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第1章

3.

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僕はあの後すぐに寝てしまった。
気が付けば1夜明けて朝日が窓から差し込んでいた。
「おやもう起きていたのですか。早いですね。」
オズはそういうけれどオズも十分早い。
僕は少し温めたミルクにパンを浸したものをもらった。

「朝食も終えたことですし、人化の術について教えますね。」
オズがそう切り出した。
「アスは、魔法と魔術についてどれくらい知っていますか?」
『何もわかんない。そもそも人化って魔法と魔術のどっちなの?』
「人化の術は種族魔法に該当します。今回あなたにお教えするのは種族魔法の中でも、妖精魔法です。」
ずいぶんとしゅるいがありそうだなあ
「まず体の中の魔力を認識してください。」
魔力を認識する・・・?
僕は目を閉じて体の中を探ろうとしてみた。
ホワリ
なにかか暖かいものがあった。
「見つけられたようですね。では、次に変化したいと思ってください。そうですね、人種と我々エルフは似ているので私のようなものを想像してください。」
無茶な・・・
僕に前世の記憶がなかったら無理だよ・・・それ。

人間になりたい・・・人間になりたい・・・人間になりたい

ホワリ
暖かな魔力の気配がする。

そして僕が目を開くと、
「うわあ」
目線が高い。
手足が人の形だっ
「できたよ!!オズ!!」
バサリッ
頭から布がかけられる。
なんで?
そこまで思って僕は気が付いた。
僕は猫だった。___そう、!!
「ありがとう!オズ!」
「いえかまいませんよ。まだ耳としっぽが出ていますので”完全な”とまではいかなかったようですがはじめてにしては上出来です。君は小さいのであとで服を買いに行きましょうか。」
ん?小さい?そういえば猫にしてみれば高くなったけどテーブルよりも小さい。
「オズ、僕ってどんな感じなの今?」
「そこに鏡がありますよ。」
オズに背後をさされる。
振り返ってみると、大きな姿見があった。
そこに移っていたのは5歳くらいの男の子だった。
襟足くらいまでの艶やかな黒髪にまあるい金の目___縦に瞳孔が入っている。猫の目だ。
そして、頭には、髪と同じ色の耳がひょこひょこと動いている。
顔立ちはかっこいいというよりかわいい感じだ。
そういえば、オズについて美人としか言っていなかった気がする。
オズは淡い金の髪__プラチナというのだっけ?___にまるで宝石みたいなふかいふかい碧の目を持っている。
オズの髪は長くて___太ももくらいまであると思う___髪を緩いみつあみにしている
エルフだからだろう。少しだけ耳がとがっている。
そして、中性的な顔立ちをしているのだ。
ラノベでエルフは美形に書かれていることが多いと思うが実際に美形だった。
そんなことをつらつらと考えているとオズが言った。
「1度人化をといてもらえますか?町に服を買いに行きましょう。」
「わかった!」
僕は猫に戻った。
解くのは簡単だった。戻れと念じるだけでよかった。
異世界の町ってどんな何だろう?
僕はまだ見ぬ異世界の街を想像して期待に胸を膨らませた。
________________________________________
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次回は明日投稿予定です。
早めに書き終わったら、本日中にもう1話更新するかもしれません。
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