お願いです!ワンナイトのつもりでした!

郁律華

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本編のおまけ編(エピローグ直後)

【おまけ~夜の話7~】朝とキスマーク(※R18)

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何度もお互いに果てて、ついに意識を失った清香を見て、笑う。
清香の頬には激しく抱いたせいか涙のあとが残っている。
そこに指を這わせて撫でると、とりあえず後処理しておくかと周りを見て、確かにやり過ぎたと琢磨は思った。
清香の体をタオルで清めて、自分も軽くシャワーを浴びてベッドへと戻る。
清香は相変わらず寝ている。
しっかりと抱き寄せてみると、清香も琢磨にすり寄ってきた。
「本当にかわいい。」
まだ夜中だし、抱いていたい気持ちもあったが、これ以上の無理はさせられない。
まだ始まったばかりなのだ。

もそして今回のことも清香は無意識に自分の気持ちを切り捨ててまで他のものを守ろうとする傾向が強かった。
いや、今回はある意味自分から逃げられた方が良かったのかもしれないが、もう逃がしてやる気持ちはない。
今度の異動ではこちらへと勤務地が変更にできそうだし、異動先の上司は同類だ。

「相本くんは大事なものが出来たようだね?なら、僕の下への異動を認めよう。」
「それは……」
「ああ、脅しじゃない。むしろ、喜ばしいことだ。なにせ僕らは手を引っ張ってくれる光がないと歩いていけないだろ?」
「そういう意味でしたか。」

食えない上司だが、代わりにと上司の秘密も教えていただいた。
これでイーブン。
後はこちらでまた仕事三昧になるだろう。
でも、清香の側にいられるのだ。何もかもこれからだ。


朝日の光が少しばかり見える。
私は以前の職場の習慣で早朝に一度目が覚めてしまう癖がついている。
朝か……なんか体が重い……見慣れた壁ではない…ん?
意識が覚醒してきて、周りをみると散々泣かされたベッドの上だった。体もドロドロだったはずがきれいである。
首の下から胸にかけて腕を回され、反対側の腕も私の腰から腹にかけて巻きついている。
寝返りも許さないくらいに背後からガッチガチである。
これ、動けませんね……。
足まで巻き付いてらぁ。抱き枕じゃないんだから。
でも、あの日の朝のようにはさせまいと無意識に琢磨がしているのだろう。
もう逃げるつもりは無いんだけどね。
ただし、夜のことは考えてもらわないと体力が持ちません。

時間も分からないため、近くに置いていた気がする時計をみようと手をのばす。
「んん……」
琢磨の声が耳元でする。
寝起きのお声も色っぽいことで。
でも、まだ完全には起きてないようだ。
覚醒する前の寝惚けた感じなのだろう。
頭を私の首もとに甘えるように擦り寄せられ、くすぐったい。
「ふふっ……」
思わず笑ってしまう。さて、今は本当に何時なのだろうか。
琢磨の腕が離すまいとギュッとさらに動く。
いや、逃げませんて。
その動かれたタイミングで私の胸が掴まれた。
……は?いや、なに朝からやってくれてんだ。
「琢磨?ちょっと……」
「んー……」
まだ寝惚けてる。いや、手がね?朝っぱらから……揉むな!こら!
 胸を揉むけしからん手を触ろうとすると、もう片方の手が太ももを触ってくる。
あかーん!
そちらの手がもっとダメだわ。そちらの手の方を止めようとしたときに、胸の先端に指が触れて弾かれる。
「あっ……」
まずい、何を感じてしまってるんだ!でも、揉まれている方の胸の先端は立ち上がってくる。
指の間で胸の先端をつままれ、ゆっくりと揉まれる。
「はっ……琢磨!ちょっと!起きてるでしょ!ああ!」
強く胸の先端を挟まれ、中指と薬指で刺激される。
「きゃ!あん!」
「おはよう。朝からイイ声ありがとう。気持ちいい?」
「感じちゃう、から!止まって!」
「まだ6時だし、チェックアウトは11時だから大丈夫。」
何も大丈夫ではない!
太ももを撫でていた手が内側に入ってきそうになり、慌ててその上に手を重ねる。
うう、腕の筋肉がよろしいですね…。
内腿から股にかけてゆっくりと腕が往復を繰り返す。
夜に散々泣かされたのを体が思い出してくる。
「琢磨、これ以上は……ひゃ!」
首もとにチリッとした痛みが走る。
「ん、キレイについた。」
ま、まさか……キスマークってやつか!そんなに独占欲あったのか!
「ひょええ…」
「さて、選択肢をあげる。俺にも清香からキスマークをつけて優しく一回抱かれるか、俺にキスマークをつけずに激しく抱かれるか。どっちがいい?」
「どっちにしても抱くんかい!」
最低な二択だった。
「そりゃあね?だって今日は戻らなきゃいけないし、そしたら暫く会えないから。で、どっち?」
「くっ……キスマークつけますとも!でも、女の朝の準備には時間がかかるから絶対一回だけ!」
「分かった。じゃあ、俺の首にもつけて?」
女に二言があってはならない。ここは、いざ!
琢磨の首筋に唇を寄せて吸い上げる。
どうよ!……あれ?

「ねえ、琢磨……」
「うん?」
「キスマーク、つかない……どうするの?」
「唐突なかわいいの暴力をしないでくれ……」

琢磨が顔を手で覆ってそのまま上を向いた。いわゆる尊いポーズである。
え、なんかした?
とりあえずもう一回首筋に吸い付いてみるもののやはりつかない。
「あー、吸う力が弱いんだって……なんなら噛んでもいいけど。」
「いや、さすがにそれは……」
「じゃあ、ここでいいから…で、繰り返し吸ってごらん?」
琢磨が鎖骨の下を指差してきた。うっ、胸筋が薄くだけど、バランスよくついててよろしいですね。
指差されたところに唇を寄せ、何回か肌を吸い上げてみたところうっすらと痕がついた。
「琢磨!ついたよ!」
思わず笑顔で上を向くと、また尊いポーズされた。なんでや?
「一回だけ……無理……俺の理性……無理……」
「た、琢磨?」
「かわいいの暴力反対……俺の理性……」
なんかブツブツ言ってるが、時間は有効だ。女は度胸、おっしゃこい!
「はい、一回だけどーぞ!」
腕を広げて、こいやあああ!って待ち構えてみた。
「くっそ……」

押し倒され、胸元を愛撫されながら、割れ目を撫でられる。
「んっ!」
「乾いちゃったか。」
そういわれると耳を食まれる。昨晩のですっかり私の弱点がお気に入りである。ぴちゃぴちゃとなめられる音が聞こえてそれだけでビクビクと体が震える。
「もう一回濡らそうな?」
熱い息をふうとかけられてゾワと肌が粟立つ。
「ひゃあ……ふっ!んん!」
口の中を琢磨の舌によって蹂躙される。ゆっくりと舌先をからめられたり、しごかれたりと忙しないが、気持ち良くて体の力が抜けてくる。
「はっ……」
琢磨の唇が離れると、私の口の回りを舐められたり、首筋を舌先でなぞられる。
指先はくるくると胸の周りをを撫でるが、快感を高めるだけ。
右手が再度下腹部の方へと滑る。
「少し濡れてきたな。」
「言わないで……」
琢磨がふっと目を細めて笑うと耳もとに唇を寄せる。
「ほら、清香、言わないと、ね?」
「うっ……」
左手の指先が胸の先を掠める。そのまま人差し指で軽く押されたり撫でられたりするが、もどかしさを高めるだけ。
「琢磨、気持ちよくして……」
「りょーかい!」
ニヤリと笑うと、そのまま胸の先を摘ままれ、コリコリと弄られる。
「あああぁあ!」
待ち望んだ快感に思わず背中が反ってしまう。
「こっちもよくしてあげる。」
秘芽の皮を向かれてそのまま指で触れられる。それだけで腰に衝撃が走った。
「ああっ!」
秘芽を優しく撫でながら蜜が溢れてきたのを確認すると、そのまま秘芽と胸先を同時に摘ままれる。
「ひゃあ、ああああ!」
軽くイってしまった。

「清香、清香はイイコだよね?なんでイくって言わなかったの?」
「あっ……」
蜜の溢れる入り口を擦られながら琢磨に言われる。
「少しお仕置きだね?」
「やっ、た、助け……」
「だーめ、ちゃんと気持ちよくしてあげるから。ただ、分かってもらうだけだよ?」
「ひいっ」
笑顔でそういう琢磨はまるで死刑宣告を言うようだった。

私の入り口に琢磨は自身を擦り付けるとそのままゆっくりとナカに入れてきた。
ただ、入れる速度が遅いのだ。まるで私のナカに琢磨の形を覚えさせているような感覚に陥る。
「あっ……あああっ!……おそい、よお……」
「ちゃーんと、俺のカタチ、覚えなきゃでしょ?」
「昨日、散々して、覚えたあ…」
「まだ。もっとしっかり覚えて。」
「ふっ…はやく、きてよお…」
「だーめ。」
琢磨は私の弱いところを押し付けるように押し入ってくる。
そして緩く遅く突いてくるのだ。
「はあああ……んっ……」
もどかしい。もっと、夜の時のように、ほしい。
思わず私の腰が動いてしまう。
強請ってしまう私の声が甘ったるくて、頭の片隅にいる冷静な私が驚いてしまう。
それでも、止められない。
「もっと……ちゃんと、してぇ……」
「ちゃんと入れてるよ?それに優しくゆっくりしてるでしょ?」
優しく顔にキスの雨を降らせてくるが、足りない。
思わず首に手を回して私から琢磨の口を塞ぐ。
「や、なの…夜のときみたい、に、してよぉ…奥、突いて…」
「くっ……イイコ。」
一度、浅めに引き抜かれると奥まで一気に琢磨が入ってきた。
「あああっ!イくうう!」
その衝撃だけで快感が弾けて、瞼に光が散る。
「まだ、だからな!」
そのまま私の腰をつかまれて追い込まれていく。朝から肌のぶつかり合う音と水音が卑猥に響く。それだけで耳が犯されてる気持ちだ。
「イってる!イってりゅ!ひあ!また!イく!あっ!」
「はっ!清香!」
「ああぁぁぁあ!イくうううう!」
「くっ………!」
ゴム越しに琢磨が白濁を吐き出すと同時に私の体が震えてた。
荒い息をつく琢磨が私を抱き締めるが、ビクリビクリと震えるからだが止まらない。
「はあっ……は……」
「清香……」
優しく労るようにキスをされて、そのキスがとても幸せだった。

「結局激しかった。」
「清香もねだったでしょ。」
「そ、そうだけど……」
ゴムの処理を済ませる琢磨に恨めしげに思わず言ってしまった。
朝からするとは思ってなかったんだよ!
「シャワー浴びておいで。」
「うん。」
琢磨にそういわれてベッドから立ち上がろうとするも、へたりと床に座り込む。
「え?」
「あー。清香、ごめん……」
「えええええええ!」
私の腰が抜けてて立てなくなってました。



散々な朝であるが、まあ、結局は幸せなので良しとしましょう!
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