た!


今度は、グッズだ!


重かったのか、グッズは玄関に放り投げられていた。グッズに一通り治療して彼らの跡を追うことにした。


まだ、ペースが見つかっていない!


家に来た彼らは、認識阻害の外套を纏っているみたいだ。


それでもナビさんは優秀で彼らの跡を追うことができた。


そこはスラムと街の境にある薄暗い路地に面した建物だった、その中に入っていく2人


俺も一緒に建物内に入る。


建物内に地下があるようでそこに2人は入っていった。


見張りなし?


地下に行くと匂いが酷かった。


そこには全裸で横たわるペースが居た!


でも何かがおかしかった?少しの違和感?俺はペースに近づかず物陰から覗く。


2人は、ペースを担ごうとしていたが、周りを見回す仕草を見せる。


気付かれたかと一瞬焦ったがそうでは無いらしい。


ナビさんが鑑定してくれた。どうやらペースだけは打撲のみらしい……………。


怪しく思い暫く観察することにした。


ペースだけ打撲のみなのはおかしいよな?他のみんなは瀕死状態だった、今回の件にペースが関わっている可能性


がある!


何があるのかはわからないが、取り敢えずペースより先に家に行き、グッズを回収して空き家に連れていく


ことにした。


グッズを抱えて空き家に到着する。まだ誰も起きる気配が無い、取り敢えずそのまま寝かせておく事にする。


ハンクの家に戻りそのまま潜んで様子を見ていく。


ハンクの家には、ペースを抱えた2人が家に入って来た。


2人は、玄関を開けるとそこに居るはずのグッズがいない事に気付く!


「ここにもう1人置いたよな?」

「………意識が戻って移動したか?………。」

「やばいな、話せる状態では無いはずだけど…………。」

ペースをその場に下ろし、家の中を探し回り始めた2人。

だが家には既に誰もいなかった。

焦った2人は、逃げ出した。俺は2人の後を追う、するとみんなを監禁していた場所と違う場所に到着したようだ。

建物自体は古そうでも立派な屋敷だ。貴族の家か?

中を探っていくと、人の気配が有る為慎重に進んでいく。

2人は、応接間らしい所にノックをし入っていった。

俺も開いたドアから滑り込む。


そこには、爺さんが1人ソファーに座って居た。














































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