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交差
黄金週間を前に云々
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未曾有文字に併設された排泄作業/其の管理
同行為の管理者は色服男といふ輩である
走行時のアンバランスを継続しつつ遊戯は続く
四肢を鉄馬に括られ/娘は四面楚歌を鳴く
『…嗚呼』緊縛は解けることなく
『…嗚呼』激しく春を散らす通り雨
『…嗚呼』経路を分断する合成樹脂の先端は
『…嗚呼』悦楽娘の背後に其の気配を帯同す
『動くな』男の低音コーラスが響くのだ
『騒ぐな』此れ以上低温になれぬ程
『散るな』部屋は広く冷え切っているのに
『出すな』御存知でありましょうか
『失うな』排泄機関に挿入される液体は
『取り乱すな』棟梁の命により投了する定め
『吸気しろ』頭領が挿れた分の等量が
『呼気しろ』其の悪しき糸に添うよう
『指針を見ろ』垂れ流さるる視線の無い眼鏡
『失神はするな』垂れ流さるる入射角と反射核
色服は2挺の拳銃を携える。右手には天使の顔が描かれたもの。左手には悪魔の顔が描かれたもの。其の中間に意思を持って屹立している自分自身に見惚れていたし自負してもいた。『嗚呼/右にピンガラが宿るのならば/俺こそがスシュムナーの顕現体である』といった具合だ。
同銃砲の左辺は綺麗な円形の射出口を備えてはいない。彼は続けて言った。『歪な形を美しいと思うのが俺の性質ってヤツなんだな/「丸くなるな星になれ」/何処かで誰かが言っていたような気がするが/はっきり言ってどうでもいい事でありつつ/完全な真実のような気がするが如何だろうか』
そして中央部は相変わらず屹立している。高層ビルに香草と高層をもって高僧が夜なゝ這入る時の勃起と同じ硬さを携帯している。
天使の銃に装填された弾丸がシリンダーを縦断し、最上部の◎カットに位置する。其の先端は急遽/舞台裾から引き摺られた人間種《全面マスク》のこめかみに充てがわれた後。『パン/パン/パン』僻地の山脈まで姦通する音が響く。同様に煙がリボルバーの周囲を徘回する美を見る。
『宇/宇』其れを見る娘
『宇/宇』眼前の採点者は
『宇/宇』同行為に満点を付す
『宇/宇』同じく満点の星空には
『宇/宇』軍茶利神社の力強さと
『宇/宇』シャクティ女神の美しさを
『宇/宇』両面具備した人外が居り
『宇/宇』排泄管理の正当性を主張し
『宇/宇/宇』三種に別れ刻む指先のリズム
『宇/宇/宇』一粒目の涙に己の運命重ね
『宇/宇/宇』二粒目には秋田に旅行く俺の彼女が
『宇/宇/宇』たかが一週間の別離を悲しんでいた
『宇/宇/宇』蜜梅の三粒目が床に音(おと)し今度
『宇/宇/宇』貴方にあへるのは何時かと聞いた
『宇/宇/宇』生きていこう/生きていこう
『宇/宇/宇』悲しみってな/苦しみってな
『宇/宇/宇』生きているものの特権だぜ
『宇/宇/宇』前話に挿入しようと思って止めた事
『宇/宇/宇』何処ぞの姫君よ聞いておけ/然と
『宇/宇/宇』特権の時計を持つものは存在する
『宇/宇/宇』都市伝説だとか言って笑うかい
『宇/宇/宇』軍事も上場企業も目じゃないんだぜ
『宇/宇/宇』目にしないで死んでいくなんて/さ
『宇/宇/宇』識りもせず死んでいくなんて/さ
『宇/宇/宇』冒険心と探究心と好奇心が許さない
彼女は脊柱といふ人間の根幹を攫うおぞましい感覚に襲われる。色服男は右脳と左脳の丁度中間地点に快楽の居場所を見つけ/其の指先を走行する司令の指令を見事伝達した暁に同徘徊者《全面マスク》は軽快なポップソング笑われながら天空へ駆け昇る。其の銃口を覆うフォグは片側が真紅と呼べる赤。反対方向に芳香するのは『繋がり』を意味する紫。
其の死(し)と詞(し)と市(し)の低俗加減を再確認する。広報担当が宝箱から自業自得の文字を携えながら彼女の二杯目の終了を待っていた。
『嫌…』辞時(じじ)を失ふ執筆者
『嫌…』首振り三度は斜角筋の業
『嫌…』液に混じった痒みの成就
『嫌…』愛と欲との見事なサンド
『嫌…』進行方向/逝けゝ祭り
『嫌…』幹事も司祭も乱痴気騒ぎ
『嫌…』見ないふりして/見ない事にして
『嫌…』ふんぞり返って黄金週間
『嫌…』真剣男の眼差し笑い
『嫌…』女の真名(まな)指し御指名行為
『嫌…』ふざけるな/獣どもめ
『嫌…』ふざけるな/零度以下の隷奴どもめ
『嫌…』何でも金で解決出来ると思うなよ
『嫌…』神ゝが同行為を許したとて
『嫌…』彼が勇者の剣を持ち春雷を呼べば
『嫌…』雷様の分厚い雲すら切り裂くだろう
『嗚呼』だが待てよ其の類のものなど居ない
『嗚呼』マネーゲームの奴隷に過ぎないと
『嗚呼』胸を張って咽頭を本当に開放し
『嗚呼』響きのある声で叫ぶものは居るのか
『嗚呼』俺と谷底を旅した共犯者以外に
『嗚呼』シベリア生まれのライフル名人様
『嗚呼』俺に叡智を与え継ぐまで死ぬなよ
『嗚呼』生きようぜ/精一杯に呼吸をしやう
『嗚呼』甘めのCAKEに添えた歪んだ欲望を否定し
『嗚呼』定めの苦味を受け入れて自由になろう
『嗚呼』不自由がゆへに/我等は自由である
『嗚呼』呪いの緊縛を娘が自身で解呪するには
『嗚呼』もう少々のマントラが必要だった訳だ
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