31 / 37
第二章 魔の森と力の目覚め
episode.25 喪失
しおりを挟む
確かに力を感じる、体の内側から使い切ったはずの魔力が怒りに呼応するように溢れ出てくる。以前に使っていた火炎魔法とも、宵闇の魔力によって生み出された黒い炎ともまた違う種類の炎。確かにこれは強力な力となりえる。
強く握る拳にに宿る炎、この惨状を目にした時からさらに激しく燃え上がっていく。
「ザンラ伯父様、その足をどけて下さい」
オルタナを踏みつけ高笑いをしている、それを見るだけで飛びかかりたくもなるが先程までは満足に体を動かす事も出来ずにいた私は自分を抑える、飛び込めば怒りに任せて振るった力でオルタナも巻き込みかねない。
こちらを見向きもしなかったザンラ伯父様が振り返る、その視線は私を見るや絡みつくような雰囲気を放ち、身の毛がよだつのを感じた。
「エレナちゃん、もしかして目覚めた?」
「な、何の話ですか」
声の一つ一つですら上から押し付けるような重圧がのしかかってくる、明らかに私の気配が変わったことに気がついている。この力にどんな意図があるのかは分かりかねるが、それは気分のいいものではないと頭の中で警鐘が鳴り響く。
「ふーんっ、ならはっきり言おうか……〝憤怒〟」
顔色を変えるな、声を出すな。ここで答えてしまっては、後戻りが出来なくなるようにも思えてくる。
「無視なんてひどいなエレナちゃん、質問してるよ?」
「答える義理はありません」
「それじゃあ、その炎は何?」
「火炎の魔力です」
震えそうになる声を堪えながら力強く返す、今はそうする事だけが精一杯になっていた。先程までは力強いとすら感じていたこの憤怒の力が、この炎がザンラ伯父様には通じないかもしれないと思い込み始める。それに合わせて拳の炎も次第に弱まりを見せながら、うっすらと表面をまとう程度になっていた。
「なに、可愛いね。怖くなったの?」
「そ、その足をどけて下さい」
先程からオルタナが反応を示さない、死んでいるのか気絶をしているだけなのかは判別できずにいた。それがまた、より一層焦りと恐怖に拍車をかける。流れていた血は止まっているようにも見えるが、息をしているようには感じられない。
そんな事を考え動けずにいると遠くで倒れていた獣が震えながら立ち上がるのが目に入った、今までに見たこともないそれは敵か味方なのかも判断出来ずにいたが、オルタナと同じような傷を負って倒れている事から、少しばかり味方であって欲しいと願わずにはいられなかった。
完全に立ち上がると空気が震えるような雰囲気で身を包み、全身を噛み砕かれそうな口と獲物を見るかのような鋭い眼光が私に突き刺さる。
「おや、しぶといですね」
「ウヴゥゥゥゥゥッ」
「獣風情が、人らしさは捨ててきましたか」
そのやりとりで二人が敵同士なのだと判断はできた。だが、その牙と爪がこちらに向けられないとも言い切れない所が、言いようのない緊張感を切らせてくれなかった。
「セ、セブン………ス…逃げ……ろ」
絞り出すようなオルタナの声が聞こえた、どうやらまだ息はあるようでホッとする。それよりも今、セブンスと聞こえたようで気のせいだろうか。
「おや、まだ息がありましたか」
「ガァァッウァァッ」
「こんなに弱体化していたのなら、〝七大罪〟を揃える必要も無かったですね。がっかりですよ、原初の魔王」
やはりザンラ伯父様は七大罪、嫉妬の力の事を知っていたらしい。それに揃えると言っていたが、この力を集めてオルタナをどうにかしようと考えていたのだろう。それにラースが言っていた、人族に抗えないほどの脅威とはまさにこの事だったのだろう。
ここに来る前に話を聞いていたら鵜呑みにしそうだったが、今の私にはそれに従うつもりはない。むしろ、今の私にとっての脅威とは他にあるから。
「魔王の力を使えなくなるほどに弱体化すれば、目も当てられんな!」
「ガァァッウワァッ」
セブンスなのか分からない獣は土煙を上げるほどに地面を蹴り上げ、一気に距離を詰め寄った。大木のような太い腕を振り上げ鋭く尖った爪を空を裂くようにしてザンラ伯父様に向ける。
そう簡単にはいかず、魔法を唱えると同時に光の盾を展開しそれを防ぎきってしまった。盾ごと斬り裂こうとしているのか、金属同士がぶつかるような甲高い音を上げながらも数回、激しく斬りつける。
「はははっ、無駄ですよ!もう貴方達に戦える力は残っていないでしょうからっ」
動くなら視線が外れた今しかない、対峙している互いの事に集中したここが。
『 燃ゆる逆巻く 劫炎一切 我が焔を顕現せよ この刃に込めた炎 恐れ抱き 業火と共に散れ』
詠唱を始めた途端に全身が脱力していくような感覚に襲われる。無理もない、先程までは魔力が尽きかけていたのだから、それでもこの湧き上がる怒りを燃料に魔力を焚きつけていく。
「怒れ、眼前は私の敵。全ての元凶っ、憎べき相手」
さらに自分を奮い立たせる、今の私にはこれしかない。無いものを絞り出そうとしているのだから、多少の犠牲には目を瞑らなければならない。溢れ出る魔力が炎へと注がれ、天高く火柱が上がる。
「おや、まだ悪あがきですか」
「セブンスっ、エレナを連れて逃げろ」
「オルタナ……ごめんね、そうさはせないから」
「まさに前門の狼後門の鬼、といったところですね」
そう言いながらもザンラ伯父様は手をこちらに向かってかざし、唱えられた魔法によって幾つもの光の剣が展開され始めていた。その剣先は全て向けられ、その迫力と込められた魔力によって今の私がどれだけ脅威に感じたかなど理解するのは容易かった。
《灰燼斬刀》
上がった火柱は手元に集約されていき、形を成していく。それを阻止しようと光の剣が音を立てながら襲い掛ってくる、正直とても怖いがそれを埋め尽くすかのような怒りによって今はなんとか立てている。
光の剣が私に触れるその刹那、形を成した刀を強く握りしめ振り払っていく。一つ残さず叩き落とし全てを焼き尽くす、金属のぶつかる甲高い音と炎が吹き出す音がこの場を埋めていき静になる頃には視線の全てが私に集められていた。
「いいねぇ、素晴らしいっ!やはり君は憤怒を宿すことが出来ていたらしいねっ」
「最後の警告です、足をどけなさい」
「もっと怒りに身を任せたほうが楽になるよ?」
「聞こえてなかったのですか、足をどけなさい」
「足りないんじゃないの?怒りがさぁっ!」
興奮した口調で話を止めない所をみるとこれ以上は無駄だと判断し、地面を蹴って向かっていく。手には刀を握り怒りの感情もこれ以上溢れないようにと抑え込みながら。
そうして私は近づいた直後、噴き上がる炎を刀に纏わせ首元目掛けて刀を鳴らす。狙いをすました一閃ではあったが、光の盾一枚ほど届かなかった。それでも仰け反らせその勢いのまま吹き飛ばし、オルタナを守るようにして立ち塞がる体勢は整えれた。
先程までザンラ伯父様を抑えてくれていた獣がこちらを不思議そうに見つめ、ゆっくりと口を開く。
「エレナ様、このような格好で失礼します」
「かまいません、後ほど聞かせて頂きます」
「かしこまりました」
その声と作法は疑いようがなかった、理由はどうであれ今目の前にいた獣は間違いなくセブンスらしい。そう確信してからか、暖かい感情と安心感が優しく浸透していた。
そうして、後ろで倒れているオルタナに声を掛ける。ザンラ伯父様が改めて襲ってくる可能性もあるので、目線は外せず刀を構えながら前を向き。
「オルタナ、無事?」
「うむ、すまんの……」
「大丈夫よ気にしないで」
「いや……そうじゃないんじゃ……」
消えそうなぐらいか細い声を出しながら、オルタナはそっと私の背に手を当ててきた。
「オルタナ?」
「逃げて、生きろ」
その手は服を掴んだのか私を勢いよく後ろへと引っ張りセブンスの元へと投げ飛ばした、咄嗟のことで抵抗できずにそのまま抱きかかえられる。
「オルタナっ!?」
「セブンス!!分かっておるなっ!?」
「……はいっ」
その声ととともにセブンスは私を抱きかかえたまま背を向け森の奥へと駆け出す、何度も何度も〝戻れ〟〝止まれ〟と叫んだが聞く耳は持ってくれない、私の声は虚しくも森の中に吸い込まれるように消えていきいつの間にかオルタナの姿は見えなくなっていた。
すると、オルタナのいた方角から光の柱が立ち昇り始めていた。こちらにまで余波が伝わりそうで荘厳たるものではあったが、あれが魔法の攻撃によるものだと苦しい程に理解は出来てしまう。
「オルタナァァァアッ!!」
あれほどの魔法であればオルタナも無事では済まないはず、それどころかかなり弱っていた。何故私は生かされなければならない、そんな人間では無いというのに。お父様も、オルタナも。
強く握る拳にに宿る炎、この惨状を目にした時からさらに激しく燃え上がっていく。
「ザンラ伯父様、その足をどけて下さい」
オルタナを踏みつけ高笑いをしている、それを見るだけで飛びかかりたくもなるが先程までは満足に体を動かす事も出来ずにいた私は自分を抑える、飛び込めば怒りに任せて振るった力でオルタナも巻き込みかねない。
こちらを見向きもしなかったザンラ伯父様が振り返る、その視線は私を見るや絡みつくような雰囲気を放ち、身の毛がよだつのを感じた。
「エレナちゃん、もしかして目覚めた?」
「な、何の話ですか」
声の一つ一つですら上から押し付けるような重圧がのしかかってくる、明らかに私の気配が変わったことに気がついている。この力にどんな意図があるのかは分かりかねるが、それは気分のいいものではないと頭の中で警鐘が鳴り響く。
「ふーんっ、ならはっきり言おうか……〝憤怒〟」
顔色を変えるな、声を出すな。ここで答えてしまっては、後戻りが出来なくなるようにも思えてくる。
「無視なんてひどいなエレナちゃん、質問してるよ?」
「答える義理はありません」
「それじゃあ、その炎は何?」
「火炎の魔力です」
震えそうになる声を堪えながら力強く返す、今はそうする事だけが精一杯になっていた。先程までは力強いとすら感じていたこの憤怒の力が、この炎がザンラ伯父様には通じないかもしれないと思い込み始める。それに合わせて拳の炎も次第に弱まりを見せながら、うっすらと表面をまとう程度になっていた。
「なに、可愛いね。怖くなったの?」
「そ、その足をどけて下さい」
先程からオルタナが反応を示さない、死んでいるのか気絶をしているだけなのかは判別できずにいた。それがまた、より一層焦りと恐怖に拍車をかける。流れていた血は止まっているようにも見えるが、息をしているようには感じられない。
そんな事を考え動けずにいると遠くで倒れていた獣が震えながら立ち上がるのが目に入った、今までに見たこともないそれは敵か味方なのかも判断出来ずにいたが、オルタナと同じような傷を負って倒れている事から、少しばかり味方であって欲しいと願わずにはいられなかった。
完全に立ち上がると空気が震えるような雰囲気で身を包み、全身を噛み砕かれそうな口と獲物を見るかのような鋭い眼光が私に突き刺さる。
「おや、しぶといですね」
「ウヴゥゥゥゥゥッ」
「獣風情が、人らしさは捨ててきましたか」
そのやりとりで二人が敵同士なのだと判断はできた。だが、その牙と爪がこちらに向けられないとも言い切れない所が、言いようのない緊張感を切らせてくれなかった。
「セ、セブン………ス…逃げ……ろ」
絞り出すようなオルタナの声が聞こえた、どうやらまだ息はあるようでホッとする。それよりも今、セブンスと聞こえたようで気のせいだろうか。
「おや、まだ息がありましたか」
「ガァァッウァァッ」
「こんなに弱体化していたのなら、〝七大罪〟を揃える必要も無かったですね。がっかりですよ、原初の魔王」
やはりザンラ伯父様は七大罪、嫉妬の力の事を知っていたらしい。それに揃えると言っていたが、この力を集めてオルタナをどうにかしようと考えていたのだろう。それにラースが言っていた、人族に抗えないほどの脅威とはまさにこの事だったのだろう。
ここに来る前に話を聞いていたら鵜呑みにしそうだったが、今の私にはそれに従うつもりはない。むしろ、今の私にとっての脅威とは他にあるから。
「魔王の力を使えなくなるほどに弱体化すれば、目も当てられんな!」
「ガァァッウワァッ」
セブンスなのか分からない獣は土煙を上げるほどに地面を蹴り上げ、一気に距離を詰め寄った。大木のような太い腕を振り上げ鋭く尖った爪を空を裂くようにしてザンラ伯父様に向ける。
そう簡単にはいかず、魔法を唱えると同時に光の盾を展開しそれを防ぎきってしまった。盾ごと斬り裂こうとしているのか、金属同士がぶつかるような甲高い音を上げながらも数回、激しく斬りつける。
「はははっ、無駄ですよ!もう貴方達に戦える力は残っていないでしょうからっ」
動くなら視線が外れた今しかない、対峙している互いの事に集中したここが。
『 燃ゆる逆巻く 劫炎一切 我が焔を顕現せよ この刃に込めた炎 恐れ抱き 業火と共に散れ』
詠唱を始めた途端に全身が脱力していくような感覚に襲われる。無理もない、先程までは魔力が尽きかけていたのだから、それでもこの湧き上がる怒りを燃料に魔力を焚きつけていく。
「怒れ、眼前は私の敵。全ての元凶っ、憎べき相手」
さらに自分を奮い立たせる、今の私にはこれしかない。無いものを絞り出そうとしているのだから、多少の犠牲には目を瞑らなければならない。溢れ出る魔力が炎へと注がれ、天高く火柱が上がる。
「おや、まだ悪あがきですか」
「セブンスっ、エレナを連れて逃げろ」
「オルタナ……ごめんね、そうさはせないから」
「まさに前門の狼後門の鬼、といったところですね」
そう言いながらもザンラ伯父様は手をこちらに向かってかざし、唱えられた魔法によって幾つもの光の剣が展開され始めていた。その剣先は全て向けられ、その迫力と込められた魔力によって今の私がどれだけ脅威に感じたかなど理解するのは容易かった。
《灰燼斬刀》
上がった火柱は手元に集約されていき、形を成していく。それを阻止しようと光の剣が音を立てながら襲い掛ってくる、正直とても怖いがそれを埋め尽くすかのような怒りによって今はなんとか立てている。
光の剣が私に触れるその刹那、形を成した刀を強く握りしめ振り払っていく。一つ残さず叩き落とし全てを焼き尽くす、金属のぶつかる甲高い音と炎が吹き出す音がこの場を埋めていき静になる頃には視線の全てが私に集められていた。
「いいねぇ、素晴らしいっ!やはり君は憤怒を宿すことが出来ていたらしいねっ」
「最後の警告です、足をどけなさい」
「もっと怒りに身を任せたほうが楽になるよ?」
「聞こえてなかったのですか、足をどけなさい」
「足りないんじゃないの?怒りがさぁっ!」
興奮した口調で話を止めない所をみるとこれ以上は無駄だと判断し、地面を蹴って向かっていく。手には刀を握り怒りの感情もこれ以上溢れないようにと抑え込みながら。
そうして私は近づいた直後、噴き上がる炎を刀に纏わせ首元目掛けて刀を鳴らす。狙いをすました一閃ではあったが、光の盾一枚ほど届かなかった。それでも仰け反らせその勢いのまま吹き飛ばし、オルタナを守るようにして立ち塞がる体勢は整えれた。
先程までザンラ伯父様を抑えてくれていた獣がこちらを不思議そうに見つめ、ゆっくりと口を開く。
「エレナ様、このような格好で失礼します」
「かまいません、後ほど聞かせて頂きます」
「かしこまりました」
その声と作法は疑いようがなかった、理由はどうであれ今目の前にいた獣は間違いなくセブンスらしい。そう確信してからか、暖かい感情と安心感が優しく浸透していた。
そうして、後ろで倒れているオルタナに声を掛ける。ザンラ伯父様が改めて襲ってくる可能性もあるので、目線は外せず刀を構えながら前を向き。
「オルタナ、無事?」
「うむ、すまんの……」
「大丈夫よ気にしないで」
「いや……そうじゃないんじゃ……」
消えそうなぐらいか細い声を出しながら、オルタナはそっと私の背に手を当ててきた。
「オルタナ?」
「逃げて、生きろ」
その手は服を掴んだのか私を勢いよく後ろへと引っ張りセブンスの元へと投げ飛ばした、咄嗟のことで抵抗できずにそのまま抱きかかえられる。
「オルタナっ!?」
「セブンス!!分かっておるなっ!?」
「……はいっ」
その声ととともにセブンスは私を抱きかかえたまま背を向け森の奥へと駆け出す、何度も何度も〝戻れ〟〝止まれ〟と叫んだが聞く耳は持ってくれない、私の声は虚しくも森の中に吸い込まれるように消えていきいつの間にかオルタナの姿は見えなくなっていた。
すると、オルタナのいた方角から光の柱が立ち昇り始めていた。こちらにまで余波が伝わりそうで荘厳たるものではあったが、あれが魔法の攻撃によるものだと苦しい程に理解は出来てしまう。
「オルタナァァァアッ!!」
あれほどの魔法であればオルタナも無事では済まないはず、それどころかかなり弱っていた。何故私は生かされなければならない、そんな人間では無いというのに。お父様も、オルタナも。
1
お気に入りに追加
30
あなたにおすすめの小説

蔑ろにされた王妃と見限られた国王
奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています
国王陛下には愛する女性がいた。
彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。
私は、そんな陛下と結婚した。
国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。
でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。
そしてもう一つ。
私も陛下も知らないことがあった。
彼女のことを。彼女の正体を。

【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる