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交差
消失した言葉
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「……畜生……」
昨夜の下書きが全て消失している事を懐古するな
随分な分量を書いたが消える運命だったのだらう
どうせ適当に書いたものだ…構わん・構わん
此の最下層の小部屋に其の悪の理(ことわり)を
此の配下僧侶に言葉の小十割りをぶつけてしまへ
「……畜生……」
3,000文字程度のロストではあるが此れは俺には大事件
満州事変よりも大きな,大きな,市場維持の簿冊の消失
喪失の悲しみに同調できる者を探す時間は無し
小さな小さな小部屋に浮かんだ言葉達に出会えるのは
其の瞬間のみ故に…故に…悲しくはある,勿論
残念だが仕方あるまい,仕方無し,此の様な事もある
切り替えをギアチェンジよりも素早くダブルクラッチ
霞(かすみ)がかった脳味噌を味噌漬けにするのが先
消失した言葉を探そうとするな…切り替えろ
脳内乱舞する言葉のリズムに乗れ
少々のミステイクは誰にでもあるもの
少量のミルクが刻む奇特,独特なメロディーを探せ
バックアップに幾分かの方法はあるだらう
疲労回復には[未完の蜜柑]がいいと誰かが笑う
其の修復には[悲観の達観]がいいと誰かが言う
なお報復には[磁界の理解]が必要であるらしい
脳内分泌線が其の方程式を捉えた瞬間を大事にせえ
脳内乱舞する文字列の一端を一旦捉えたら
其の文字が次のイメージを連れてくる
乱舞する言葉達が求める緯度経度へ導く作業…
俺の身体なぞ其の為の器に過ぎないのだから
考えるな…感じるのみ…感じるのみ
言葉紡ぎの面白さを感じる媒介であれ
ミススペリングも其の瞬間のみの出逢いであるぞ
其の新幹線の中央座席には万が一の可能性を秘めた
見事な毛並みのライオンが潜んでいるかも知れぬ
後方を振り返る事無く,咆哮すればいい
其の作業に,只管没頭していればいい
多分…身体は器に過ぎない…誰かの言葉
ほろ酔い気分で[陽]として表現できぬ
逆富士よりも綺麗に反転し著しい力を持つ
複雑怪奇なパスワードロックの先の群れを
統率する獣の王…言葉達の祖先を知りたい
昨晩の言葉達に2度と会う事が出来ない分
新たな言葉を紡ぐ準備が整ったと思考回路を
見事な回避篇船(へんせん)に告げて行こう
其の警守(もりびと)の笛に何よりも汚い唾液を吐き
最も最低で最悪な物語を形成する起爆剤にし
高々と掲げる梯子の最下段にすればいいのさ
其の様な選択肢しか貴様に残されておるまひ
言葉のふるまひに充分注意せよ
言葉のふるまひに充分注意せよ
嗚呼…昨日の言葉達にもう一度出逢いたい
嗚呼…昨日の言葉達にもう一度出逢いたい
嗚呼…昨日の言葉達は何処に居るのか
もう既に脳内からすっかり消去され
何時かの大火の中で自害してしまったのか
随分と見事な[陰の印と韻を]踏んでいた筈
随分と見事な[院の中で実施された踏み絵]の様な
最悪の残虐性をもった言葉達の乱舞
卍(まんじ)にして漢字(かんじ)にして
高次の高叔父にして相似の関数より
見事な箒星(ほうきぼし)だった様にも感じるが
まあいいや・まあいいや・まあいいや
右上のボタンを確かに押す事を実施してから
眠りにつくべきだったのだな愚かな事をした
そして…良い経験をしたではないか著者よ
::::::::::::::::::::::
四つん這いの姿勢の娘は哀れな山脈
両突起が下方に引かれれば
「…嗚呼…嗚呼…嗚呼…」
四つん這いの姿勢の娘は哀れな河川
河川は澄んだ一級河川である事は無論
論じるな,想像しろ其の脳内の小部屋で
禁断の領域である排泄器官の内部
其の内包に舌先が這いつき久し
「…嗚呼…其処…い・や…」
排泄器官を舌先で嬲られた経験のある
淑女・才媛は正直に挙手したまへよ
左手では駄目だ,右手に限定させてもらう
右手の第一指から第五指まで綺麗に揃え
誰がどう見ても北である方向に向かって
「わたくしめは後ろ蕾の経験がございます」
其の様に何処かのぷらっとふぉーむで宣誓しろ
俺は其れを賛美しやう,賛美しやう
褒め称えやう,褒め称えやう,柏手を鳴らそう
経験に勝るものなどないのだ,素晴らしいと感じるぞ
心の底にあるルビーの指環より見事な輝き
其処のマダムが着装するダイヤモンドよりも
見事,煌めく輝きを持つ経験だと断ずる
前方の洞窟に埋め込まれた模型(もがた)
何かの見事模写である彼は
誰かの何かよりも太く長く
明らかな屹立を示しており…其れは
娘の腹腔内の容積よりも明らか,大きいが故
激しい旋律と戦慄と線率を巴の文字とし
足して3で割る無意味な所作を繰り返し候
「……」弓なりになる娘…哀れ悲しや1時
排泄器官を走行する舌先が下方に向かう
埋設され配設された配管のうち
最前列の部分に差し出され,刺し出され
模型との接触を果たした瞬間に壁掛け時計が
ちくたく/ちくたく/と刻みを再開する2時
其の位置取りは誰かの目論見であり悪癖
其の位置取りは誰かのほくそ笑みで真偽の審議
「……!!…!!…」
舌先は娘の一番,弱い部分,最下層の牢獄にして
最悪の宴の主演者である娘の可変の下辺
平行四辺形の上辺の[うつしようつし]である
湖に伝搬した富士裾野に強烈に反射する影にして
娘の現実問題としての弱点を露わにし・3時
同部分で肉壁一枚隔てて[舌]と[模型]が御挨拶
其の瞬間の娘の表情を誰かが…絵画の達者様が
永久不変の色を付して描いてくれればいいのに
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