《瞑想小説 狩人》

交差

奴隷市場 御散歩しやう

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「………！！！………！！！………」

娘の反応が大いに変わる、娘の背中が反り返る
娘ははっきりとうつむいて、娘は可憐な腰を折る
口腔から見たことの無い液体が流れつつ
涎の様に滴る其れはぼたぼたと哀しく
コンクリートの床面を濡らして流れてゆくばかり

此の部分をもう少し激しく…ほれほれほれ

「……！……！……っ……」

苦しいか・それとも快感に身,捩れるか…
辛いか・やめて欲しいか・続けて欲しいか…
悦楽に浸りたいか・妖精の村に戻りたいか…
其の全てが内包されているだろう
其の全ての成分が当量・混じりあい
一言、二言、三言では表現する事,出来まいて

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奴隷市場で懺悔せよ…お前は罪深き存在
妖精として生まれた事、先天性の罪を償え
腹腔内に這入り・挿入り・葉入り
其の罪を此の模型(もがた)様が償ってしんぜやう
勿論、其の罪の全てを贖罪する事など出来ぬ
せめて此の部屋の中に居る観覧者全員に
平に伏して陳謝して輪るべきではないのかね

「…嗚呼・私は先天の穢れもので御座います
お許しになってくださいまし、堪忍くださいまし
此のとおりで御座います、勘弁くださいまし」と

奴隷市場に懺悔せよ…王に一瞬の隙を見せた故
此の最下層に到達することとなった小柄な娘よ
はっきりと申せば隙を見せたお前は敗者であり
背斜（はいしゃ）が代謝（たいしゃ）し
正当論者の多数決の網に捕縛された悲しみの蝶
右肘と左肘をこんくりーと床面につけろ
右膝と左膝も同じ所作として犬の様になれ

「…嗚呼・此の様な格好は恥ずかしゅう御座います
　…一体何をなさるといふのです…嗚呼・嗚呼」

其の姿で懺悔を告げつつ哀れな散歩をするがいい
其の姿で短歌を紡ぎながら徘徊する雌犬になれ
牧歌的な短編などそう長くは続かぬものよな
羊の闊歩する閨を訪れる事などつまらぬ事よな

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奴隷市場は品定めの閲覧舎と成り代わる
娘は羽根を焼かれ焚かれ失った哀れ肩甲骨を
綺麗に丁寧く露出させられたまま
全裸より深い同内部構造を晒しつつ
四つん這いを強制され徘徊する他者と相成る

「市場にて」といふ短歌を
危篤な瞑想をする誰かが綺麗に詠む
其れは美術であり稀有であり価値があり
芸術家きどりの誰かが半生を掛けた一曲の
１／６６６の価値を持って其処に佇む

いちばにて
　かなしみふかき
　　むすめみる
　　　うすばかげろう
　　　　きじんのむれむれ

いちばにて
　ようせいどれいの
　　すがたみる
　　　やかれたはねを
　　　　おれもくうたぞ

いちばにて
　しょくしたものは
　　にまいばね
　　　そのみぎはしの
　　　　おいしいぶぶん

いちばにて
　おれたちみんな
　　きつりつす
　　　きみょうなくうき
　　　　これでもはんぶん

いちばにて
　むすめがまわる
　　まわりだす
　　　みぎめになみだ
　　　　ひだりもどうよう

※同歌、詠ミ人シラズ

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「……嗚呼……嗚呼……」

模型(もがた)様を腹腔内の最深部の祭神部に
咥えたままの格好で四つん這いとは無様
模型(もがた)様の相方２匹を
両方の下向き橙色可憐突起に
ぴんち・いん・及び・ぴんち・あうと
してやらう…ほれ先ず一つ

「……宇っ……宇……」

片側だけでは物足りないのではないかな
左右対称しんめとりーが礼儀作法ではないかな
ほれもう一つ…今度は左の突起に喰らへ

「……嗚呼……嗚呼っ……！…」

妖精から雌犬に成り代わった気分はどうだね
四つん這いが非常に・非常に・秘帖によくにあふ
其の哀れ淫靡な果実を皆にふるまいたまへ
御散歩をしやうじゃないか
御散歩をしやうじゃないか
御散歩にいこうじゃないか
首輪をがちゃり・りーどを着けてな

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