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33. 学祭当日午前
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学祭当日になった。午前はリハーサルにあてられていて、本番とは逆の順になっている。先にメインの演劇部が、次に吹奏楽部とダンス、そして最後にDoinelの二人だった。
つまり恭平は11時頃に第二体育館へと向かえばいいのだが、そんな悠長にしているわけにはいかなかった。
生徒会役員の生徒が登校するような朝の早い時間帯に学校へ行かねばならない。実行委員本部を訪れ、バンドセッティングの変更を申し出ることと、さらにはアルグレの客演と演奏時間の延長の可否を相談するためである。事前に申請しなければならないことではあるものの、響に悟られないように土壇場でするしかなかった。
本部側は驚きつつも、アルグレが出てくれるかもしれないと聞いて大喜びで、拍子抜けするくらいに快く承諾してくれた。
下級生のスタッフと共に部室からドラムセットやアンプ類を運び出す。この時点で8時。響が来てもおかしくない時間である。
セッティングを終えたあと、湊からのLINEを見て急いで迎えに出た。
演劇部のリハーサルが始まる前にステージをチェックをしてもらわねばならず、早くから呼び出していたのだ。
校門へ向かうと、一見してただの大学生という風体の三人が立っていた。いわゆる変装ルックで来てもらったので、よっぽど熱烈なファンでなければ気づかれる恐れはないだろう。
ベースのチョロQとドラムの小平に自己紹介をした。プロを前に緊張していたためか、気遣うように気さくに声をかけてくれた。
生徒は登校し始めているものの、その数はまだ少ない。湊から響は既に自宅を出たらしいと聞いて、見つからないうちに早いところ済ませねばと、慌てて第二体育館へと案内した。
急ピッチでチェックをしてもらい、顔を合わせないようにこそこそと学校を出て、最寄り駅側のスタジオへ向かった。
客演してくれることになってもぶっつけ本番ではない。響は仕方がないとしても楽器側がバラバラでは始まらないので、事前に合わせるためにスタジオを借りていたのだ。
アルグレの三人はさすがプロといった貫禄で、四曲もあるのにわずかな練習時間で完璧にマスターしてくれていた。自分の曲をプロが演奏するとここまで違うものなのかと感激せすにはいられない。
緊張してしどろもどろになり、指示を出すこともままならずにいたら、アルグレのリーダーである湊がさすがの手腕でこの場もテキパキと取り仕切ってくれた。
「正直このクオリティは驚いた」
チョロQが、休憩がてらペットボトルを飲み干して言った。
「俺も。湊どころじゃなくない?」小平も続く。
「おいこら」
湊が二人を睨みつけるも、すぐに真面目な表情に切り替えて言葉を続けた。
「いやでも、この出来なら飛び入りしてもいいかもな」
「俺はする気満々だけど」
「響がまともに歌えたらな」
「響くんの歌楽しみだなー」
「よし、じゃあ雑談はやめてもう一度」
チョロQと小平の二人がそろってえーっという声を上げる。
「こんなときにも鬼の河瀬を出さなくてもいいじゃん」
「音楽やるときはいつでも真面目にやるものだ。いくぞ!」
そんな場合ではないと言ってもやはり感激してしまう。
作った曲を演奏してくれるだけでなく、認めてもくれたのだ。
恭平はこれまで自己満足で制作してきただけで、周りの評価を気にかけたことがなかった。褒められるというのは気恥ずかしさもありながら、得たことのない喜びを感じるものだった。しかもプロに言われたのだから、世に数多ある曲の一部になったような誇らしさをも感じられた。
昼近くになり、三人に昼食をとってもらうためにスタジオを出た。
恭平は響とのリハーサルがあるため学校へ戻らねばならない。その前にドラムセットやアンプ類も再チェックしなければならず、歩みを急いだ。
到着してステージのうえで指示を出していると、いつの間にか来ていたようで、響が真横にいた。
「なんでバンドセッティングなわけ? 俺らアコースティックユニットじゃん」
「あれだ。急に一年か誰かがプログラムにねじ込んできたらしい」
言い訳は考えてあったのに、朝から大忙しで準備していたせいで頭の中はてんやわんや。考えてあった言い訳はどこかへ吹き飛び、適当なことを口にしてしまう。
「そうなの? でもそいつらは? なんで恭平が指示出してんの?」
「さっきまでいたんだが、緊張してるのかなぜかいなくなった。だからその代わりをしてたんだ。一応先輩だし」
「へえ」
「午前どこにいたんだよ?」
「あ、ずっとここに……」
「なんで?」
「あのー……その、一年が相談に乗って欲しいって言ってきたから……」
続けられるよりも話題をずらしたほうがいい。
「それより、持ってきたか?」
響はああ、と思い出したような顔をして、右手に持っていたエレアコを掲げた。
「当然」
「じゃあ俺らのリハを始めよう」
恭平はキーボードの音を流してアンプからの音を確認した。
次いで響もエレアコと歌唱用のマイクのチェックをする。
「じゃあ『ツキカゲ』で」
一曲目に選んだ『ツキカゲ』を演奏し、終えると二曲目の『ディスコミュニケーション』に移った。
「どう?」
響が満足げな様子でこちらに顔を向けた。
「いいんじゃないか? 最後に……『露光』を」
「は? 最後は『ゼロ・カウント』だろ?」
「あれは死ぬほどやったから、万が一アンコールになったとき用に『露光』も合わせておきたい」
響は何か言いたそうにして口を開きかけたが、それ以上何も聞かれないようにと、『露光』のイントロを弾き始めて誤魔化した。
戸惑いを見せていた響も、リハーサルとはいえロック色の強い『露光』をステージ上で演奏できて楽しくなってきたのか、次第にノリノリで歌っていた。
「じゃあ昼飯食いにいこう」
終わった途端に、呑気とも言える口調で話しかけられる。リラックスしている様子で安心したものの、こちとらそれどころではない。アルグレの三人を迎えに行って、最終的な段取りを話し合い、それから自身の最終チェックもあるし、とにかくやることが山のようにあった。
「あー、俺はちょっとやることあるから」
「なにを? 昼飯より大事なこと?」
「いや、『ゼロ・カウント』は無事にアップできたけど、『ディスコミュニケーション』の投稿予約がちゃんとできているか不安で……自宅に行って確認したいから」
「アップするのなんて夜だろ? 帰ってからでいいじゃん」
響は残念そうに口を尖らせた。お気に入りの仕草を見てときめいた恭平だが、見惚れている場合ではない。
「いや、まあ、そうだが、響と打ち上げするし……」
そう言葉を濁して急いでその場を離れた。
アルグレのメンバーと落ち合って打ち合わせをしたあと、三人は「時間になったら客席に行くから」と言って、学祭でも楽しむのか校舎のほうへぷらぷらと去っていった。
恭平は着替えのために部室へ向かう。
白のオーバーサイズのロンTと、薄いグレーのワイドパンツに着替え、ピアスもつけて鏡をチェックした。時計を見ると12時半を過ぎている。
遅刻してしまうと焦り、昼食を取る暇もなく第二体育館へと向かった。
響は既に準備万端で待ち構えていた。昼前とは服装が変わっている。ボーダーのオーバーサイズニットにダメージパッチワークデニムだった。
「なんだその格好……カート・コバーンかよ」
「よくわかったね!」
「お前、ニルヴァーナ好きだったっけ?」
「いや、ファッションがさ」
「Kawaseさんは何も言わなかったのか?」
「え? 兄貴? なんで兄貴が帰ってきてること知ってんの?」
「あ、いや、LINE来てて」
口を滑らせ過ぎだ。頭が回らないにもほどがある。
「デニムはまだしも令和にそのボーダーニットは勘弁してくれ。その下は何を着てるんだ?」
「え、普通のTシャツ。暑くなったら脱いでもいいように下着ではないよ」
「じゃあ、それにしよう。Tシャツとジーパンでいい」
言うと、響はその場でニットを脱いでくれた。
「いいじゃん、シンプルで」
褒めても響は不満そうだった。身だしなみに無頓着なだけでなく、服装のセンスもズレているらしい。
何を着ていても魅力を損なうことはないとはいえ、さすがにあの格好の響が動画に残るのは受け入れ難かった。
つまり恭平は11時頃に第二体育館へと向かえばいいのだが、そんな悠長にしているわけにはいかなかった。
生徒会役員の生徒が登校するような朝の早い時間帯に学校へ行かねばならない。実行委員本部を訪れ、バンドセッティングの変更を申し出ることと、さらにはアルグレの客演と演奏時間の延長の可否を相談するためである。事前に申請しなければならないことではあるものの、響に悟られないように土壇場でするしかなかった。
本部側は驚きつつも、アルグレが出てくれるかもしれないと聞いて大喜びで、拍子抜けするくらいに快く承諾してくれた。
下級生のスタッフと共に部室からドラムセットやアンプ類を運び出す。この時点で8時。響が来てもおかしくない時間である。
セッティングを終えたあと、湊からのLINEを見て急いで迎えに出た。
演劇部のリハーサルが始まる前にステージをチェックをしてもらわねばならず、早くから呼び出していたのだ。
校門へ向かうと、一見してただの大学生という風体の三人が立っていた。いわゆる変装ルックで来てもらったので、よっぽど熱烈なファンでなければ気づかれる恐れはないだろう。
ベースのチョロQとドラムの小平に自己紹介をした。プロを前に緊張していたためか、気遣うように気さくに声をかけてくれた。
生徒は登校し始めているものの、その数はまだ少ない。湊から響は既に自宅を出たらしいと聞いて、見つからないうちに早いところ済ませねばと、慌てて第二体育館へと案内した。
急ピッチでチェックをしてもらい、顔を合わせないようにこそこそと学校を出て、最寄り駅側のスタジオへ向かった。
客演してくれることになってもぶっつけ本番ではない。響は仕方がないとしても楽器側がバラバラでは始まらないので、事前に合わせるためにスタジオを借りていたのだ。
アルグレの三人はさすがプロといった貫禄で、四曲もあるのにわずかな練習時間で完璧にマスターしてくれていた。自分の曲をプロが演奏するとここまで違うものなのかと感激せすにはいられない。
緊張してしどろもどろになり、指示を出すこともままならずにいたら、アルグレのリーダーである湊がさすがの手腕でこの場もテキパキと取り仕切ってくれた。
「正直このクオリティは驚いた」
チョロQが、休憩がてらペットボトルを飲み干して言った。
「俺も。湊どころじゃなくない?」小平も続く。
「おいこら」
湊が二人を睨みつけるも、すぐに真面目な表情に切り替えて言葉を続けた。
「いやでも、この出来なら飛び入りしてもいいかもな」
「俺はする気満々だけど」
「響がまともに歌えたらな」
「響くんの歌楽しみだなー」
「よし、じゃあ雑談はやめてもう一度」
チョロQと小平の二人がそろってえーっという声を上げる。
「こんなときにも鬼の河瀬を出さなくてもいいじゃん」
「音楽やるときはいつでも真面目にやるものだ。いくぞ!」
そんな場合ではないと言ってもやはり感激してしまう。
作った曲を演奏してくれるだけでなく、認めてもくれたのだ。
恭平はこれまで自己満足で制作してきただけで、周りの評価を気にかけたことがなかった。褒められるというのは気恥ずかしさもありながら、得たことのない喜びを感じるものだった。しかもプロに言われたのだから、世に数多ある曲の一部になったような誇らしさをも感じられた。
昼近くになり、三人に昼食をとってもらうためにスタジオを出た。
恭平は響とのリハーサルがあるため学校へ戻らねばならない。その前にドラムセットやアンプ類も再チェックしなければならず、歩みを急いだ。
到着してステージのうえで指示を出していると、いつの間にか来ていたようで、響が真横にいた。
「なんでバンドセッティングなわけ? 俺らアコースティックユニットじゃん」
「あれだ。急に一年か誰かがプログラムにねじ込んできたらしい」
言い訳は考えてあったのに、朝から大忙しで準備していたせいで頭の中はてんやわんや。考えてあった言い訳はどこかへ吹き飛び、適当なことを口にしてしまう。
「そうなの? でもそいつらは? なんで恭平が指示出してんの?」
「さっきまでいたんだが、緊張してるのかなぜかいなくなった。だからその代わりをしてたんだ。一応先輩だし」
「へえ」
「午前どこにいたんだよ?」
「あ、ずっとここに……」
「なんで?」
「あのー……その、一年が相談に乗って欲しいって言ってきたから……」
続けられるよりも話題をずらしたほうがいい。
「それより、持ってきたか?」
響はああ、と思い出したような顔をして、右手に持っていたエレアコを掲げた。
「当然」
「じゃあ俺らのリハを始めよう」
恭平はキーボードの音を流してアンプからの音を確認した。
次いで響もエレアコと歌唱用のマイクのチェックをする。
「じゃあ『ツキカゲ』で」
一曲目に選んだ『ツキカゲ』を演奏し、終えると二曲目の『ディスコミュニケーション』に移った。
「どう?」
響が満足げな様子でこちらに顔を向けた。
「いいんじゃないか? 最後に……『露光』を」
「は? 最後は『ゼロ・カウント』だろ?」
「あれは死ぬほどやったから、万が一アンコールになったとき用に『露光』も合わせておきたい」
響は何か言いたそうにして口を開きかけたが、それ以上何も聞かれないようにと、『露光』のイントロを弾き始めて誤魔化した。
戸惑いを見せていた響も、リハーサルとはいえロック色の強い『露光』をステージ上で演奏できて楽しくなってきたのか、次第にノリノリで歌っていた。
「じゃあ昼飯食いにいこう」
終わった途端に、呑気とも言える口調で話しかけられる。リラックスしている様子で安心したものの、こちとらそれどころではない。アルグレの三人を迎えに行って、最終的な段取りを話し合い、それから自身の最終チェックもあるし、とにかくやることが山のようにあった。
「あー、俺はちょっとやることあるから」
「なにを? 昼飯より大事なこと?」
「いや、『ゼロ・カウント』は無事にアップできたけど、『ディスコミュニケーション』の投稿予約がちゃんとできているか不安で……自宅に行って確認したいから」
「アップするのなんて夜だろ? 帰ってからでいいじゃん」
響は残念そうに口を尖らせた。お気に入りの仕草を見てときめいた恭平だが、見惚れている場合ではない。
「いや、まあ、そうだが、響と打ち上げするし……」
そう言葉を濁して急いでその場を離れた。
アルグレのメンバーと落ち合って打ち合わせをしたあと、三人は「時間になったら客席に行くから」と言って、学祭でも楽しむのか校舎のほうへぷらぷらと去っていった。
恭平は着替えのために部室へ向かう。
白のオーバーサイズのロンTと、薄いグレーのワイドパンツに着替え、ピアスもつけて鏡をチェックした。時計を見ると12時半を過ぎている。
遅刻してしまうと焦り、昼食を取る暇もなく第二体育館へと向かった。
響は既に準備万端で待ち構えていた。昼前とは服装が変わっている。ボーダーのオーバーサイズニットにダメージパッチワークデニムだった。
「なんだその格好……カート・コバーンかよ」
「よくわかったね!」
「お前、ニルヴァーナ好きだったっけ?」
「いや、ファッションがさ」
「Kawaseさんは何も言わなかったのか?」
「え? 兄貴? なんで兄貴が帰ってきてること知ってんの?」
「あ、いや、LINE来てて」
口を滑らせ過ぎだ。頭が回らないにもほどがある。
「デニムはまだしも令和にそのボーダーニットは勘弁してくれ。その下は何を着てるんだ?」
「え、普通のTシャツ。暑くなったら脱いでもいいように下着ではないよ」
「じゃあ、それにしよう。Tシャツとジーパンでいい」
言うと、響はその場でニットを脱いでくれた。
「いいじゃん、シンプルで」
褒めても響は不満そうだった。身だしなみに無頓着なだけでなく、服装のセンスもズレているらしい。
何を着ていても魅力を損なうことはないとはいえ、さすがにあの格好の響が動画に残るのは受け入れ難かった。
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