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部屋の外にて語られる話
兄夫婦
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これは、あの部屋の外で、物語にいない者達によって語られる後日譚。
――
僕には姉が一人、兄が二人。そして僕と双子の妹がいる。姉や兄はみな既に結婚し、子供もいる。
だが、次兄夫婦だけは、子供がいない夫婦二人きりの期間が長かった。
僕がまだ幼く、聞いていい事駄目な事の区別もついていない頃の話だ。次兄夫婦と顔を合わせた時に、僕はこんな質問をした。
「ねえ、にいさまたちのあかちゃんは、いつくるの?」
僕のその問いに義姉は困った顔をし、そして次兄は、僕の頭に無言で拳を落とした。僕は、なぜ殴られたのか分からず大いにショックを受け、たちまち目から涙が溢れ出してしまう。
「殿下!なんてことするんですか!ああかわいそうに……ごめんなさいね」
義姉は次兄に怒って、それどころか、膝をついて僕に目線を合わせると、僕の涙や鼻水で服が汚れるのも気にすせず、ぎゅうと抱きしめながら謝ってくれた。自分は何も悪くないのに、だ。
そして、ようやく落ち着いた僕は、義姉の優しい腕から解放される。名残惜しくて仕方ない僕に、義姉はこんな事を聞いた。
「ねえ……もしかして、わたしたちの赤ちゃん、待っててくれていたの?」
僕は、うんと頷く。
「だって……ふたりのあかちゃんにも……ひっく……あってみたいなって……だから……」
泣いた名残からかうまく話せない僕に、義姉は真剣に耳を傾けてくれる。その優しさに、僕はまた少し涙が出てきてしまう。いつも僕にいじわるな次兄とは大違いである。
「そうなのね……ごめんなさい」
義姉はそう言うと、僕をまた優しく抱き寄せる。何も悪くない義姉がなぜ何度も謝るのか……その意味が分からず困惑する僕に、義姉は言葉を続けた。
「あなたは赤ちゃんが大好きだものね」
幼い頃の僕は、とにかく誰かの兄になりたがっていた。双子の妹は名ばかりで、僕の事を子分か何かだと思っていたし、だから甥や姪は僕にとって、お兄ちゃんぶれる貴重な存在だったのだ。義姉もそれを理解していたのだろう。
「ごめんなさい……会わせてあげられるかは、約束できないの。でもいつか、わたしたちの赤ちゃんができたら、その時はどうか、たくさん可愛がってあげてね」
うんと頷く僕に、義姉は安心したように優しく笑って、ぎゅっと抱きしめてくれた。
「おいチビ助、いい加減俺のニルから離れろ」
次兄はそう言うと僕の両脇を掴んで、義姉から引き剥がされてしまった。
「もう!殿下!」
持ち上げられてじたばたする僕と、次兄を怒る義姉。でも僕は、高い視点が楽しくなって、さっきまで泣いてた事などすっかり忘れてはしゃいでしまう。次兄もなぜか調子に乗って、僕をぐるぐる振り回す。
「お前はそうやって子供らしく、余計な事に首を突っ込まないでいろよ!」
「あははー!うん!よくわかんないけど、わかった!」
それから僕は、二人の赤ちゃんが来る事を楽しみに待ちながら、でも、その事を尋ねる事はやめようと心に誓った。
――
「……という事を、ふと思い出して」
「そんな事があったのですね」
僕の今日の予定を知らせに来た爺は、僕の思い出話に興味津々といった様子だ。
僕に関する事は出会った時からほぼ記憶している爺だが、あの場に彼はおらず、そして僕もこれまで一度も話した事はなかった。
「まあ、子供は授かりものと言いますからな。なかなか授からない事で、お二人共悩んでおられたのでしょう」
「……子供だったからとはいえ、僕はとても失礼な事を言ってしまったな」
「全くですぞ。言葉にする前によく考えなさいと、口を酸っぱくする程言っていたというのに」
爺から、厳しい教師の顔が覗く。それに反論すると余計に返ってくるのは分かっているので、僕は黙って肩をすくめるしかない。
「でも今は、可愛い子供に囲まれて幸せそうだ」
窓の外を見ると、ちょうど次兄夫婦とその子供たちが庭で遊んでいるのが見える。その光景に思わず頬が緩む。
その時ふと、僕はある事を思い出し、爺に話してみたくなった。……幼い頃、次兄夫婦に感じていた違和感の話を。
「なあ爺。これから少し変な事を言うと思うが、あまり気にしないでくれると助かる」
「人の道を外れない事であれば、構いませんよ」
「はは、そんな話はしないさ」
僕はそう言うと、過去を遡るように遠くを見つめる。
「小さい頃……僕には子供心に、次兄夫婦が互いに遠慮がちだったように見えていたんだ」
「ほう……」
「あの、誰の懐にも容易く入り込める兄様が、自分の妻にだけはそうじゃなかった。僕にはそれが不思議で仕方なかったんだ」
結婚に関してある程度の自由があった僕とは違い、姉や兄達は家柄などの様々な条件を満たした上での結婚だと聞いている。でも、次兄夫婦は決して仲が悪いという事はなく、むしろ互いに相手をとても大切に思っているのが伝わってくるような、そんな夫婦だった。
だからこそ、時折見かけた、触れる事にさえ躊躇うような様子が、幼な心に不思議だった。
「でも、それがある日嘘のように消えてしまったんだ。まるで、彼らにだけ見える壁が崩れ去ったように触れ合って、心の底から笑い合って……その何ヶ月か後だよ、義姉様が懐妊したと聞いたのは」
次兄夫婦は僕だけを呼び出し、まるで秘密を打ち明けるようにその事を話してくれたのを、今でもよく憶えている。
僕を手招きした義姉は、何も言わないまま僕の小さい手を優しく取って、自分のお腹に触れさせた。意味が分からず義姉を見上げた僕に、頬を少し赤くして、微笑む義姉。
「ここにね、ようやく、あなたに会いに来てくれた子がいるの」
それだけで、僕は何の事か理解して、直後、顔が溶けてしまうかと思うくらいに笑った。
次兄を見ると、いつもみたいに意地悪そうな顔なのに、どこか嬉しそうに見えて、不思議そうにした僕の額を軽く小突いてきた。
「こっちは本当に大変だったんだからな。一生感謝しろよ」
「……うん!ありがとう兄様!」
何が大変だったのだろう、と思ったものの、僕の目に映る二人の本当に嬉しそうな様子に、そんな事はすぐどうでもよくなった。その時心に感じた暖かさは、大人になった今でも、ほんのりと残っている。
「……結局、あの雰囲気は何だったんだろう。な、変な話だろう?」
そう言う僕に、爺は少し困ったように笑う。
「……お二人は、若様のように長くお付き合いをしてからの結婚ではなかったですからな。そうやってぎこちない期間があったのも、仕方のない事なのではないですかな」
「そう、だろうか」
僕の中に、どこかまだ納得できていない自分がいた。ただぎこちないだけでは片付けられない……そんな気がしてならない。そしてふと、僕はあの日に感じたもう一つの違和感を思い出した。次兄が口にした名前だ。義姉の名前はエンフィー……でもあの時だけは。
「なあ爺、ニル……という名前に、聞き覚えはあるか?」
その時、爺の表情が強張る。ほんの一瞬の変化。でも、僕は見逃さなかった。
「若様……その名をどこで?」
「兄様が一度だけ口にした。俺のニル、と」
爺が、額に手をやり、大きくため息をついた。
「若様は、記憶力が大変おありですな」
「そうだな。爺が、頭の使い方をしっかり教えてくれたおかげだ」
「教え子が優秀で、爺は嬉しい限りですぞ」
「ちっとも嬉しそうな顔をしていないが」
「今は、その使い所が間違っていると思っておるだけです」
どうやら僕は、触れてはいけない事に手を伸ばしてしまったのだろう。
「これ以上聞くのは、いけない事か?」
「正直に言えば、迷っております」
爺の眉間に、加齢によるもの以上に皺ができている。
「好奇心は身を滅ぼす、だな」
「……」
「いい。これ以上は聞かない。あの名前も忘れる事にする。僕は爺を困らせたくはない」
「若様……」
複雑そうな表情の爺。
「言いたいのなら、聞いてやってもいいぞ?」
「まさか!……おっと、もうこんな時間!爺は仕事がありますのでな、これにて失礼しますぞ!」
そう言って、慌てて部屋を出ていく爺に、僕は思わず吹き出してしまう。
「さてと」
そう言って僕はひとつ背伸びをして、気合を入れ直す。今日も予定は山積みだ。立派に務めを果たさなければならない。
爺の、複雑そうな表情が、頭にちらつく。
「まだまだ信頼が足りないな。僕は」
いつか、それが足りる日が来るように、誠実に努力し続けるしかない。その日まで、あの思い出の事は僕の胸の奥にしまっておこう、そう思った。
――
僕には姉が一人、兄が二人。そして僕と双子の妹がいる。姉や兄はみな既に結婚し、子供もいる。
だが、次兄夫婦だけは、子供がいない夫婦二人きりの期間が長かった。
僕がまだ幼く、聞いていい事駄目な事の区別もついていない頃の話だ。次兄夫婦と顔を合わせた時に、僕はこんな質問をした。
「ねえ、にいさまたちのあかちゃんは、いつくるの?」
僕のその問いに義姉は困った顔をし、そして次兄は、僕の頭に無言で拳を落とした。僕は、なぜ殴られたのか分からず大いにショックを受け、たちまち目から涙が溢れ出してしまう。
「殿下!なんてことするんですか!ああかわいそうに……ごめんなさいね」
義姉は次兄に怒って、それどころか、膝をついて僕に目線を合わせると、僕の涙や鼻水で服が汚れるのも気にすせず、ぎゅうと抱きしめながら謝ってくれた。自分は何も悪くないのに、だ。
そして、ようやく落ち着いた僕は、義姉の優しい腕から解放される。名残惜しくて仕方ない僕に、義姉はこんな事を聞いた。
「ねえ……もしかして、わたしたちの赤ちゃん、待っててくれていたの?」
僕は、うんと頷く。
「だって……ふたりのあかちゃんにも……ひっく……あってみたいなって……だから……」
泣いた名残からかうまく話せない僕に、義姉は真剣に耳を傾けてくれる。その優しさに、僕はまた少し涙が出てきてしまう。いつも僕にいじわるな次兄とは大違いである。
「そうなのね……ごめんなさい」
義姉はそう言うと、僕をまた優しく抱き寄せる。何も悪くない義姉がなぜ何度も謝るのか……その意味が分からず困惑する僕に、義姉は言葉を続けた。
「あなたは赤ちゃんが大好きだものね」
幼い頃の僕は、とにかく誰かの兄になりたがっていた。双子の妹は名ばかりで、僕の事を子分か何かだと思っていたし、だから甥や姪は僕にとって、お兄ちゃんぶれる貴重な存在だったのだ。義姉もそれを理解していたのだろう。
「ごめんなさい……会わせてあげられるかは、約束できないの。でもいつか、わたしたちの赤ちゃんができたら、その時はどうか、たくさん可愛がってあげてね」
うんと頷く僕に、義姉は安心したように優しく笑って、ぎゅっと抱きしめてくれた。
「おいチビ助、いい加減俺のニルから離れろ」
次兄はそう言うと僕の両脇を掴んで、義姉から引き剥がされてしまった。
「もう!殿下!」
持ち上げられてじたばたする僕と、次兄を怒る義姉。でも僕は、高い視点が楽しくなって、さっきまで泣いてた事などすっかり忘れてはしゃいでしまう。次兄もなぜか調子に乗って、僕をぐるぐる振り回す。
「お前はそうやって子供らしく、余計な事に首を突っ込まないでいろよ!」
「あははー!うん!よくわかんないけど、わかった!」
それから僕は、二人の赤ちゃんが来る事を楽しみに待ちながら、でも、その事を尋ねる事はやめようと心に誓った。
――
「……という事を、ふと思い出して」
「そんな事があったのですね」
僕の今日の予定を知らせに来た爺は、僕の思い出話に興味津々といった様子だ。
僕に関する事は出会った時からほぼ記憶している爺だが、あの場に彼はおらず、そして僕もこれまで一度も話した事はなかった。
「まあ、子供は授かりものと言いますからな。なかなか授からない事で、お二人共悩んでおられたのでしょう」
「……子供だったからとはいえ、僕はとても失礼な事を言ってしまったな」
「全くですぞ。言葉にする前によく考えなさいと、口を酸っぱくする程言っていたというのに」
爺から、厳しい教師の顔が覗く。それに反論すると余計に返ってくるのは分かっているので、僕は黙って肩をすくめるしかない。
「でも今は、可愛い子供に囲まれて幸せそうだ」
窓の外を見ると、ちょうど次兄夫婦とその子供たちが庭で遊んでいるのが見える。その光景に思わず頬が緩む。
その時ふと、僕はある事を思い出し、爺に話してみたくなった。……幼い頃、次兄夫婦に感じていた違和感の話を。
「なあ爺。これから少し変な事を言うと思うが、あまり気にしないでくれると助かる」
「人の道を外れない事であれば、構いませんよ」
「はは、そんな話はしないさ」
僕はそう言うと、過去を遡るように遠くを見つめる。
「小さい頃……僕には子供心に、次兄夫婦が互いに遠慮がちだったように見えていたんだ」
「ほう……」
「あの、誰の懐にも容易く入り込める兄様が、自分の妻にだけはそうじゃなかった。僕にはそれが不思議で仕方なかったんだ」
結婚に関してある程度の自由があった僕とは違い、姉や兄達は家柄などの様々な条件を満たした上での結婚だと聞いている。でも、次兄夫婦は決して仲が悪いという事はなく、むしろ互いに相手をとても大切に思っているのが伝わってくるような、そんな夫婦だった。
だからこそ、時折見かけた、触れる事にさえ躊躇うような様子が、幼な心に不思議だった。
「でも、それがある日嘘のように消えてしまったんだ。まるで、彼らにだけ見える壁が崩れ去ったように触れ合って、心の底から笑い合って……その何ヶ月か後だよ、義姉様が懐妊したと聞いたのは」
次兄夫婦は僕だけを呼び出し、まるで秘密を打ち明けるようにその事を話してくれたのを、今でもよく憶えている。
僕を手招きした義姉は、何も言わないまま僕の小さい手を優しく取って、自分のお腹に触れさせた。意味が分からず義姉を見上げた僕に、頬を少し赤くして、微笑む義姉。
「ここにね、ようやく、あなたに会いに来てくれた子がいるの」
それだけで、僕は何の事か理解して、直後、顔が溶けてしまうかと思うくらいに笑った。
次兄を見ると、いつもみたいに意地悪そうな顔なのに、どこか嬉しそうに見えて、不思議そうにした僕の額を軽く小突いてきた。
「こっちは本当に大変だったんだからな。一生感謝しろよ」
「……うん!ありがとう兄様!」
何が大変だったのだろう、と思ったものの、僕の目に映る二人の本当に嬉しそうな様子に、そんな事はすぐどうでもよくなった。その時心に感じた暖かさは、大人になった今でも、ほんのりと残っている。
「……結局、あの雰囲気は何だったんだろう。な、変な話だろう?」
そう言う僕に、爺は少し困ったように笑う。
「……お二人は、若様のように長くお付き合いをしてからの結婚ではなかったですからな。そうやってぎこちない期間があったのも、仕方のない事なのではないですかな」
「そう、だろうか」
僕の中に、どこかまだ納得できていない自分がいた。ただぎこちないだけでは片付けられない……そんな気がしてならない。そしてふと、僕はあの日に感じたもう一つの違和感を思い出した。次兄が口にした名前だ。義姉の名前はエンフィー……でもあの時だけは。
「なあ爺、ニル……という名前に、聞き覚えはあるか?」
その時、爺の表情が強張る。ほんの一瞬の変化。でも、僕は見逃さなかった。
「若様……その名をどこで?」
「兄様が一度だけ口にした。俺のニル、と」
爺が、額に手をやり、大きくため息をついた。
「若様は、記憶力が大変おありですな」
「そうだな。爺が、頭の使い方をしっかり教えてくれたおかげだ」
「教え子が優秀で、爺は嬉しい限りですぞ」
「ちっとも嬉しそうな顔をしていないが」
「今は、その使い所が間違っていると思っておるだけです」
どうやら僕は、触れてはいけない事に手を伸ばしてしまったのだろう。
「これ以上聞くのは、いけない事か?」
「正直に言えば、迷っております」
爺の眉間に、加齢によるもの以上に皺ができている。
「好奇心は身を滅ぼす、だな」
「……」
「いい。これ以上は聞かない。あの名前も忘れる事にする。僕は爺を困らせたくはない」
「若様……」
複雑そうな表情の爺。
「言いたいのなら、聞いてやってもいいぞ?」
「まさか!……おっと、もうこんな時間!爺は仕事がありますのでな、これにて失礼しますぞ!」
そう言って、慌てて部屋を出ていく爺に、僕は思わず吹き出してしまう。
「さてと」
そう言って僕はひとつ背伸びをして、気合を入れ直す。今日も予定は山積みだ。立派に務めを果たさなければならない。
爺の、複雑そうな表情が、頭にちらつく。
「まだまだ信頼が足りないな。僕は」
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