3 / 40
3. 執事じゃない方の弟子ってどういうこと?
しおりを挟む
出立の朝、エドワードが一人の若者を連れてきた。
「弟子のレオ・シュヴァリエです」
エドワードが紹介をしても俯いたままで挨拶もしない。これが執事の態度なの?
「レオ!」
エドワードが声を荒げると、しぶしぶと言った態度でシュヴァリエが顔を上げた。
「シュヴァリエです。よろしくお願い致します」
髪も目も真っ暗で、目つきが悪く陰気臭い。中肉中背だが背丈は私と変わらず、どちらかと言えば細身で頼りなく見える。
「こんなんで執事が務まるの?」思わず口をついて出た。
「ご説明が不十分で申し訳ありません。一応執事として使ってくださっても構わぬように教育はしておりますが、弟子というのは執事のではありません。旦那様から五名ほど使用人をお付けするようにと申し受けましたので、私の方でそちらも選んでおきましたが、レオは私が特別に連れてきた者です」
「つまりどういうこと?」
エドワードの説明はいつも回りくどい。
「レオは、執事ではない方の弟子です」
「だからどういう意味よ!」
その答えを聞かないままの出発となった。父が玄関口に出てきて私を見送るために声をかけてきたからだ。
父との別れは悲しくもなんともなかったが、エドワードとの別れは耐え難かった。
再びこの地を訪れるときは父ではなくエドワードに会いに来るわ。
私は五人の使用人とシュヴァリエと共に、二台の馬車に分乗して自邸を出発した。
タリアに来てまだ半年と経っていない私たちは土地勘がないため、道行く人を捕まえて案内を請いながら進んでいたが、埒が明かなくなってきたので人を雇うことにした。長旅では父もそうしていたからだ。
使用人の中でも古参で、エドワードの次に信頼を置いているフランソワに案内人探しを頼んだら、連れてきたのは農夫だった。
土地を離れてもいいのかと聞くと、干ばつで仕事がないからありがたいと言うのでそれならばと雇ったのだが、案内人として心許ない農夫だった。集落に立ち寄っても馬を休ませたり食事を取るだけで、一向に宿屋を探そうとしない。もう日が沈み始めたというのにこの調子では野宿になりかねない。
見知らぬ農夫と直接口を聞くのは躊躇われたためフランソワを介して会話をしていたのだが、片言でしかタリアの言葉を使えないフランソワでは、通じていないのかもしれないと不安になった。
視界に映るのは畑や牧草ばかり。
私はタリアの言葉を使えるので、フランソワを通さずに直接話す方が早いと判断して、馬車を止めて御者の横に座っていた農夫に声をかけた。
「宿屋はどうするの? 道は合っているんでしょうね?」
「これはこれはご令嬢自らお声をかけてくださるとは」
その声!
「もうほんの1キロ先でしたが、まあいいでしょう」農夫は言うが早いか御者を突き飛ばした。
突き飛ばすときに手綱を奪ったのか、農夫の捌きで馬はいななき駆け出した。私は農夫に腕を取られ、引きずられる形で連れて行かれた。
いきなりのことで戸惑ったのか、二台目の馬車は追いかけもせずに停車したままだ。
使用人は御者も兼ねているので、二台目にはシュヴァリエと他三名が、こちらは御者以外に私とフランソワしか乗っていない。
御者は突き飛ばされたため、味方は私とフランソワだけになった馬車は、畑から森の中へと進んでいく。
またか……
闇夜に森の中……イヴレーア邸へ向かう途中で襲われた手口と同じだ。それがこの野盗の定法か。1キロ先がどうのと言っていたから、森に仲間が潜んでいるのだろう。
私を恨んでこの機会を待っていたらしい。私が負わせた傷も治っていないだろうに勤勉なやつらだ。
……何人いるんだろう。以前は三人だったが、増員しているかもしれない。逃げたところで地の利は向こうにあるし、何よりフランソワは逃げ切れない。あのあとエドワードに多人数を相手にした戦い方を教わったから反撃の方法はいくつか思いつく。私一人で対処する以外にないのだから決意を固めよう。
剣はこの御者席にあるから、隙を見て取り出せばいい。二度と繰り返させないように徹底的に打ちのめしてやる。
そう考えていると、1キロほど進んだところで馬車は停車し、農夫は私の腕をようやく離した。
私は停車する瞬間を見定めて、御者席にあるはずの剣を探して弄っていたのだが、見当たらない。既に農夫もニヤニヤとしながら降りて来ているのに、それでも見つからない。
仕方がない! 短刀で……それもない! 身につけていたはずなのにいつの間に……
農夫はのんびりと言えるほどに落ち着いた様子で私に近づいてくる。
「剣なんて何キロも前に捨てましたよ。短刀は数百メートルほど前だから探せばあるかもしれないですがね」
バレていたのか!
後ろを振り返ると、木の間から何人もの気配がする。
ランプの灯りだけなので薄暗いが、それでも10人は越えていることがわかった。
フランソワは父より年が上だし、エドワードのような真似をできる執事ではない。
「エマお嬢様は国を出られるそうですから、お父様からたっぷりとお金を持たされたことでしょう」
農夫は私に近寄ってくる。そのニヤニヤとした笑みをやめろ!
「馬車を壊しても構わないが、使えるものを壊すのは忍びない。エマお嬢様が手渡してくれると、そんな無駄なことをせずに済むんだが」
「お前たちに渡す金などない!」
「金どころか命がかかっているんだぞ?」
私は森に潜んでいた十人の野盗に囲まれた。両腕を捕まれ、首にも手が巻き付いて身動きが取れない。
「あのときは強請るために生かそうとして油断してしまったが、今回は既に親元を離れている。手持ちの金だけで我慢することにしよう」
私は精一杯の力を込めて身体の重心を後に倒した。しかしびくともしない。
「無駄なあがきはよせ。一人の力なら抜けられても五人はさすがに無理だ」
剣が振り上げられた。下ろされたら死か、それでなくても重傷だ。
……エドワード!
剣が振り下ろされ、剣の影で眼前が暗くなった──もうダメだ! 終わりだ!
死んでしまった! ……あれ?
死んでもいないし痛くもない。
目の前に現れた影が消えた瞬間に農夫が崩れ落ちる。右腕、左腕、そして首元に巻き付いて押さえられていた腕が力なく離れていく……
手足が動くし、周りを見ても誰もいない。
足元を見ると、何人もの男が倒れている。
なんだ?
「ご無事ですか?」
え?
目の前に突然シュヴァリエが現れた。
手に持っている剣から雫がたっている。赤い雫が……
シュヴァリエがやったの?
「エマ様? お怪我はありませんか?」
シュヴァリエは私の顔を覗き込んだ。
「どこにも怪我なんてないわ」私は目を逸らす。
レディにそんなに近寄るな!
「歩けますか?」
歩けるに決まってるでしょ! 私を誰だと思っているの? エドワードを師にして鍛えているのよ……
エドワード……シュヴァリエはエドワードの弟子だ。
執事じゃない方の弟子というのは──
「では馬車に乗りましょう。フランソワ様も心配なさっていらっしゃるはずです」
馬車の前で立ち止まったシュヴァリエが私に片手を差し出した。
驚いて思わずシュヴァリエの顔を見ると、目が合った。
そこには陰気な顔をした執事ではなく、立派な顔つきの騎士が立っていた。
「弟子のレオ・シュヴァリエです」
エドワードが紹介をしても俯いたままで挨拶もしない。これが執事の態度なの?
「レオ!」
エドワードが声を荒げると、しぶしぶと言った態度でシュヴァリエが顔を上げた。
「シュヴァリエです。よろしくお願い致します」
髪も目も真っ暗で、目つきが悪く陰気臭い。中肉中背だが背丈は私と変わらず、どちらかと言えば細身で頼りなく見える。
「こんなんで執事が務まるの?」思わず口をついて出た。
「ご説明が不十分で申し訳ありません。一応執事として使ってくださっても構わぬように教育はしておりますが、弟子というのは執事のではありません。旦那様から五名ほど使用人をお付けするようにと申し受けましたので、私の方でそちらも選んでおきましたが、レオは私が特別に連れてきた者です」
「つまりどういうこと?」
エドワードの説明はいつも回りくどい。
「レオは、執事ではない方の弟子です」
「だからどういう意味よ!」
その答えを聞かないままの出発となった。父が玄関口に出てきて私を見送るために声をかけてきたからだ。
父との別れは悲しくもなんともなかったが、エドワードとの別れは耐え難かった。
再びこの地を訪れるときは父ではなくエドワードに会いに来るわ。
私は五人の使用人とシュヴァリエと共に、二台の馬車に分乗して自邸を出発した。
タリアに来てまだ半年と経っていない私たちは土地勘がないため、道行く人を捕まえて案内を請いながら進んでいたが、埒が明かなくなってきたので人を雇うことにした。長旅では父もそうしていたからだ。
使用人の中でも古参で、エドワードの次に信頼を置いているフランソワに案内人探しを頼んだら、連れてきたのは農夫だった。
土地を離れてもいいのかと聞くと、干ばつで仕事がないからありがたいと言うのでそれならばと雇ったのだが、案内人として心許ない農夫だった。集落に立ち寄っても馬を休ませたり食事を取るだけで、一向に宿屋を探そうとしない。もう日が沈み始めたというのにこの調子では野宿になりかねない。
見知らぬ農夫と直接口を聞くのは躊躇われたためフランソワを介して会話をしていたのだが、片言でしかタリアの言葉を使えないフランソワでは、通じていないのかもしれないと不安になった。
視界に映るのは畑や牧草ばかり。
私はタリアの言葉を使えるので、フランソワを通さずに直接話す方が早いと判断して、馬車を止めて御者の横に座っていた農夫に声をかけた。
「宿屋はどうするの? 道は合っているんでしょうね?」
「これはこれはご令嬢自らお声をかけてくださるとは」
その声!
