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第2話:オトナ紳士騎士との出逢い★
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「おはようございます、聖女様」
「……おはよう……ございます」
自分を取り囲むメイド達の姿に、ああ、やはり夢などではなかった、と紗香は落胆した。
自分でできる、という抵抗も虚しく、メイド達に甲斐甲斐しく身支度を整えられる。服装はやはり昨日と同じナイトドレスのようなゆったりとした白の礼装で、下着もなかった。昨日着せられたのは休むためだから、ではなく、どうやらこれが聖女としての正装らしかった。
朝食は食べに行くまでもなく、なんと部屋まで運んでもらえた。なんという至れり尽くせり。ダメ人間になりそう。
食後の紅茶を飲んで、そのまままったりとしてしまいそうなところ、そうもいかないらしい。聖女としてのお務めを、と言われ、自然体が強張る。
昨日の出来事が頭を過ぎって、首を振った。まさかそんな。朝からあんなこと、あるわけがない。
メイドに促され部屋を出ると、扉の横に待機していたケイトが一礼する。
「おはようございます、サヤカ様」
「お、おはよう、ございます。ケイト……さん」
騎士団長、という立場を考えれば、様付けするべきだろうか、と紗香は一瞬迷った。しかし、自分が様付けで呼ばれていることを考えると、ケイトを様付けで呼ぶのもためらわれた。
その一瞬の間をどう取ったのか、ケイトはふわりと笑った。
「私のことは、どうぞケイトとお呼びください」
「ケイトさん、ケイトさんで!」
呼び捨てはさすがに無理がある。慌てたように連呼した紗香に、ケイトは軽く笑った。朝から眩しい。
ケイトに護衛されながら、午前中は城内を案内された。食堂、厨房、浴室、衣装室。図書室、娯楽室、温室、中庭。そして騎士団関連の執務室、詰所、訓練所など。基本的には聖女が立ち入ってはいけない場所はないが、王族や貴族が出入りする場所にはなるべく近寄らない方がいいこと、必ず護衛の騎士と共に行動することを言い含められた。
そして最後に案内されたのが。
「こちらが、聖堂になります」
厳かな建物に、紗香が息を呑む。昨日は混乱により周囲を詳細に観察する余裕がなかったが、それでもぼんやり覚えている。ここは、紗香が召喚された場所だ。自然、体が固くなる。
「ここは、午前中は司祭様がおり、通常の礼拝に使用しています。サヤカ様が立ち入ることはないでしょう」
「午前中は? では、午後は」
「午後は、サヤカ様のお務めに使用します」
どくりと心臓が嫌な音を立てた。
「午前中はこちらの世界のことを学んでいただくお時間とします。お疲れの時には、お休みいただいても構いません。ですが午後は、必ずこちらの聖堂で聖女としてのお務めを果たしていただきます」
「それ……は、わたしに、拒否権、とか」
「申し訳ありません。サヤカ様は、聖女として身分を保証されております。お務めを果たしていただけないのであれば、お役目放棄と見なし、残念ながら国から追放となります」
「え!? 追放!?」
「聖女でなければ、異界人は異端者ですから……。脅威となる可能性がある以上、国に置いておくわけにはいかないのです」
「そんな……」
確かに、協力すると言ったのは紗香だ。でもそれは、まさか聖女の務めがあんな内容だとは思わなかったからだ。
勝手に呼び出しておいて、要求に応えなければ放り出すとは。待遇は良いが、生死を握られているとなれば、これは体のいい奴隷ではないか。
暗い顔で俯く紗香に、ケイトは膝をついて手を取った。
「サヤカ様。お気持ちはお察しいたします。ですが、貴方にしかできないことなのです。我々も、できる限り望みは叶えます。サヤカ様にご不快な思いはさせません。ですから、どうか」
「や、やめてください。ケイトさんが悪いわけじゃないんですから」
「しかし」
「わかりました、わかりましたから。一度、引き受けたことですし……それしか、ないのなら。ちゃんと、やりますから」
ごねたところで、変わらないのだ。ならばせめて。この心優しい人の顔を、曇らせたくない。
サヤカが帰れないのは、ケイトのせいではない。このルールはケイトが作ったものではない。ケイトは、サヤカがこの世界に召喚されてからずっと、サヤカを気遣ってくれている。
だから自分も、この人を気遣ってあげたい。そう思って、紗香は精一杯の虚勢で微笑んだ。
+++
昼食後、身を清めた紗香は聖堂の祭壇前にいた。
これから、ここで。昨日のようなことを。
不安から、ちらりと窺うようにケイトを見上げる。彼は紗香を安心させるように微笑んで、それから紗香をふわりと抱き上げた。
「きゃ!?」
驚きに声を上げると、すとんと祭壇の上に下ろされる。清潔そうな布が被せられてはいるが、その下は石なのだろう。ひやりとした冷たさが肌に染みる。
「あ、あ、あの」
祭壇とは、果たして座って良いところなのか。いや、そんなはずはない。
「柔らかなベッドでなくて申し訳ありません。ですが、ここは聖なる儀式を行う場ですから」
かぁっと顔が赤くなる。ベッドでなくて、ということは。本来はベッドで行うようなことを、この祭壇で?
祭壇はそれなりの大きさがあり、腰掛けた状態から寝ころんでしまっても、落ちない程度には広かった。
「か、神様のいる場所でそんなの、罰当たりなんじゃ」
「まさか。サヤカ様は聖なるご身分ですから。貴方が祭壇にいらっしゃることは、何らおかしいことではありません」
そうだろうか。紗香は口には出さずに、疑問を抱いた。
司祭は、祭壇の前にいるものだ。祭壇の、上にいるのは。あるのは。それは、きっと。
「ああ、来ましたね」
聖堂の扉が開く音がして、どきりと心臓が跳ねた。視線を向ければ、一人の騎士が入ってくるところだった。
彼は迷いなく祭壇まで来て、紗香の前で膝をついた。
「お初にお目にかかります、聖女様。騎士レナードと申します。本日は、私がお力を賜ることとなりました。聖女様にはご負担をおかけしますが、精一杯努めさせていただきますので、何卒ご容赦ください」
ひどく丁寧な挨拶に、紗香は少しだけ力を抜いた。
短く切り揃えられた黒い髪。同じ色の瞳は穏やかな感情を湛えていた。顔つきは真面目を体現しているかのようで、この人が乱暴なことをするとは思えなかった。
「サヤカ様、御御足を」
「え?」
「そのままでは、レナードが触れられません」
かっと顔に熱が集まる。つまりこれは、足を開け、と言われているのだ。
おずおずと閉じた膝を離そうとするものの、なかなか決心がつかない。だってこの薄いドレスの下には、大事な場所を遮る物が何もない。
「本日は初日ですから。私がお手伝いいたしますね」
「え、きゃぁっ!」
やんわりと、しかし力強く。横から手を伸ばしたケイトが、片足を抱え上げて、片膝を立てるようにして祭壇の上に乗せた。
隠されていた秘所が露わになり、ごくりとレナードの喉が鳴る。
「それでは、聖女様。……失礼いたします」
ケイトが抱えているのとは反対の足、その柔らかな太ももを片手で押さえて。レナードはもう片方の手で、確かめるようにそっと閉じた割れ目をなぞった。
「っ!」
普段人に触れられることない場所への感触に、ぴくりと紗香の体が跳ねる。
「ああ、失礼しました。いきなり指では痛かったですか?」
「いえ、そういうわけじゃ」
「ではまずは……こちらで」
レナ―ドが足の間に顔を近づける。薄く唇が開いて、その間から赤い舌が伸びたのを目にすると、紗香は羞恥から目を逸らした。
「ひぁ……っ」
見ないようにしても、感覚はむしろはっきりしてしまう。
下から上に、なぞるように丁寧に舐め上げる分厚い舌。何度かそれを繰り返すと、閉じた割れ目を開かせるように、内側へと割って入る。
「あ、あんっ、んぅ……っ」
くすぐったいような、じれったいような感触に、思わず身を捩る。じわじわと下腹部が熱を持って、嫌でも淫らな行為を自覚してしまう。
「濡れてきましたね、良かった」
嬉しそうなレナードの言葉に、泣きそうになる。知らない男の人に、こんな場所で、こんな風にされて、感じている。
「サヤカ様。レナードは紳士です。どうぞ、楽にして体をお任せください。素直に、感じるままに。そうすることが、我らにとっても喜びです」
紗香の内心を見透かしたように、ケイトが囁く。そうだ、これは必要なことなのだ。彼らには、紗香の蜜が必要なのだから。そうしなければ、ならないのだから。決して、欲に負けたわけじゃない。
「ひゃぁん!」
レナードの高い鼻が充血し始めた秘芯に当たり、思わず声が上がる。それを聞いたレナードが、ふっと微笑んだ。
「ここがお好きですか?」
とんとん、と指の腹で叩かれて、腰が震える。
「や、ちが」
「聖女様。どうぞ、素直なお言葉をくださいませ。多くの蜜が欲しいというのもありますが……聖女様にも、気持ち良くなっていただきたいのです。せめてお務めが、貴方にとって辛いものとならないように」
そろりとレナードの顔を窺う。彼の表情には、嫌味なところが一つもない。本心から、そう思っているようだった。
「ここを、愛でても?」
再度秘芯を撫でるレナードに、紗香は顔を真っ赤にして逡巡しながらも、やがて小さく頷いた。
答えを得たレナードが、ふるふると震えるそこに舌を這わせる。
「んあっ」
強い刺激に大きな声が上がるも、舌は止まらない。僅かに顔を覗かせる芽をほじくり出すようにして、ぐりぐりと舌先で抉られる。
「あ、ああっ! ひぅ、んんっ」
とろとろと、蜜が溢れ出す。それをレナードが音を立てて啜った。
「これは……なるほど。どんな薬よりも効きますね」
恍惚とした表情でレナードが零した。紗香には全くわからないが、昨日のケイトといい、彼らには摂取した時点でその効能がわかるようだった。
レナードは零れる蜜をすくって、すっかり膨らんだ芽に擦りつける。
「んうっ」
舌とは違う指での刺激に、紗香が体を跳ねさせた。
「これほど濡れていれば、痛みはないかと思いますが……。お辛くないですか?」
「は、はい……、ぁ、だい、じょうぶで、す……っ」
辛くはない。辛くはないが、指の腹で撫でさすられると、腰が揺れるのを止められない。
肯定の返答を聞いたレナードは、そのまま指での刺激を続けて、湧き出す蜜を夢中で舐め取った。
もっともっとと追いかけるように舌が蜜口に差し込まれ、中まで舐められると、その奥がきゅんと切なくなる。
「あっ、はぁ……っ、んぁ、あ、うあっ」
快楽に身を捩る紗香を、ケイトが見ている。その視線に、ますます体が昂っていくのがわかった。高まっていく紗香の様子を察して、レナードが指を速める。
「あっ! や、あ、だめっそれ、あ、ああああっ!」
きゅう、と秘芯を押し潰されて、紗香はそのまま上り詰めた。やがてゆるゆると体が弛緩して、急激に疲労感が襲う。
顔を離したレナードが、ぺろりと唇を舐めた。その姿がいやに官能的で、ずくずくと腹の奥が疼く。
「お疲れ様でした、聖女様。貴方のご慈悲に、最大限の感謝を」
頭を下げたレナードに、紗香はぼうっとした様子で頷くことしかできなかった。
