34 / 37
第三章 魔族と令嬢
episode.28 魔族の王たる力量
しおりを挟む
オルタナは言ってた、〝平和を望む〟と。それならば魔王の力を受け継いだ私が叶えてみせる、それは私の為でもあるから。
その為にはまず話し合いを設けるための力が必要となる、争い事となればどちらかに遺恨は残る。そうなれば、その平和は仮初めでしかなくなる。その上で、この魔獣族が味方に付いてくれれば心強いのだが。
「おい小娘ぇ、生意ってんなよ」
再びドスの利いた低い声で長老が口を開く、身にまとうその威圧感に身震いを覚えるが、ここで引いては話を聞いてくれるどころか殺されかねない。
「私は本気です、この力を受け継いだ意味を考えて自分なりに考えました」
「甘ぇんだよ」
瞬間、放たれる殺気と共に飛んで来た何かを交差した腕で受け止める。それはとてつもない衝撃でこらえきれずに吹き飛ばされ、そのまま家の壁を突き抜けて外に放り出され受け身も取れずに地面に転がる。
「壁はすまんな!」
「はっ……ごほっ、ごほごほっ」
「おいっ、改めて言うぞ小娘ぇ、生意ってんなよ」
長老は地面に突き立てた杖の上に立ちこちらを見下ろすようにして睨みつけていた、何故バランスよく杖に乗れているのかと不思議に思うがその杖で吹き飛ばされたのだと確信する。杖の頭には血が付着しており、防いだと思っていた私の腕からも血が流れていたから。
「長老っ、おやめください!」
「じゃかぁしぃっ!手ぇ出すんなら、殺すぞ」
「なん……で…っごほっ」
「何か勘違いしとらんか、魔王の力を受け継いだからといって儂ら魔族の王になれるわけ違うぞ」
「それは……」
「儂らの中から最も王に相応しき存在に魔王の力は宿る、それが偶然に受け継いだだけの小娘に務まるわけ無いじゃろうが」
「相応しき者って何ですか」
「自分の脳みそで考えんかい」
そう言いながら今度は杖に乗りながら手を合わせ何かを呟き始めていた、それが何かの魔法を放つ詠唱なのだと理解でき私は距離を取るために離れる。接近戦も考えたが、あの杖が放つ嫌な雰囲気がその選択肢を自然と消していた。
「悪手じゃぞ、それはぁ」
《黒影牙龍崩墜》
唱えられた魔法は、空気を震わせるほどの魔力を練り上げながらその姿を現し始める。あたりに広がる闇の中から蠢く大きな口が這い出るようにして飛び出し、長老の周りを泳ぐように回り始めながら血のような赤い瞳を輝かせる。それはまるで巨大な蛇のような姿をしているが、放たれる威圧感はかのドラゴンを彷彿とさせてくる。
「ドラゴンを喚び出したのですか」
「たわけ、そんな事できるかいな。これはかの〝龍〟がもたらした、災害にも似た力を再現した魔法じゃ」
「龍……」
そんな存在は聞いたことすら無い、ドラゴンとも似ているがまた違う存在なのだろうか。どちらにせよ、あれが私に向けられているのだとしたら命の危機を感じずにはいられない、さきほどからその目は決して冗談めいてるものではなく、真剣に私を殺そうとしているようにも感じられる。
このまま逃げ続けるわけには行かない以上、立ち向かうしか無い。悪手だと言われた意味が少しだけ理解できた気がする、あの瞬間は玉砕覚悟で魔法を中断させていれば、距離を空けることをしなければこの龍とやらを見ることは無かったかもしれない。
長老は左手で何かを祈るような姿勢を取りながらも、右手でこの魔法を操っているのか動かす度に辺りを泳いでいる龍がそれに合わせるようにして動き始めていた。その荘厳さに思わず見とれてしまいそうになっていると、こちらに向かって激しく腕を振り人差し指と中指で私の方を指してきた。
(来るっ)
「無駄じゃ、諦めて儂らの礎として命を捧げよ」
その巨体からは想像できないほどの速度で空気を震わせながら襲いかかってくる、初撃を何とか躱しきるも身を翻しながらもう一度襲ってくる。このままではただ消耗していくだけだと感じてはいるが、反撃の糸口が見えない。必死に体を動かし続けているが、削られるように掠り始め余計な焦りも生まれてくる。
「話をさせてくださいっ!」
「力なき理想は虚しいものじゃ、そんなものに聞く耳など儂は持たん」
これ以上は無駄だと感じ動き回って乱れていたキモノを緩めたまま帯を締め直す、これで先程より少しは動きやすくなり軽やかに躱し続けていく。だが、後ろから迫っていた尾に気づかずそのま上空に向けて跳ね飛ばされる。
「くっ……烈火トナリテ燃エ猛レ、業ノ力ヲ蒼炎ニ変エ裁キヲ与エン」
確証はなかったが、あの憤怒の力に目覚めてから以前の火炎の魔力も思い通りに使えるようになっている気がしていた。混ざりあって一つになっていたはずの二つの魔力が、再び分かれて独立したかのように。
《烈火業蒼炎》
手のひらから溢れる蒼炎は想像以上の力を持っていた。熱が指先を焼くように伝わるが、私はそれを押さえ込むことに全神経を集中させた。以前に師匠から聞いていた蒼く普通の炎より破壊力は格段に上だと聞いていた魔法、練習では中々発現できていなかったが、ここで使うべきだと私の中の何かが訴えかけていたので、それに賭けることにしたが上手くいったようで安心する。
こちらを喰らおうと地面からせり上げるように昇って来た龍と呼ばれる魔法、その巨体全てを包み込むほどの炎を放ち何とか抑え込む。蒼炎の中で黒い影の様ナものが蠢くのが見えているがそれ以上迫ってくる様子も無ければ、そこから抜け出す事もない。しばらくすると目の前にその姿は無く、焼き尽くせたのだと思いそのまま地面に降り立つ。
だが、長老の表情からはまだ終わっていないのだと感じさせられる。その証拠に先程と姿勢が何も変わっていない、変わらずに指を私の方に向けられている。背筋が痺れる様な嫌な予感を感じ、その場を飛び逃げる。と、その瞬間地面から縄の様に細く小さくなった先ほどの龍が無数に現れ始め、私の体を捉えようとしていた。
「甘いわ小娘ぇ、〝影に形無く闇に際限なく〟オルタナに教えてもらなんだかぁ?」
油断した私は躱すことが出来ずにそのまま絡みつくように向かってきた全てに、身動きが取れなくなる程に締め付けられていく。倒れまいと立ってはいるが、一度捕らえられたら最後、増え続けながらも完全に拘束サれてしまった。
向けられていた指は手のひらをこちらに向けるようにし、少しずつその手を閉じるような動作を始める。それに合わせて、締め付けがきつくなっている。
「このまま絞め殺してやろうかの」
「長老、流石に我慢なりませんっ、御免!」
「おめぇさんも黙っとれ」
セブンスが後ろから爪を立てて襲いかかろうとしていたが、地面から現れた私を捕らえてるのと同じ魔法によって拘束されてしまった。必死に振りほどこうとしているが、その抵抗も虚しく抜け出せていない。
「さぁて、最期に残す言葉はあるか?」
「小娘舐めないで頂戴……」
「はっ、それ以上何が」
怒れ、怒りを焚き付けろ。薪をくべて炎を猛らせろ、私の中に宿ったのであれば力を使わせなさい。怒りが原動力になるのであれば、いくらでも。
そうして体を包み込むほどの炎を滾らせる、少しづつではあるが体に巻き付いているものが少しずつ焼けているような音が聞こえる、その証拠に拘束も緩み始めていた。これならいけると、更に火力を上げていくが周りに被害が出ないように静かに燃やし続ける。
「はぁっ」力を込めた瞬間に、拘束は解けた。
「言ったでしょう、舐めないでと」
先ほどまで険しかった表情をしていた長老が、少しだけ解けた様に変わった気がした。それでも何かを仕掛けようとしていたので、私は地面を蹴り今度は接近戦に持ち込もうと駆け寄っていく。
が、魔力を使いすぎたのか気がつけば寸前で力が抜け落ちたかのように倒れ込んでしまっていた。
「ほっほっほっ、儂の勝ちじゃなの」
杖をつきながらこちらに寄ってき、上から覗き込むように笑いかけていた。先ほどまででは考えれない程に、優しそうな笑顔を向けながら。
「なっ、まだまだ……やれる…」
「阿呆ぬかせ、動く事もままならんじゃろ」
「ここで引いたら、私はただの弱い者に戻るだけ。この力を受け継いだ意味を証明するためにも、負けるわけにはいかない。」
ほっほっほっ、少しは骨があるようじゃな……だが、それだけでは王にはなれんぞ、小娘。」
「何をっ……」
「ほいっ、また後でな」
そう言いながら杖を振りかざし私の頭に勢いよく下ろしてきた、その衝撃で意識が飛んだのか視界が真っ暗に落ちていく。「セブンス運んでおけ」と遠くの方で聞こえたと同時に「エレナ様っ!」と焦った声も聞こえていた。
その為にはまず話し合いを設けるための力が必要となる、争い事となればどちらかに遺恨は残る。そうなれば、その平和は仮初めでしかなくなる。その上で、この魔獣族が味方に付いてくれれば心強いのだが。
「おい小娘ぇ、生意ってんなよ」
再びドスの利いた低い声で長老が口を開く、身にまとうその威圧感に身震いを覚えるが、ここで引いては話を聞いてくれるどころか殺されかねない。
「私は本気です、この力を受け継いだ意味を考えて自分なりに考えました」
「甘ぇんだよ」
瞬間、放たれる殺気と共に飛んで来た何かを交差した腕で受け止める。それはとてつもない衝撃でこらえきれずに吹き飛ばされ、そのまま家の壁を突き抜けて外に放り出され受け身も取れずに地面に転がる。
「壁はすまんな!」
「はっ……ごほっ、ごほごほっ」
「おいっ、改めて言うぞ小娘ぇ、生意ってんなよ」
長老は地面に突き立てた杖の上に立ちこちらを見下ろすようにして睨みつけていた、何故バランスよく杖に乗れているのかと不思議に思うがその杖で吹き飛ばされたのだと確信する。杖の頭には血が付着しており、防いだと思っていた私の腕からも血が流れていたから。
「長老っ、おやめください!」
「じゃかぁしぃっ!手ぇ出すんなら、殺すぞ」
「なん……で…っごほっ」
「何か勘違いしとらんか、魔王の力を受け継いだからといって儂ら魔族の王になれるわけ違うぞ」
「それは……」
「儂らの中から最も王に相応しき存在に魔王の力は宿る、それが偶然に受け継いだだけの小娘に務まるわけ無いじゃろうが」
「相応しき者って何ですか」
「自分の脳みそで考えんかい」
そう言いながら今度は杖に乗りながら手を合わせ何かを呟き始めていた、それが何かの魔法を放つ詠唱なのだと理解でき私は距離を取るために離れる。接近戦も考えたが、あの杖が放つ嫌な雰囲気がその選択肢を自然と消していた。
「悪手じゃぞ、それはぁ」
《黒影牙龍崩墜》
唱えられた魔法は、空気を震わせるほどの魔力を練り上げながらその姿を現し始める。あたりに広がる闇の中から蠢く大きな口が這い出るようにして飛び出し、長老の周りを泳ぐように回り始めながら血のような赤い瞳を輝かせる。それはまるで巨大な蛇のような姿をしているが、放たれる威圧感はかのドラゴンを彷彿とさせてくる。
「ドラゴンを喚び出したのですか」
「たわけ、そんな事できるかいな。これはかの〝龍〟がもたらした、災害にも似た力を再現した魔法じゃ」
「龍……」
そんな存在は聞いたことすら無い、ドラゴンとも似ているがまた違う存在なのだろうか。どちらにせよ、あれが私に向けられているのだとしたら命の危機を感じずにはいられない、さきほどからその目は決して冗談めいてるものではなく、真剣に私を殺そうとしているようにも感じられる。
このまま逃げ続けるわけには行かない以上、立ち向かうしか無い。悪手だと言われた意味が少しだけ理解できた気がする、あの瞬間は玉砕覚悟で魔法を中断させていれば、距離を空けることをしなければこの龍とやらを見ることは無かったかもしれない。
長老は左手で何かを祈るような姿勢を取りながらも、右手でこの魔法を操っているのか動かす度に辺りを泳いでいる龍がそれに合わせるようにして動き始めていた。その荘厳さに思わず見とれてしまいそうになっていると、こちらに向かって激しく腕を振り人差し指と中指で私の方を指してきた。
(来るっ)
「無駄じゃ、諦めて儂らの礎として命を捧げよ」
その巨体からは想像できないほどの速度で空気を震わせながら襲いかかってくる、初撃を何とか躱しきるも身を翻しながらもう一度襲ってくる。このままではただ消耗していくだけだと感じてはいるが、反撃の糸口が見えない。必死に体を動かし続けているが、削られるように掠り始め余計な焦りも生まれてくる。
「話をさせてくださいっ!」
「力なき理想は虚しいものじゃ、そんなものに聞く耳など儂は持たん」
これ以上は無駄だと感じ動き回って乱れていたキモノを緩めたまま帯を締め直す、これで先程より少しは動きやすくなり軽やかに躱し続けていく。だが、後ろから迫っていた尾に気づかずそのま上空に向けて跳ね飛ばされる。
「くっ……烈火トナリテ燃エ猛レ、業ノ力ヲ蒼炎ニ変エ裁キヲ与エン」
確証はなかったが、あの憤怒の力に目覚めてから以前の火炎の魔力も思い通りに使えるようになっている気がしていた。混ざりあって一つになっていたはずの二つの魔力が、再び分かれて独立したかのように。
《烈火業蒼炎》
手のひらから溢れる蒼炎は想像以上の力を持っていた。熱が指先を焼くように伝わるが、私はそれを押さえ込むことに全神経を集中させた。以前に師匠から聞いていた蒼く普通の炎より破壊力は格段に上だと聞いていた魔法、練習では中々発現できていなかったが、ここで使うべきだと私の中の何かが訴えかけていたので、それに賭けることにしたが上手くいったようで安心する。
こちらを喰らおうと地面からせり上げるように昇って来た龍と呼ばれる魔法、その巨体全てを包み込むほどの炎を放ち何とか抑え込む。蒼炎の中で黒い影の様ナものが蠢くのが見えているがそれ以上迫ってくる様子も無ければ、そこから抜け出す事もない。しばらくすると目の前にその姿は無く、焼き尽くせたのだと思いそのまま地面に降り立つ。
だが、長老の表情からはまだ終わっていないのだと感じさせられる。その証拠に先程と姿勢が何も変わっていない、変わらずに指を私の方に向けられている。背筋が痺れる様な嫌な予感を感じ、その場を飛び逃げる。と、その瞬間地面から縄の様に細く小さくなった先ほどの龍が無数に現れ始め、私の体を捉えようとしていた。
「甘いわ小娘ぇ、〝影に形無く闇に際限なく〟オルタナに教えてもらなんだかぁ?」
油断した私は躱すことが出来ずにそのまま絡みつくように向かってきた全てに、身動きが取れなくなる程に締め付けられていく。倒れまいと立ってはいるが、一度捕らえられたら最後、増え続けながらも完全に拘束サれてしまった。
向けられていた指は手のひらをこちらに向けるようにし、少しずつその手を閉じるような動作を始める。それに合わせて、締め付けがきつくなっている。
「このまま絞め殺してやろうかの」
「長老、流石に我慢なりませんっ、御免!」
「おめぇさんも黙っとれ」
セブンスが後ろから爪を立てて襲いかかろうとしていたが、地面から現れた私を捕らえてるのと同じ魔法によって拘束されてしまった。必死に振りほどこうとしているが、その抵抗も虚しく抜け出せていない。
「さぁて、最期に残す言葉はあるか?」
「小娘舐めないで頂戴……」
「はっ、それ以上何が」
怒れ、怒りを焚き付けろ。薪をくべて炎を猛らせろ、私の中に宿ったのであれば力を使わせなさい。怒りが原動力になるのであれば、いくらでも。
そうして体を包み込むほどの炎を滾らせる、少しづつではあるが体に巻き付いているものが少しずつ焼けているような音が聞こえる、その証拠に拘束も緩み始めていた。これならいけると、更に火力を上げていくが周りに被害が出ないように静かに燃やし続ける。
「はぁっ」力を込めた瞬間に、拘束は解けた。
「言ったでしょう、舐めないでと」
先ほどまで険しかった表情をしていた長老が、少しだけ解けた様に変わった気がした。それでも何かを仕掛けようとしていたので、私は地面を蹴り今度は接近戦に持ち込もうと駆け寄っていく。
が、魔力を使いすぎたのか気がつけば寸前で力が抜け落ちたかのように倒れ込んでしまっていた。
「ほっほっほっ、儂の勝ちじゃなの」
杖をつきながらこちらに寄ってき、上から覗き込むように笑いかけていた。先ほどまででは考えれない程に、優しそうな笑顔を向けながら。
「なっ、まだまだ……やれる…」
「阿呆ぬかせ、動く事もままならんじゃろ」
「ここで引いたら、私はただの弱い者に戻るだけ。この力を受け継いだ意味を証明するためにも、負けるわけにはいかない。」
ほっほっほっ、少しは骨があるようじゃな……だが、それだけでは王にはなれんぞ、小娘。」
「何をっ……」
「ほいっ、また後でな」
そう言いながら杖を振りかざし私の頭に勢いよく下ろしてきた、その衝撃で意識が飛んだのか視界が真っ暗に落ちていく。「セブンス運んでおけ」と遠くの方で聞こえたと同時に「エレナ様っ!」と焦った声も聞こえていた。
0
お気に入りに追加
30
あなたにおすすめの小説

蔑ろにされた王妃と見限られた国王
奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています
国王陛下には愛する女性がいた。
彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。
私は、そんな陛下と結婚した。
国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。
でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。
そしてもう一つ。
私も陛下も知らないことがあった。
彼女のことを。彼女の正体を。

【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる