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学校生活
語尾がすごいっす
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ハルトさんと別れて、部屋に帰ったあと、すぐにベッドに向かった。そして枕に顔を沈めて唸っていると、ブリジットちゃんがカーテンの隙間から顔を出した。
「おかえりなさい、リンカちゃん。教室で話しかけられなくて、ごめんね」
すまなそうな顔のブリジットちゃんに、わたしは飛び起きて、何度も首を横に振った。
「ううん、大丈夫だよ、ブリジットちゃん。こっちこそ心配かけて、ごめんね。ブリジットちゃんも板挟みになって辛かったよね」
ブリジットちゃんに謝ると、ブリジットちゃんはカーテンを超えてきて私を抱きしめた。ブリジットちゃんは、めっちゃいい匂いがした。
「クラスの雰囲気が最悪だったよね。私もなんとかしたいんだけど、みんなヴァンの子を怖がっていて、どうにもなりそうにないの……」
ブリジットちゃんは悲しそうな顔をしているが、私はそれどころではなかった。
「ううん、それは大丈夫! それよりも私、恋しちゃった! ああ、口に出すとホントなんだってなる! でも、この気持ちは絶対に恋だ!」
ブリジットちゃんは私から少し離れた。そして心底ホッとした顔をしたあと、ギョッと目を見開いた。
「えっ、誰に!?」
「一昨日もお世話になった男の人、覚えてる? 黒髪のイケメンで、ハルトさんって言うんだけど……」
自分で言ってて、恥ずかしくなってきた。熱くなる頬を両手で押さえて、少しでも冷やそうとする。
「ハルトさんって、あの白の神子のハルトさまのこと!? ……そういえばなんでリンカちゃんは、ハルトさまと知り合いなの?」
ハルトさんって白の神子って呼ばれてるんだ。そういえば最高位って、自分でもはっきり言ってたし、すごい人なんだろうな。
「イルドから迎えに来てくれた人が、ハルトさんだったの。あのときはイケメンだなとしか思ってなかったけど、なんか色々話す内に段々、ああ、この人のこと好きだなあ、ってなって……」
「ハルトさまって女性に対してキツイって噂を聞いていたけど、リンカちゃんには柔らかそうに見えたわ。ねえ、ハルトさまってリンカちゃんといるときは、どんな感じなの?」
どんな感じって……
「口は悪いけど、すっごい優しくて、色んな笑顔を見せてくれて、その笑顔がもう素敵なの。それに……」
手のひらにある太陽を見る。さっき見たの夕焼けに染まるハルトさんを思い出して、思わずにやけてしまった。
「……リンカちゃんはハルトさまのこと、とっても好きなんだね」
ブリジットちゃんは柔らかく微笑んだ。その嬉しそうな笑顔に、私も頷いて答える。
「……うん、私、リンカちゃんの恋を応援するよ! きっとうまくいくよ!」
「ありがとう、ブリジットちゃん! 私、頑張る!」
私はブリジットちゃんに抱きついた。きゃーと2人で声を上げて喜んでいたら、また壁ドンされた。
しーと2人で口に手を当てて楽しむことでさえ面白くて、私たちの笑顔が消えることはなかった。
お風呂に入ったあと、ベッドでくつろいでいると、部屋の扉がバンッと大きな音を立てて開いた。
「短いスカートさんはいるっすか!?」
その大声に私の体がビクッと魚みたいに跳ねた。扉の方を向くと、そこには金髪の腰まである長くて編み目が大きい三つ編みで、爛々と輝く緑の目の美少女がいた。生気が溢れる彼女の後ろには、ヒマワリの幻覚が見えた気がした。
「はい、それはたぶん私のことですけど……」
美少女が着ている制服の襟の色は白、つまりエトワールだ。胸元に大事そうに抱えた薄く大きな本は、スケッチブックに見える。
ブリジットちゃんに助けを求めたいけど、ブリジットちゃんは今、お風呂に行っていた。
「あたしの名前はミレイユ・ダナーっす。あなたのこと尊敬してるんで、あたしのことはミレイユって気安く呼んでいいっすよ。それで、あなたの制服をぜひ見せてほしいっす。お願いするっす!」
ミレイユさんから放たれる気迫は、動物の咆哮みたいだった。目は血走り、よく見ると髪は乱れている。私は大人しく制服を渡すことにした。
だけど受け取ってもらえず、ミレイユさんは首を振った。
「悪いんすけど、着たところを見せてくれるっすか?」
一旦彼女に部屋の外に出てもらい、しぶしぶ部屋着を脱いで、制服を着た。いったい何が目的なんだろう……
「ミレイユさん、着ましたけど……」
部屋の外にいるミレイユさんを呼ぶ。ミレイユさんは鉛筆で本に何か書き込んでいたけど、すぐに立ち上がって部屋に入ってきた。
「ありがとうございます、リンカさん! さっそく取り掛かりましょう!」
そしてミレイユさんは部屋の扉を閉める私を、上から下まで目線を何度も往復させた。
「回ってみせてくれないっすか? 1回目はゆっくりと、2回目は少し早めに、3回目はもっと早くでお願いするっす」
鋭い目つきでお願いされた私は、大人しく従うことにした。もし私が犬なら寝転んでお腹を見せる服従のポーズをするぐらい、ミレイユさんの気迫に負けていた。
1回目、ゆっくりと回る。
「縫製がちょっと荒いっすね。パニエみたいなのを身につけてスカートを膨らませたら、可愛いかも?」
「スカートを膨らませる? 確かにいいですね。でもそれならレースのついたペチコートの方が可愛くなりそうですね」
動きを止めて、話を聞こうとする。スカートの下にはスパッツを履いているけど、確かにスカートを膨らませた方が可愛いかも。
「ペチコートを単体で履くんすか? その発想はなかったっす。さすが私が見込んだ人っすね」
お、急に雰囲気が柔らかくなった。見せてくれた笑顔はヒマワリみたいで可愛かった。と思っていたら、またプロの目つきになった。
「あ、回っててくださいっす」
「……はい」
真剣な顔のミレイユさんに言われ、私はもう一度回りだした。
2回目、ちょっと早く回る。
「ブレザーを着ているからバランスは悪く見えないっすけど、ブレザーを脱いだらバランスが悪くなりっすね……うーん、悩みどころっす」
うう、制服を改造してすみませんでした。
3回目、だいぶ早く回る。
「やっぱりスカートがふんわりすると可愛いっすね。それに短いけど、スカートの下が見えるわけじゃないんすね……うん、やっぱりいいっす」
あ、褒められてる? 私は向こうから持ってきた、制服のスカートの下に着る予定だったペチコートをミレイユさんに見せた。
「ペチコートを履いてみてもいいですか? ミレイユさん、オシャレに詳しいみたいだから感想ください」
「それがあっちのペチコートっすか? こんなの見たことなかったっす、まるで下着っすね!」
ああ、うるさくすると壁ドンが……壁ドンされない? 今はお風呂に行っていて、部屋にいないのかな?
「ぜひ履いてみてくださいっす! そんでもって、ちょっと貸してほしいっす!」
ハイテンションなミレイユさんに促されるまま、ペチコートを履くと、凄まじい歓声を浴びせられた。
「ああ、いいっす、いいっすね、最高っす! 想像してた通りっすよ!」
そんなに言われると嬉しくて、ふわりとスカートが持ち上がるスピードで回った。
「チラッと見えるペチコートも可愛いっす! はあ、やっぱり異世界交流はいいっすね! インスピレーション、バリバリっす!」
「へへっ、ありがとうございます、ミレイユさん」
そしてもう一枚持っていたペチコートを、ミレイユさんに渡す。ミレイユさんは嬉しそうにペチコートを持ち上げた。
「これはミシン縫いの既製品っすね。もしあたしが作るんなら、こういうところで低コストにして生地は良いのを使いたいっす。これ、もらってもいいっすか?」
「はい、大丈夫っす」
しまった、口調がうつった。
「ありがとうっす。じゃ、できたらまた来るっす。それじゃ!」
私の口調写りを全く気にすることなく、ミレイユさんは意気揚々と部屋から出ていった。まるで嵐のような女性だった。
「バランスの悪さを直すなら、上をどうにかするしかないっすね。袖(そで)を切るとか? うん、そうするっす。ノーマルな半袖にするのもいいし、パフスリーブもいいっすね……それでシャツの襟(えり)みたいな襟を首元から出すのもいいかも……あー、バリバリっす!」
廊下を歩くミレイユさんの姿を見る。何かブツブツ話し、大声を上げている。本当にすごい人だ。
あ、お風呂から帰ってきたブリジットちゃんが、ビクビクと怯えながらミレイユさんの横を通る。ミレイユさんは全く気にした様子はなく、ズンズンと寮の廊下を歩いていった。
「おかえりなさい、リンカちゃん。教室で話しかけられなくて、ごめんね」
すまなそうな顔のブリジットちゃんに、わたしは飛び起きて、何度も首を横に振った。
「ううん、大丈夫だよ、ブリジットちゃん。こっちこそ心配かけて、ごめんね。ブリジットちゃんも板挟みになって辛かったよね」
ブリジットちゃんに謝ると、ブリジットちゃんはカーテンを超えてきて私を抱きしめた。ブリジットちゃんは、めっちゃいい匂いがした。
「クラスの雰囲気が最悪だったよね。私もなんとかしたいんだけど、みんなヴァンの子を怖がっていて、どうにもなりそうにないの……」
ブリジットちゃんは悲しそうな顔をしているが、私はそれどころではなかった。
「ううん、それは大丈夫! それよりも私、恋しちゃった! ああ、口に出すとホントなんだってなる! でも、この気持ちは絶対に恋だ!」
ブリジットちゃんは私から少し離れた。そして心底ホッとした顔をしたあと、ギョッと目を見開いた。
「えっ、誰に!?」
「一昨日もお世話になった男の人、覚えてる? 黒髪のイケメンで、ハルトさんって言うんだけど……」
自分で言ってて、恥ずかしくなってきた。熱くなる頬を両手で押さえて、少しでも冷やそうとする。
「ハルトさんって、あの白の神子のハルトさまのこと!? ……そういえばなんでリンカちゃんは、ハルトさまと知り合いなの?」
ハルトさんって白の神子って呼ばれてるんだ。そういえば最高位って、自分でもはっきり言ってたし、すごい人なんだろうな。
「イルドから迎えに来てくれた人が、ハルトさんだったの。あのときはイケメンだなとしか思ってなかったけど、なんか色々話す内に段々、ああ、この人のこと好きだなあ、ってなって……」
「ハルトさまって女性に対してキツイって噂を聞いていたけど、リンカちゃんには柔らかそうに見えたわ。ねえ、ハルトさまってリンカちゃんといるときは、どんな感じなの?」
どんな感じって……
「口は悪いけど、すっごい優しくて、色んな笑顔を見せてくれて、その笑顔がもう素敵なの。それに……」
手のひらにある太陽を見る。さっき見たの夕焼けに染まるハルトさんを思い出して、思わずにやけてしまった。
「……リンカちゃんはハルトさまのこと、とっても好きなんだね」
ブリジットちゃんは柔らかく微笑んだ。その嬉しそうな笑顔に、私も頷いて答える。
「……うん、私、リンカちゃんの恋を応援するよ! きっとうまくいくよ!」
「ありがとう、ブリジットちゃん! 私、頑張る!」
私はブリジットちゃんに抱きついた。きゃーと2人で声を上げて喜んでいたら、また壁ドンされた。
しーと2人で口に手を当てて楽しむことでさえ面白くて、私たちの笑顔が消えることはなかった。
お風呂に入ったあと、ベッドでくつろいでいると、部屋の扉がバンッと大きな音を立てて開いた。
「短いスカートさんはいるっすか!?」
その大声に私の体がビクッと魚みたいに跳ねた。扉の方を向くと、そこには金髪の腰まである長くて編み目が大きい三つ編みで、爛々と輝く緑の目の美少女がいた。生気が溢れる彼女の後ろには、ヒマワリの幻覚が見えた気がした。
「はい、それはたぶん私のことですけど……」
美少女が着ている制服の襟の色は白、つまりエトワールだ。胸元に大事そうに抱えた薄く大きな本は、スケッチブックに見える。
ブリジットちゃんに助けを求めたいけど、ブリジットちゃんは今、お風呂に行っていた。
「あたしの名前はミレイユ・ダナーっす。あなたのこと尊敬してるんで、あたしのことはミレイユって気安く呼んでいいっすよ。それで、あなたの制服をぜひ見せてほしいっす。お願いするっす!」
ミレイユさんから放たれる気迫は、動物の咆哮みたいだった。目は血走り、よく見ると髪は乱れている。私は大人しく制服を渡すことにした。
だけど受け取ってもらえず、ミレイユさんは首を振った。
「悪いんすけど、着たところを見せてくれるっすか?」
一旦彼女に部屋の外に出てもらい、しぶしぶ部屋着を脱いで、制服を着た。いったい何が目的なんだろう……
「ミレイユさん、着ましたけど……」
部屋の外にいるミレイユさんを呼ぶ。ミレイユさんは鉛筆で本に何か書き込んでいたけど、すぐに立ち上がって部屋に入ってきた。
「ありがとうございます、リンカさん! さっそく取り掛かりましょう!」
そしてミレイユさんは部屋の扉を閉める私を、上から下まで目線を何度も往復させた。
「回ってみせてくれないっすか? 1回目はゆっくりと、2回目は少し早めに、3回目はもっと早くでお願いするっす」
鋭い目つきでお願いされた私は、大人しく従うことにした。もし私が犬なら寝転んでお腹を見せる服従のポーズをするぐらい、ミレイユさんの気迫に負けていた。
1回目、ゆっくりと回る。
「縫製がちょっと荒いっすね。パニエみたいなのを身につけてスカートを膨らませたら、可愛いかも?」
「スカートを膨らませる? 確かにいいですね。でもそれならレースのついたペチコートの方が可愛くなりそうですね」
動きを止めて、話を聞こうとする。スカートの下にはスパッツを履いているけど、確かにスカートを膨らませた方が可愛いかも。
「ペチコートを単体で履くんすか? その発想はなかったっす。さすが私が見込んだ人っすね」
お、急に雰囲気が柔らかくなった。見せてくれた笑顔はヒマワリみたいで可愛かった。と思っていたら、またプロの目つきになった。
「あ、回っててくださいっす」
「……はい」
真剣な顔のミレイユさんに言われ、私はもう一度回りだした。
2回目、ちょっと早く回る。
「ブレザーを着ているからバランスは悪く見えないっすけど、ブレザーを脱いだらバランスが悪くなりっすね……うーん、悩みどころっす」
うう、制服を改造してすみませんでした。
3回目、だいぶ早く回る。
「やっぱりスカートがふんわりすると可愛いっすね。それに短いけど、スカートの下が見えるわけじゃないんすね……うん、やっぱりいいっす」
あ、褒められてる? 私は向こうから持ってきた、制服のスカートの下に着る予定だったペチコートをミレイユさんに見せた。
「ペチコートを履いてみてもいいですか? ミレイユさん、オシャレに詳しいみたいだから感想ください」
「それがあっちのペチコートっすか? こんなの見たことなかったっす、まるで下着っすね!」
ああ、うるさくすると壁ドンが……壁ドンされない? 今はお風呂に行っていて、部屋にいないのかな?
「ぜひ履いてみてくださいっす! そんでもって、ちょっと貸してほしいっす!」
ハイテンションなミレイユさんに促されるまま、ペチコートを履くと、凄まじい歓声を浴びせられた。
「ああ、いいっす、いいっすね、最高っす! 想像してた通りっすよ!」
そんなに言われると嬉しくて、ふわりとスカートが持ち上がるスピードで回った。
「チラッと見えるペチコートも可愛いっす! はあ、やっぱり異世界交流はいいっすね! インスピレーション、バリバリっす!」
「へへっ、ありがとうございます、ミレイユさん」
そしてもう一枚持っていたペチコートを、ミレイユさんに渡す。ミレイユさんは嬉しそうにペチコートを持ち上げた。
「これはミシン縫いの既製品っすね。もしあたしが作るんなら、こういうところで低コストにして生地は良いのを使いたいっす。これ、もらってもいいっすか?」
「はい、大丈夫っす」
しまった、口調がうつった。
「ありがとうっす。じゃ、できたらまた来るっす。それじゃ!」
私の口調写りを全く気にすることなく、ミレイユさんは意気揚々と部屋から出ていった。まるで嵐のような女性だった。
「バランスの悪さを直すなら、上をどうにかするしかないっすね。袖(そで)を切るとか? うん、そうするっす。ノーマルな半袖にするのもいいし、パフスリーブもいいっすね……それでシャツの襟(えり)みたいな襟を首元から出すのもいいかも……あー、バリバリっす!」
廊下を歩くミレイユさんの姿を見る。何かブツブツ話し、大声を上げている。本当にすごい人だ。
あ、お風呂から帰ってきたブリジットちゃんが、ビクビクと怯えながらミレイユさんの横を通る。ミレイユさんは全く気にした様子はなく、ズンズンと寮の廊下を歩いていった。
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