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本編
おつまみは玉子焼きで(本編エピローグ)
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それから。
和人は宣言通り少し飲んだ後に彼女に会いに行くらしく、私らのやり取りをつまみに飲んでいた。
「桐川さんがここまで逃げ道無くされて、慌ててるの初めて見たから面白いなー。いつもは飄々と危なくなったらスタコラ逃げつつ優位にたてるように手を打つのに、逃げ道なくすとはさすがは俺の悪友。」
「手伝って私を罠にはめたくせに。」
ビールを飲み、和人が頼んだ唐揚げを強奪しつつ、和人の悪態をつく。
もはや私は開き直るしかない。
「いやー、昔からの付き合いだし、桐川さんも身にしみて分かったでしょう?それに、想定もできただろうに……それでも来たってことはさ?」
「だって……こんなになるの見たことなかったし……」
暗にお前も罠にはまる気があったんだろと和人が言ってくるものの、むしろ逃亡したかったとは言えない。
そして、いつものやり取りでこんなに追い詰められることなんてなかったのも事実であり、油断もしていた。
「えー?俺はコイツが嘘が上手いって散々言ったよ?」
「和人も嘘は上手だろ?しかも情報収集はお手のもののくせに。」
琢磨は私の手を解放して、ジャケットを脱ぎ、ビールを飲む。
相変わらずいい筋肉め。
というか、スーツなら今日も仕事で駆り出されてたのか。
……ネクタイ緩めながら、腕捲りは反則です。
やめなさい、今すぐに。けしからん。
「優花ちゃんもここにいたらなぁ…」
優花の笑顔が恋しい。
ここにはこわい人が多いのである。癒やしがほしい。
「東城さんは喜んでこっちの掩護射撃してきそうだけどね。だって、さりげなく鋭い一言とかしてくるし。」
「優花ちゃん……君の一言は今の私にはキツそうだからな、今度だな!」
和人の指摘が正しい気がして何も言えなくなった。
優花は優しいが、たまに心に即死の一撃を笑顔で言うことがある。
今の私にそれは辛い。
心の中の優花が素直じゃないねと笑顔で言ってくる。静まりたまえ、静まりたまえ。
お酒のペースは落としながら、この間の二の舞は勘弁したいところなのでメニュー表を手に取る。
こうなったら和人のいるうちに、酔いが回らないよう先手を打つのだ。
「卵焼きとお魚のカルパッチョ頼むけど、他に何かいる?」
「いや、いい。」
「俺も彼女に会いに行くために長居しないから、いらない。」
「はいはい…すみませーん!」
店員さんに注文を頼む。
さっきのビールを待ってきてくれた店員さんだ。
本当にビールのタイミングは重要だから気をつけてください。
「んで、桐川さんはいつから琢磨のこと好きになってたの?」
ビールを口に含んでなくて良かったが、箸は落としそうになった。
ギリギリ落とさなくてセーフである。
「い、言って何になるの!」
「いやー、知りたくなるものじゃん?で?俺が紹介してからどれくらいして?」
「和人、俺の楽しみを取らない。」
楽しみって何ですか。
これから更に追求されるんですか。
私はお酒飲み終わったらさっさと帰りたいんです。
心のダメージがとんでもないことになってるんです。
「えー!まあ、いいや。俺は同窓会でお前をからかうネタ出来たもんな!」
「和人と同じように彼女の自慢をすればいいんだろ?頭のいいかわいい彼女ができたって。」
「おっと、そうくるか。ま、いいんじゃない?」
私の知らないところで何かが拡散されるのか。
恥ずかしいので勘弁してほしい。
勝負に負けても生き残れば勝ちではなかった。
負けたらゲームオーバーだった。
頼んだ料理を片付けながら遠い目をする。
「んじゃ、俺はそろそろ行くわ。はい、お金。」
和人がお札を数枚テーブルに置き立ち上がる。
「後は2人でお楽しみにー。また話そうな!琢磨、俺からの久しぶりの手回しちゃんとやれよー!」
「感謝してる。」
にこやかに和人を見送る琢磨。
ちらりと私と琢磨のジョッキを見れば、ビールの残りはまだ半分以上ある。
まずい。
しかし、ここのお店のジョッキ、本当に大きいな!