「もうほんの1キロ先でしたが、まあいいでしょう」農夫は言うが早いか御者を突き飛ばした。
突き飛ばすときに手綱を奪ったのか、農夫の捌きで馬はいななき駆け出した。私は農夫に腕を取られ、引きずられる形で連れて行かれた。
いきなりのことで戸惑ったのか、二台目の馬車は追いかけもせずに停車したままだ。
使用人は御者も兼ねているので、二台目にはシュヴァリエと他三名が、こちらは御者以外に私とフランソワしか乗っていない。
御者は突き飛ばされたため、味方は私とフランソワだけになった馬車は、畑から森の中へと進んでいく。
またか……
闇夜に森の中……イヴレーア邸へ向かう途中で襲われた手口と同じだ。それがこの野盗の定法か。1キロ先がどうのと言っていたから、森に仲間が潜んでいるのだろう。
私を恨んでこの機会を待っていたらしい。私が負わせた傷も治っていないだろうに勤勉なやつらだ。
……何人いるんだろう。以前は三人だったが、増員しているかもしれない。逃げたところで地の利は向こうにあるし、何よりフランソワは逃げ切れない。あのあとエドワードに多人数を相手にした戦い方を教わったから反撃の方法はいくつか思いつく。私一人で対処する以外にないのだから決意を固めよう。
剣はこの御者席にあるから、隙を見て取り出せばいい。二度と繰り返させないように徹底的に打ちのめしてやる。
そう考えていると、1キロほど進んだところで馬車は停車し、農夫は私の腕をようやく離した。
私は停車する瞬間を見定めて、御者席にあるはずの剣を探して弄っていたのだが、見当たらない。既に農夫もニヤニヤとしながら降りて来ているのに、それでも見つからない。
仕方がない! 短刀で……それもない! 身につけていたはずなのにいつの間に……
農夫はのんびりと言えるほどに落ち着いた様子で私に近づいてくる。
「剣なんて何キロも前に捨てましたよ。短刀は数百メートルほど前だから探せばあるかもしれないですがね」
バレていたのか!
後ろを振り返ると、木の間から何人もの気配がする。
ランプの灯りだけなので薄暗いが、それでも10人は越えていることがわかった。
フランソワは父より年が上だし、エドワードのような真似をできる執事ではない。
「エマお嬢様は国を出られるそうですから、お父様からたっぷりとお金を持たされたことでしょう」
農夫は私に近寄ってくる。そのニヤニヤとした笑みをやめろ!
「馬車を壊しても構わないが、使えるものを壊すのは忍びない。エマお嬢様が手渡してくれると、そんな無駄なことをせずに済むんだが」
「お前たちに渡す金などない!」
「金どころか命がかかっているんだぞ?」
私は森に潜んでいた十人の野盗に囲まれた。両腕を捕まれ、首にも手が巻き付いて身動きが取れない。
「あのときは強請るために生かそうとして油断してしまったが、今回は既に親元を離れている。手持ちの金だけで我慢することにしよう」
私は精一杯の力を込めて身体の重心を後に倒した。しかしびくともしない。
「無駄なあがきはよせ。一人の力なら抜けられても五人はさすがに無理だ」
剣が振り上げられた。下ろされたら死か、それでなくても重傷だ。
……エドワード!
剣が振り下ろされ、剣の影で眼前が暗くなった──もうダメだ! 終わりだ!
死んでしまった! ……あれ?
死んでもいないし痛くもない。
目の前に現れた影が消えた瞬間に農夫が崩れ落ちる。右腕、左腕、そして首元に巻き付いて押さえられていた腕が力なく離れていく……
手足が動くし、周りを見ても誰もいない。
足元を見ると、何人もの男が倒れている。
なんだ?
「ご無事ですか?」
え?
目の前に突然シュヴァリエが現れた。
手に持っている剣から雫がたっている。赤い雫が……
シュヴァリエがやったの?
「エマ様? お怪我はありませんか?」
シュヴァリエは私の顔を覗き込んだ。
「どこにも怪我なんてないわ」私は目を逸らす。
レディにそんなに近寄るな!
「歩けますか?」
歩けるに決まってるでしょ! 私を誰だと思っているの? エドワードを師にして鍛えているのよ……
エドワード……シュヴァリエはエドワードの弟子だ。
執事じゃない方の弟子というのは──
「では馬車に乗りましょう。フランソワ様も心配なさっていらっしゃるはずです」
馬車の前で立ち止まったシュヴァリエが私に片手を差し出した。
驚いて思わずシュヴァリエの顔を見ると、目が合った。
そこには陰気な顔をした執事ではなく、立派な顔つきの騎士が立っていた。
87
お気に入りに追加
283
あなたにおすすめの小説

【完結】王女様の暇つぶしに私を巻き込まないでください
むとうみつき
ファンタジー
暇を持て余した王女殿下が、自らの婚約者候補達にゲームの提案。
「勉強しか興味のない、あのガリ勉女を恋に落としなさい!」
それって私のことだよね?!
そんな王女様の話しをうっかり聞いてしまっていた、ガリ勉女シェリル。
でもシェリルには必死で勉強する理由があって…。
長編です。
よろしくお願いします。
カクヨムにも投稿しています。
【完結】私の望み通り婚約を解消しようと言うけど、そもそも半年間も嫌だと言い続けたのは貴方でしょう?〜初恋は終わりました。
るんた
恋愛
「君の望み通り、君との婚約解消を受け入れるよ」
色とりどりの春の花が咲き誇る我が伯爵家の庭園で、沈痛な面持ちで目の前に座る男の言葉を、私は内心冷ややかに受け止める。
……ほんとに屑だわ。
結果はうまくいかないけど、初恋と学園生活をそれなりに真面目にがんばる主人公のお話です。
彼はイケメンだけど、あれ?何か残念だな……。という感じを目指してます。そう思っていただけたら嬉しいです。
彼女視点(side A)と彼視点(side J)を交互にあげていきます。
紀尾井坂ノスタルジック
涼寺みすゞ
恋愛
士農工商の身分制度は、御一新により変化した。
元公家出身の堂上華族、大名家の大名華族、勲功から身分を得た新華族。
明治25年4月、英国視察を終えた官の一行が帰国した。その中には1年前、初恋を成就させる為に宮家との縁談を断った子爵家の従五位、田中光留がいた。
日本に帰ったら1番に、あの方に逢いに行くと断言していた光留の耳に入ってきた噂は、恋い焦がれた尾井坂男爵家の晃子の婚約が整ったというものだった。
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?

ひめさまはおうちにかえりたい
あかね
ファンタジー
政略結婚と言えど、これはない。帰ろう。とヴァージニアは決めた。故郷の兄に気に入らなかったら潰して帰ってこいと言われ嫁いだお姫様が、王冠を手にするまでのお話。(おうちにかえりたい編)

水魔法しか使えない私と婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた前世の知識をこれから使います
黒木 楓
恋愛
伯爵令嬢のリリカは、婚約者である侯爵令息ラルフに「水魔法しか使えないお前との婚約を破棄する」と言われてしまう。
異世界に転生したリリカは前世の知識があり、それにより普通とは違う水魔法が使える。
そのことは婚約前に話していたけど、ラルフは隠すよう命令していた。
「立場が下のお前が、俺よりも優秀であるわけがない。普通の水魔法だけ使っていろ」
そう言われ続けてきたけど、これから命令を聞く必要もない。
「婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた力をこれから使います」
飲んだ人を強くしたり回復する聖水を作ることができるけど、命令により家族以外は誰も知らない。
これは前世の知識がある私だけが出せる特殊な水で、婚約破棄された後は何も気にせず使えそうだ。

殺された伯爵夫人の六年と七時間のやりなおし
さき
恋愛
愛のない結婚と冷遇生活の末、六年目の結婚記念日に夫に殺されたプリシラ。
だが目を覚ました彼女は結婚した日の夜に戻っていた。
魔女が行った『六年間の時戻し』、それに巻き込まれたプリシラは、同じ人生は歩まないと決めて再び六年間に挑む。
変わらず横暴な夫、今度の人生では慕ってくれる継子。前回の人生では得られなかった味方。
二度目の人生を少しずつ変えていく中、プリシラは前回の人生では現れなかった青年オリバーと出会い……。

死ぬはずだった令嬢が乙女ゲームの舞台に突然参加するお話
みっしー
恋愛
病弱な公爵令嬢のフィリアはある日今までにないほどの高熱にうなされて自分の前世を思い出す。そして今自分がいるのは大好きだった乙女ゲームの世界だと気づく。しかし…「藍色の髪、空色の瞳、真っ白な肌……まさかっ……!」なんと彼女が転生したのはヒロインでも悪役令嬢でもない、ゲーム開始前に死んでしまう攻略対象の王子の婚約者だったのだ。でも前世で長生きできなかった分今世では長生きしたい!そんな彼女が長生きを目指して乙女ゲームの舞台に突然参加するお話です。
*番外編も含め完結いたしました!感想はいつでもありがたく読ませていただきますのでお気軽に!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる