61 / 89
【1部】第五章.いざ行かん馬車の旅
052
しおりを挟む
エルザさんの店を出ると、まだお昼には早い時間帯だった。
私はとりあえず西の教会に行ってみる事にした。
教会は、高い鐘楼が目印だ。この鐘が開門と閉門の時間を知らせているんだよね。
他の東と南の教会でも同じように鐘を鳴らしているらしいけど、時計も無いのにどうやって合わせてるんだろう?
ちなみに、北側にも教会はあるけど、ここは死者を弔う時にしか鐘を鳴らさないらしい。
そんな事を考えながら歩いていると教会へたどり着いた。
教会は、白っぽい石を使った荘厳な建物だった。
細く尖った尖塔が二つあり、正面には綺麗な薔薇窓がある。
確か、こんな感じの建物は…ゴシック様式とか言った気がする。
「うわお…すごい立派だし綺麗…」
『二百年くらい前に異世界から来た青い瞳の賢者様によって建築されたらしいですよ。どうやらマスターとは別の国の人だったようですね』
なるほど。召喚される人間は何もニホンからだけとは限らないのか。
「とりあえず中に入ってみよう!」
教会の中に入ると、やはり柱や天井にも細かい装飾が施されている。
奥には祭壇があり、5つの石像が並べられている。
あれがミルス様たちの姿なのかな。遠くてよく見えない。
「教会へようこそ。旅の方」
入ってすぐに、30代くらいのシスターが声をかけてきた。
「えっと、ここでは子供たちに読み書きを教えていると聞きまして、少し見学しても良いでしょうか?」
「はい、大丈夫ですよ。こちらへどうぞ」
するとシスターは一度教会の外に出て、横に立っている建物の方へ歩いて行った。
教会の横の建物が学校になっているようだ。
「今日はちょうどイザベル様も来ていらっしゃるんですよ」
「えっと、この取り組みを始めた御令嬢の方ですか?」
「そうです!イザベル様は第二王子であるアルトラン殿下の婚約者なのです。子供たちには等しく教育を受ける権利がある。と申されましてはじめた事なのです」
「そうなんですか、素晴らしい方なんですね」
「こちらの部屋で子供たちが勉強をしています」
シスターが案内してくれた部屋は扉が開け放たれていて、中では小学生くらいの子供たちが紙に書かれた問題を懸命に解いていた。その中には、アコットちゃんの姿もあった。
その奥には、優しい笑みを浮かべた品の良い少女が座っていた。
あの子がイザベル様だろう。
「みんな頑張ってますね」
「ええ、本来は孤児たちの為にと始めた取り組みだったのですが、街の子供たちも習いたいという声が大きくなりまして、孤児たちの勉強の日とは分けて、物置小屋を改装したここで週に2日だけ午前中に街の子供たちも受け入れているのです」
そっか、本来は孤児の為の取り組みだったのか。
孤児の子達だって、いつまでもここに居られる訳じゃないもんね。自分の力で食っていかなきゃならない。
「文字が読める書ける、計算が出来る。というだけで仕事の幅が広がりますもんね」
「ええ、その通りです。おかげでこの街の孤児たちは、今では色々なお店に雇っていただけるようになったんです」
初めてのお給料を孤児院に寄付してくれる子までいるんですよ。とシスターは嬉しそうに話してくれた。
この国の学校制度ってどうなってるのかな…リカルドさんも余裕が無くて通わせてやれないって言っていたし、学費が高いのかな。
そんな事を考えて居ると、チリンチリンと鈴の音が鳴った。
どうやら授業が終わった合図の様で、問題を解いていた子達が一斉に騒がしくなった。
「皆さん今日もよく頑張りましたね。今やったテストは次の授業までに採点しますから、私に渡してちょうだいね」
先ほど微笑んでいたイザベラ嬢が、子供たちに声をかけた。
子供たちは、イザベラ嬢に紙を手渡すと足早に教室から出て行った。
「イザベラ様!また来てくださいね!!俺、もっと勉強頑張りますから!!」
「僕も勉強頑張ります!!」
「ふふふ、皆さん頑張ってくださいね。でも、お父様お母様のお手伝いもしっかりするんですよ」
「はーい!!」
イザベラ嬢と子供たちのやり取りを見ていたシスターがぽつりとつぶやいた。
「街の子供たちは、これから家の手伝いに行かなければいけないのです。ここに居る子供の大半は、貴重な労働の時間を削ってここに来ているのです」
この世界の子供たちは学ぶことも遊ぶことも、思うまま好きには出来ないのだろう。
「子供たちにはもっとのびのびと生きてほしいですね…」
「きっと第二王子妃となられたイザベラ様が変えてくださると思っております」
「そうですね」
貴族様の事は良く解らないけど、アコットちゃん達が生きやすい国になってくれると良いなとは思った。
「それでは私は教会の方へ戻りますので失礼しますね」
「ここまで案内していただいてありがとうございました」
歩き去るシスターを見送っていたら、イザベラ嬢にテストを渡し終わったアコットちゃんがこちらに気が付いて歩いてきた。
アコットちゃんに軽く手を挙げて挨拶をする。
「ブロッサムさん!」
「朝起きたらもう出かけたって聞いたから来ちゃったよ」
ニホンの小学生達も7時とか7時半とかに家を出ていたけど、こちらも同じような感じなのかね。
「そうだったんですね、もうしばらく会えないと思っていたので嬉しいです!!」
「そういって貰えるとこっちも嬉しいな。そういえば、テスト頑張ってたね」
「はい!今回は自信があります!」
「そっかー、結果を知れないのは残念だなぁ…」
私とアコットちゃんは建物から出て、はるにれ亭へ歩きながら話をした。
「ブロッサムさん、出発は夕方でしたっけ?」
「うん、そうだよ」
「夕方は危ないからお見送りに行けないなぁ…」
「別に見送りなんてしなくて良いよ。ザラックに着いたら手紙書くからさ」
「本当ですか!楽しみにしてますね!!」
そんな事を話していると、あっという間にはるにれ亭に到着してした。
宿の中へ入ると、リカルドさんとアイシャさんにお昼に誘われてしまった。
「良いんですか?」
「おう。昨日の騒動で助けてもらったしな」
「ブロッサムさん、一緒にお昼食べましょう!!」
アコットちゃんに誘われてしまっては断れない。
「ではお言葉に甘えて…」
こうして私は、リカルドさん一家と楽しく昼食の時間を過ごし、教会でお祈りしようと思っていた事はすっかり忘れていたのだった。
私はとりあえず西の教会に行ってみる事にした。
教会は、高い鐘楼が目印だ。この鐘が開門と閉門の時間を知らせているんだよね。
他の東と南の教会でも同じように鐘を鳴らしているらしいけど、時計も無いのにどうやって合わせてるんだろう?
ちなみに、北側にも教会はあるけど、ここは死者を弔う時にしか鐘を鳴らさないらしい。
そんな事を考えながら歩いていると教会へたどり着いた。
教会は、白っぽい石を使った荘厳な建物だった。
細く尖った尖塔が二つあり、正面には綺麗な薔薇窓がある。
確か、こんな感じの建物は…ゴシック様式とか言った気がする。
「うわお…すごい立派だし綺麗…」
『二百年くらい前に異世界から来た青い瞳の賢者様によって建築されたらしいですよ。どうやらマスターとは別の国の人だったようですね』
なるほど。召喚される人間は何もニホンからだけとは限らないのか。
「とりあえず中に入ってみよう!」
教会の中に入ると、やはり柱や天井にも細かい装飾が施されている。
奥には祭壇があり、5つの石像が並べられている。
あれがミルス様たちの姿なのかな。遠くてよく見えない。
「教会へようこそ。旅の方」
入ってすぐに、30代くらいのシスターが声をかけてきた。
「えっと、ここでは子供たちに読み書きを教えていると聞きまして、少し見学しても良いでしょうか?」
「はい、大丈夫ですよ。こちらへどうぞ」
するとシスターは一度教会の外に出て、横に立っている建物の方へ歩いて行った。
教会の横の建物が学校になっているようだ。
「今日はちょうどイザベル様も来ていらっしゃるんですよ」
「えっと、この取り組みを始めた御令嬢の方ですか?」
「そうです!イザベル様は第二王子であるアルトラン殿下の婚約者なのです。子供たちには等しく教育を受ける権利がある。と申されましてはじめた事なのです」
「そうなんですか、素晴らしい方なんですね」
「こちらの部屋で子供たちが勉強をしています」
シスターが案内してくれた部屋は扉が開け放たれていて、中では小学生くらいの子供たちが紙に書かれた問題を懸命に解いていた。その中には、アコットちゃんの姿もあった。
その奥には、優しい笑みを浮かべた品の良い少女が座っていた。
あの子がイザベル様だろう。
「みんな頑張ってますね」
「ええ、本来は孤児たちの為にと始めた取り組みだったのですが、街の子供たちも習いたいという声が大きくなりまして、孤児たちの勉強の日とは分けて、物置小屋を改装したここで週に2日だけ午前中に街の子供たちも受け入れているのです」
そっか、本来は孤児の為の取り組みだったのか。
孤児の子達だって、いつまでもここに居られる訳じゃないもんね。自分の力で食っていかなきゃならない。
「文字が読める書ける、計算が出来る。というだけで仕事の幅が広がりますもんね」
「ええ、その通りです。おかげでこの街の孤児たちは、今では色々なお店に雇っていただけるようになったんです」
初めてのお給料を孤児院に寄付してくれる子までいるんですよ。とシスターは嬉しそうに話してくれた。
この国の学校制度ってどうなってるのかな…リカルドさんも余裕が無くて通わせてやれないって言っていたし、学費が高いのかな。
そんな事を考えて居ると、チリンチリンと鈴の音が鳴った。
どうやら授業が終わった合図の様で、問題を解いていた子達が一斉に騒がしくなった。
「皆さん今日もよく頑張りましたね。今やったテストは次の授業までに採点しますから、私に渡してちょうだいね」
先ほど微笑んでいたイザベラ嬢が、子供たちに声をかけた。
子供たちは、イザベラ嬢に紙を手渡すと足早に教室から出て行った。
「イザベラ様!また来てくださいね!!俺、もっと勉強頑張りますから!!」
「僕も勉強頑張ります!!」
「ふふふ、皆さん頑張ってくださいね。でも、お父様お母様のお手伝いもしっかりするんですよ」
「はーい!!」
イザベラ嬢と子供たちのやり取りを見ていたシスターがぽつりとつぶやいた。
「街の子供たちは、これから家の手伝いに行かなければいけないのです。ここに居る子供の大半は、貴重な労働の時間を削ってここに来ているのです」
この世界の子供たちは学ぶことも遊ぶことも、思うまま好きには出来ないのだろう。
「子供たちにはもっとのびのびと生きてほしいですね…」
「きっと第二王子妃となられたイザベラ様が変えてくださると思っております」
「そうですね」
貴族様の事は良く解らないけど、アコットちゃん達が生きやすい国になってくれると良いなとは思った。
「それでは私は教会の方へ戻りますので失礼しますね」
「ここまで案内していただいてありがとうございました」
歩き去るシスターを見送っていたら、イザベラ嬢にテストを渡し終わったアコットちゃんがこちらに気が付いて歩いてきた。
アコットちゃんに軽く手を挙げて挨拶をする。
「ブロッサムさん!」
「朝起きたらもう出かけたって聞いたから来ちゃったよ」
ニホンの小学生達も7時とか7時半とかに家を出ていたけど、こちらも同じような感じなのかね。
「そうだったんですね、もうしばらく会えないと思っていたので嬉しいです!!」
「そういって貰えるとこっちも嬉しいな。そういえば、テスト頑張ってたね」
「はい!今回は自信があります!」
「そっかー、結果を知れないのは残念だなぁ…」
私とアコットちゃんは建物から出て、はるにれ亭へ歩きながら話をした。
「ブロッサムさん、出発は夕方でしたっけ?」
「うん、そうだよ」
「夕方は危ないからお見送りに行けないなぁ…」
「別に見送りなんてしなくて良いよ。ザラックに着いたら手紙書くからさ」
「本当ですか!楽しみにしてますね!!」
そんな事を話していると、あっという間にはるにれ亭に到着してした。
宿の中へ入ると、リカルドさんとアイシャさんにお昼に誘われてしまった。
「良いんですか?」
「おう。昨日の騒動で助けてもらったしな」
「ブロッサムさん、一緒にお昼食べましょう!!」
アコットちゃんに誘われてしまっては断れない。
「ではお言葉に甘えて…」
こうして私は、リカルドさん一家と楽しく昼食の時間を過ごし、教会でお祈りしようと思っていた事はすっかり忘れていたのだった。
0
お気に入りに追加
77
あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。


強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる