《瞑想小説 狩人》

瞑想

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涅槃図…陰の韻/陰の印

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 『いつつ』魂が血を流す。痛むのは肋骨付近。飽く迄も新鮮に振る舞われる鞭打ちの数。打法を変える骸骨は外交的ではあるものの恐怖政治を好む歴々の男。ボトムスは黒。トップスも黒。骸骨紳士は少将以上の徽章を頭頂部に掲げ異議申し立てを紅露に吐き捨てる。娘は其の顔貌を近くで知覚し恐怖分圧を高揚させる。

『嫌…嫌…嗚呼っっ!』叫び声いつつ

娘を千切る
九尾の鞭(うぃっぷ)
焼けた見頃の
裸身劇(すとりっぷ)
彼等は皆ゝ
嗜虐嗜好(さでぃすてぃっく)
拾った獲物は
加虐悦楽(まぞひすてぃっく)
今宵の料理は美味な
肉料理(すていく)
唸る鞭音
記録媒体(めもりーすてぃっく)
栗の収集
魔法言葉達(わーどまじっく)
緊縛技法は
芸術的也(あーてぃすてぃっく)
裸芸を見るなら
演劇場(ばーれすく)
記載者,脳内
別次元(えきせんとりっく)
凍土に固着す脳内麻薬

電流足らず
直流電気(えれくとりっく)
鞭打ち対象
憂鬱表現(めらんこりっく)
泰然自若,五番街の
論理(ろじすてぃっく)
剥がれ落ちた
口紅棒(りっぷすてぃっく)
刑罰行為は
完全利己的(えごいすてぃっく)
秘密の蜜は
志向内的(どめすてぃっく)
淫靡な買物,横浜の
店舗(ぶてぃっく)
真剣な男は真剣に見てくれよ/頼むぜ
此処は涅槃図/涅槃図の中

 『むっつ』後方に弾き飛ばされる娘の半霊体。緊縛が微妙なずれを生じさせる度,緊縛痕(きんばくこん)が魂の障子を破る。障子の向こうには幾つもの目が在り全てを記録し喜禄しようと身構えている。古典的な写実主義者の帆布が在り/随分と長いファインダーが在り/電子記録媒体が在り/快適電話とSNSが在り/全ての意識を掌握し事実を包括的に記録するアカシヤの虚空が在る。

 俺は何時でも其処にアクセス出来る。嘘は嫌いだが余りにも突拍子もない話なので官文の半分以下で聞き流せばいい。俺は虚空に再現性を持ってアクセス出来る。見事なスタイルの女御師匠様程ではないが…。

 故に他人が知りもしない事の本質を完全に掌握する。「歴史学問は確かに素晴らしいが欠損部分が大いに在る」事を此処にはっきりと付しておく。

浪漫語りは何時も
真剣眼(すといっく)
時折,其れは
最高級(ふぁんたすてぃっく)
時折,其れは
最底辺(みすていく)
鞭を振るえば
男性好多(ぼーいずらいく)
娘にとっては
刺激過多(おーばーていく)
痛みを堪える
骨迄振動(ぼーんずしぇいく)
快楽混じりの
追加遊技(ぼーなすげーむ)
高値更新を続ける
偽物市場(ぎゃらりーふぇいく)
昨日は最高だったぜ
君(はにーあいらぶゆー)
此処は涅槃図/此処は涅槃図の中

 青二才どもめ。此の涅槃図が…此の世界線が偶像だと思いながら眺めているがいい。何が普通だ。『普通で何が悪い』という理論に異論はないしグレーはグレーで構わない。今朝,公園で会った歴史学者。あの得意気な表情に腹が立つ。彼は「嘘つき」だ。真実を真実として語る唇を持っていない。だから貴方は足を引きずる事になったのだ。其の因果関係は御存知か。怒りは時に開放されねばならん。『…娘。電気の魔法と鞭の刑罰対象として其処に直れ。』

『嫌…っ!嫌…っ!』叫び声むっつ

骸骨と骸骨の
視線交差(あいこんたくと)
快適電話の
絵面(あいこん)/指先(たくと)
少量の金銭に喜ぶ/博徒(ばくと)
魔窟の宴に喜びを付す/蝙蝠(ばっと)
出来レースを笑う忖度が/沢山※a lot
約束破りは罪で/御法度(ごはっと)
目も当てられぬ
無視界白風景画(ほわいとあうと)
美人さん,どうぞ此方へ
手の鳴る/法衣(ほうえ)

気抜けだぜ本厄後の/翻訳語
性行為を射精なく終わる/事後
房中術に審議された陰と陽の/私豆油
体位変換を求める骸骨達の死後の私語
完訳される事なく終わる正午の/簡単露語
四の五の言わず追いついてこい/情けない奴め

 『ななつ』風雨の神よ荒ぶりたまへ。腹身と絡み/辛味の本質を顕現させたまへ。鞭の地獄は続く。腰骨に。胸の膨らみに。胸鎖乳突筋に。華奢な僧帽筋上部に。可憐で白い首筋に打痕を残しながら。

『もう…駄目…駄目!』
 叫び声ななつ
『もう…駄目…駄目!』
 同様言葉の再読唇(りふれいん)
『もう…駄目…駄目!』
 涅槃と現(うつつ)の端子接続(ぷらぐいん)

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