その後レナードは、冷たい液体に浸した清潔な布で、丁寧に足の間を拭った。液体はただの水ではなく、消毒作用のあるものらしかった。
処置が終わると、再度レナードは丁寧に礼を述べて、聖堂を出ていった。
やっとお務めとやらが終わったのだ、と紗香はほっと息を吐く。
「お疲れ様でした、サヤカ様」
「ケ、ケイトさん」
冷静になってから顔を合わせると、この人にずっと乱れた姿を見られていたのだ、という実感が襲ってきて、紗香は羞恥と気まずさで目を逸らした。
「あ、あの。ケイトさんは、護衛なんですよね?」
「ええ、そうですよ」
「その、お務めの間、聖堂の外にいてもらうわけにはいかないのでしょうか。中にはわたしとお相手の騎士さんしかいないわけですし、何かあればすぐわかるのでは」
控えめに提案した紗香に、ケイトは困ったように眉を下げた。
「それは……申し訳ありませんが、承服いたしかねます。昨日も申し上げましたが、護衛の役割はサヤカ様に乱暴を働く者が出ないように見張りを兼ねています。いくら騎士といえども、サヤカ様と二人きりで儀式に及んでいれば、気が昂って儀式以上のことをしようとする輩が出ないとも限りません。レナードは分をわきまえておりますが、中には血気盛んな若い者もおりますので」
ケイトの言葉に、紗香は俯いた。ケイトの言う通りだ。
レナードは紳士だったが、若い男性があのような行為に耽っていれば、うっかりその先を求める者は出るかもしれない。仲間の騎士が見張っていることは、それだけで抑止力になるだろう。万が一の時には、力尽くで止めてもらえる。紗香では、無理やり襲われたら抵抗できない。口を塞がれたら、悲鳴も届かないだろう。それを考えれば、護衛は確かに側にいる必要がある。
けれど、頭では必要だとわかっていても、痴態をただじっと見られている、というのは、紗香の羞恥心を大いに刺激した。
慣れるしかないのだろうか、とそっと溜息を吐く。
「サヤカ様。お体はそろそろ落ち着かれましたか?」
「え? えぇと……そう、ですね」
冷たい薬液で火照った場所を静め、会話をしながら少し時間を置いて、気分も落ち着いてきた。
そろそろ聖堂を出るのだろうか、と祭壇から降りようとすると。
「では、次の者を呼びますね」
「……次?」
予想外の言葉に、紗香は目を丸くした。
「さっきので、終わりなんじゃ……」
「いえ、さすがに一日に一人では間に合いませんので。だいたい五人ほど組ませていただいております」
「五人……!?」
「勿論、サヤカ様の体調に合わせて調整いたしますが……最低でも、三人は確保していただきたいです」
絶望的な気分になった。こんな風に、ノルマを課されるものだとは。
考えてみれば当然だ。騎士団とは、集団なのである。魔物の討伐に向かうとなれば、当然複数で行動する。その内の一人だけが祝福を受けている、というのもどうなのか。
効果がどの程度続くものなのかもわからない。レナードは薬、と口にしていたが、これが増強剤のようなものだとしたら、定期的に全員に行き渡るようローテーションするのが合理的だろう。
だとしても。それは騎士団の都合であって、サヤカの気持ちは全く考えられていない。
後退るように体が動いて、ひやりと冷たい石の感触を思い出した。
祭壇。そこに座っている自分。――いや、載せられた、自分。
祭壇に置かれるものは、供物だ。これは、生贄と同じだ。
紗香は、この国に捧げられたのだ。
どれだけ優しい言葉をかけられても。どれだけ丁寧に扱われても。結局のところ、それは道具のメンテナンスと変わらない。より良い働きをするように。より良い収穫ができるように。
「サヤカ様。次の者が参りましたよ」
さぁ、と促されて、紗香は聖堂の入口へと目を向けた。
扉の音が、広い聖堂内に響いた。
「……おはよう……ございます」
自分を取り囲むメイド達の姿に、ああ、やはり夢などではなかった、と紗香は落胆した。
自分でできる、という抵抗も虚しく、メイド達に甲斐甲斐しく身支度を整えられる。服装はやはり昨日と同じナイトドレスのようなゆったりとした白の礼装で、下着もなかった。昨日着せられたのは休むためだから、ではなく、どうやらこれが聖女としての正装らしかった。
朝食は食べに行くまでもなく、なんと部屋まで運んでもらえた。なんという至れり尽くせり。ダメ人間になりそう。
食後の紅茶を飲んで、そのまままったりとしてしまいそうなところ、そうもいかないらしい。聖女としてのお務めを、と言われ、自然体が強張る。
昨日の出来事が頭を過ぎって、首を振った。まさかそんな。朝からあんなこと、あるわけがない。
メイドに促され部屋を出ると、扉の横に待機していたケイトが一礼する。
「おはようございます、サヤカ様」
「お、おはよう、ございます。ケイト……さん」
騎士団長、という立場を考えれば、様付けするべきだろうか、と紗香は一瞬迷った。しかし、自分が様付けで呼ばれていることを考えると、ケイトを様付けで呼ぶのもためらわれた。
その一瞬の間をどう取ったのか、ケイトはふわりと笑った。
「私のことは、どうぞケイトとお呼びください」
「ケイトさん、ケイトさんで!」
呼び捨てはさすがに無理がある。慌てたように連呼した紗香に、ケイトは軽く笑った。朝から眩しい。
ケイトに護衛されながら、午前中は城内を案内された。食堂、厨房、浴室、衣装室。図書室、娯楽室、温室、中庭。そして騎士団関連の執務室、詰所、訓練所など。基本的には聖女が立ち入ってはいけない場所はないが、王族や貴族が出入りする場所にはなるべく近寄らない方がいいこと、必ず護衛の騎士と共に行動することを言い含められた。
そして最後に案内されたのが。
「こちらが、聖堂になります」
厳かな建物に、紗香が息を呑む。昨日は混乱により周囲を詳細に観察する余裕がなかったが、それでもぼんやり覚えている。ここは、紗香が召喚された場所だ。自然、体が固くなる。
「ここは、午前中は司祭様がおり、通常の礼拝に使用しています。サヤカ様が立ち入ることはないでしょう」
「午前中は? では、午後は」
「午後は、サヤカ様のお務めに使用します」
どくりと心臓が嫌な音を立てた。
「午前中はこちらの世界のことを学んでいただくお時間とします。お疲れの時には、お休みいただいても構いません。ですが午後は、必ずこちらの聖堂で聖女としてのお務めを果たしていただきます」
「それ……は、わたしに、拒否権、とか」
「申し訳ありません。サヤカ様は、聖女として身分を保証されております。お務めを果たしていただけないのであれば、お役目放棄と見なし、残念ながら国から追放となります」
「え!? 追放!?」
「聖女でなければ、異界人は異端者ですから……。脅威となる可能性がある以上、国に置いておくわけにはいかないのです」
「そんな……」
確かに、協力すると言ったのは紗香だ。でもそれは、まさか聖女の務めがあんな内容だとは思わなかったからだ。
勝手に呼び出しておいて、要求に応えなければ放り出すとは。待遇は良いが、生死を握られているとなれば、これは体のいい奴隷ではないか。
暗い顔で俯く紗香に、ケイトは膝をついて手を取った。
「サヤカ様。お気持ちはお察しいたします。ですが、貴方にしかできないことなのです。我々も、できる限り望みは叶えます。サヤカ様にご不快な思いはさせません。ですから、どうか」
「や、やめてください。ケイトさんが悪いわけじゃないんですから」
「しかし」
「わかりました、わかりましたから。一度、引き受けたことですし……それしか、ないのなら。ちゃんと、やりますから」
ごねたところで、変わらないのだ。ならばせめて。この心優しい人の顔を、曇らせたくない。
サヤカが帰れないのは、ケイトのせいではない。このルールはケイトが作ったものではない。ケイトは、サヤカがこの世界に召喚されてからずっと、サヤカを気遣ってくれている。
だから自分も、この人を気遣ってあげたい。そう思って、紗香は精一杯の虚勢で微笑んだ。
+++
昼食後、身を清めた紗香は聖堂の祭壇前にいた。
これから、ここで。昨日のようなことを。
不安から、ちらりと窺うようにケイトを見上げる。彼は紗香を安心させるように微笑んで、それから紗香をふわりと抱き上げた。
「きゃ!?」
驚きに声を上げると、すとんと祭壇の上に下ろされる。清潔そうな布が被せられてはいるが、その下は石なのだろう。ひやりとした冷たさが肌に染みる。
「あ、あ、あの」
祭壇とは、果たして座って良いところなのか。いや、そんなはずはない。
「柔らかなベッドでなくて申し訳ありません。ですが、ここは聖なる儀式を行う場ですから」
かぁっと顔が赤くなる。ベッドでなくて、ということは。本来はベッドで行うようなことを、この祭壇で?
祭壇はそれなりの大きさがあり、腰掛けた状態から寝ころんでしまっても、落ちない程度には広かった。
「か、神様のいる場所でそんなの、罰当たりなんじゃ」
「まさか。サヤカ様は聖なるご身分ですから。貴方が祭壇にいらっしゃることは、何らおかしいことではありません」
そうだろうか。紗香は口には出さずに、疑問を抱いた。
司祭は、祭壇の前にいるものだ。祭壇の、上にいるのは。あるのは。それは、きっと。
「ああ、来ましたね」
聖堂の扉が開く音がして、どきりと心臓が跳ねた。視線を向ければ、一人の騎士が入ってくるところだった。
彼は迷いなく祭壇まで来て、紗香の前で膝をついた。
「お初にお目にかかります、聖女様。騎士レナードと申します。本日は、私がお力を賜ることとなりました。聖女様にはご負担をおかけしますが、精一杯努めさせていただきますので、何卒ご容赦ください」
ひどく丁寧な挨拶に、紗香は少しだけ力を抜いた。
短く切り揃えられた黒い髪。同じ色の瞳は穏やかな感情を湛えていた。顔つきは真面目を体現しているかのようで、この人が乱暴なことをするとは思えなかった。
「サヤカ様、御御足を」
「え?」
「そのままでは、レナードが触れられません」
かっと顔に熱が集まる。つまりこれは、足を開け、と言われているのだ。
おずおずと閉じた膝を離そうとするものの、なかなか決心がつかない。だってこの薄いドレスの下には、大事な場所を遮る物が何もない。
「本日は初日ですから。私がお手伝いいたしますね」
「え、きゃぁっ!」
やんわりと、しかし力強く。横から手を伸ばしたケイトが、片足を抱え上げて、片膝を立てるようにして祭壇の上に乗せた。
隠されていた秘所が露わになり、ごくりとレナードの喉が鳴る。
「それでは、聖女様。……失礼いたします」
ケイトが抱えているのとは反対の足、その柔らかな太ももを片手で押さえて。レナードはもう片方の手で、確かめるようにそっと閉じた割れ目をなぞった。
「っ!」
普段人に触れられることない場所への感触に、ぴくりと紗香の体が跳ねる。
「ああ、失礼しました。いきなり指では痛かったですか?」
「いえ、そういうわけじゃ」
「ではまずは……こちらで」
レナ―ドが足の間に顔を近づける。薄く唇が開いて、その間から赤い舌が伸びたのを目にすると、紗香は羞恥から目を逸らした。
「ひぁ……っ」
見ないようにしても、感覚はむしろはっきりしてしまう。
下から上に、なぞるように丁寧に舐め上げる分厚い舌。何度かそれを繰り返すと、閉じた割れ目を開かせるように、内側へと割って入る。
「あ、あんっ、んぅ……っ」
くすぐったいような、じれったいような感触に、思わず身を捩る。じわじわと下腹部が熱を持って、嫌でも淫らな行為を自覚してしまう。
「濡れてきましたね、良かった」
嬉しそうなレナードの言葉に、泣きそうになる。知らない男の人に、こんな場所で、こんな風にされて、感じている。
「サヤカ様。レナードは紳士です。どうぞ、楽にして体をお任せください。素直に、感じるままに。そうすることが、我らにとっても喜びです」
紗香の内心を見透かしたように、ケイトが囁く。そうだ、これは必要なことなのだ。彼らには、紗香の蜜が必要なのだから。そうしなければ、ならないのだから。決して、欲に負けたわけじゃない。
「ひゃぁん!」
レナードの高い鼻が充血し始めた秘芯に当たり、思わず声が上がる。それを聞いたレナードが、ふっと微笑んだ。
「ここがお好きですか?」
とんとん、と指の腹で叩かれて、腰が震える。
「や、ちが」
「聖女様。どうぞ、素直なお言葉をくださいませ。多くの蜜が欲しいというのもありますが……聖女様にも、気持ち良くなっていただきたいのです。せめてお務めが、貴方にとって辛いものとならないように」
そろりとレナードの顔を窺う。彼の表情には、嫌味なところが一つもない。本心から、そう思っているようだった。
「ここを、愛でても?」
再度秘芯を撫でるレナードに、紗香は顔を真っ赤にして逡巡しながらも、やがて小さく頷いた。
答えを得たレナードが、ふるふると震えるそこに舌を這わせる。
「んあっ」
強い刺激に大きな声が上がるも、舌は止まらない。僅かに顔を覗かせる芽をほじくり出すようにして、ぐりぐりと舌先で抉られる。
「あ、ああっ! ひぅ、んんっ」
とろとろと、蜜が溢れ出す。それをレナードが音を立てて啜った。
「これは……なるほど。どんな薬よりも効きますね」
恍惚とした表情でレナードが零した。紗香には全くわからないが、昨日のケイトといい、彼らには摂取した時点でその効能がわかるようだった。
レナードは零れる蜜をすくって、すっかり膨らんだ芽に擦りつける。
「んうっ」
舌とは違う指での刺激に、紗香が体を跳ねさせた。
「これほど濡れていれば、痛みはないかと思いますが……。お辛くないですか?」
「は、はい……、ぁ、だい、じょうぶで、す……っ」
辛くはない。辛くはないが、指の腹で撫でさすられると、腰が揺れるのを止められない。
肯定の返答を聞いたレナードは、そのまま指での刺激を続けて、湧き出す蜜を夢中で舐め取った。
もっともっとと追いかけるように舌が蜜口に差し込まれ、中まで舐められると、その奥がきゅんと切なくなる。
「あっ、はぁ……っ、んぁ、あ、うあっ」
快楽に身を捩る紗香を、ケイトが見ている。その視線に、ますます体が昂っていくのがわかった。高まっていく紗香の様子を察して、レナードが指を速める。
「あっ! や、あ、だめっそれ、あ、ああああっ!」
きゅう、と秘芯を押し潰されて、紗香はそのまま上り詰めた。やがてゆるゆると体が弛緩して、急激に疲労感が襲う。
顔を離したレナードが、ぺろりと唇を舐めた。その姿がいやに官能的で、ずくずくと腹の奥が疼く。
「お疲れ様でした、聖女様。貴方のご慈悲に、最大限の感謝を」
頭を下げたレナードに、紗香はぼうっとした様子で頷くことしかできなかった。
その後レナードは、冷たい液体に浸した清潔な布で、丁寧に足の間を拭った。液体はただの水ではなく、消毒作用のあるものらしかった。
処置が終わると、再度レナードは丁寧に礼を述べて、聖堂を出ていった。
やっとお務めとやらが終わったのだ、と紗香はほっと息を吐く。
「お疲れ様でした、サヤカ様」
「ケ、ケイトさん」
冷静になってから顔を合わせると、この人にずっと乱れた姿を見られていたのだ、という実感が襲ってきて、紗香は羞恥と気まずさで目を逸らした。
「あ、あの。ケイトさんは、護衛なんですよね?」
「ええ、そうですよ」
「その、お務めの間、聖堂の外にいてもらうわけにはいかないのでしょうか。中にはわたしとお相手の騎士さんしかいないわけですし、何かあればすぐわかるのでは」
控えめに提案した紗香に、ケイトは困ったように眉を下げた。
「それは……申し訳ありませんが、承服いたしかねます。昨日も申し上げましたが、護衛の役割はサヤカ様に乱暴を働く者が出ないように見張りを兼ねています。いくら騎士といえども、サヤカ様と二人きりで儀式に及んでいれば、気が昂って儀式以上のことをしようとする輩が出ないとも限りません。レナードは分をわきまえておりますが、中には血気盛んな若い者もおりますので」
ケイトの言葉に、紗香は俯いた。ケイトの言う通りだ。
レナードは紳士だったが、若い男性があのような行為に耽っていれば、うっかりその先を求める者は出るかもしれない。仲間の騎士が見張っていることは、それだけで抑止力になるだろう。万が一の時には、力尽くで止めてもらえる。紗香では、無理やり襲われたら抵抗できない。口を塞がれたら、悲鳴も届かないだろう。それを考えれば、護衛は確かに側にいる必要がある。
けれど、頭では必要だとわかっていても、痴態をただじっと見られている、というのは、紗香の羞恥心を大いに刺激した。
慣れるしかないのだろうか、とそっと溜息を吐く。
「サヤカ様。お体はそろそろ落ち着かれましたか?」
「え? えぇと……そう、ですね」
冷たい薬液で火照った場所を静め、会話をしながら少し時間を置いて、気分も落ち着いてきた。
そろそろ聖堂を出るのだろうか、と祭壇から降りようとすると。
「では、次の者を呼びますね」
「……次?」
予想外の言葉に、紗香は目を丸くした。
「さっきので、終わりなんじゃ……」
「いえ、さすがに一日に一人では間に合いませんので。だいたい五人ほど組ませていただいております」
「五人……!?」
「勿論、サヤカ様の体調に合わせて調整いたしますが……最低でも、三人は確保していただきたいです」
絶望的な気分になった。こんな風に、ノルマを課されるものだとは。
考えてみれば当然だ。騎士団とは、集団なのである。魔物の討伐に向かうとなれば、当然複数で行動する。その内の一人だけが祝福を受けている、というのもどうなのか。
効果がどの程度続くものなのかもわからない。レナードは薬、と口にしていたが、これが増強剤のようなものだとしたら、定期的に全員に行き渡るようローテーションするのが合理的だろう。
だとしても。それは騎士団の都合であって、サヤカの気持ちは全く考えられていない。
後退るように体が動いて、ひやりと冷たい石の感触を思い出した。
祭壇。そこに座っている自分。――いや、載せられた、自分。
祭壇に置かれるものは、供物だ。これは、生贄と同じだ。
紗香は、この国に捧げられたのだ。
どれだけ優しい言葉をかけられても。どれだけ丁寧に扱われても。結局のところ、それは道具のメンテナンスと変わらない。より良い働きをするように。より良い収穫ができるように。
「サヤカ様。次の者が参りましたよ」
さぁ、と促されて、紗香は聖堂の入口へと目を向けた。
扉の音が、広い聖堂内に響いた。
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