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38. 恭平の全部
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我慢していたとの言葉通り、次から次へと求める様子は、これまで耐えてきたことを全て成し遂げようとでもするかのようだった。
ふやかすように丁寧に舐められて、恥ずかしいやら妙な感覚やらでくすぐったい。
何度も執拗に繰り返され、徐々にとろとろとした快感が訪れ始めた。
しかしいきなり異物感に襲われる。
「……っつ……」
驚いて思わず声がもれた。
「痛い?」
痛いというか死ぬほど恥ずかしい。今度は指のような感触で、中に侵入し何かを探しているかのようにもぞもぞと動き回っている。前への刺激もやめてくれず、そちらは先走りがこぼれていて、それを使ってこすり続けられている。
「俺の、ここに挿れたいんだけど」
その言葉に頭を殴られたような衝撃を受けた。
男同士の恋愛とは、セックスとはそういうことかと今さら気がついた。
羞恥と困惑で何も答えられない。
いつの間にか指の数は増え、押し広げる動きも大きくなっている。
「なんかない? オイルとか」
そんなものあるわけ──ある。スキンケア用のだがベビーオイルがあったはずだ。しかしそんなことを説明する余裕はない。
「あ」
気がついたような声が聞こえたあと、数秒ほどして今度は滑りのよい指が入ってきた。
案じるような優しい手つきでいじられる。前も後ろもぬるぬるで、こそばゆさが快感に変わっていく。本当にここに挿れるのだろうかと考えて、不安と期待で頭がぐちゃぐちゃだ。
されるがままになり、今にも出てしまいそうな声を必死に抑えていたら、指を引き抜かれた。
「恭平の全部が欲しい。ずっとずっと欲しかった」
息を吐きながら言われて瞬間にまた果てそうになった。しかし押し広げられた窄みに熱く硬いものが当てられて、前の部分よりも意識はそちらに向けられた。
「声だけでいくなよ。俺のでいって」
なんてことを言うのだろうか。ゾクリとし、あてがわれたものが徐々に侵入してくる感覚とともに気が遠くなりかけた。
痛みはあるが、それでも散々広げられたせいか、オイルのせいか、驚くほど滑らかに入ってくる。
そんなことをする場所じゃないという羞恥は一瞬にしてかき消された。
「まじで気持ちいい」
興奮から乱した響の荒い息と、ゆっくりと案じるようにして動く仕草にのぼせてしまう。
少しづつ動く速度をあげ、異物感が快感に変わっていく。
「恭平のここ、めちゃくちゃ気持ちいい」
嬉しげに息を吐き、その声に蕩けそうになり、こすれるときの水音と、肌を打ち付ける音にも煽られる。
「恭平、好きだよ」
言葉の端々から感じる情熱と驚くほどの独占欲。貫かれ、味わうように抜き差しされ、何度も言う。
「気持ちいい?」
声を聞くたびに、突かれるのと同じくらいに全身を快感が貫いていく。
「ん……いいっ……」
前の部分にも触れてきた。先走りから垂れるものを使ってぬるぬると動かしてくる。響が動くたび後ろからも前からも刺激されて、頭がどうにかなりそうだ。
「も、無理」
と思っていたら、響は手を離し、腰を掴んで動く速度をあげた。
気持ちよさ以外に何も考えられない。響のものを感じることしかできない。
「はぁっ……あっ……」
声が出てしまう。最初にあった痛みも異物感も全てが快感に変わっていて、激しく突かれるたびに全身が痺れたようになる。
味わったことのない強烈な刺激が繰り返され、性器に触れられていなくても果てそうだった。
「恭平、いく。出る──」
響の声がした瞬間に引き抜かれ、背中にじわっと温かいものが放出された。
すると自身のものからもいつの間にか同じものが出ていて、床にこぼれ落ちていた。
ふやかすように丁寧に舐められて、恥ずかしいやら妙な感覚やらでくすぐったい。
何度も執拗に繰り返され、徐々にとろとろとした快感が訪れ始めた。
しかしいきなり異物感に襲われる。
「……っつ……」
驚いて思わず声がもれた。
「痛い?」
痛いというか死ぬほど恥ずかしい。今度は指のような感触で、中に侵入し何かを探しているかのようにもぞもぞと動き回っている。前への刺激もやめてくれず、そちらは先走りがこぼれていて、それを使ってこすり続けられている。
「俺の、ここに挿れたいんだけど」
その言葉に頭を殴られたような衝撃を受けた。
男同士の恋愛とは、セックスとはそういうことかと今さら気がついた。
羞恥と困惑で何も答えられない。
いつの間にか指の数は増え、押し広げる動きも大きくなっている。
「なんかない? オイルとか」
そんなものあるわけ──ある。スキンケア用のだがベビーオイルがあったはずだ。しかしそんなことを説明する余裕はない。
「あ」
気がついたような声が聞こえたあと、数秒ほどして今度は滑りのよい指が入ってきた。
案じるような優しい手つきでいじられる。前も後ろもぬるぬるで、こそばゆさが快感に変わっていく。本当にここに挿れるのだろうかと考えて、不安と期待で頭がぐちゃぐちゃだ。
されるがままになり、今にも出てしまいそうな声を必死に抑えていたら、指を引き抜かれた。
「恭平の全部が欲しい。ずっとずっと欲しかった」
息を吐きながら言われて瞬間にまた果てそうになった。しかし押し広げられた窄みに熱く硬いものが当てられて、前の部分よりも意識はそちらに向けられた。
「声だけでいくなよ。俺のでいって」
なんてことを言うのだろうか。ゾクリとし、あてがわれたものが徐々に侵入してくる感覚とともに気が遠くなりかけた。
痛みはあるが、それでも散々広げられたせいか、オイルのせいか、驚くほど滑らかに入ってくる。
そんなことをする場所じゃないという羞恥は一瞬にしてかき消された。
「まじで気持ちいい」
興奮から乱した響の荒い息と、ゆっくりと案じるようにして動く仕草にのぼせてしまう。
少しづつ動く速度をあげ、異物感が快感に変わっていく。
「恭平のここ、めちゃくちゃ気持ちいい」
嬉しげに息を吐き、その声に蕩けそうになり、こすれるときの水音と、肌を打ち付ける音にも煽られる。
「恭平、好きだよ」
言葉の端々から感じる情熱と驚くほどの独占欲。貫かれ、味わうように抜き差しされ、何度も言う。
「気持ちいい?」
声を聞くたびに、突かれるのと同じくらいに全身を快感が貫いていく。
「ん……いいっ……」
前の部分にも触れてきた。先走りから垂れるものを使ってぬるぬると動かしてくる。響が動くたび後ろからも前からも刺激されて、頭がどうにかなりそうだ。
「も、無理」
と思っていたら、響は手を離し、腰を掴んで動く速度をあげた。
気持ちよさ以外に何も考えられない。響のものを感じることしかできない。
「はぁっ……あっ……」
声が出てしまう。最初にあった痛みも異物感も全てが快感に変わっていて、激しく突かれるたびに全身が痺れたようになる。
味わったことのない強烈な刺激が繰り返され、性器に触れられていなくても果てそうだった。
「恭平、いく。出る──」
響の声がした瞬間に引き抜かれ、背中にじわっと温かいものが放出された。
すると自身のものからもいつの間にか同じものが出ていて、床にこぼれ落ちていた。
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