神の懺悔よりも俺の幸せを掴むまで

kon

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ハンクとの同居を初めて、一週間が過ぎた。


カズ(和樹)もだいぶハンクに慣れてきた。


男だからか?それともボンボンだからか?生活能力に欠けるハンク。


冒険者やってたらそれなりに出来ると思っていたが……………。


洗濯、掃除、料理出来ず。


魔物狩りを喜んでしていたと思えば、大物に追いかけられていた。


ある意味で俺より子供らしいのではと思う事だ多々あり、面倒を見てしまう。


そういえば、彼女もそのタイプだったなとしみじみ思う。(家事能力皆無)


逐一教え込むが、洗濯物は破く、掃除は何故か散らかる、料理は塩辛い…………………不器用。


手を出されない方がとても効率が良い。


見た目だけで世間渡ってきたか?


と思えば、ハンク反論「夜はとても喜ばれる!」と自信満々。


「子供にする話か」💢頭を殴っておいた。


「何かさ~カズって子供に見えないんだよな~。」

ハンクが、鋭いことを言ってきた。


「ほー!お前は、その子供に養われているんだがなー!」


「わー、やめて~!青年虐待だー!」


くすぐりの刑をお見舞いした。



涙目で訴えてもダメです。男に触手は動かん!



「それなんだけどさー。」


ハンクが話し始める。


「?それ?どれだよ」


カズが聞き返す。


「いや、養われてる?のくだり。」


「?何だ!ハンクは、俺を養いたいのか?」

寝言は、寝て言え!


「そうだね!街行って一緒に暮らさないか?」


「パーティー拠点もあるし嫌だったら部屋借りても良いし!」


「此処に1人で暮らし続けるわけにもいかないだろ?」


ハンクは、伺うように言ってくる。いやお前まるでこれから捨てられてしまうみたいな眼で見るの反則だから。


「いや、俺はこのままでも別にいい……。」


言い終わる前にハンクが抱き付く!


「俺がやなんだよ~。一緒に街で暮らそうよ~!街いいとこだよ?お金も心配ないからさ~俺結構貯めてるし!

頼むよ~。一緒に街で暮らそうよ~。」


ベリっとハンクを剥がし、「行く気ねーよ。」


と言ったら、ハンクが泣いた。


しばらくギクシャクしたが日々がつずいたが、ハンクはなおも、食い下がり口説き続ける。


「1人で行けば良いじゃないか!」

と言えば、「やだ!」


と答え「子供か!」

と言えば「大人だ!」

と返す。


一向に拉致が開かない。


鬱陶しいので、街にハンクを置いてくることにした。


「街に行くぞ」と言えば、ハンクが喜びいそいそと準備している。


「早く行こー!」と俺を急かす。本当にお前、子供だな⤵️


街に着くのに五日かかった結構遠かった。


町の名前は、ヤードそこそこ大きい町みたいだ。


石造の塀で囲まれた、町みたいだ。


門があり、人々が出入り口でチェックされてる。


ハンクも人々と同じく門に並ぶ。


「此処がハンクの拠点のある街か?」


と俺が聞けば。


「そうだよー」


と嬉しそうに話すハンク。


順番になり、ハンクと門番が何やら話し込んで、通される。


ハンクに俺は、「通行料は?」


と言ったら「後払い!」


と楽しそうに答えてた。


意味わからん。問題なく、門を通され街に入る。


街は凄く、世界遺産?みたいな作りだった。


地球で言えばヨーロッパ?パリ?行った事ないが。


TVで放送される石造の街並みがあった。


思わず。「おー!」


と言ってお上りさん状態になったよ。


キョロキョロと街を見ていると、人にぶつかる。


危ないからと、ハンクに手を引かれ歩くことになった。げせん!


ハンクは、取り敢えず、ギルドに行くと言う。


出ました!定番冒険者ギルド!


俺は、少しテンションが上がってきた。


ギルドは、暗い雰囲気かと思えば、違った。


雰囲気は、役所だった。


整理番号をもらい列に並ぶ。


淡々と仕事をこなす事務員。


夢が少し壊れた。


順番になり、ハンクの番になった。


受付は、おじさんだった。(泣き)


ハンクは、おじさんに、今までの成り行きを話す。依頼受けてからのことだね。


おじさんは、書類に記載し、次の人に渡す。


暫くすると個室に案内された。


椅子と机があるだけの個室。

2人並んで椅子に座る、暫くするとこれまた髭爺さん登場。


おばちゃんもきてお茶らしき物を出された。


飲む前に鑑定。


毒物なしとの事で飲んでみたらレモン水だった。


髭爺さんが神妙な顔でハンクに告げる。


どうも、ハンクのパーティーは、全滅したようだ。誰も帰ってきてないとの事。


ハンクは、その場で泣き崩れた。


しばらく泣いて落ち着いた頃爺さんが、これからの身の振り方を考えろとハンクに言って出ていった。


ハンクは、意気消沈気力を失ったかのようにギルドを出て家に向かった。


仲間と一緒に購入した家は大きくはないが、住みやすそうではあった。


このまま、此処にハンク1人置いていくのも、後味が悪いので暫く厄介になることにした。


ハンクの部屋は…………。汚部屋だった。


生活能力のないハンクには、良い仲間だったらしい。


他の仲間の部屋もあるみたいだが取り敢えず、ハンクの部屋の掃除をした。


2時間もかかってしまった。


お腹が空いたので、厨房に行き料理を作る。


今日は、ハンクを、労わると決めた。


厨房は比較的整頓されていて仲間に、料理ができる人がいたことを思わせる。


暫く誰も帰って居ないみたいで少し埃がかぶって居たがさっと掃除するだけで済んだ。


1ヶ月も帰って居なかったがらしい。


ハンクが、風呂に入っている間に料理する。


簡単にシチュウとパンとサラダにした。


ハンクは、泣きながらご飯を食べて、俺を抱き枕にして寝た。


ええい鬱陶しい💢を、押さえ込みなされるがまま頭を撫でておいた。


一週間俺は耐えた。頑張った。


誰か、褒めてくれ。


そんなことを思ってたら、玄関の鍵が開く音が聞こえた。


ガヤガヤガヤ


「本当にいるか?」

「ギルドで言ってたじゃないか!」


ドアが開き、俺と目が合う。


 「「 誰?」」


お互いに見合いながら首を捻る?入ってきた人達は、一旦出て外を確認して戻ってきた。


「君誰?何で家に居るのかな?」


「?おじさん達こそ誰?ここは、ハンクの家だよ?」


俺が、ハンクの名を出すとおっさん達は息良い良く入ってきて、ハンクの部屋に着いた。


流されて俺まで部屋にいるよ。



ガチャ、「「 ハンク生きてたのかよ!!」


部屋に入るなりハンクに抱擁するおっさん達。はっきり言ってむさ苦しい。


当のハンクは、訳もわからず困惑

「???…………………あーーーーーーーーーー!!!!!!!」


「……グッズ、ペース、ドルイド!!!!?」


理解したハンクは泣き笑いの顔で、みんなに抱きついた。


死ぬ死ぬ死ぬ……………………………。キューーーーーぱた。


「カズーーーーー!!!!!!」


そう俺はおっさん達に巻き込まれた。(何て日だ!!!!)



俺が気がつくとおっさん達全員で土下座で謝る。


『 申し訳ありませんでした。ごめんなさい 』


白けた目で彼らを見る俺。


勢い余って巻き込まれ押し潰されたのだ。


しかも、全員生きて居たと言う新事実!俺の一週間返せと言いたいところだ。



俺が気を失っている間に、話し終えたらしいハンクと仲間たち。


何故か、俺がこれからメンバーになって一緒に行動することになっていた。


「??? 何故?」


「いやー良かったよ、みんながカズを受け入れてくれて!」

「カズこれからも一緒に暮らそうな!」


首をポキポキ、「…………ハンクー、いつ俺がそんなこと望んだ?」


バキーン俺の渾身の一撃がハンクの鳩尾に入りハンクが伸びた。


「勝手に決めないでくれるかな!」


ふんすと言うように、鼻息荒く怒りを見せた俺。


何故男共に囲われねばならんのか理解不能!


俺は、自由だ!


ハンクと言うお荷物をやっと下ろせた俺は、ハンクの家を出た。


目指すは冒険者ギルド!


一週間遅れたが、登録して金を稼ぐ為に必要なことだ。


何をするにも、街では金がいる。



































































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