すぐの逃亡はできそうにない。
和人が去ったのを確認して、私は思わずテーブルに突っ伏す。
「勘弁して……」
「無理。」
降伏宣言をした私の頭を撫でる琢磨の手は優しい。
その手に甘えてしまいそうになるのを堪える。
これだけは、聞かなければ。
「本当に私でいいの?」
「足りない?」
今度は琢磨の右手が私の左手をつかむ。
次は私の左手が対象ですか。
「いや、そういう意味じゃなくて……だって、優花ちゃんのことをいいと思ってるんじゃとか考えてたし……それに私って美人でもかわいくもない普通の女だし……」
「まあ、東城さんはかわいいけど、俺が甘やかしてドロドロにしたいのは桐川さんだけだしね。それにメイクだってがんばってるし、かわいくなる努力をちゃんとしてて、俺からみたら他のやつにこれ以上かっさらわれないうちに閉じ込めとかないととは思ってる。」
「甘やかして?閉じ込め?」
とんでもない言葉が出てきた。
思わずテーブルから顔を上げる。
果たして、この人は酔っているのではないか?
お酒ってこわいなー?言えた義理じゃないけど。
私の左手に琢磨は指を絡ませる。
頼むから、そんなに大事そうに握ろうとしないで。
「そう。みんなに頼られるからって無茶して努力して、そして頼られると嬉しそうにする。
でも、本当は誰かに頼りたくて甘えたい桐川さん。媚びることが上手くできないのに、人間関係を上手くやろうとしては体を壊す危なっかしい桐川さん。」
「おやめください。それは、確かに事実なんだけど。体壊しがちだけど。」
この受け答えは酔ってない。
的確に私の痛い事実を突いてくる。
無茶して体を壊すのは昔からなのだ。
気付いたら高熱出したり、救急車も呼んだことがあって、それをみんなに事後報告したらメッセージアプリで説教されたけれども。
原因見抜かれてるとは思ってなかった。こわい。それなのに理解されてることに嬉しさがある私もこわい。
「器用そうなのに不器用で、とことん甘やかしたくなるんだよ。あの日、何回もかわいいって言ったのにまだ信じられない?」
テーブルから見上げた琢磨の笑顔が甘い。
喉がひゅっとなる。
糖分過多です!
勢いをつけて再度テーブルに突っ伏した。
ビールを何とか飲み終え、お会計を済ませる。
糖分過多な会話は精神の修行でした。
個室予約してたのもこれを見据えてだったんだな。
和人、覚えておけよ。
まあ、これでさっさと帰ることができるとお店を出てから歩こうとすると琢磨に手をとられた。
「このまま帰れると?」
「おう……もしかして、まさかの……」
「帰しません。」
いい笑顔だったもので反論できなかった。
仕方がない。好きなものはやっぱり好きなのだ。
理性の蓋はとうにどこかへ消え去った。
あの時の片想いも無駄ではなかったのだから、これからもこの想いを大事にしていくことにしますか。
素直に私はあの日と同じように腕につかまって歩く。
琢磨は少し驚いた顔をした後に、嬉しそうな笑顔を浮かべた。
私も笑顔を見せる。
周りの結婚ラッシュに私も加わるのかなんて分からないけど、今は幸せなのだ。それでいいじゃないか。
オタ活だって、まだまだ私はし足りないし、仕事だってようやく軌道に乗り始めたとこだ。
世間からの結婚の圧力よりもまずはこの私の新しい恋人に向き合ってみよう。
「イイコだから今日はたくさん誉めないとね?」
「耳もとでそういうことを言うんじゃありません!」
翌朝は起きるとギッチギチに抱きしめられていたために、逃亡出来ませんでした。
ワンナイトは失敗し、降臨させてしまった魔王に捕まりましたが、意外と悪くなかったです。
以上!
和人は宣言通り少し飲んだ後に彼女に会いに行くらしく、私らのやり取りをつまみに飲んでいた。
「桐川さんがここまで逃げ道無くされて、慌ててるの初めて見たから面白いなー。いつもは飄々と危なくなったらスタコラ逃げつつ優位にたてるように手を打つのに、逃げ道なくすとはさすがは俺の悪友。」
「手伝って私を罠にはめたくせに。」
ビールを飲み、和人が頼んだ唐揚げを強奪しつつ、和人の悪態をつく。
もはや私は開き直るしかない。
「いやー、昔からの付き合いだし、桐川さんも身にしみて分かったでしょう?それに、想定もできただろうに……それでも来たってことはさ?」
「だって……こんなになるの見たことなかったし……」
暗にお前も罠にはまる気があったんだろと和人が言ってくるものの、むしろ逃亡したかったとは言えない。
そして、いつものやり取りでこんなに追い詰められることなんてなかったのも事実であり、油断もしていた。
「えー?俺はコイツが嘘が上手いって散々言ったよ?」
「和人も嘘は上手だろ?しかも情報収集はお手のもののくせに。」
琢磨は私の手を解放して、ジャケットを脱ぎ、ビールを飲む。
相変わらずいい筋肉め。
というか、スーツなら今日も仕事で駆り出されてたのか。
……ネクタイ緩めながら、腕捲りは反則です。
やめなさい、今すぐに。けしからん。
「優花ちゃんもここにいたらなぁ…」
優花の笑顔が恋しい。
ここにはこわい人が多いのである。癒やしがほしい。
「東城さんは喜んでこっちの掩護射撃してきそうだけどね。だって、さりげなく鋭い一言とかしてくるし。」
「優花ちゃん……君の一言は今の私にはキツそうだからな、今度だな!」
和人の指摘が正しい気がして何も言えなくなった。
優花は優しいが、たまに心に即死の一撃を笑顔で言うことがある。
今の私にそれは辛い。
心の中の優花が素直じゃないねと笑顔で言ってくる。静まりたまえ、静まりたまえ。
お酒のペースは落としながら、この間の二の舞は勘弁したいところなのでメニュー表を手に取る。
こうなったら和人のいるうちに、酔いが回らないよう先手を打つのだ。
「卵焼きとお魚のカルパッチョ頼むけど、他に何かいる?」
「いや、いい。」
「俺も彼女に会いに行くために長居しないから、いらない。」
「はいはい…すみませーん!」
店員さんに注文を頼む。
さっきのビールを待ってきてくれた店員さんだ。
本当にビールのタイミングは重要だから気をつけてください。
「んで、桐川さんはいつから琢磨のこと好きになってたの?」
ビールを口に含んでなくて良かったが、箸は落としそうになった。
ギリギリ落とさなくてセーフである。
「い、言って何になるの!」
「いやー、知りたくなるものじゃん?で?俺が紹介してからどれくらいして?」
「和人、俺の楽しみを取らない。」
楽しみって何ですか。
これから更に追求されるんですか。
私はお酒飲み終わったらさっさと帰りたいんです。
心のダメージがとんでもないことになってるんです。
「えー!まあ、いいや。俺は同窓会でお前をからかうネタ出来たもんな!」
「和人と同じように彼女の自慢をすればいいんだろ?頭のいいかわいい彼女ができたって。」
「おっと、そうくるか。ま、いいんじゃない?」
私の知らないところで何かが拡散されるのか。
恥ずかしいので勘弁してほしい。
勝負に負けても生き残れば勝ちではなかった。
負けたらゲームオーバーだった。
頼んだ料理を片付けながら遠い目をする。
「んじゃ、俺はそろそろ行くわ。はい、お金。」
和人がお札を数枚テーブルに置き立ち上がる。
「後は2人でお楽しみにー。また話そうな!琢磨、俺からの久しぶりの手回しちゃんとやれよー!」
「感謝してる。」
にこやかに和人を見送る琢磨。
ちらりと私と琢磨のジョッキを見れば、ビールの残りはまだ半分以上ある。
まずい。
しかし、ここのお店のジョッキ、本当に大きいな!
すぐの逃亡はできそうにない。
和人が去ったのを確認して、私は思わずテーブルに突っ伏す。
「勘弁して……」
「無理。」
降伏宣言をした私の頭を撫でる琢磨の手は優しい。
その手に甘えてしまいそうになるのを堪える。
これだけは、聞かなければ。
「本当に私でいいの?」
「足りない?」
今度は琢磨の右手が私の左手をつかむ。
次は私の左手が対象ですか。
「いや、そういう意味じゃなくて……だって、優花ちゃんのことをいいと思ってるんじゃとか考えてたし……それに私って美人でもかわいくもない普通の女だし……」
「まあ、東城さんはかわいいけど、俺が甘やかしてドロドロにしたいのは桐川さんだけだしね。それにメイクだってがんばってるし、かわいくなる努力をちゃんとしてて、俺からみたら他のやつにこれ以上かっさらわれないうちに閉じ込めとかないととは思ってる。」
「甘やかして?閉じ込め?」
とんでもない言葉が出てきた。
思わずテーブルから顔を上げる。
果たして、この人は酔っているのではないか?
お酒ってこわいなー?言えた義理じゃないけど。
私の左手に琢磨は指を絡ませる。
頼むから、そんなに大事そうに握ろうとしないで。
「そう。みんなに頼られるからって無茶して努力して、そして頼られると嬉しそうにする。
でも、本当は誰かに頼りたくて甘えたい桐川さん。媚びることが上手くできないのに、人間関係を上手くやろうとしては体を壊す危なっかしい桐川さん。」
「おやめください。それは、確かに事実なんだけど。体壊しがちだけど。」
この受け答えは酔ってない。
的確に私の痛い事実を突いてくる。
無茶して体を壊すのは昔からなのだ。
気付いたら高熱出したり、救急車も呼んだことがあって、それをみんなに事後報告したらメッセージアプリで説教されたけれども。
原因見抜かれてるとは思ってなかった。こわい。それなのに理解されてることに嬉しさがある私もこわい。
「器用そうなのに不器用で、とことん甘やかしたくなるんだよ。あの日、何回もかわいいって言ったのにまだ信じられない?」
テーブルから見上げた琢磨の笑顔が甘い。
喉がひゅっとなる。
糖分過多です!
勢いをつけて再度テーブルに突っ伏した。
ビールを何とか飲み終え、お会計を済ませる。
糖分過多な会話は精神の修行でした。
個室予約してたのもこれを見据えてだったんだな。
和人、覚えておけよ。
まあ、これでさっさと帰ることができるとお店を出てから歩こうとすると琢磨に手をとられた。
「このまま帰れると?」
「おう……もしかして、まさかの……」
「帰しません。」
いい笑顔だったもので反論できなかった。
仕方がない。好きなものはやっぱり好きなのだ。
理性の蓋はとうにどこかへ消え去った。
あの時の片想いも無駄ではなかったのだから、これからもこの想いを大事にしていくことにしますか。
素直に私はあの日と同じように腕につかまって歩く。
琢磨は少し驚いた顔をした後に、嬉しそうな笑顔を浮かべた。
私も笑顔を見せる。
周りの結婚ラッシュに私も加わるのかなんて分からないけど、今は幸せなのだ。それでいいじゃないか。
オタ活だって、まだまだ私はし足りないし、仕事だってようやく軌道に乗り始めたとこだ。
世間からの結婚の圧力よりもまずはこの私の新しい恋人に向き合ってみよう。
「イイコだから今日はたくさん誉めないとね?」
「耳もとでそういうことを言うんじゃありません!」
翌朝は起きるとギッチギチに抱きしめられていたために、逃亡出来ませんでした。
ワンナイトは失敗し、降臨させてしまった魔王に捕まりましたが、意外と悪くなかったです。
以上!
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