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美姫の場合
美姫の場合60⃝
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てんてんてまり
てんてんてまり
複層硝子の表面には脱衣所がある。脱がれた衣服は一つもない。美姫は朦朧とした足取りでシャワー・ルームまで辿り着く。右手で両胸を。左手で股座(またぐら)を隠すことには難儀した。タワーマンションの一室。地下室。此の部屋はとても広い造りで福利と複利に塗(まみ)れた特殊な塗装が施されている。
てんてんてまり
てんてんてまり
休憩が必要だ。酷い事をされた身体の清拭(せいしき)が必要だ。後方淑女であった彼女の内部はすっかり汚されてしまっている。氷/水/湯/熱湯/水蒸気。丁度良い温度を探し身体を労(いたわ)り労(ねぎら)ふ儀式が必要だ。例え次の過酷な責めへの前菜であったとしても。前妻(ぜんさい)との全差異(ぜんさい)を探し求めれば全砂井(ぜんさい)に堕ちることが理解っていても。
男達は休憩など不要だといふ。男性性は昂ぶっており責手(せめて)/搦手(からめて)を入念に手入れする。美姫への放免時間は彼等にとって性欲の双翼を滾らせる為に必要な時間。一人はパイプから煙を吐き出す。一人は右の僧帽筋を中心に念入りなストレッチ。一人は部屋の南東端から無知の鞭を持ち出し手入れに余念がない。一人はサイレンサーの効いたヘッドホンの中で音楽を聞く。黒服の御主人様はシャワーの音を燃氣唄とし悠々と書物の頁を捲っている。
てんてんてまり
てんてんてまり
躊躇いを入力しやう。彼女をスープにしやう。尻穴奴隷に刻み目を入れてやらう。沢山の玩具を挿れてやらう。総ての穴に。総ての穴にだ。我々はその権利を持っている。彼女に係る全ての情報を知っている。逃れ場たる公園などないこを教えやう。酷く。酷く。もっと酷く。暇(いとま)など与えん。休憩の栞(しおり)を頚椎に挟んでやったのも束の間,大きなマークで『☓』を付してやる。
てんてんてまり
てんてんてまり
霊氣を挿入してやらう。嘘の嫌いな蝿を挿入してやらう。汗が出なくなるまで搾り取ろう。搾取し。詐取し。作酒しやう。大腿部から常識汁を絞り出してやる。外腹斜筋から柔和さを取り除いてやる。脊柱起立筋から反逆の気迫を取り除き希薄機博(きはくきはく)にしてやる。
ぽたぽたぽたり
ぽたぽたぽたり
シャワーの音が響く。電子レンジからは『ちん』という何とも情けない音が響く。内部を確認しよう。一緒に。その中に何が在る。食物繊維を失った野菜。栄養価を微塵も持たぬ加工肉。色を削られた砂糖。脳味噌の回転数低下を幇助する為に生成された白い粉。悪意の契約書に付された条項は箱の中で沸点を越えている。これではロクな身体になるまいて。
ぽたぽたぽたり
ぽたぽたぽたり
伊達眼鏡をかけて一緒に遊ぼう。見知らぬ土地に連れて行ってやる。美姫。楽しみだろう。里帰りもさせてやるぞ。母親に紹介してやろう。『マダム。貴女の娘は奴隷化計画の途上で元気にしておりますぞ。ほれ。ほれ。このとおり。両突起で良く哭くでしょう。腰骨でも至るのです。背中も随分感じるようです。ほれ。ほれ。このとおり。排泄穴を御覧になりますか。ここに至る迄,随分と拡張した自慢の穴です。直腸と小腸の開発結果を御覧に入れましょう。美姫。犬のポーズになりなさい。ほれ。早く。御母様がお待ちかねだ。』
ぽたぽたぽたり
ぽたぽたぽたり
『良く哭くでしょう。娘さんは良い素養をお持ちだ。肩甲骨と鎖骨のパッケージを揺するだけで逝く女姓へと成長しましたぞ。ところでマダム。如何です。今宵の宴に参加なさらんか。勿論,参加費など求めはせんよ。カードゲームで役割(ロール)を決めるとしよう。娘を鞭打つ母になるか。その逆を演じてみるか。興味の程は如何。』
ぽたぽたぽたり
ぽたぽたぽたり
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