【2話完結】私が愛した結末

donguri

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前編 底辺な私

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私は、物心ついた時からテレビで輝くアイドルたちを見て育って来た。
観客の歓声と共に、コンサートという大きい舞台で、輝き続ける人たち。
毎日学校で行っても声すら掛けてもらえず、
常にクラスの輪から仲間外れにされている。
底辺な自分とは、似ても似つかない存在だ。

アイドルたちは、常に大勢の人から声を掛けれられている。
その多くが、自分を愛してくれている人間だと彼らは知っている。

私は、クラスという大勢の人たちから声を掛けられずその多くが妬み、悪口ばかりで私を決して愛してくれない人間だと知っている。

つまり底辺の自分とアイドルたちは、住む世界が生まれた瞬間から違うのだ。

私は、木之元優香 18歳 地元の中では偏差値が一番高い女子高校に通っている、平凡な女子高校生だ。

平凡な学生生活とどこかで自分に、無理に言い聞かせてるだけかもしれない。

クラスの輪に入れない以上友達と呼べる人間は、今は一人もいない。
中学時代の時、いじめが原因で人と話すことが少し苦手になりつつある。
家庭も裕福な方では無い。両親と妹は、私が中学の頃に不慮の事故で亡くなりその後は、祖父母の元で育てられた。

祖父母の家には、ゲーム、パソコンなど家にあるはずも無く。金銭的に余裕が無かった私は、スマホも持っていない。唯一の娯楽という
物は、テレビ番組を満足するまで見る事だった。

そのためか、クラスのみんなの会話は、ゲームとSNSが話ばかり、話について行けない私は、常にクラスから浮いている状態だ。

浮いている人間は結局、偏見、悪口、いじめの対象になる。だから、みんなクラスという小さな社会に溶け込み、自分を隠そうとする。
理由は簡単だ、偏見、悪口、いじめから自分を守るためだ。

"私は、無理に自分を隠そうとする人間が見にくいと心の底から感じていた。"


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