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交差
奴隷市場 御,散,歩⑬
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娘の下腹部には模型(もがた)が咥えられており
其の振動が下腹部から背骨に伝達され
幾つ在るのか忘れ去られた頸椎まで伝達される
其の振動は松果体に会いにきたといふ
其の振動は松ぼっくりに詩を告げるといふ
其の振動は扁桃体に重なるといふ
会を快にしてその上の画廊まで至り
2階から3階に上がり其の上の階層は改装中でも
最上階まで登る様にと娘を追い詰める
「……嗚呼……」
2人目の来訪者は其の舌先をクレバスの中に這わせ
未知なる後ろ蕾の存在を既知にしてしまふ
同部分に舌先が触れるのは初めてだらう
双丘の内部の際どい排泄器官の表層を舌が這う
「其処…は」
娘は細い腰をふんだんに聴衆に振る舞うとともに
最下層で最下の音階のあへぎ声を上げる
模型は其れと適時(たいみんぐをあわせ)
更には指的場(まとをえたばしょをめざし)
更には刺小屋(さいごのこべやをつつき)
そして後蕾舌這(うしろつぼみにしたがはい)
終ぞ豪放磊落なる春待月に相応しくない
冬の乾燥した落雷を呼ぶ武蔵野平野の裾と成る
「…葉…葉…葉…っ」
舌が其の蕾を抉じ開けようとする
其の部分には固定処置がされていない
其の部分は無防備であり淫靡であり完備
何を完備しているのかといへば[防備無]
此れを完備しているが故に甘美也
葉並びと歯並びの意味を音階的に同一視した彼は
其の「後ろ」に舌を這わせ往復させる
見事な所作は蕾の開花を来春から手繰り寄せ
3月半ばにし2月の当初にし1月のおせちにし
12月の下らないイベント直後にし
同日時の同時分に直結させるものである
「…!…!」
もう止めてといふ彼女の願い叶わず
こんくりーとの床面はつるつるつるり
ねがひはころがりすぎゆくおむすび
ころころころり,ころころり
其の音階を市場の王が一笑に付せば
宴の極まりは同時分が最高潮なのか
嫌・此れからますます高まるのか
66人の御散歩は2人目で充分な頓挫をみせ
其処で後ろまで狙われるとは早急かつ速球
「葉…………………」
其の蕾の表層を味わう男は時折舌鼓を打ち
邪魔者が淹れた極黒珈琲(えすぷれっそ)に
右手で即座に断りを入れたのが2時22分
なお同部位に彼の舌先が挿入されたのが
同時分22秒22/ 22/22/22/22
綺麗な文字の羅列の中に蠢く獣の舌先
挿入された舌先は同じく2センチメートル
「…嫌…嫌…」
舌先はぬめりぬめりと蕾の中に這入る
其の侵入を許せば後の祭りである・ある
此れは傑作だと誰かがいふ絵画にしたいと願ふ
絵画の題名を参加者皆で考えてみるとしやうか
「…奴隷市場の舌先は」 イマイチ
「…妖精奴隷とぐるめ」 イマニ
「…快楽を求めて」 イマサン
「…天国への階段」 イマシ・イマヨン
「…偏屈野郎は白雨台にわらふ」いいかも
「…適当野郎の適当ぎた~」此れもいいな
「…瞑想が過ぎた男、其の筆先」イマゴ
「…晴天霹靂」 イマロク
「…天変地異」 イマナナ
「…別冊奇人奇譚」いいんじゃないか
「…特別室の特別扱い」 イマハチ
「…録取及び搾取」イマク・イマキュー
「…天下の怪盗此処に顕現す」此れか!
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